ひろぱげさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

ひろぱげ

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ミッドサマー(2019年製作の映画)

3.8

なんというキチガイ映画!(褒めてる)
こんなの大々的に一般公開していいのかよ?(笑)でっかいポップコーン片手に手繋いで席についたカップルたちが、見終わってどう思ったのか知りたい。

情緒不安定な主人公
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ほえる犬は噛まない(2000年製作の映画)

3.9

「パラサイト」でアカデミー賞 監督賞に輝いたポン・ジュノの長編デビュー作。

随所に「パラサイト」の原型(プロトタイプ)と思えるシーン(地下室のアレとか、閉鎖空間に隠れてるスリルとか、予期せぬ先客とか
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his(2020年製作の映画)

4.0

久しぶりに綺麗なゲイ映画を見たなと思った。
「綺麗」というのは、美形の男子が出てるとか、綺麗事でいっぱいだとか、そういうことではなく、「えー、いまさらそんなこと言っちゃうの?」とか「そんなわけないだろ
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

ポン・ジュノ監督、待望の新作。ずっと見たくてウズウズしていた。
煽りすぎのプロモーションや、見た人の評判、韓国映画初のカンヌ パルムドール、色々期待値が高まりすぎてた。

薄暗く狭く汚い半地下の家に暮
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花影(1961年製作の映画)

3.7

大岡昇平原作(というか実際の私生活がモデル)の人間ドラマ。銀座で長年ホステス(女給)をしてきた葉子(池内淳子)と、彼女に絡む男達との出会いと別れを味わい深く描く。

妾としての関係を清算しようとして離
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赤坂の姉妹 夜の肌(1960年製作の映画)

3.6

長女 夏生(淡島千景)は赤坂のバーの野心家マダム。
次女 秋江(新珠三千代)は姉に反発して店を飛び出す。
三女 冬子(川口知子)は学生運動に精を出す信州林檎。

長女の意地とプライド、次女の長女への反
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ハイ・ライフ(2018年製作の映画)

2.8

最初とにかく眠くて。(笑)
1人の男が宇宙船のような閉鎖空間の中でひたすら赤ん坊の世話をしている場面が続くの。その赤ちゃんは「パパ、パパ」とか言ってるので、どうやらその男が父親だろう事はわかるんだけど
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ひろしま(1953年製作の映画)

-

映画としては色々と難アリではあるが(故に点はつけづらい)、戦後8年目でよくぞこれを作ったなと思う。制作:日教組だけあってあちこちに反戦のメッセージが仕込んであり時に鼻についたりもするが、原爆孤児達の様>>続きを読む

主戦場(2018年製作の映画)

3.8

Twitterのタイムラインでちらほら話題になってたので、そのうち見に行こうと思ってたこの映画。それを急に、しかも10連休最終日の夜の回に(出不精で休みの日は家でゴロゴロしてるのが好きなおれの重い腰を>>続きを読む

母さんがどんなに僕を嫌いでも(2018年製作の映画)

3.4

歌川たいじさんのエッセイ漫画を実写映画化した作品。両親の不仲、母親からの虐待、育児放棄に近い施設への送致、そして母との間に起きた決定的な事件と17歳での家出など壮絶なエピソードは、実写ならではのリアル>>続きを読む

あん(2015年製作の映画)

4.0

桜並木の傍らに佇む一軒のどら焼き屋。無愛想な店長 千太郎(永瀬正敏)の元にある日やってきた老女 徳江(樹木希林)は「この店でバイトしたい」と言う。最初は断った店長だったが、彼女が「よかったら食べてくだ>>続きを読む

聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

3.5

エリート心臓外科医のスティーブンは、妻、娘と息子の4人で幸せに暮らしていた。彼の元を頻繁に訪ねる謎の少年 マーティン。スティーブンの家族とも次第に親密になっていくマーティンだったが、ある日、スティーブ>>続きを読む

薔薇の名前(1986年製作の映画)

3.7

これまた30年くらいぶりに見た。

中世、北イタリアの修道院を舞台に、ショーン・コネリーのシャーロック・ホームズと、ワトソンと言うには若くてピチピチのクリスチャン・スレーターの修道士師弟コンビが繰り広
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ファーゴ(1996年製作の映画)

4.5

約20年ぶりに見たけど、やっぱり面白い!無駄がなくほんとに良くできた映画。

アメリカ北端の州を舞台に、冴えないカーディーラーのジェリーが企てた妻の狂言誘拐がどんどん思わぬ方向に転がっていくという「バ
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スノーデン(2016年製作の映画)

3.5

天才ハッカーの国家への背信行為か、世紀の英雄による内部告発か。
ひとりの生真面目で正義感溢れる青年がまさにその「行為」を実行しようとしている状況と、その「行為」に至るまでの過去の経緯とを織り交ぜた構成
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PASSION(2008年製作の映画)

3.8

「寝ても覚めても」「ハッピーアワー」の濱口竜介の実質的なデビュー作と言ってよかろう。藝大映像研究科修了作品であるが、既にものすごい完成度を誇っている。

3組の男女が織りなす会話とやり取りの妙。卓越し
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ハッピーアワー(2015年製作の映画)

4.4

会話していて妙に語り口の巧い人というのがいる。自分の中にあるストーリー、エピソードを、聴き手が思わず身を乗り出して聴いてしまうように話せる人。
映画においても語り口の巧い監督はたくさんいて、この濱口竜
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寝ても覚めても(2018年製作の映画)

4.0

偶然のきっかけで知り合った大学生の朝子と不思議な青年 麦(ばく)。一目惚れのような形で惹かれ合い付き合い始めた二人。しかしある日、麦は突然姿を消す。数年後。東京の喫茶店で働く朝子は、近所の会社に勤める>>続きを読む

テルマ(2017年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

ノルウェーの田舎町から都会の大学に進学し一人暮らしを始めた少女テルマ。初めて親元を離れた娘が心配なのか、母親からはしょっちゅう「今日は何事もなかった?」とメールが来る日々。
ある日、図書館で勉強中のテ
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遊星からの物体X(1982年製作の映画)

4.6

SFホラーの傑作中の傑作。
南極観測基地という閉塞空間を舞台に、仲間同士が疑心暗鬼に狂っていく心理劇と、奇想をぶちまけたような人智を越えたクリーチャー造形が見事なまでに絶妙なバランスでフィルムに焼き付
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バーフバリ 伝説誕生(2015年製作の映画)

3.5

痛快極まりない超娯楽大作。
ゲームかよ?マンガかよ?と思う所多数だけど、細かいことは一切気にしちゃダメダメ。

貴種流離譚。成長した子供が出生の謎を知る。幽閉された妃。壮観の城下町。破茶滅茶な戦闘。2
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愛と法(2017年製作の映画)

3.6

「事実は小説より奇なり」という言葉があるが、このドキュメンタリーを見るとその事を本当に実感する。

大阪に住むゲイカップルのカズとフミ、数年前に結婚式を挙げ(とは言っても今の日本では法的拘束力は何も無
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サニー 永遠の仲間たち(2011年製作の映画)

3.6

最近、日本でリメイクされたりして、ふたたび注目されてるんだろうか。
ずっと気になっていたこの映画、やっと見る事ができた。

1986年、ソウルのある女子校に田舎から転校してきた主人公ナミが、男気溢れる
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ブルース・ブラザース(1980年製作の映画)

4.9

音楽・コメディ映画の不滅の傑作にして金字塔。
とにかく最高!でゴキゲン!でファンキー!でカッコイイ!
おれにとっての「良いアメリカ」の象徴みたいな感じ。

一応のストーリーとしては、「黒スーツ、黒ネク
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カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

ほとんどなんの予備知識も無しに、友達に誘われて観に行った。「めっちゃ面白いらしい」という前評判だけを頼りに。

新人監督に無名の役者達、超低予算B級ゾンビ映画か。ふーん。お!これもしかして全編ワンカッ
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万引き家族(2018年製作の映画)

4.1

良い映画だった。

事前に想像していた、「貧しさのために万引きせずには生活が成り立たない一家のお話」とは違った。人間らしさ(人間臭さ)の回復と、共同体としての「家族」のあり方の物語だった。さりとて「貧
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スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

3.8

フランシス・マクドーマンドはイイ感じのババアになったなあ。「ファーゴ」が96年だそうなので、20年間経ったわけか。あの時は田舎町の女警察署長を演じていたフランシス、今度は、人望厚い警察署長に喧嘩を売る>>続きを読む

エル・トポ(1970年製作の映画)

4.3

アメリカでの公開当時、無宣伝の単館レイトショー上映だったにもかかわらずジョン・レノンやらアンディ・ウォーホールやらデニス・ホッパーらを虜にしたという伝説のカルトムービー。デジタルリマスター版である。>>続きを読む

ホーリー・マウンテン(1973年製作の映画)

3.6

前作「エル・トポ」でさらけ出したホドロフスキー節(血とセックスと宗教とサーカスとフリークスと動物と・・・)を全開にしてみたって印象。
のっけからカルト宗教のヤバイ感じがプンプンしますしね。キリスト像や
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サンタ・サングレ/聖なる血(1989年製作の映画)

3.7

「サンタ・サングレ」、その名も「聖なる血」である。

精神病院に収容されている全裸の主人公フェニックス。彼の生い立ちとトラウマ、そしてマザコンからの解放がテーマ。

前2作(「エル・トポ」「ホーリーマ
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リアリティのダンス(2013年製作の映画)

4.0

アレハンドロ・ホドロフスキー23年ぶりの新作ということで、2013年のカンヌで大きな話題となった作品。ホドロフスキーとは何者か?という大いなる問いへのヒントになる素晴らしい映画。
半自伝的なお話で、監
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エンドレス・ポエトリー(2016年製作の映画)

3.8

鬼才(この人ほどこの「鬼才」という言葉が似合うクリエイターもいないだろうと思う)アレハンドロ・ホドロフスキー(以下ホド爺、御年88歳!)。23年ぶりの新作として話題となった「リアリティのダンス」(20>>続きを読む

震える舌(1980年製作の映画)

4.2

自分が小学生の頃、土曜のフジテレビの映画番組でやっていたのを見て、強烈に印象に残った作品。(当時同じくこれを見た人達の多くはトラウマになるくらい怖かったという。。。)その後長らくVHS版しか映像ソフト>>続きを読む

チェイサー(2008年製作の映画)

3.8

「哭声」のナ・ホンジン監督の長編デビュー作。

デリヘルの元締めで元刑事のジュンホは横柄ですぐカッとなり手が出てしまう性格。店の女の子が次々と失踪し、「手付金持ち逃げしやがった?」と疑い調べ始めるが、
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シリアル・ママ(1994年製作の映画)

4.6

カルト映画の巨匠、悪趣味映画の帝王として知られるジョン・ウォーターズ監督。その毒気、皮肉、「良い悪趣味」のセンスを、それ程薄め過ぎる事なくメジャー映画という一般向け作品としてまとめ上げた奇跡の一本。>>続きを読む

フィメール・トラブル(1974年製作の映画)

4.4

ジョン・ウォーターズといえば、あの「ピンク・フラミンゴ」やみんな大好きな「シリアル・ママ」で有名な、[変態・お下劣・悪趣味・カルト・モンド]映画の巨匠であるが、他にも心憎い傑作の数々を撮っている。
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