いのさんの映画レビュー・感想・評価 - 13ページ目

ゼイリブ(1988年製作の映画)

-

教会と見まごう映画館。そこに集ったコンパニェーロは、およそ10名。我等は、聖歌隊の音楽を外に向けて大音量で流しながら、この映画を観た。もたつきながらも超絶長いガチんこ勝負をした後だったので、疲労度もパ>>続きを読む

マッハ!(2003年製作の映画)

3.7

チョコレートファイターがめっちゃお気に入りとなったので、同監督の作品を鑑賞してみた。おおきな木にジャリカットゥみたいな人々が群がる不思議な映像から始まる。ムエタイがなんなのかもわかってないけど、おもし>>続きを読む

MIND GAME マインド・ゲーム(2004年製作の映画)

-

「うんこしっこちんこうんこしっこちんこって10回続けて言うてみ。すごく速くだ」(「はぁー?」)「そして最後にチューーーーって付け加えろ」(「兄貴ぃ」)「チューーーーーって付け加えろ!ほんだら許したるわ>>続きを読む

皆殺しのジャンゴ/復讐の機関砲(ガトリングガン)(1968年製作の映画)

3.7

テレンス・ヒルが演じるDJANDO🔫
オープニングクレジットのレタリングや色遣いからしてマカロニで、それがうれしくてにこやかに観賞🐴フランコ・ネロのDJANGO(『続・荒野の用心棒』1966)を意識し
>>続きを読む

マグニフィセント・セブン(2016年製作の映画)

5.0

冒頭 居酒屋に入ってくるデンゼル・ワシントン。緊張が走る。その場にいる各々が身構える。短い言葉のやりとり。ちょっとした仕草。
銃を手にする前からわかる。誰が強いのか。

もうこの場面からしてやられる。
>>続きを読む

夢の涯てまでも  ディレクターズカット版(1991年製作の映画)

-

原題も邦題もとてもステキだと思う。「世界の終わりまで」あるいは「夢の涯てまでも」。288分。映画館で観られたら良かったな。映画館にブランケット持ち込んでウトウトしながら、夢現になりながら、夢と現実の境>>続きを読む

都市とモードのビデオノート(1989年製作の映画)

4.5

1989年制作のドキュメンタリー。デジタルの時代に入ってきて、オリジナルと模倣との境目がなくなっていく。オリジナルとはなんぞやというヴェンダースの問いかけが深まっていく。そんななかで、まだファッション>>続きを読む

666号室(1982年製作の映画)

-

「映画とは、失われつつある言語で、死にかけている芸術か?」


今から40年前のこと。テレビやビデオの台頭などによって、映画は滅びるのではないか。ヴィム・ヴェンダースのこの問いかけに答えるのは、カンヌ
>>続きを読む

映画 おそ松さん(2022年製作の映画)

-

Snow Manガチ勢(2名)に強制連行されて観賞。もさいおっさんが散在する映画館は慣れたものだけど、女子で埋め尽くされた映画館というのはあまり経験がなくて💦でもすぐに馴染みました。やっぱりわたしも女>>続きを読む

ナイトメア・アリー(2021年製作の映画)

-

ギルレモの作品ということだけで映画館へ。もしかしたら起きてた時間の方が少ないかもしれないから書くのはホント恥ずかしいです。でも見世物小屋で蔑まれても構わない。自分の記録として残しておくのも宿命だと思う>>続きを読む

ベルファスト(2021年製作の映画)

4.3

いったいどれほどの想いを、ケネス・ブラナーはこの映画に込めたのだろうとわたしは想像してみる。どれほどの長い年月をかけて構想したのだろうか、そのことに思いを馳せてみる。あふれでる望郷の念や、家族への深い>>続きを読む

ことの次第(1981年製作の映画)

-

この映画のなかで、映画が制作されている。ハリウッド映画「THE SURVIVORS」をドイツ人監督でとる。撮影場所はポルトガル。ところが資金もフィルムも底をつき、金策に出掛けたプロデューサー:ゴードン>>続きを読む

ニックス・ムービー/水上の稲妻(1980年製作の映画)

-

鑑賞後に、「アメリカの友人」と今作の始まりを見比べてみた。黄色のイエローキャブ。たしかに同じカットでした。その「アメリカの友人」に出演したニコラス・レイという方は、「理由なき反抗」や「大砂塵」など、名>>続きを読む

THE LONG SEASON REVUE(2006年製作の映画)

-

レビュー書くの恥ずかしいです。観ました!ファンでもないのにDVD買っちゃったのに配信が始まった。
大事なこといつも間に合ってない。けど、今から。今はそれだけ。

映画:フィッシュマンズ(2021年製作の映画)

-

自分が全然知らないことを、映画で観るのにはそれほどためらいません。でもレビュを書くと思うと気後れします💦(といいつつ、いつも図々しく書いちゃってるけど) フィッシュマンズを知ったのは、多分フィルマを通>>続きを読む

天才マックスの世界(1998年製作の映画)

-

正直に申し上げる。考えたらウェスの映画は、全く寝なかった映画もいくつもある。けど、ウトウトしちゃった映画の方が多い。今回も後者。でも戻したりしなかった。ワクチン接種の翌々日、解熱剤が効きすぎたのか、こ>>続きを読む

ジャッリカットゥ 牛の怒り(2019年製作の映画)

-

地獄の黙示録では、水牛は供物として捧げられたと思うんだけど、ここに出てくる人たちは、そんなそんな 敬虔なことなんてしねぇ(多分)。わたしはワクチン接種の翌日、38度超え状態で毛布にくるまりながら朦朧と>>続きを読む

べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

4.3

この映画大好き♪この映画と出会えて、うれしいなぁ。コンビニ店長とのバイト面接の可笑しさからはじまって、ホント楽しい。きしょくてウザかったら、殺しちゃってもいいと思うよわたしも(そういう気持ちにさせてく>>続きを読む

RAW〜少女のめざめ〜(2016年製作の映画)

4.2

けものがれ、わたしたちの-


ずっと躊躇していて観られなかった映画。でも、「TITANE」観たあとならいけるかも。いっきにいけばよかったのに、いったん止めたら怖くなってしまって、そこからなかなか進め
>>続きを読む

TITANE/チタン(2021年製作の映画)

4.2

Ti × Fire


深読みしたくなる映画


チタンいけまチタん!
悪の法則でキャメロン・ディアスは車とやったけど、(その火じゃなくて)その比じゃない。最初の車を前にしての肢体のくねらせ方は、挑
>>続きを読む

テルアビブ・オン・ファイア(2018年製作の映画)

-

「オスロ合意第2弾か?」の会話の意が通じないパレスチナ人が主人公。エルサレムの検問所を毎日通る。大人気のテレビドラマは、イスラエルの軍人とフランス人女性の恋愛メロドラマ。このドラマがユダヤ人にもパレス>>続きを読む

クレッシェンド 音楽の架け橋(2019年製作の映画)

-

予想してた内容とは随分違うてた。はいはい、どうせ安易なお涙頂戴映画なんでしょう、感動のラストに向かうんでしょう、でもアタシもどうせ甘ちゃんだからなー、ちょっと面倒いけどせっかくだから行ってみようかいね>>続きを読む

東京画(1985年製作の映画)

-

小津大好き民ヴィム・ヴェンダースによる聖地巡礼。小津に惚れ込んだ監督が東京にやって来る。ドキュメンタリーをほぼひとりで撮る(監督・脚本・録音・ナレ担当)。東京に、亡き小津の面影を求める。でも時は198>>続きを読む

ベルリン・天使の詩 4K レストア版(1987年製作の映画)

-

誰もが皆詩人で、確信をもって核心に向かい、偶然を必然にかえる。ベルリンはまだ壁で分断されている。分断の象徴ともいえるその壁は、その後人々によって取り除かれたことを、観ているわたしたちは知っている。この>>続きを読む

パリ、テキサス(1984年製作の映画)

5.0

好きすぎる映画。好きすぎで、因数分解したくない。まんまの気持ちを全部心のなかで抱えていたい。好きすぎたから壊れていく。未熟な2人は互いに好きすぎて、好きすぎたから壊してしまったのかもしれない。でも好き>>続きを読む

アメリカの友人(1977年製作の映画)

4.5

贋作をめぐるオークションの話かと思うたら、殺しの話になり、サスペンスかと思うたら、コメディのようでもあり、裏切りの話かと思うたら、2人の友情の話のようでもあり、重厚でカッチリした作りかと思うと不思議な>>続きを読む

さすらい(1975年製作の映画)

-

ひとことでウトウトといってもそのウトウトは多種多様だ。例えで2つほど挙げさせていただく。①つまんね!おもじろぐねー!といった反抗心を含んだウトウトの場合もあるし、②なんかいいなーいい映画だなー!といっ>>続きを読む

まわり道(1974年製作の映画)

3.2

ヴェンダース・ロードムービー3部作のうちの第2作目、ということらしい。出てくる少女がナスターシャ・キンスキーにそっくりで、監督の嗜好をみたり!(と下書きしたまま放置してたのですが、念のため演者を確認し>>続きを読む

都会のアリス(1973年製作の映画)

4.0

「撮影することは、耐えがたいものを撃つこと」


哲学者っぽいヴェンダースの姿勢が随所に垣間見られるような気がした。この時、ヴェンダースは32歳。主人公の冒頭の語り方から察するに、相当尖っていたんじゃ
>>続きを読む

グラディエーター(2000年製作の映画)

4.2

初観賞。最後の決闘裁判を観たあととなっては、期待値思い切りさげてのぞんだわけだがw、いやいやめっっちゃ面白かった。両作は比較する類いのものではなかった。全く別物。冒頭の戦いからどえりゃあ迫力。そういう>>続きを読む

リズと青い鳥(2018年製作の映画)

-

『青い春』を女子高校生たちにかえてやるとしたら。あのオトコどものちんちんとったら、この映画になるんちゃうの。これが最適解。この妄想は、なんだかアタリな気がしてきちゃった。鎧塚みぞれ&傘木希美のふたりは>>続きを読む

THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

4.5

重低音で鳴り止まない劇伴は、頂点に達しようとはせず同じフレーズを繰り返す。それはまるで降り止まない雨のようでもあり、自分の感情を解放することもできず号泣もできず涙と怒りをためつづけているようでもある。>>続きを読む

バットマン(1989年製作の映画)

3.6

バットマンの映画って、いーーーーっぱいあるんですね。ノーランの3部作しか知らなかった💦今作を観て、なんだかいろいろ腑に落ちました。髪の毛のあるマイケル・キートン若っ! わたしが“マッツの父”と称してお>>続きを読む

ぼくの名前はズッキーニ(2016年製作の映画)

4.0

今日の気分予報は曇りのち晴れ。ファーストシーンの雲(と雲の間から射し込む光)から、ラストシーンの雲(と雲の間から射し込む光)まで、全部いい。ストップモーションならではの手作りのあたたかさ、色遣いの気持>>続きを読む

トムボーイ(2011年製作の映画)

2.0

今にして思うと、『燃ゆる女の肖像』はその強さにも、わたしは惹かれたのかもしれない。心に秘めた想いの強さ。今作はそのセリーヌ・シアマ監督作品ということで、わたしが監督に持つ“強い” “ブレない”というイ>>続きを読む

ブレッドウィナー/生きのびるために(2017年製作の映画)

3.8

タリバン政権下のカブール。女はひとりで外出することができない。女ひとりでは買い物もできない。読み書きすることさえ抑圧される。ブレッドウィナーとは、“一家の稼ぎ手”の意。逮捕された父に代わって、一家の稼>>続きを読む