ピポサルさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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川っぺりムコリッタ(2021年製作の映画)

3.8

川っぺりって三途の川のことだったのか。スローライフだオラ!って殴られるところもあったけど自炊を一切せず毎食が外食かコンビニの自分は白飯を炊いて誰かとメシを食うの純粋にいいなと思えた。セリフやキャラクタ>>続きを読む

アンダー・ユア・ベッド(2019年製作の映画)

3.6

存在を忘れられると誰かを傷つけることでしか認知されないのか。主人公には思いを寄せる人がいたからまだ救いようがあった、と言い切れるのか。
話が進むにつれ高尚な思いのように語られていた主人公の欲求がどんど
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ポリス・ストーリー 香港国際警察(1985年製作の映画)

3.5

おちゃらけてる次の瞬間に超一流のアクションが始まるの笑った。有名なジョッピングセンターの吹き抜けで電飾のついたポールを使って落下するシーン、本編でも別アングルで3回繰り返されるのはずるい。
傾斜にある
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リバー・オブ・グラス(1994年製作の映画)

3.5

長距離バスも高速道路も使えない、どこに行くこともできないと知ったら絶望するだろうな。これが映画でよかった、と思える自分は恵まれてるのかねえ...

MONOS 猿と呼ばれし者たち(2019年製作の映画)

3.8

何も情報を与えられないまま実在する場所なのかもわからない世界に放り込まれる。何がなんだかわからないまま狂気じみた彼らの生活を見ているとどうやら彼らも感情をもった人間であるということがわかる。社会的にど>>続きを読む

ナイル殺人事件(2022年製作の映画)

3.7

ミステリー部分は意外と短くてドラマ部分が多く占めていた。あまりポアロは詳しくないけど人間味があっていいな。夕日に照らされるナイル川美しすぎて旅したい欲が湧いた。

サハラのカフェのマリカ(2019年製作の映画)

4.0

ここにいてもいいんだという感覚があって見ているだけで安心感に包まれる。客を大げさにもてなすわけではなく、注文を受けたら対応し、あとはただ淡々としている。客は自然と自分自身の話を始めてしまうんだろうな。>>続きを読む

シーフォーミー(2021年製作の映画)

3.3

逆ドントブリーズみたいな感じかと思ったけど意外とスリルな展開は少なかった。まあこれ以上やり過ぎると無理やり感が強くなっちゃうだろうからよかったと思う。

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

4.3

ホラーかと思いきやスペクタクルゥな映像を見せてきて、はたまたカウボーイ映画だし使徒は襲来するしで遊び心満載、笑ってしまった。
普通に生きているだけなのに目を付けられてしまったが最後、好奇心の対象として
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ぜんぶ、ボクのせい(2022年製作の映画)

3.7

世の中を軽蔑するような目つき、でも意表をつくような高い声の主演白鳥くんは良かった。母親である松本まりかが白鳥くんを突き放すシーンは臨場感がありすぎて目を逸らしたくなるほど。
「火は正直」と言っていたホ
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天使の涙 4Kレストア版(1995年製作の映画)

4.5

ずっとエッグタルトを食べてるんじゃねえかってくらいの幸福感。目の保養すぎて視力が回復した。やっぱデカいスクリーンで観ると違うな...
また会えるかわからないからこそ自分をさらけ出して会話できるのかもな
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ゼア・ウィル・ビー・ブラッド(2007年製作の映画)

3.9

事業者として、父として、どちらかを取るならどちらかを捨てないといけないのだろうか...。酒に溺れながら最後まで自分のメンツを優先するダニエルは見ていて居た堪れない。ダニエルデイルイスの演技、というより>>続きを読む

プアン/友だちと呼ばせて(2021年製作の映画)

3.7

ベッタベタで好き。ウードは元カノとボスに勇気を与えて自分の人生を歩んでいくようにしたかったんだろうな。着ていたTシャツにvolunteerって書いてあったし。
『バッドジーニアス』と『ハッピーオールド
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ボイリング・ポイント/沸騰(2021年製作の映画)

4.2

限られた空間のなかで焦点や舞台がスルスルっと変わっていき見応えがあった。まあデフォルメしているところも多いと思うけど、すでに行き詰まっている現場の空気をジェットコースターのように味わえて楽しかった。約>>続きを読む

フォーリング 少女たちのめざめ(2014年製作の映画)

3.2

MVみたいな不思議な映画だった。最後は『青い春』を思い出した。無垢な少女たちの意思表示がぶっ倒れること(それも自らの意思ではなく)なのは悲しいね。

アプローズ、アプローズ! 囚人たちの大舞台(2020年製作の映画)

4.1

囚人たちが一体となって何かを成し遂げて人生の希望を!みたいな話じゃなくて最高だった。不条理の先に何があるか、別に明るい未来が約束されているわけでもない。ただ、今そこに自分がいることは確かなことで。どう>>続きを読む

女神の継承(2021年製作の映画)

3.8

家系や血筋ほど怖いものはない。断ちたくても断ち切れないままずっと縛られて生きていくしかない。特に土着的なものだと周囲からの目とか期待もあるだろうからなおさら...
前半はなんだか眠たいなと思ってたけど
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先生、私の隣に座っていただけませんか?(2021年製作の映画)

3.8

現実なのか創作なのか、『ゴーンガール』とは違う落ち着かなさがあってよかった。なんだかセリフっぽいセリフだなと思ったけど、マンガの世界をトレースしている?と思うと腑に落ちる。
黒木華が初めてひとりで運転
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ビッグ・リボウスキ(1998年製作の映画)

3.6

映画でこんな笑ったのは久しぶり。噛み合わないことのおもしろさ...
ジョングッドマンの図太さは見習いたい。

アルピニスト(2021年製作の映画)

3.7

常々フリーソロなんていいからビレイしてくれと思っていて、案の定観ているだけでも苦行だった。ずっと手と足の裏から汗が......
山に取り憑かれた人っているよな、『イントゥザワイルド』でもそうだったけど
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わたしは最悪。(2021年製作の映画)

3.9

もしかしたら最善の選択でないかもしれないけど、変わっていくことを肯定してくれる映画。ライフステージが変わるような大きなことから言葉の受け取り方みたいな些細なことまで、そりゃまあ人は変わっていくよなと。>>続きを読む

X エックス(2022年製作の映画)

3.8

老人の色欲や若さへの妬みってまあたしかにあるよなと。前半の気味の悪さはマジで最高で、シーンの切り替わりの謎映像演出は不穏でしかなかった。ズームや老婆への不自然なアップとか、現代っぽい演出が新鮮さを感じ>>続きを読む

ニュー・ミュータント(2020年製作の映画)

4.0

普通の人とは異なる生き方を求められるマイノリティ同士の、さらにマイノリティな恋愛感情。初々しさもあってウルっときてしまった。ティーンエイジャーが力をあわせてみたいなのもよかった。
ただ、能力を活かした
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リコリス・ピザ(2021年製作の映画)

4.2

この映画まるっと抱きしめたいって思うくらいチャーミングでびっくりした。ませたガキって表現が褒め言葉になるゲイリーくん、なんだその全部わかってるよと言わんばかりの表情は。きっとアラナが初めて手懐けられな>>続きを読む

神は見返りを求める(2022年製作の映画)

3.7

誰かに認められたい一心で何かを捨てながら必死にもがく姿は決して笑えない。そんな人を道具もしくはおもちゃみたいに扱う存在がいて、で、それを面白いと思って安全地帯で見ている我々もいるわけで...
最初『ヒ
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ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

4.0

親であることを無条件に肯定していて、やっぱり他作品と同じように優しさで溢れていた。観覧車でソヨンが言っていた「見えないほうがいい」みたいなのは純粋にこの子の親でいたいという気持ちが伝わってきて泣ける。>>続きを読む

PLAN 75(2022年製作の映画)

4.4

なんだか説明的だし間伸びもしているなと最初は思ったけど、変な言い方だけど「映画を観ている」というフィルタを途中から外すとすべてが緻密に作られていると感じた。単身で暮らす高齢者が職だけでなく住居を探すの>>続きを読む

炎の少女チャーリー(2022年製作の映画)

4.2

自分がどういう存在なのか、苦しみながらアイデンティティを模索するチャーリーを90分で描いているのはすごい。本当に哀れで3回くらい泣きそうになった。最後なんてあまりにも悲しいけど、ひとりではないとうこと>>続きを読む

台北ストーリー(1985年製作の映画)

3.7

大人になっても煮え切らないことがあっていいんだなと。静と動のバランスがよいというか、たしかに物語が見えづらいところはあったんだけど十分楽しめた。発展段階にある経済やエネルギッシュな人々と常にモヤモヤし>>続きを読む

トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.8

宇宙人に映画というものを教えるときに'20年代の代表作として胸を張ってレコメンドできるような作品だな。こりゃすげえ。
急いで前作を観ておいてよかった。まず映像の臨場感が格段に上がっていて、そりゃ技術も
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息子の面影(2020年製作の映画)

3.8

いつ理不尽に殺されてもおかしくないけれども、その土地で貧しい生活を送り続ける人がいるんだなと。常に恐怖と隣り合わせで、せめて自分の子は安全に暮らしてほしいと渡米のための資金を貯めている親がいる。ミゲル>>続きを読む

トップガン(1986年製作の映画)

3.6

俺の好きなヴァルキルマーがやっぱり俺の好きなヴァルキルマーだった。

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

3.6

前半は脅威への慣れとかそれによるマスコットキャラクター制作をはじめとした現実世界への皮肉がありながらテンポや劇伴もあって娯楽っぽい、何も考えずに観られるヒーローモノだったけど気がついたら所詮人類なんて>>続きを読む

死刑にいたる病(2022年製作の映画)

4.3

『ノーカントリー』のシュガーを思い出すようなサイコっぷりの阿部サダヲは言うまでもなく最高で、観客も惹きつけるような語りかけにずっと映してくれ〜もっと見せてくれ〜と思った。少し高めの声色で、知性と優しさ>>続きを読む

カモン カモン(2021年製作の映画)

3.4

ジェシーをはじめ子どもたちの洞察力があまりにも高くて、フィクションとわかってはいるけど途中から言葉のひとつひとつが"ありがたいお言葉"のように感じてしまい、なんだか乗り気でなくなってしまった。ホアキン>>続きを読む

ハッチング―孵化―(2022年製作の映画)

3.3

抑圧されてもなおティンヤにとって母親は母親であるというのはたしかに悲しいけど、それによって生まれたもう一人の自分が引き起こす混乱が思ったより地味で、なんだか物足りなさを感じてしまった。抑圧されて生み出>>続きを読む