ひぐまさんさんの映画レビュー・感想・評価

ひぐまさん

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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.9

このレビューはネタバレを含みます

「THIS IS アメリカ人」っていう映画。原爆の父オッペンハイマーという重いテーマを3時間かけて描くと聞いてだいぶ覚悟して行ったが、シモの話→大爆発→裁判劇の三連撃でずっとエンタメとして面白い。>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

これまでのジブリ映画をマッシュアップして作ったカオス映画。前作『風立ちぬ』がウンコすぎて全く期待してなかったので逆にめちゃ良く感じた。前作が遺作だったらマジでアレだったと思うので良かったね。

太平洋
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LAMB/ラム(2021年製作の映画)

3.7

ほのぼの寓意ホラー。性愛と暴力と贖罪の物語。アダちゃんが可愛い。

とにかくアイスランドの景色がすごすぎる。この中で撮ったら何でも大作に見えるだろってくらい壮大な風景。

「キリスト教と思ったらミスリ
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君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

3.8

一夏の切ない恋愛BL。こんな恋がしてみたい。

北イタリアの風景がとにかくよく、絵がマジで良いので見れるけど、話は起伏が少なくてかったるい。主人公のウジウジ感が見ててイライラするので――それが童貞感あ
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

震災ロードムービー。超正統派ヒロインすずめちゃん(可愛い)がわけもわからず頑張る話。

新海誠の最高傑作。描くと気持ちいいものを単に描いていた『君の名は』とそれ以前の作品や、今描かなければならないもの
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.2

children of deaf adults(ろう者の子供)の頭文字をとってCODAなんですって。

テーマは重いけど、タッチは軽くて見やすい。展開はベタだけどだからこそメッセージはストレートに届く
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恋は光(2022年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

原作超改変してるのに原作厨を大喜びさせることができる稀有な実写化映画。

読んでない人は絶対に原作を読んでから行った方が良い。原作読み終わったら「北代〜〜〜!」って叫ぶと思うし、映画見終わったら「北代
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犬王(2021年製作の映画)

3.6

アヴちゃんすっげぇ、というだけの映画。

ストーリーを投げ捨てて長尺ライブシーンに使う構成は潔い。映像や音響の迫力が凄くて、アトラクションとしての楽しさはあった。

けど、そのアトラクションとしての楽
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トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)

3.9

コメディのふりをした社会派SFサスペンス。ジム・キャリー演技うますぎ問題。

90年代のリアリティショー黄金期を風刺した映画だが、SNSで他人の生活を監視して喜んでる2020年代の人間が見ると、また違
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サイダーのように言葉が湧き上がる(2020年製作の映画)

4.0

令和の日本を舞台に、ちょっと昔っぽい青春アニメをやる話。

舞台が都会の学校とかじゃなくてど田舎のイ○ンモールなのがめちゃくちゃいいですね。これこそ平成世代の原風景。

絵は結構粗めだけど、そういう雰
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蜜蜂と遠雷(2019年製作の映画)

3.2

原作未読なのですが原作の方が面白いんだろうなと思った。原作の中に描かれたものを2時間という枠に強引に収めようとして物語の軸がよく分からなくなって、変なスピリチュアルシーンと片桐はいりとブルゾンちえみで>>続きを読む

天外者(2020年製作の映画)

2.8

このレビューはネタバレを含みます

おっさんの考える俺TUEEE系映画。こんだけ良い題材と良い俳優と金を使って、こんだけカッスカスの映画が撮れるのかと逆に驚き。

全編を通して具体性のないセリフを滔々と話すシーンの切り貼りで進み、登場人
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TENET テネット(2020年製作の映画)

4.5

SATOR
AREPO
TENET
OPERA
ROTAS

THE ノーランという感じのハードSFアクション。冒頭のシーンは「ダークナイト」の冒頭っぽく、物語の緩急は「インセプション」っぽく、ラスト
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打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?(2017年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

中高生のとき、「あのとき、あの子に、ああ言えば良かったな」ってのありませんか?っていう映画。

脚本がとにかく良い。子供って、常に理不尽に巻き込まれがち(学校に行かなきゃならないってのが理不尽だし、家
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1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

3.7

三半規管弱すぎてめっちゃ酔った。ワンカットといいつつちょっと切れてた。演技も演出も音楽も凄いけど、あと一歩なんか惜しい映画。

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

エクストリームカオスエンターテイメント。エンタメ要素を跳ねあげた万引き家族。まだ展開するのってくらいパカパカ展開するし最後まで緊張感が続く。

「地上/半地下/地下」とか「匂い」と言った隠喩が上手い。
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ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

4.1

子供の目で描かれる戦争映画。子供の目線らしい解像度低い感じで、めちゃくちゃ凄惨な世界が描かれるのがゾッとする。西側の人間が描くナチスという感じ。

リルケの引用がカッコいい。場所がどこか最後まで分から
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カツベン!(2019年製作の映画)

4.0

終始緩やかなテンポのコメディ。身体の力を抜いて観れる映画だった。竹中直人と井上真央が動いてるのひさびさに見たな。

映画評論家が好きそうなテーマで、映画評論家が一番嫌いそうな物語構成や演出という感じが
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THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)

3.8

ほぼ電話から聞こえる音声だけで進むサスペンス。画面に変化がほとんどないのに、声と電話のコール音と、主人公役の人の顔芸だけで、ずっと緊迫感を保ててるのは凄い。北欧映画っぽい後味のクソ悪さがよい。
ずっと
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IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。(2019年製作の映画)

4.1

ホラーに見せかけた青春もの第2弾。幸せになるためには金と腹筋が必要なことが分かった。

ジョーカー(2019年製作の映画)

4.6

圧倒的な悪の話。好きなキャラのスピンオフであることを抜いてもメチャメチャ良かった。ホアキン・フェニックスの、後半にいくにつれてどんどん深く狂気に堕ちていく演技が神懸かり的。言いたいことがありすぎて一言>>続きを読む

イエスタデイ(2019年製作の映画)

3.8

とにかく普通のコメディ。ビートルズいいよね。ヘルタースケルターが好き。
エド・シーランの本人出演も普通にビビったけどとにかくリリー・ジェームズが可愛くて、途中からリリー・ジェームズ可愛いなしか考えてな
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天気の子(2019年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

物語が進むにつれSF(すこしふしぎ)からSF(サイエンスフィクション)になる映画。

一言でまとめられない。映像美はいつも通りだが、焦点やメッセージのわかりにくさが凄い。

悪く言えば共感はしにくいし
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言の葉の庭(2013年製作の映画)

4.0

梅雨になると見たくなる。ストーリーが梅雨の雨のように淡々と続く。短いから良かった。ヤマもオチもないが、クセもなく、それがリアルでよかった。

映像美はいつも通り。新宿御苑の緑と、雨に煙る東京街の灰色の
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未来のミライ(2018年製作の映画)

3.6

子供ってうるせぇしワガママだしムカつくよなという話。前評判ほどは悪くはなかったがいつも通りの細田作品のツメの甘さみたいなのはあった。

多分怒ってる人は主人公がムカつくということでは。アレはムカつく。
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ザ・ファブル(2019年製作の映画)

4.0

宮川大輔と藤森慎吾、メガネかけてないと誰かわからない問題

海獣の子供(2018年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ハートフルボーイミーツガール映画かと思ったら、ハードコアスピリチュアルカオス映画。ガチガチに難解なのでエンタメだと思って行ったら顔面ぶん殴られた気分になる。視聴者置いてけぼりで芸術賞狙いに行ってるのか>>続きを読む

主戦場(2018年製作の映画)

3.8

日本がジョージ・オーウェル並みのディストピアになってるってみんな気づいてました?

映像としてみると、とにかくテンポがよくて、笑いと恐ろしさが上手くミックスされていた。ただ固有名詞がたくさん出てくる話
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ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

コメディタッチだけどコメディではない、実話ベースクライムサスペンス。WASP男性が徹底的にバカに描かれてていてウケる。

潜入もので緊張感が大事なのに、ダンスのシーンとか講義・儀式のシーンとかが間延び
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アンフレンデッド(2015年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

全部パソコン画面で完結させる技巧派ホラー映画、と見せかけてリア充がボコボコ死んで行く最高のコメディ映画。

いきったガキが命を狙われてるのに呑気に仲間割れしてボコボコ死んで行くの最高にスッとする。登場
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最後の追跡(2016年製作の映画)

4.1

西部劇を現代アメリカでやるとどうなるか、という話。繰り返される銀行強盗のシーンを見てるとナイーブに爽快な気分になるが、こういう絶望的な雰囲気がトランピアンを育てたのかと思うと薄ら寒い恐怖を感じる。

秒速5センチメートル(2007年製作の映画)

3.7

いい映画かと言われたらそんなにだけど、自分の人格形成にめちゃくちゃ影響を与えた作品。

あの映像が終わる最後の瞬間にずっと囚われているし、これからもそうだと思う。

グリーンブック(2018年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

バディもの×ロードムービー×ヒューマンドラマ。控えめなトーンだけど最後まで温かいテンションで楽しめる良い映画でした。色んな人にオススメできる。

トニーがドクを少しずつ理解して行く過程が良い。人が人に
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