クライムサスペンス映画の中でもベスト級に好きなこのコッポラ作品。ゴッドファーザー1と2の間に撮られたってだけで何かのベストに違いないわけで、題材から演出から音響からもうめちゃくちゃ渋くて尖ってる。配役>>続きを読む
この監督は前々作のバイオレンス味が軽くトラウマで、前作もちょっとそんな味があり、今作にも独特のバイオレンス味というか何というか何と言っていいのかわからない味。舞台の島のすぐ対岸からは、壮絶作『麦の穂を>>続きを読む
面白かったのに食ったことない食べ物を咀嚼しきれないままぐいぐい飲み込まされた感。強引な奴だよジョーダン・ピール。けどまた食うに違いない魅力はあの空描写。ミッドサマーの崖と同じ魔力を感じる不思議な超自然>>続きを読む
以前観てホラーなのか八甲田山なのか、ジャンルがよくわからない感じが面白かった感想だったのにやたら低評価。犬で客を釣る感じの『南極物語』より低い。また観てみたらガンホ以外も韓国映画興隆の柱的お馴染みさん>>続きを読む
才能ある監督が才能を超える熱意と熱量で取り組む映画に出会い、みごと成し遂げた時、たぶん才に天や奇が、匠に巨や名が前置されることになるんだろう。チビなのにもはや巨匠のスパイク・リーはこの作品で巨匠の権利>>続きを読む
内容は相当な哀れ人生物語なのに造りは相当実験的な映画だった。木下恵介版『楢山節考』みたいな完全スタジオ内培養の人間模様。どちらも伝統舞台劇のメソッドを映画に活用してるもよう。どちらもアナログ創造力の魔>>続きを読む
『ラッキー』に並ぶ最終爺映画だった。映画マジックによる爺バートと若バート語り合いで「時間は河の流れのようだ」という台詞がある。まあよく言われる例えなので俺的に実感の例えとして「時間とは狐だ」を付け加え>>続きを読む
チベット・ウイグルが当たり前のように組み込まれた中国地図を見せながら「4千年一度も帝国主義的侵略をしたことのない国」というもの凄い中国賛美で始まり、「我々の敵と戦い続け、我々の同盟国となった」と続く戦>>続きを読む
沖縄+スパイ戦の見慣れない感じのこのタイトル。観てみたらほんとに"沖縄戦の最も深い闇"にまつわる地獄戦史だった。そしてついに出た陸軍中野学校。市川雷蔵主演映画のせいでちょっと日本版007萌えだった伝説>>続きを読む
あーまた観たいかもまあ飽きてたら別の観ればいいやで観はじめ、タイトル出るまでの1分でああ観て良かったと腰がすわり、観終わってうわあ過去1良かったと思わせるリンクレーター最強作。ぶっ壊れた洗濯機みたいな>>続きを読む
TEC企業のいつもの売り文句やイメージが具現化したようなアイデアの使われ方、労力の使われ方、SNSの使われ方の理想型。けどそもそもゲイでも市長になれたサンフランシスコでの出来事なわけで、全米からの共感>>続きを読む
主演にジェシー&ダコタでいよいよメジャー感出てきたケリー・ライカート5作目。ディープエコロジスト達のテロ映画でテーマもマクロになってきた。過激と言われる彼らがテロを仕掛けるのは、白熊もマグロも絶滅に追>>続きを読む
うっかり男だと思い込んでたケリー・ライカートの4作目。女性目線作となるとここまで観てきた印象が微妙に変わる。前作からのミシェルとのコラボの意味合いもぐぐっと変わり、男達により下降していく世界への女達か>>続きを読む
ライカート3作目はミシェル・ウィリアムズ主演でじわっとメジャー感。と思ったらスター性など微塵も感じさせないすっぴんミシェルで、結果俺的ベストミシェル。ミシェル自身、監督の感性と(監督の飼犬と)相当気が>>続きを読む
ライカート二作目は何故か前作から12年も経ってる。儲かる作風じゃないから資金集めに苦労したのか?けどプロデューサーにトッド・ヘインズの名があり、音楽もヨラテンゴ。地味なのにスッと引き込むこのセンス。前>>続きを読む
観る前からその名が刷り込まれてたケリー・ライカートやっと観た。なるほどデビュー作でこのセンス。ジム・ジャームッシュのような、ハル・ハートリーみたいな語り口。三者ともホワイトトラッシュ活写でデビュー。け>>続きを読む
たまたま見たこれの解説動画で、冒頭映像の意味や原作の奥深さを知って思わずまた観た。たぶん4回は観てるのに過去1面白い。1番グッときたのはとにかくジョディ・フォスター。一途に夢を追う彼女を冷遇し変人扱い>>続きを読む
神の沈黙ニ大傑作に続く三部作の最後ってことだけど、神より観客を黙らす感じの、傑作というか怪作。演者もほぼ黙り続けで眠気じわ〜、からの突如爆発でビクッと目覚めさせられるという嫌な緊迫感。ベルイマンの怒り>>続きを読む
何か面白い映画観直したいなって時とかにピッタリのデ・パルマ映画。1番好きな『ブロウ・アップ』また観たいのに配信ないので怖面白いこれ再観。楽しい猟奇犯罪ばかりのデ・パルマ映画の中でこれだけがやけにどす黒>>続きを読む
小間使い、つまりお手伝いさん、つまりは七瀬、つまり人間皆変態の家族八景か?と観てたら突如いやぁな展開。そっからは変態を超えた何でそうなる!何でそうする?の連続展開に振り回され、ブニュエル/カリエールの>>続きを読む
監督がたった1人で創り上げた、の表記みて『JUNK HEAD』想起。どっちも監督の脳内だけから生まれたアニメなわけで、けどあっちとこっちは技法も内容も真反対。あっちは死を拒否しどんな気色わるい形でもい>>続きを読む
共産主義国って民族や祖国という言葉の重みがぜんぜん違う感じ。ここに描かれる祖国から捨てられた人々には、より一層重く響いてる感じ。共に産むからこそこの言葉の重みなんだろうに、なぜ共産主義国ってどこも祖国>>続きを読む
海外版ポスターのかっこよさに比べダサすぎる日本版ポスターに憤怒しつつ観に行ったロバート・エーガス新作は、あのデザインにするのわかる気もする感じだった。北欧神話を下地に『ウィッチ』のホラー感と『ライトハ>>続きを読む
『神々の山嶺』良かったので脚本同じ人のこれも観てみた。監督は高畑勲を尊敬してるらしく田園風景ほんとに楽園のよう。その背景のまま繰り広げられる史実のままの生き地獄。アフガンの地獄を描いた『ブレットウィナ>>続きを読む
巷で話題の新時代起業家春山慶彦と宮台真司の素晴らしい対談につられて、山登り用アプリYAMAP俺も入れてみた。ハイキング大好きだし十年以上運動不足だし、よし今年は高尾山より高い山登るぞ!と意気込み、まず>>続きを読む
スペインの巨匠カルロス・サウラのいかにもヘンテコ作観てみたら割といけてた。フラメンコ映画の印象強すぎだけど、そういや『カラスの飼育』なんて奇妙な映画も撮ってた。スペイン繋がり以外は何でブニュエルなのか>>続きを読む
そういやスピルバーグも『A.I.』でピノキオやってたし、体重は相当違うけどスピルバーグに色々似てるようなギレルモ・デル・トロ。モンスターから政治問題まで、どれでもやるともって感じも似てる。本編より面白>>続きを読む
眠気押し切ってまで観たのはカティ+マッティでこのタイトルだから。けどカティは控えめに花を添えるくらいで、とにかくマッティ・ペロンパー爆発映画だった。こんなにヒゲも革ジャンも後頭部も、冴えないというか鬼>>続きを読む
ジュリエッタ・マシーナに並ぶ映画に愛された女優カティ・オウティネン。映画を愛する俺にまで愛されてしまったわけだけど、このカティは登場場面からちょっと怖いキャリーな感じ。あんなことしなくても念だけで殺れ>>続きを読む
むかーし観てジャンピエール・レオがおじさんになってる!と驚いた以外覚えてなかった。大人に成ってくれないでいるレオと勝手に思い込んでたもんで。開始早々また解雇と自殺かよ!のお決まりパターン。けど1ミリの>>続きを読む
8割ぐらい志村けんな感じの、たぶん番外カウリスマキ作品。あとの2割は『ダウン・バイ・ロー』って感じでオマージュに違いないシーンもいくつか。同年に『ミステリー・トレイン』撮ってるジャームッシなのだし、た>>続きを読む
開始10分でまた追い剥ぎかよ!のお馴染み不運スタート。その10分までに炭鉱閉鎖で職をなくし、父親を自殺でなくすという怒涛の不幸スタート。その後も次々不運と不幸の連打で、当然ながらむさ苦しいおっさんと冴>>続きを読む
初デートでも葬式帰りみたいな男と女。元々無口なような人々が容赦ない世界に押しつぶされ喋れなくなったようなこの感じ。ズームとかカメラワークも後期にはない緊張感。それでも抗うthe manペロンパー。と裏>>続きを読む
『プライベート・ライアン』冒頭の地獄戦場がずっと続く弾丸地獄。肉塊地獄。の地獄実話。そして勇気ある正義の使者的描かれ方のアメリカ軍。念のためソマリア内戦ググってみたらやっぱりあったよこの内戦前にソマリ>>続きを読む
映画じゃなくてドラマみたいだなと思いながら観てたけど、これがなかなか新鮮なスペイン版オズの魔法使いだった。色彩が新鮮。音楽の絡みが超ノリノリで新鮮。何よりドーラちゃんが溌剌新鮮な魅力。ファッションも超>>続きを読む
AI時代の今どきにクローン話なので素朴な心理系SFかと思ったらわりとAKIRAで、今どきそっちかという意味ではまあ素朴なソボクだった。少年か青年かよくわからないソボク君の必殺仔犬ちゃん眼差し。からーの>>続きを読む