富士山さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

どら平太(2000年製作の映画)

4.0

再掲。怖ろしいほどするっと見られる、エンターテイメント映画の結晶のような作品でした。勧善懲悪であっても権力を振りかざして悪を叩き潰すいやらしさがない。主人公は清々しく、度胸があって、女にも男にもモテて>>続きを読む

静かな雨(2020年製作の映画)

3.0

再掲。「わたしは光をにぎっている」で中川監督のファンになったので見てみました。手持ちカメラっぽい映像がちょっとくどく、前作ほどの画面の完成度は感じませんでした。ただ、松本穂香さんも言われていましたが、>>続きを読む

映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ(2019年製作の映画)

3.0

再掲。まんきゅう監督の作品であるのと、不思議と泣けたと聞いて。確かにラストの演出は見事で、サイレントでこれだけ惹きつけるのはさすがでした。まんきゅう監督は弱酸性ミリオンアーサーが素晴らしかったので、期>>続きを読む

どうにかなる日々(2020年製作の映画)

4.0

再掲。志村貴子さんは、ホモセクシャル的なものがテーマだと思っていたのですが、性についての幅広いスペクトラムを対象に作品を発表されているのだとこれを見て初めて知りました。そういう意味で、男女の同性愛、性>>続きを読む

引っ越し大名!(2019年製作の映画)

4.0

再掲。単純におもしろいのがよかったです。一時期映画界を覆った大作主義の残滓に毒されて、感動させなければとか、正確でなければとか、サプライズがなければみたいな暑苦しさがない、日本映画盛時にあった抜け具合>>続きを読む

劇場版 Fate/stay night Heaven's Feel II. lost butterfly(2019年製作の映画)

5.0

再掲。正直Fateシリーズの魅力はいまいちわからないのですが、この作品はあるべきエロゲーの映像化という意味で最適、最良のものであろうと思いました。アニメによる性愛描写はポルノかお色気、下ネタが主流で、>>続きを読む

ルパン三世 バイバイ・リバティー・危機一発!(1989年製作の映画)

3.0

再掲。不覚にも自分のルパン三世のイメージの大半が出崎統監督のものだったことを最近知りました。子供にはちょっと恥ずかしいエロス、科学なのか魔法なのかわからないオカルトめいた雰囲気、慣れ合わないクールな登>>続きを読む

わたしは光をにぎっている(2019年製作の映画)

5.0

再掲。最高でした。とても静的でカットカットの完成度が高く、美しい。特に予告でも印象的に使われていましたが、銭湯の湯舟の映し方は最高に美しく見事です。中川監督の存在はこの作品で初めて知りましたが、市川準>>続きを読む

ぼくらの7日間戦争(2019年製作の映画)

3.0

再掲。まったく期待していなかったけど、最後は没入感をもって見ることが出来て、決して悪いものではなかったです。時をかける少女再びという、角川の古いコンテンツをテコ入れしてもう一度という企画の一環なんでし>>続きを読む

ヲタクに恋は難しい(2020年製作の映画)

3.0

再掲。ハリウッドにラ・ラ・ランドあり、日本にヲタ恋ありといった感じの、いろいろな意味で現代日本的な作品です。電車男時代とは根本的に変わったオタク主体の物語はとても象徴的で、サブカル史的な意味のある作品>>続きを読む

黒部の太陽(1968年製作の映画)

4.0

再掲。高度経済成長の物語として、戦後世代と戦前世代の対比として、石原アイドル映画として、いろいろな軸のテーマをそれなりにうまくまとめてあって、娯楽映画として完成度の高い作品だと思いました。ただ、3時間>>続きを読む

劇場版 のんのんびより ばけーしょん(2018年製作の映画)

3.0

再掲。劇場版特別イベント、沖縄旅行がセッティングされてはいるものの、日常系らしい特に大きなカタルシスもない展開。でも、この作品はキャラに毒があるので小さなメリハリがところどころにあって、それなりにおも>>続きを読む

クラッシャージョウ(1983年製作の映画)

4.0

再掲。アリオンがいまいちだったので、安彦さんはスーパーアニメーターだけど演出家としては微妙なのかなと思っていたのですが、これはよかった。ニヤッとする小ネタからスタッフの暴走っぽいものも入っており、ぐち>>続きを読む

劇場版シティーハンター 新宿プライベート・アイズ(2018年製作の映画)

3.0

再掲。キャラが出そろった段階でオチが読めるお約束展開とオールスター同窓会的ノスタルジーはツベコベ言ってもしょうがないでしょう。作画もさすが劇場版で、しなければならない事はちゃんとしている、手堅い作品で>>続きを読む

プロジェクトA(1983年製作の映画)

4.0

再掲。プロジェクトA子を見たので、参考に見たのですが、アニメはパロディですらなかった。ただ、ご本家はさすがにすごい。半端ない低予算感を「痛っ」とおもわずつぶやいてしまう全力アクションで補う圧倒的な熱量>>続きを読む

いつのまにか、ここにいる Documentary of 乃木坂46(2019年製作の映画)

5.0

再掲。乃木坂に興味を持っていろいろ見ているのですが、かなり良かった。アイドルは芸を売るのではなく、物語を売る商品なので、こういうドキュメンタリーこそが核なのではないかと思います。前作がAKB的な競争を>>続きを読む

ご注文はうさぎですか?? ~Dear My Sister~(2017年製作の映画)

2.0

再掲。見てみないとなと思いながら本編を見るのはつらいので、映画版をとりあえずチェック。癒される?うーん、確かにそういう人もいるかもしれませんが、自分は苦手です。きららものの中でも歯の浮く甘々感は出色で>>続きを読む

空の青さを知る人よ(2019年製作の映画)

3.0

再掲。登場人物のイタさは秩父三部作出色ですが、その分ちょっと標準化されたイタさであり、具体的な人生に刺さるような辛さは薄れて、一般的なエンターテイメントに近かったかなという感じでした。演出が地味なので>>続きを読む

劇場版 生徒会役員共(2017年製作の映画)

5.0

再掲。相変らず劇場になっても何も考えずに楽しく見られる作品でした。今時珍しい、ポルノでない艶笑的エロス、呑み会系下ネタが素晴らしい。ゴー・ハンズの丁寧な仕事と独特な透過光の使い方はしっかり守られていま>>続きを読む

幽幻道士(キョンシーズ)(1985年製作の映画)

3.0

再掲。キョンシーブームの火付け役というこの映画、気にはなっていたけど機会がなかったのをついに見てみました。香港映画とばかり思っていたのですが、こっちは台湾映画だったんですね。陳腐な効果音と特撮、分りや>>続きを読む

新幹線変形ロボ シンカリオン 未来からきた神速のALFA-X(2019年製作の映画)

3.0

再掲。内容とクオリティはまあこんなものかなという感じでした。こういうプログラムピクチャーにはまれにびっくりするようなクオリティものもありますが、これはまあ順当なものです。しかし、マニアアニメもびっくり>>続きを読む

青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない(2019年製作の映画)

2.0

再掲。何だか評価が高いらしいと聞いて、見てみました。しかし、これ、何がいいの?TVシリーズを見るのはつらいので映画版を選んでよかったです。数あるタイムリープものの中でも酷い部類に入ると思います。そもそ>>続きを読む

幸福路のチー(2017年製作の映画)

3.0

再掲。地味ですが、味わい深い作品でした。台湾の現代史を一人の女性の自分語りから描き出す、エスノグラフィックな作品です。こういう試みは興味深いものがありました。『おもひでぽろぽろ』の影響があると聞きまし>>続きを読む

記憶にございません!(2019年製作の映画)

2.0

再掲。三谷さんの作品ですから、わかり切ったことでしたが、恐ろしく緊張感のない作品です。ところどころブルッと来るいいシーンがあるのはさすがで、中井さんとディーンさんのカッコよさにも助けられて見どころはあ>>続きを読む

劇場版 暗殺教室 365日の時間(2016年製作の映画)

2.0

再掲。すごい嫌いなタイプの作品なのですが、とても気になって映画版だけ見ました。やっぱり嫌いでした。すべてを戦いで決めようという、ジャンプ的なセカイ系作品です。これはどこまでが言葉通りで、どこからがある>>続きを読む

ブレードランナー ファイナル・カット(2007年製作の映画)

3.0

再掲。独特なコスモポリタンな世界観と雑然とした美術、それに連動した効果的なモブはとても魅力的でした。製作上の都合で演出的にムリのかもしれませんが、もうちょっとそこを見せて欲しいような作品でした。逆に言>>続きを読む

HELLO WORLD(2019年製作の映画)

4.0

再掲。CGとセルとの融合が着々とこなれてきており、頼もしい限りです。メイキングがとても気になりました。オリジナルの劇場作品としてどうしても不回避な、作品としてのまとまりをぶち壊す客寄せキャスティングと>>続きを読む

アイアン・ジャイアント シグネチャー・エディション(1999年製作の映画)

4.0

再掲。ディズニーの虫歯になりそうな甘々作品がアメリカのアニメの表の顔だとすれば、この作品はフライシャーのようなオルタナティブの系譜を受け継いだ作品だと思いました。基本ハッピーエンドで後味の悪さを徹底的>>続きを読む

ドラゴンクエスト ユア・ストーリー(2019年製作の映画)

4.0

再掲。めずらしく何も考えずに楽しめました。確かに展開が荒く、オチには賛否あるでしょうが、それを強引に押し通してあまりある力強さがあり、まったく楽しむ障害にはなりません。特に動きや表情は見事で、多少過剰>>続きを読む

二ノ国(2019年製作の映画)

3.0

再掲。良くも悪しくも普通。ストーリーは無難で質も引っ掛かるほどの低さでなく、目立ちするほど高くもなく、批判するほどでもないけど賞賛するには足りない。顔出し俳優の客寄せキャスティングはいつもどおり平板で>>続きを読む

連合艦隊司令長官 山本五十六(1968年製作の映画)

3.0

再掲。海軍が偉くて、とりあえずみんな頑張ったみたいな、オーソドックスな山本五十六イメージ、オーソドックスな戦争もののフォーマットが出そろっているといった感じの作品でした。どこからこういうイメージが定着>>続きを読む

この素晴らしい世界に祝福を!紅伝説(2018年製作の映画)

5.0

再掲。絶妙なギャグに良いテンポ、上手い山場の作り方にメリハリ。感動やお涙頂戴なんて必要ない、とにかく楽しい純粋なエンターテイメント。ストレスもモヤモヤも残らない、カタルシスを得ることに特化し、しかも見>>続きを読む

聯合艦隊司令長官 山本五十六 -太平洋戦争70年目の真実-(2011年製作の映画)

2.0

再掲。構成的に待ったく新しいものがなく、ひとつの立場を表明するだけで深みのない書割のようなキャラクター、舞台のようで映画的ダイナミックさの欠如した演出、今の日本映画の衰退を代表するかのような劣化亜流の>>続きを読む

女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

5.0

再掲。いろいろ意見が出る類の作品でしょうが、自分としては完璧に大満足でした。レズビアン映画と考えられがちですが、男性が徹底的に客体で、ヒーロー的要素もヒロイン的要素もヴィラン的要素もすべて女性が担うと>>続きを読む

海獣の子供(2018年製作の映画)

2.0

再掲。ビジュアルイメージは鮮明に覚えているのに内容の記憶がほとんどない。顔出しキャストの立体感のない演技に、メリハリのないストーリーと絵の強すぎる印象があべこべで混ざり合わず、気持ち悪かったのだけはよ>>続きを読む

メリー・ポピンズ(1964年製作の映画)

2.0

再掲。アナログ特撮の精華としておすすめされて見てみました。しかし、オプチカル合成の画像の劣化はやっぱり引っ掛かりますし、アニメとの融合も『ロジャーラビット』の完成度にとても及ばないように思います。物語>>続きを読む