名波ジャパン10さんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

名波ジャパン10

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ミセス・ハリス、パリへ行く(2022年製作の映画)

4.2

古き良き時代のイギリス映画という感じのとても心地良い作品。特に女性にとっては心地良い以上の快感で堪らない映画だと思います。主役の女性はチャーミングだし、登場人物は皆んないい人ばっかり。クリスチャン・デ>>続きを読む

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

4.2

TVドラマ「アトムの童」のヒロイン役などで赤丸急上昇中の岸井ゆきの主演作品。実在した聴覚障害の女性ボクサーの自伝を下敷きにした作品であり、全編の大半を占めるボクシングの練習シーン、試合シーンは圧巻。生>>続きを読む

ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)

4.1

二宮和也、松坂桃李、安田顕といった芸達者の好演と実話に基づく感動ストーリーにより自然に泣ける良質なヒューマンドラマとなっています。この手の収容所モノの場合、通常は冷酷無慈悲な看守の中にも人間味のある人>>続きを読む

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.3

圧倒的な迫力と見事な構成。原作者が脚本・監督を務めているだけあって原作の魅力を十二分に引き出し、映画館の大画面・大音響を最大限に活かした傑作です。原作のクライマックスであるインターハイ2回戦山王工業戦>>続きを読む

ある男(2022年製作の映画)

3.9

「マチネの終わりに」に続く平野啓一郎のベストセラー小説の映画化。「マチネの終わりに」はパリ、ニューヨークの街並みを丹念に描くことにより小説の映像化に成功していたが、人の内面の深部に視点が向かうこの作品>>続きを読む

線は、僕を描く(2022年製作の映画)

4.2

水墨画に込められた日本人の美意識を見事に描き切り、それだけでも評価出来る作品。横浜流星がギラギラ感を消し去り、喪失感に苛まれる主人公を好演。一方で、清原伽耶はワンパターンの透明感ですが、ハマり役。原作>>続きを読む

犯罪都市 THE ROUNDUP(2022年製作の映画)

3.8

型破りのヤバい刑事とギャングの死闘を描く韓国映画。日本映画でいえば「狐狼の血」ということになるが、「狐狼の血」がウェットで捻りだらけなのに対して、こちらはパワー系の直球だけで押しまくるサッパリ、ドライ>>続きを読む

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

4.2

新海誠監督が「君の名は。」「天気の子」で連続して取り上げてきた天災と人々の営みというテーマの総括作品。3.11を想起させる映像に震災前の人々の日常の営みを重ねるシーンは胸を締め付けられます。一瞬に喪失>>続きを読む

窓辺にて(2022年製作の映画)

4.1

「街の上で」の今泉力哉監督作品。今泉監督定番の浮気を絡めた3組のカップルの恋愛模様。等身大の恋愛模様が今泉ワールドの特徴ですが、本作品は「愛する」とは何かを深掘りしようとした為に主役稲垣吾郎の存在の重>>続きを読む

RRR(2022年製作の映画)

4.2

「少年ジャンプ連載漫画のインドでの実写映画化」と言われたら信じてしまうほどの「友情・努力・勝利」そのものの映画。漫画そのもののアクションシーンやダンスシーンを違和感なく映像化しているのは、さすが「バー>>続きを読む

MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

4.2

B級映画の教科書的作品ということで加点評価。主な出演者は7人。しかもその中で名前が通っているのはマキタスポーツ程度。ロケ地はほぼオフィスの一角のみ。タイムループものなので、82分という短い上映時間の中>>続きを読む

愛する人に伝える言葉(2021年製作の映画)

3.9

主役は膵臓癌で余命宣告された演劇科講師とカトリーヌ・ドヌーブの演じるその母親だが、実在の癌専門医が演じる主治医と彼を取り巻く看護師の患者に寄り添う姿がむしろ見所。実在の癌専門医の哲学が貫かれた病院ドラ>>続きを読む

もっと超越した所へ。(2022年製作の映画)

3.8

正に画蛇添足(蛇足の語源)の映画。途中までのたうち回る見事な蛇を描き切っていたのに、最後に余計な足を描いてしまって、すべてが台無しに。舞台の映画化ということで、ラストの演出は演劇の舞台では十分アリだが>>続きを読む

アイ・アム まきもと(2022年製作の映画)

3.6

ストーリーはすごく良い。阿部サダヲはハマり役。ディテールに凄く拘っている作品。なのに、入って来ない。主人公の人格設定が特殊過ぎて感情移入出来ない。ディテールへの拘りが却って全体のストーリーの流れから意>>続きを読む

(2022年製作の映画)

3.6

松居大悟監督の「ちょっと思い出しただけ」の次回作だけに期待していましたが、ちょっと微妙。歌唱力の凄い歌手が歌マネ番組に出場した感じ。日活ロマンポルノ50周年記念作品第一弾だけに、ロマンポルノのトリビュ>>続きを読む

川っぺりムコリッタ(2021年製作の映画)

3.8

子供の頃親から棄てられ、詐欺に手を染め前科者となった主人公がおんぼろアパートの住人達との関わりの中で人間性を取り戻していくヒューマンドラマ。死者との向き合い方、生きる意味合いがテーマとなっています。主>>続きを読む

ヘルドッグス(2022年製作の映画)

3.7

「燃えよ剣」に続く原田眞人監督、岡田准一コンビ作品。原田監督は岡田准一の活かし方を良く知っている。そして、異様なまでに筋肉の盛り上がった岡田准一の体型と尋常ではないアクションには役者の凄みを感じるが、>>続きを読む

沈黙のパレード(2022年製作の映画)

3.7

ガリレオシリーズ劇場版第3弾。犯人の意外性、ガリレオこと湯川学による科学的な解明、切ない真実がこのシリーズの3大要素。オリエント急行殺人事件を思わせる展開からの犯人の意外性はギリギリ及第点。ただ、科学>>続きを読む

LOVE LIFE(2022年製作の映画)

3.7

言うなればノルウェー映画「わたしは最悪。」の日本版。主人公をはじめ登場人物の誰にも共感を覚えることが出来ない。冷めた目で登場人物を追いつつもどこかで自らの後ろめたさを感じ、終始居心地の悪さに晒され続け>>続きを読む

夏へのトンネル、さよならの出口(2022年製作の映画)

3.8

新海誠監督の新作と早とちりして観た作品でしたが、なかなか深いメッセージで見応えがありました。吉田拓郎の「言葉」という歌に「君は未来をこわがっているし僕は過去へと縛られている」という一節がありますが、こ>>続きを読む

百花(2022年製作の映画)

3.6

菅田将暉出演作にハズレ無しの法則が崩れてしまった残念な作品。とにかく、観ているのが辛い。設定がメチャクチャ過ぎてW主演どちらにも感情移入出来なくて辛い。菅田将暉が熱演すればするほど観ていて冷めてしまい>>続きを読む

ONE PIECE FILM RED(2022年製作の映画)

4.0

Adoの歌う映画主題歌や劇中歌は月間シングル・アルバム・ビデオのランキング1位を総なめ。確かに楽曲はしっかりしているし、Adoの歌唱力は抜群。劇中のUTAのステージ衣装、演出も凝りに凝っており、Ado>>続きを読む

さかなのこ(2022年製作の映画)

3.6

さかなクンの自叙伝を映画化した作品。さかなクン自身も出演しており、中高の同級生だったドランクドラゴンの鈴木拓も出演していることから本人のコミット度合いは強く、脚色部分は本人も納得済みだと思う。ただ、明>>続きを読む

異動辞令は音楽隊!(2022年製作の映画)

3.6

昨年の日本アカデミー賞最優秀作品賞受賞作「ミッドナイトスワン」の内田英治監督の最新作。テーマがテーマだけにさほどの期待はしていませんでしたが、阿部寛の存在感でかろうじて爪痕は残しているもののやはり極く>>続きを読む

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

4.0

ジョーダン・ピール監督と主演のダニエル・カルーヤはサスペンススリラー「ゲット・アウト」のコンビ。「ゲット・アウト」がホラー仕立てながら人種差別というテーマが明確だったのに対して、この作品のテーマは極め>>続きを読む

ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

3.7

ブラピの為の超大作B級映画。伊坂幸太郎の小説が原作で東北新幹線から東海道新幹線に設定は変わっているが、舞台は現在の日本。とはいえ、コロナの影響で日本でのロケは無し。全てハリウッドでの合成、CG処理の為>>続きを読む

アキラとあきら(2022年製作の映画)

4.2

池井戸潤原作小説の映画化作品。池井戸潤が仕掛けた落とし穴にうすうす気づきながらもひとつひとつ丁寧に落ちていく快感。伏線回収の展開はさすが。ただ、最後の肝心の大逆転プランには不採算事業への対策が抜け落ち>>続きを読む

サバカン SABAKAN(2022年製作の映画)

4.3

今年の邦画私的No.1作品。元お笑い芸人で「半沢直樹」などを手掛けた脚本家、金沢知樹の初監督作品。思春期前の少年達の甘酸っぱい夏の日々が描かれています。小学校5年生頃の夏休みの思い出といえば、多分多く>>続きを読む

ブライアン・ウィルソン/約束の旅路(2021年製作の映画)

4.1

ブライアン・ウィルソンは、伝説のグループ、ザ・ビーチ・ボーイズのリーダーで、70歳を越えても楽曲制作、ツアー活動を続けている活けるレジェンドです。彼の苦難に満ちた生涯が、過去の記録映像とエルトン・ジョ>>続きを読む

TANG タング(2022年製作の映画)

3.6

かなり期待していただけに残念な作品。二宮和也の演技はさすが。ポンコツ感は出しようもないキャラなのに、極く自然にダメダメ青年を好演。また、ロボット相手の、実は相手のいない会話をサラリとこなしているのも見>>続きを読む

1640日の家族(2021年製作の映画)

4.2

フランスの里親制度を実話に基づいて描いた作品。里親は養子縁組と異なり、法的な親子関係は成立せず、あくまで子供を預かって養育する制度。実の親が子供を養育することが出来る様になれば、子供は実の親の元に戻さ>>続きを読む

今夜、世界からこの恋が消えても(2022年製作の映画)

4.1

古川琴音があの独特の雰囲気で正に当り役を好演している以外は、出演者いずれも微笑ましい位ぎこちない熱演。記憶障碍関連のラブストーリーは最近の流行りで食傷気味。などなどのハンディを差し引いても十分楽しめて>>続きを読む

ジュラシック・ワールド/新たなる支配者(2021年製作の映画)

4.2

これまでのシリーズ6作品の主演者総登場、ネタも6作品のツギハギで既視感満載という厳しい評価もあろうかと思いますが、本シリーズの集大成、最高峰の作品と位置付けても良いのはないかと思います。製作費1.85>>続きを読む

アルピニスト(2021年製作の映画)

4.2

様々な意味で息が苦しくなるほど美しい映画。世界有数の絶壁や氷壁に命綱もつけずに挑む若手アルピニスト、マーク・アンドレ・ルクレールの姿を追ったドキュメンタリー。まず、どの様に撮影したらこのアングルになる>>続きを読む