ひばさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)

4.2

うまく言語化できずにいる。わたしたちどうやってAIよりも人間(子供)と向き合っていけばいいんだろう。社会人としてどう子供を保護すればよいのか、グリーフケアの距離感は?自分のキャリアは?必ずしも母性は必>>続きを読む

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

4.2

これ終わるのかな?思ったら終わらなかったショック!映像技術の1秒1秒すごいことをやっているはずなのにあらゆるものが飽和状態で少しずつ疲弊し自分の目が肥えていくショック!スパイダーマンが目の前の人を救わ>>続きを読む

テリトリー アマゾンの攻防(2022年製作の映画)

4.5

ブラジル、ボルソナロ政権ではアマゾン消失が進む。伐採は過去15年で最も加速している。日本面積の17倍のアマゾンに対し毎年長野県ほどの面積の森林が失われている。過激な主張やコロナの救援策により富裕層や保>>続きを読む

マルセル 靴をはいた小さな貝(2021年製作の映画)

4.5

人類の映像史は新しいステージに突入した。消費文化を自己顕示欲でさらに消費し同じことを皆が真似する。ヒューマニズム(人間中心主義)の批判と悲しみをケアする全生物に共有されてきた永続的コミュニティ構造。生>>続きを読む

リトル・マーメイド(2023年製作の映画)

4.5

おれがリトルマーメイドだの服で行ってやった。良かった…ラストシーン良かったな…ハリーベイリーちゃんの渾身の「part of your world」で全部とれる。アニメ版は切実な祈り、実写はパワフルな叫>>続きを読む

タイラー・レイク -命の奪還-(2020年製作の映画)

4.0

新作をやるらしいので見た。いくらクリヘムの笑顔が素敵とてよ、父のお目付け役よりいきなりインド/バングラデシュに乗り込んできた白人を信用できるかと言われるとそこはやっぱりハリウッドの白人パワーとクリヘム>>続きを読む

西部戦線異状なし(2022年製作の映画)

4.3

Netflixお試し一作目。ナショナルジオグラフィック『地獄遊覧』という本を買った後すぐ見た。おそらくこの作品を地獄と呼ぶ人は多いと思う。でもこの本による地獄の地図を見る限り、地獄とは宗教がうみ出した>>続きを読む

ムクウェゲ「女性にとって世界最悪の場所」で闘う医師(2021年製作の映画)

5.0

アマプラに入ったので何も言わずに見るといいと思う。あなたが手に持つスマホは女性の身体を破壊して得られた可能性が高い。見て、ただ毎日生きているだけで罪悪感が芽生えてくる感覚もそうないだろう。地上波のドキ>>続きを読む

⻘いカフタンの仕立て屋(2022年製作の映画)

4.4

手縫いというのは純粋で気高くしたたかな唯一無二の一方で、手早く安価な機械生産で構わん傾向は衣服に問わず感情労働に疲弊した社会も背景にあるのでは。なるべく意識をやらず"特別"はつくらず突起は霧散させてい>>続きを読む

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

4.0

最初にクッパがハテナボックス?を上から叩き割ってたのを見てマイワールドの塵レベ既成概念は吹き飛ばされた。これがゲームと隔絶された世界で育ったマリオ未履修の感想じゃ。キャラクターに過去や葛藤があることに>>続きを読む

最後まで行く(2014年製作の映画)

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怖すぎて半泣き息絶え絶え見てたんだけどどうも怖い怖い言ってるの私だけの雰囲気漂う世論、我孤独なりけり。韓国映画見始めた初期に見た作品でキャストのことも知らず初めてチョジヌンはんこが押されたわけで、正直>>続きを読む

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

4.5

何を言おうにも、それにつけてもネビュラですよと下の句を添える。ポスターのこんなふざけたポーズもとれるタイプになった世俗ネビュラ…ネビュラ…トニーのことすきだったんだなって今回の仕様見てちょっと思っちゃ>>続きを読む

フリークスアウト(2021年製作の映画)

4.2

これだけ人類史の敵として擦っても擦っても薄れもしないナチスという肖像に挑み戦い生き残った実際の人々の歴史を重ねつつ、両陣歴史に名も残らず殺し死んでいった人々への無念も強く感じせめてほの暗い灯火を爆発さ>>続きを読む

キラー・ジーンズ(2020年製作の映画)

4.0

普遍的かつ個性的、20世紀最も重要なファッションアイテムであるジーンズ。生地はインドのダングリからやってきた説がある(ダンガリーの由来?) 青く染められたのは汚れを目立たなくするためと思われる。インデ>>続きを読む

EO イーオー(2022年製作の映画)

4.2

『戦火の馬』のようなアプローチに見えて、旅の仲間として何度も馬と出会いながらも人間社会ではロバは馬より劣っている存在のためいつでも端に静かに佇む姿は豊かな人には無視され孤独な人を引き付ける。私たちはE>>続きを読む

ノースマン 導かれし復讐者(2022年製作の映画)

4.5

本編ちょい見せ動画だけでグアーーーーッッッなったのでこりゃ映画館は無理だと怖くて避けてた。恐る恐るレンタルで見たら仕掛け絵本みたい映画だった。さらさらした語り口でビヨーンとカラスや矢が飛んできたり人>>続きを読む

search/#サーチ2(2023年製作の映画)

4.2

すべての伝承はNetflixに吸収されすべての道はビッグテックに続く。言えないことを匿名ネットでは話せることが大きな転換点だったのに、今や時は戦国名乗りのバーチャル入場だからな。この監視社会で大事なこ>>続きを読む

不思議の国の数学者(2022年製作の映画)

4.0

数学とは宇宙に共通する唯一の言語のため未知との遭遇の際の分野では交信に数字が使われる。本来誰の中にでもあり、誰もが触れ、誰もが楽しみ、通じ合えるはずのもの。WW2直後ドイツ科学者を引っこ抜いたアメリカ>>続きを読む

アダマン号に乗って(2022年製作の映画)

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大切なのは余白を持つこと。効率を重視した脅迫的生活規範から"生きる"にスタイルを移動。各々人生のどこかしらに自らを形作った転換点や文化のバイブルがあり、抱える問題を意識し良くなるためにここに向かう勇気>>続きを読む

生きる LIVING(2022年製作の映画)

5.0

人だけでなく言葉、音楽、場所、文化などから同心円に波紋が発せられあらゆるものから数多の影響を受けているのがわたしたちであって、いつかは必ず薄れ消えてゆくそれらから何を自分のものにしていくかの話であり、>>続きを読む

ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り(2023年製作の映画)

4.8

なんて堅実なつくりなの。良心に目がくらんでも悪いことはなんもないのね。計画を立てる→失敗する、の積み重ねのストーリーでありながら、彼らが動き続ける限り諦めない限りそれは失敗ではなく経験の伴ったプラン変>>続きを読む

長ぐつをはいたネコと9つの命(2022年製作の映画)

5.0

どう考えても作品違いと思わざるをえない恐怖のキャラクターが少ない登場にも関わらず実は作品の根幹を握っており、逆毛の予兆と共に現れ、避けることのできない"絶対"として機能するがゆえ作品が成立する奇跡のバ>>続きを読む

オオカミ狩り(2022年製作の映画)

4.0

花火のように人間血袋が破裂するのであんな水を溜め込んでるなら人間海から進出した起源あってクラゲとそんな変わらんかも!血のり2.5トン登場する死体の数は50体以上て、いやでも人間利用のコスパがきっちりし>>続きを読む

シング・フォー・ミー、ライル(2022年製作の映画)

4.0

この映画見てよくその邦題つけられたよな!見た後考えたのが、自然を法人として扱い自然の代理人として司法の場で闘う権利運動(現在37国が自然の法律上の人格を認めている)のこと。今まで密漁サメや汚染川の裁判>>続きを読む

リトル・ガール(2020年製作の映画)

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「女の子にはなれない」と言って人生を壊した。違う性を望んだ罰では、とありえないことに母はとらわれていた。それでも親を傷付けたくなくて彼女は黙っている。遊びにジェンダーは介在しないはずなのに人や企業が勝>>続きを読む

聖地には蜘蛛が巣を張る(2022年製作の映画)

4.6

苦しい。なぜなら私たちはこの映画と変わらないフェミサイドの世界に生きてるから。ジェンダーバイアス、トキシックマスキュリニティ、ミソジニーは社会秩序経済と直結している。女性収監率激増のオクラホマ州につい>>続きを読む

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.8

今、決してなぜとは問わない。ただ記憶を見つめるだけ。親との年齢差は縮められない。子供にとっては最初からそこに喪失が点在することもある、でももしわたしが親だったらそこに安心があると思う。ソフィはいつも上>>続きを読む

チップとデールの大作戦 レスキュー・レンジャーズ(2022年製作の映画)

4.2

1から10までシンプルに発想が怖すぎる。"闇"と一文字銘打って『スパイダーマン ファーフロムホーム』とセット販売したらいいと思う

ホーリー・トイレット(2021年製作の映画)

4.2

腕に棒 横倒しトイレ 即爆破。再開発の季節皆様いかがお過ごしでしょうか。トイレという一番狭くありつつも整った生活空間でのワンシチュエーションムービーか…攻めたな…と思ったらまさかのさらに簡易化された仮>>続きを読む

ザ・メニュー(2022年製作の映画)

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おいしさより半額シールの方がすきな人間なのであまりに世界が違う。わたしは一つ飲めば栄養とれてお腹いっぱいになる薬があるならそっちがいい食に興味がないタイプ。それでもグルメ好きであっても食という"生活">>続きを読む

アントマン&ワスプ:クアントマニア(2023年製作の映画)

4.2

小学生のときアリを潰して遊んでた男子を殴ったことがあるので(ごめんね)ピンチになったらアリちゃんまたはハンクピムは助けてくれるかもしれない、モスキートマンだったらわたしは死にます。粘菌は人間の脳より賢>>続きを読む

ソウルフル・ワールド(2020年製作の映画)

4.5

変な構造。夢を叶える直前に死ねないというクライマックスから逆行して話はすぼまっていきなんと夢の先までいってしまう。まぁでも確かに始まりが壮大なのは命も宇宙も同じか、没個性教育で徹底的に角をむしりとられ>>続きを読む

ミラベルと魔法だらけの家(2021年製作の映画)

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レンタル期限を過ぎてしまい最悪の家族シーン()で途切れたままで、わたしの予想ではは~んミラベルのギフトはあの家を燃やすことってわけねとしたりフェイスを1年してた。ヤングケアラーとスケープゴートに「家族>>続きを読む

私ときどきレッサーパンダ(2022年製作の映画)

4.8

こういう家庭だったので号泣した。誰よりも学校に来てたし◯◯忘れたよとかでかい声で言ってたしな。わたしの人生においてもちろん感謝してるしわたしを思ってあれこれしてくれたこと感謝してる、でもやっぱりやめて>>続きを読む

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

5.0

これ見て予想してない涙の後家に帰ったら料理しながら「おかえり」って言う母がいて、お母さん…ってなったと母に話したら興味を持ったので公開したら一緒に見に行くことになりました。この監督らの作風がそのまま大>>続きを読む

ウイークエンド(1967年製作の映画)

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段々字幕も読めなくなってきて怖くなって一旦止めてから最後まで見た。章ごとに味付けが異質すぎない?アンチブルジョワ、メタ、アクション、アート、グロテスク、アポカリプス、アンチテーゼ…これアンソロジー?リ>>続きを読む