HidekiIshimotoさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

モンスターズ/地球外生命体(2010年製作の映画)

4.0

観たような観てないような最新作のモヤモヤ解消にデビュー作また観た。いかにも低予算SFなタイトルとポスターデザイン。けど睡魔モードONで観た高予算新作より面白い。のは睡魔モードOFFで観たからだけではあ>>続きを読む

ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

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当代一のケレンの名手と俺認定のギャレス・エドワーズの新作はケレンしかない印象。理由は簡単。うっかり寝不足で観に行っちゃったから。我がおめめの分厚い睡魔フィルターを通過できたのケレン映像だけだから。けど>>続きを読む

アラビアのロレンス/完全版(1988年製作の映画)

5.0

何度も観てるのにパレスチナ問題視点で観たことなかった。完全版4時間弱。なげーな…と思ったけど観た。けど途中でプロジェクター止めてトイレに行く頃には、あと1時間しかないのか…と惜しんでるこれぞ完全大映画>>続きを読む

ひきしお(1972年製作の映画)

4.0

沖縄の離島にしばし避難中だったので、何か島映画観たくてこれ観た。昔観てラストシーンの強烈な虚無感が印象に残ってたやつ。世界美女ベスト4の若いドヌーブを犬扱いする世界色男ベスト4のマルチェロ。けど愛。け>>続きを読む

暴走機関車(1985年製作の映画)

4.5

ずーっとまた観たかったこれやっとアマプラにきた。黒澤明原案だ。とにかくジョン・ボイド。さすがアンジェリーナ・ジョリーのパパ。マッチョじゃなくてケモノ、男性性じゃなくて野獣性って感じ。けどタイトル通り暴>>続きを読む

恋のゆくえ ファビュラス・ベイカー・ボーイズ(1989年製作の映画)

4.0

大好きなジェフ・ブリッジスのこっちはたぶんジェフ史上最も色男のジェフ。「貴方の指は最高」とワンナイトスタンドの女に言わせる幕開けからめちゃくちゃ粋なジャズピアノ弾き。俺もピアノ弾けたかった。リアルお兄>>続きを読む

隣人は静かに笑う(1999年製作の映画)

4.0

出だしからサスペンスというよりホラーな造りの、ポリティカルサスペンスじゃなくてポリティカルホラーの激作。幽霊や殺人鬼ババアよりありそうで怖い。まあポリティカル関係は笑うに笑えないコメディか、リアルにぞ>>続きを読む

ミュンヘン(2005年製作の映画)

5.0

今こそ観ないといかん映画になってしまったのでまた観た。スピルバーグのオトナ映画の中で1番好きで何度か観てる。なのにパレスチナ問題のことをちゃんと知らないまま観てた。歴史も何も知らずに観ても面白いのがス>>続きを読む

ガザの美容室(2015年製作の映画)

4.0

美容室の中からカメラは一歩も出ないのに、ガザ地区庶民のハマスへの心情と通常の様子が窺い知れる映画だった。知ってもらうためにつくられた映画なのだろう。観始めてしばらくは、ガザの美容室の女達もパーマネント>>続きを読む

OSLO / オスロ(2021年製作の映画)

4.0

情勢地図見ただけで朝鮮半島問題の10倍難しいと感じるパレスチナ問題。映画だからドラマ的脚色はあるにしろ、オスロ合意に至るこの和解のドラマには泣くしかなく、最後は儚すぎる和平に泣くしかない。「それでもこ>>続きを読む

最後にして最初の人類(2020年製作の映画)

4.5

同じタイトルの有名なSF小説の映画化だそうな。なのでこれもSF映画ということになる。たぶん最も斬新なSF映画。人間どころか知的生命体一切出てこずで『ラ・ジュテ』より斬新。なのに超知性体が主役。その声と>>続きを読む

ゴーストライター(2010年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

知的にスリリング、アクション入れずに品よく怖いポリティカルサスペンス。終盤のややこしい謎解きもまた観たら相当面白かった。フラフラと首突っ込んでノンキに詰んでいくユアン最高。けど観終わって別の意味で怖く>>続きを読む

ニンフォマニアック Vol.2 ディレクターズカット完全版(2013年製作の映画)

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完全版vol.1観て、もうvol.2はやめとけ俺と思ったんだけど、ミア・ゴス出てたしと気張って観た。で観てよかったと観なきゃよかったがドロッと混ざった気分。通常版はまだ隠れて観るべしの金字塔だったけど>>続きを読む

死の棘(1990年製作の映画)

5.0

また観てしまった私的大傑作。静かな怪演をみせる岸辺一徳と、キレのある美人なのに幼女のようなあどけなさをみせる松坂慶子。この映画でこの二人が心底好きになった。特にこの松坂慶子は素晴らしすぎてもう愛しか感>>続きを読む

喜劇 急行列車(1967年製作の映画)

4.0

喜劇と銘打ちポロポロ泣かせる渥美清。この寅さん以前作は見た目も動作もちゃんと寅さんなのに、乗客の安全安心の責任を背負った車掌専務という珍しい役。寅さんが専務!四人の子持ちで素敵な古女房もいる寅さん。あ>>続きを読む

めまい(1958年製作の映画)

5.0

タイトルデザインの神ソール・バスの魔術で一気に映画の魔界へと呑み込まれる大傑作。ヒッチコックの中でも特に魔力高めの最高作。全くかっこよくないデブのヒッチコックはタイトルの付け方からめちゃくちゃかっこい>>続きを読む

デヴィッド・ボウイ ムーンエイジ・デイドリーム(2022年製作の映画)

4.5

一人のポップスター伝記をこんな壮大映像で幕開けるのが可能なのはもちろんボウイの他にいない。いくつか観た他のボウイドキュメンタリーよりも、クリエイターとしてのボウイの思想に目一杯フォーカスされた極上のボ>>続きを読む

キル・ビル Vol.2(2004年製作の映画)

4.0

レンタルでリリース当時にvol.1を観て、けど何かが嫌でvol.2を観たのはそれから2年後ぐらいだった。vol.1はBECKの1st、どっちかというと2ndみたいなサンプリングの嵐。映画はとことん自由>>続きを読む

BLOOD THE LAST VAMPIRE(2000年製作の映画)

4.0

タランティーノがゴーゴー夕張のイメージ元にしたってことで初めて知り、観てみたらまあ驚きのクオリティ。23年前なのにかだからかムダにカッコつけずにめちゃめちゃカッコいい作画。絵もキャラも声優も音楽もペラ>>続きを読む

マルタの鷹(1941年製作の映画)

4.0

ジョン・ヒューストンの監督デビューこれなのか。デビュー作がハードボイルド映画の最高傑作とはさすが豪傑。どんな豪傑か観たい人はイーストウッドの『ホワイトハンター・ブラックハート』観よう。けどもちろんボギ>>続きを読む

人類遺産(2016年製作の映画)

4.0

昨年の夏、隠れキリシタンで有名な五島列島を旅したら点在する世界遺産教会より、点在する廃墟民家の方に目を奪われた。厳しい過疎とはいえ、まだ人の暮らしてる集落の中でグズグズに朽ちていくままに放置された民家>>続きを読む

Billie ビリー(2019年製作の映画)

4.0

ほぼ身近だった人達へのインタビュー音声だけで構成された純ドキュメンタリー。若い頃は体売ったり有名になっても麻薬に堕ちたりで儚く夭折、とは何となく知ってたけど、証言から浮かび上がるのはなかなか魔物のビリ>>続きを読む

トッツィー(1982年製作の映画)

4.5

ほんとに美人なダスティン・ホフマン。名優の技をこういうコメディに使ってくれることも嬉しい。ネタには困らなそうなTV業界ものの中でも、特にネタの宝庫っぽいシットコム業界を舞台に、ありそでなさそな設定を超>>続きを読む

由宇子の天秤(2020年製作の映画)

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腐ったにっぽん詰め合わせ映画の真打なのかも。『空白』がそれっぽくていまだ観る気起きないんだけど、これは油断して観てしもた。なんで観る気起きないかというと、最近のその手の邦画からは問題提起や問題告発以上>>続きを読む

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

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ミシェル・ヨーぐちょぐちょの熱演なんだけど、この熱演はもっと別種の映画で観たかった気がする。まことにご苦労さまですほんとにお疲れさまです俺も疲れましたとしか今は感想出てこない。また観たら別の感想出そう>>続きを読む

ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

3.5

もうミッションポッシブルでよかない?と思わんでもないシリーズ最新作。観たことにしてトムが走ってたとか書こうかと思ったけどほんとに観た。やっぱり走ってた。アクションに合わせたでっち上げストーリーとか聞い>>続きを読む

イン・ザ・スープ(1992年製作の映画)

4.0

情けない人とうさん臭い人と頭おかしい人と頭たりない人しか出てないボロボロの白黒映画、なのになのかだからなのか愛すべきとしか言いようがない映画。映画づくりの映画のようでそうでもない感じがひっくり返ってち>>続きを読む

荒野の千鳥足(1971年製作の映画)

4.0

オープニングから変竹林に面白いなんだーこりゃなオーストラリア映画。今んところ行きたい国第一位のオーストラリアは実はすんげー変な国なのかも。底抜けにいい人達のようにも、核戦争後は全員ウォーボーイズになり>>続きを読む

羅生門(1950年製作の映画)

5.0

『地獄門』観てまた観たくなった元祖不朽の名作。まだ面白い。鼻血出そうに面白い。超黄金期突入の黒澤明×超キャスト。なんと最初の予定は京マチ子じゃなくて原節子だったそうな。けど今回は宮川一夫の超撮影に改め>>続きを読む

SKIN/スキン(2019年製作の映画)

4.0

短編とは別物だった。主演が元かわいいリトルダンサーのジェイミー君だからか、しみじみ観てよかった感。筋肉ムキムキでタトゥーだらけになっても隠し事が苦手そうないい顔。思うにレイシストもクレイマーもいじめっ>>続きを読む

SKIN 短編(2018年製作の映画)

4.0

個人の性格や人格なんてのは、幼年期からの生存環境を反射してるだけって気もするけど、こんなド級レイシストパパが成り立つにはどんな環境が必要なのか?その環境にしても独立してあるわけじゃなく、その周りの環境>>続きを読む

ローマの休日(1953年製作の映画)

4.5

これでデビューとは知らなかった。というかデビューがあるとか考えたことがなかった。そんな感じで存在していたオードリー。同レベル映画アイコンのモンローはちゃんと地べた這い回ってスターになった感じだけど、オ>>続きを読む

拳銃魔(1949年製作の映画)

4.0

面白い映画それなりに観てきたつもりなのに、こんな映画があること自体聞いたこともなかった。観たことあるようでない感じの奇妙なノワール。見たことないタイプのファムファタール。撮影監督の力か監督の力か絵づら>>続きを読む

地獄門(1953年製作の映画)

4.0

最近俺の脳内で噂だったのこれ初鑑賞。京マチ子三角関係だった。で地獄門とか色々『羅生門』ぽいような?プロデューサーも同じで二匹目のドジョウ感。だってあれの3年後作。どぎついレベルの色彩はなるべく羅生門か>>続きを読む

失はれた地平線(1937年製作の映画)

3.5

素晴らしき『素晴らしき哉、人生』『スミス都へ行く』のフランク・キャプラのなんというか文明論映画。原作は社会現象になったとかで、シャングリラという言葉の出処だそうな。むかーし観た時はわりと感動だったけど>>続きを読む

不安は魂を食いつくす/不安と魂(1974年製作の映画)

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なかなか観れないファスビンダー作品の中でも最もそそるタイトルでずっと観たかったやつ。なのに観る前に腹にたまる中華食ったせいでかずっと眠気が俺を食いつくす状態。うつらうつらの視界に見えては消えしてたのは>>続きを読む