名波ジャパン10さんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

名波ジャパン10

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ソー:ラブ&サンダー(2022年製作の映画)

3.6

最近のMarvel作品は期待出来ないことは承知の上で、KitKat同様新作が出ると観てしまいます。ましてや、今回はガーディアンズも登場するということで、ロケットとグルート目当てで観にいきました。ところ>>続きを読む

PLAN 75(2022年製作の映画)

4.2

ジャンルは近未来SFサスペンスといったところだろうが、まるでドキュメンタリーを観ているようなリアルさ。自然光のみでの映像の連続は鮮明な映像に慣れている最近ではかなり見辛さを感じるが、暗くて粗い画質もリ>>続きを読む

わたしは最悪。(2021年製作の映画)

3.7

夢見る少女を卒業しても現実を受け入れる大人の女性にはなりきれていないアラサー女性の「最悪な」人生を赤裸々に描いた作品。北欧の映画はなんでここまで潔いのだろうと感心してしまう。彼女の決断に説明を求めよう>>続きを読む

エルヴィス(2022年製作の映画)

4.2

プレスリー役に初主演のオースティン・バトラーを配した賭けの成否が評価のポイントのひとつ。クレジットを見た限りでは中期以降の楽曲はプレスリー本人の音声を使っているようだが、初期の楽曲はバトラーが吹替え無>>続きを読む

モガディシュ 脱出までの14日間(2021年製作の映画)

4.3

2021年度韓国No.1ヒット映画。観ている途中で、サッカー日韓代表戦で0-3の敗戦を味わった気分になりました。「パラサイト半地下の家族」アカデミー作品賞受賞以上の敗北感。韓国映画に完敗しました。とに>>続きを読む

メタモルフォーゼの縁側(2022年製作の映画)

4.3

映画としてはほぼ完璧で完成度の極めて高い作品。原作はコミックですが、宮本信子と芦田愛菜をモデルに描いたのではないかと思う位の見事な配役。芦田愛菜の鬱屈を抱えた内気な少女役の演技は見事。思春期の鬱屈はと>>続きを読む

リコリス・ピザ(2021年製作の映画)

3.6

今年のアカデミー賞作品賞候補で唯一日本未公開だった作品。ハリウッドの外れサンフェルナンド・バレーを舞台に70年代の一風変わった恋愛と青春が描かれている。主人公2人がいずれも美男・美女とはほど遠いもっさ>>続きを読む

神は見返りを求める(2022年製作の映画)

4.1

吉田監督談「久しぶりにキュンとする作品を作りました。まあ、私のキュン感覚はだいぶズレてる気がしますが……。「恩を仇で返す女」と「見返りを求める男」の心温まりづらいラブストーリーを楽しんでもらえたら幸い>>続きを読む

ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

4.2

「万引き家族」の韓国版として対をなす作品。いずれも家族愛を知らず、喪失感に苦しむ登場人物達が、一緒に行動していく中で擬似家族化していき、救済されていくというのがテーマ。本作品は、カンヌ国際映画祭で最優>>続きを読む

バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版(2022年製作の映画)

3.6

コナン・ドイルの原作をかなり上手く現代風に脚色している点は評価しますが、ちょっと無理はあるかと。この手の映画は謎解きと共に如何に哀感を残すかが勝負。その点かなりの物足りなさが。

FLEE フリー(2021年製作の映画)

3.6

事実に基づくドキュメンタリードラマのアニメ作品。主人公はアフガニスタンの内戦を逃れ、一家バラバラになりながら旧ソ連を経てデンマークに辿り着き、難民ながら米国大学の博士号を取得するに至る。一方で、宗教上>>続きを読む

ナワリヌイ(2022年製作の映画)

4.2

ハリウッドのサスペンス映画と言っても楽しめる作品。ただ、これがドキュメンタリーであることは正に驚愕であり、ロシアの法治国家としての体をなしていない状況、そして、そのロシアが国際法を無視して隣国に侵攻し>>続きを読む

ドンバス(2018年製作の映画)

3.7

2014年に没発したウクライナドンバス地方親ロシア派との内戦をドキュメンタリータッチで描いた2018年公開の作品。冒頭にフェイクニュース作成の舞台裏が描かれており、この作品自体どこまで実態を反映してい>>続きを読む

峠 最後のサムライ(2020年製作の映画)

3.6

司馬遼太郎作品の映画化は難しい。登場人物それぞれの精緻な描写、綿密な取材に基づく歴史の一コマ一コマの見事な積重ね、作品を貫く確固たる司馬史観。いずれの要素も2時間の映画で描ききれるものではありません。>>続きを読む

オフィサー・アンド・スパイ(2019年製作の映画)

4.1

ロマン・ポランスキー監督は児童性的虐待で有罪となっている他数名の女優から性的暴行で訴えられており、彼の作品は観ないという方も少なくないと思いますが、作品自体はヴェネツィア国際映画祭銀獅子審査員大賞受賞>>続きを読む

東京2020オリンピック SIDE:A(2022年製作の映画)

3.6

例えるならば、魚河岸の海鮮料理のお店に刺身の舟盛りを期待して行ったら、凝ったソースの平目のムニエルが出てきた感じ。料理としては悪くないけど、それはないでしょう。五輪の記録映画である以上、個々のアスリー>>続きを読む

20歳のソウル(2022年製作の映画)

3.6

市立船橋高校のオリジナル応援歌「市船soul」を在学中に作曲し、吹奏楽部顧問として母校に戻ってくることを夢見ながら、癌に侵され、20歳の若さで夭逝した浅野大義さんを描いたノンフィクション・ドラマ。彼の>>続きを読む

カモン カモン(2021年製作の映画)

4.1

ラジオジャーナリストの主人公が一時的に10歳の甥っ子を引取り、男の子の我儘な言動に振り回されながら次第に心を通わせていくというストーリー。構成としては大人と子供の会話劇で、モノクロの映像と相まって眠気>>続きを読む

ワン・セカンド 永遠の24フレーム(2020年製作の映画)

3.6

北京冬季五輪開・閉会式の総監督も務めた中国の巨匠チャン・イーモウ監督の作品。文化大革命の時代背景が重要な意味合いを持つ作品だけにベルリン国際映画祭に出品予定が「技術的問題」で上映中止となり、中国国内で>>続きを読む

ハケンアニメ!(2022年製作の映画)

4.1

あまり話題にならず、ひっそりと消えて行きそうな作品ですが、これがなかなかの傑作。30分のTVアニメ番組が如何に多くの人々の参画により製作されているか、そして、それぞれがどの様に関わっているのか、アニメ>>続きを読む

流浪の月(2022年製作の映画)

4.2

ホラーでもサスペンスでもないのに、これほど怖い作品を知りません。不条理の恐怖を描かせたら当代一の李相日監督。本格的デビュー作の「フラガール」からすっかり路線が変わってしまいました。映像に不安定な構図を>>続きを読む

ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス(2022年製作の映画)

3.8

アベンジャーズシリーズが終結してからマーベルは迷走気味。今回もスパイダーマンに続いて安易にマルチバースの設定に逃げたり、地味なヒーロー達を全くのバイプレーヤーとして登場させる演出は完全に空振り。子供へ>>続きを読む

トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.3

ストーリーは自己チュー、アメリカNo.1のハリウッドヒーロー定番ものですが、その制作過程を含めた映画作品としては超絶がつく傑作。トム・クルーズが「トップ・ガン」続編制作の条件としていた全編CG無し、合>>続きを読む

オードリー・ヘプバーン(2020年製作の映画)

4.2

映画そのものは高評価とはいきませんが、オードリーという素晴らしい女性がいたことを知ってもらう意味で、一人でも多くの人に観てもらいたい作品。女優としてのオードリーを描く前半での「外見的にも内面的にも究極>>続きを読む

大河への道(2022年製作の映画)

3.7

原作である立川志の輔の創作落語に惚れ込んだ中井貴一が自らの主演で映画化に漕ぎ着けた作品。相変わらず安定した中井貴一の演技にカメレオン松山ケンイチの怪演が加わり、2人の掛け合いは楽しい。メインテーマも悪>>続きを読む

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

4.2

庵野秀明は脚本・総監修との立場ながら、正に庵野ワールド一色の作品。シン・ゴジラの政治劇を宇宙レベルに広げ、シン・エヴァンゲリオンの世界観を注入した「シン・シリーズ」第3弾。現在のVFX技術をもってすれ>>続きを読む

スパークス・ブラザーズ(2021年製作の映画)

3.8

伝説のバンド、スパークスのトリビュートクロニクル作品。そもそもスパークスを知りませんし、劇中で流れる楽曲も聴いたことがなかったので、のめり込みは出来ませんでしたが、時代の先端を行く音楽性と独特のセンス>>続きを読む

とんび(2022年製作の映画)

3.9

昭和世代には堪らない作品。小林旭から始まって八代亜紀まで昭和歌謡満載。ウォークマン、ロックフラワー、ルービックキューブと昭和の小道具も嬉しい。片親の父子の不器用な愛情の交換が胸を熱くするヒューマンドラ>>続きを読む

ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密(2022年製作の映画)

3.9

「ファンタビ」の主役はタイトル通り魔法動物。その意味では魔法動物の活躍の場面が少なく、かなり物足りない作品。未来予知が可能なグリンデルバルドを欺く作戦というのが、どうも判然としない。ニュートのチームの>>続きを読む

ナイトメア・アリー(2021年製作の映画)

3.7

2022年アカデミー作品賞ノミネート作品のうち本邦未公開の「リコリス・ピザ」を除いて最後の鑑賞作品。ギレルモ・デル・トロ監督作品は相性が悪く、本作品もざらついた後味に問題あり。とにかく雨のシーンばかり>>続きを読む

ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

4.2

作品賞他アカデミー賞4部門ノミネート作品。米国の政治とメディアを茶化し尽くした作品。政治を風刺した作品は嫌いじゃないので、結構楽しめました。レオナルド・ディカプリオやメリル・ストリープを主役に据えて、>>続きを読む

パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

4.1

玄人受け満載の極めて静かな映画。カウボーイ達は出てくるけど、ガンマンも牛泥棒も出てこない。女性監督だからこそ描ける等身大の西部劇、というより西部開拓時代を舞台とした家族ドラマ。アカデミー監督賞受賞は納>>続きを読む

ウェディング・ハイ(2022年製作の映画)

3.6

映画のセットはハリボテ。表はリアルそのものでも裏に回ると単なる板塀。映画作品も裏表があり、何かの加減で裏から入ってしまうと作品に入りきれず、興醒めのまま観終わってしまうことがあります。本作品もバカリズ>>続きを読む

猫は逃げた(2021年製作の映画)

4.0

昨年の邦画私的No.1 「街の上で」の今泉力哉監督の作品。昔、かぐや姫の「神田川」などが四畳半フォークと称されたが、今泉監督作品は、等身大のちょっとややこしい愛のもつれを描く1LDK恋愛映画と称するに>>続きを読む

ベルファスト(2021年製作の映画)

4.3

「ナイル殺人事件」のケネス・ブラナー監督の自伝的作品。子供時代あるある満載のちょっと間違えれば監督の想い出ホームビデオで終わってしまうところを、周りの大人達が子供の素朴な疑問にそれぞれの人生哲学で答え>>続きを読む