地底獣国さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

これはなぁ…封切り時に観ておくべきだったなあ。

入場者プレゼントにバリー・キオガンがスパゲティ食べるシーンのステッカーが配られるぐらいに本作での彼のヤバさが拡散してしまったがために、「いつ本性を現す
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ノスタルジア 4K修復版(1983年製作の映画)

3.6

〜寝落ちせずに最後まで観れたよ!〜
〜よく頑張った!偉いぞ俺!〜

タル(い)コフスキー初挑戦。

いやもうね、中盤までの陰影、陰影、また陰影、そこへ更に音波攻撃(雨音)という強力コンボに晒された時は
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死神とラーメン(2022年製作の映画)

2.4

死神が相手間違えてて実は死ぬ予定なのはオンマの方で、ラーメン喉に詰まらせて最期を迎えると思ってた。

ローレライ(2005年製作の映画)

2.5

「潜水艦映画にもハズレはある」という事を教えてくれた貴重な作品。

手が抜けなくなるシーンとか「何の冗談だ」と思って観てたんだが、のちに大真面目にやってたんだと知ってさらに失望。

まあでも伊507の
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裁かるゝジャンヌ(1928年製作の映画)

4.0

誰が観ても一目瞭然「顔」の映画。ここまで執拗に顔面のどアップを、小皺の一本一本、細かい凹凸に至るまで捉えた映画というのは滅多にお目にかかれん。それに応えて主要キャストはもちろん、端役、エキストラも強度>>続きを読む

スネーク・バイト(2016年製作の映画)

3.2

キャンプ場から足をのばして森の中へやって来た少年たち。ひとりが蛇に噛まれた!猛毒のサンゴヘビかも‼︎そうだったら10分で死ぬ‼︎どうする⁉︎

途中からオチは2択だなと思いながら見て、最後「あ〜そっち
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ウラド(2014年製作の映画)

2.9

恥ずかしながら、ブラジルで1964年から85年まで(アメリカ合衆国支援のもと)軍事独裁政権が続いていたという事を本作を見て初めて知った。

映画の完成度は別として、知るきっかけになったという事を評価し
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ウィリーズ・ワンダーランド(2021年製作の映画)

3.4

ワンナイト・アット・ウィリーズ

皆さん仰る通り本家よりおもろいやつ。まさにこういうのが自分が観たかったファイブナイツアットフレディーズ(FNAF)。

およそニコケイでなければ成立しないんじゃないか
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スリ(2008年製作の映画)

4.0

「ちょっと前から古いものが消え始めた。『スリ』を撮ろうと思ったのは、香港のこんな部分を捕らえてみたかったからだ➖古い文化や歴史や些細なことを思い出として」
「今ではスリなんてなくなりつつある。あるいは
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スリ(掏摸)(1959年製作の映画)

3.0

もしやP・シュレイダーのアレとかアレの元ネタはこれか?

やってる事は犯罪だけどああいう連携プレーってつい見てて気持ち良くなるんだよなぁ。

後ろに立ってる人間の内ポケットに手を入れるってどんな軟体だ
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ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ(2023年製作の映画)

3.0

思ってたんと違う‥

どうやら原作ゲームのファンが楽しめることを第一に考えて構成した話らしい。なので以下の駄文は外野の戯言と思っていただきたい。

弟を攫われたトラウマとか妹の親権問題とか妙にカタい要
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グッド・ストーリー(2013年製作の映画)

2.9

察しの良い店主。

語られなければ無かった事になる。

「絶対貫通して当たるやろ」っていうのは野暮か。

フリー・フォール(2021年製作の映画)

2.8

WTC北タワーに飛行機が突っ込み、何が起こったのか皆が判断しかねている中、テロの可能性が高いと考えて賭けに出たトレーダーの話。

いやもちろん、普通にしてたら会社は大損こいて自分だけじゃなく大勢馘にな
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梟ーフクロウー(2022年製作の映画)

3.7

もともと自分の中で優先順位は低かったんだがDOMMUNEで取り上げられたのを聴いて俄然興味が湧いたので鑑賞。ただ、そこで軽いネタバレも食らってしまったのは痛し痒し。

概要としては宮廷陰謀劇に巻き込ま
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ダム・マネー ウォール街を狙え!(2023年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

つい2週間ほど前までゲームストップ株の事など全く知らず、観る直前に「株の乱高下についてSECが調査に入り、公聴会が開かれた」という予備知識だけ入れての鑑賞。

起きた事象それ自体が面白い一方で演出につ
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あるじ(1925年製作の映画)

3.2

当時はこれ、結構攻めた内容だったんかな?知らんけど。

DV男って往々にして反省のポーズとか上辺を取り繕うのが上手かったりするから油断したらいかんと思うぞ。

八つ墓村(1977年製作の映画)

3.6

原作から登場人物を統合、削減して2時間半に収めるところは脚色の基本の様な手技ながら、注力しているのはミステリではなく、「猟奇」と「怪奇」‼︎終盤なんの前振りも無くヒロインが憑物状態になるわ、推理を裏付>>続きを読む

映画 ○月○日、区長になる女。(2024年製作の映画)

3.5

例によって雑感レビュー


- 自分は関西在住なんで杉並区の事は分からんが、確かに自分の住む地区の事について関心が低すぎる、と言うのは思い当たる。

- 道路拡張の是非はともかく、それだけの予算を使い
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リアル 完全なる首長竜の日(2013年製作の映画)

3.4

首長竜繋がりで昔観た映画のうろ覚えレビュー。

まあ確かに映画全体としての出来はアレだが、前半佐藤健メインのパートはいかにも黒澤清的不穏さが充満してる(殊に哲学的ゾンビの異様さ!)し、謎の機械から放た
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恐竜・怪鳥の伝説(1977年製作の映画)

2.1

恐竜も鳥も出てこない(出るのは首長竜と翼竜)し伝説も「竜」の方だけ、って言うか「鳥」は残り20分ぐらいになって唐突に現れる。

自分が「大特撮」読んだのは中学1年か2年ぐらいだったと思う(ちなみに初版
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ガートルード/ゲアトルーズ(1964年製作の映画)

3.5

すっごく下世話な話を詩的な言葉で綴って行くという、ひとつ間違えれば目も当てられない大惨事になりかねんところをちゃんと映画として成立させて観せ切る匠の技。「ひとりの女性と三人の男の、求めるものと与えるも>>続きを読む

キスキス,バンバン(2005年製作の映画)

3.4

元泥棒の俳優とゲイの私立探偵が、ある殺人事件に隠された謎に挑む(半分くらいは本当)!

真偽の程は分からんけど、本作を見たジョン・ファヴローがトニー・スターク役にロバート・ダウニー・Jrを推し、そのフ
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.7

もう少しで刺さるところまで行ったんだけど、惜しいな(何様)。

自分の中で一番引っ掛かったのはパリの娼館での日々。それ以前も以降もベラの前には様々な(男社会の)良識だの社会通念だのが立ちはだかり抑圧し
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砂の器(1974年製作の映画)

3.8

映画力高っ‼︎!

原作未読なんでどのぐらい丁寧に捜査過程を書いてあるのか存じませんが、参考にと目を通した春日太一氏の本によると原作にも結構ガバガバな展開があって、それがそのままシナリオに残っている事
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悪魔のシスター デジタルリマスター版(1973年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

ネタバレせずに本作の話するのは自分には無理。更に他の作品についても言及してるんでそのおつもりで。


のっけからバーナード・ハーマンの曲がうるさいうるさい(笑)自作に彼を起用できてよっぽど嬉しかったん
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ただ空高く舞え(2020年製作の映画)

3.8

お仕事映画(と言うより起業映画か)として大変面白かったんやけど、この話何%ぐらい事実が含まれとるんかね?ざっくり調べて分かったのは実際のエア・デカンは消滅したり復活したりなかなか多難という事ぐらい。>>続きを読む

ヴァル・キルマー/映画に⼈⽣を捧げた男(2021年製作の映画)

3.3

ジュリアード音楽院卒だったとは知らなんだ。

役作りのために自分を撮り続けるという考え自体は分かるけど、そらまあ監督とかからすれば鬱陶しいに決まっとるよね。だがお陰で「ドクター・モローの島」現場の混乱
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エレクション 死の報復(2006年製作の映画)

3.9

「ジョニー・トー 漢の絆セレクション」

いやいやいや、「エレクション」二部作って絆も仁義もへったくれも無い人達の話やんか!初見が10年以上前ですっかり忘れてたけど、タイトル「以和為貴」出た瞬間ひでえ
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レオノールの脳内ヒプナゴジア(半覚醒)(2022年製作の映画)

2.9

チケット売り場で注文する前にタイトル三回見直して確認したやつ

こちらの集中力が下がっていて見落としたのかもしれんけど、あの世界でのルール(「脚本家」に何ができて何ができないか)をもうちょっと明示して
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燈火(ネオン)は消えず/消えゆく燈火(2022年製作の映画)

3.7

「消えゆく香港(の風景)とサイモン・ヤム」と言えばリンゴ・ラムの遺作「道に迷う」を想起しますが、あちらが「香港の歴史を映像に刻み込んでおく」という意味合いが強かったのに対し本作は「時代の大きなうねりの>>続きを読む

友は風の彼方に(1986年製作の映画)

3.4

ハードボイルドな部分と(主に女性絡みの)軽薄な部分との齟齬が激し過ぎる情緒不安定な作劇に、作り手の精神状態が心配になるほどでしたが、思い返してみれば「男たちの挽歌」も割とそういう感じはあったしこの頃の>>続きを読む

みなに幸あれ(2023年製作の映画)

2.5

89分の尺で「いつまで続くんやこの話」って思わせたのはある意味凄い(体感で言うと134分ぐらい)。

テーマへの取り組みについてはその意気や良しと思うが、面白くなりそうな素材を後半は完全に持て余してし
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カラヴァッジオ(1986年製作の映画)

3.1

16世紀末から17世紀初頭にかけて活動した画家ミケーレ・カラヴァッジオ。病に倒れ、死の床に伏す彼の回想という形で進む物語。

自分がカラヴァッジオという人物について知識も興味も無い状態で視たせいか、終
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バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト デジタルリマスター版(1992年製作の映画)

3.9

いやもう、劇場で観る(そして聴く)カイテルの「んんんん゛ん゛ん゛お゛お゛お゛あ゛あ゛😭」の破壊力が最っ高過ぎるわ‼️

バッド・ルーテナント(2009年製作の映画)

3.9

禍福は糾える縄の如し

ストーリーに関してはキリスト教とか絡まずに「運命の悪戯」を描いているぶん、フェラーラ版よりも好み。主人公を見つめる動物(爬虫類、魚類、犬)の視線というのも意味があるのか無いのか
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宝くじの不時着 1等当選くじが飛んでいきました(2022年製作の映画)

3.4

新年早々北朝鮮が韓国を砲撃するわ、「ビヨンド・ユートピア」を食らうわでどうしても本作をストレートに楽しむことはできなかったけど、せめてフィクションの中ではこんな事があってもいいよな。

非常にファンタ
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