ピポサルさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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658km、陽子の旅(2023年製作の映画)

3.9

父親との邂逅を果たせぬままここまできてしまった陽子。精神的にも身体的にも渇ききっていたが一連のヒッチハイクのなかでまだ充分ではないものの少しずつ潤いを戻していった。部屋のドアを開けると眩しい日差しだっ>>続きを読む

パンチドランク・ラブ(2002年製作の映画)

4.1

画面で起こっていることをはじめバリーの情緒、撮影、照明、すべてが不思議で、いい意味で落ち着かず宙に浮いたまま映画を観ているような体感だった。映画で声出して笑ったの久しぶりだったな。

オールドマン(2022年製作の映画)

3.6

急に動くなよびっくりするだろって驚くドントブリーズのサイコおじいさんがかわいかった。
Blu-rayディスクの調子が悪いだかで上映中に突然映像が止まったと思ったら10分前に戻るみたいなイベントが発生し
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天使のくれた時間(2000年製作の映画)

3.7

おいおい自分はケイトを引き止められるってあまりにも都合よすぎねえかと思うものの、ひとつの場所に根を下ろして家族と健やかに暮らしていく価値観も純粋に素敵だなと思えたのでよかった。子どもは好きかという質問>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.2

マヒトくんは正義感があるのだろうというのはわかったけど、あまり意識が変化する過程が見られず結局どういう人物なのかわからなかった。後半から登場人物が増えてマヒトくんの感情に触れられずぽっと出の皆さまによ>>続きを読む

Pearl パール(2022年製作の映画)

3.0

抑圧によって狂気に満ちたパールが生まれたってのはわかるけど、この尺でやるなら映画に出会って憧れるところからやってほしい。しかもアヒルの前にすでに豚ちゃんを殺めているので、狂っていく過程というより最初か>>続きを読む

search/#サーチ2(2023年製作の映画)

3.9

スリラーというかもはやホラーの部分もあってよかった。きちんと前作の良さを残しつつさらにおもしろいものをつくっていてすごいな。

ジャスティス・リーグ(2017年製作の映画)

3.4

スローモーションの多用でアクションは飽きてしまう。スーパーマン復活の瞬間は感動するけど、それでも見せ場は少ない。全編通してかわいそうなスーパーマン...俳優はとても良いのに残念...
今後はスピンオフ
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バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生(2016年製作の映画)

3.0

続くジャスティスリーグのための土台づくり映画であって、こんなのダイジェストでいいじゃんと思ってしまった。みんな頼むからまずは会話をしてくれ。バットマンがずっとスーパーマンを敵視しているのは無理があるし>>続きを読む

ビデオドローム 4K ディレクターズカット版(1982年製作の映画)

3.2

メガネ屋のオッサンが顔面裂けてオウオウいう世界で主人公が常にマジメなの笑ってしまう

リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)

4.0

タイムループするたびに風情のある貴船および旅館のいろんな顔を見れるので、観光映画としてはある種007みたいだなと。もうこれでパッケージ化されているのでいくらでも転用できそう。すごい。
演劇っぽい大げさ
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マン・オブ・スティール(2013年製作の映画)

3.7

善いことを期待されるスーパーマンだが、結局クリプトン人を滅してしまうしメトロポリスもめちゃくちゃにして戦うしで性善説をぶっ壊しにいっている、皮肉めいていておもしろかった。スーパーマンの姿で最初に人前に>>続きを読む

ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)

4.4

DCEUは『マンオブスティール』はじめ何も観ていなくて単純にマイケルキートン版バットマンを期待して観に行ったけど想像を超えるおもしろさだった。これまでの作品を観ていなくても十分に楽しめる内容で好印象。>>続きを読む

リトル・マーメイド(2023年製作の映画)

3.8

キャラクターといい音楽といいディズニー強いな。あー自分ってミュージカルが好きなんだなと気づかせてくれる作品。ハリーベイリーの歌声は素晴らしいし、オークワフィナのラップもよかった。
海中のシーンはIMA
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M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)

3.1

「各国法規制が急激に進んでいるようにAIは脅威ととらえられることが多いが、日本はAIに寛容であり友好的である、それはドラえもんの影響が大きい」と海外のAIデベロッパーのCEOが言ってたのを思い出しなが>>続きを読む

MISS OSAKA ミス・オオサカ(2019年製作の映画)

3.7

ロストイントランスレーションが好きで森山未來が好きでキャバレーのような昭和な空間が好きなサブカルキッズである自分のためにつくられた映画。久しぶりに長髪でない森山未來を見たけど、見せ方が100点すぎて.>>続きを読む

ウーマン・トーキング 私たちの選択(2022年製作の映画)

3.5

書記のオーガスト以外全く男性が登場しないのが、この映画は加害男性に立ち向かう話ではなく女性たちが人間としての尊厳を取り戻す話だということを表している。男性全員が凶暴なわけではないという指摘や、残す夫や>>続きを読む

怪物(2023年製作の映画)

4.1

親から子への愛、教師から生徒への愛、ボタンのかけ違いで子どもたちはより連帯していく。純粋な愛が解放されたラストは一見美しいけどその先を想像すると暗い気持ちになる。
脚本が是枝監督ではないのでいつもの作
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.2

30歳なんてまだまだ若くて精神的に未熟な部分もある。帰る場所なんてなく常に漂い続け、自分の40歳なんて想像もできないと世代の近そうなインストラクターに話すカラム。どこか遠くへ消えてしまいたいという儚さ>>続きを読む

波紋(2023年製作の映画)

3.1

赦すとか再生するとかそういう物語なのかなと思いながら観ていたけどいつまでも核心にあたるようなものが見えてこず、最後にただ主人公が吹っ切れただけで唖然とした。おもしろくないわけではないんだけど、最後のシ>>続きを読む

縁路はるばる(2021年製作の映画)

3.5

期待していた香港ローカルの空気をちゃんと感じることができてとてもよかった。『転がる香港に苔は生えない』に出てくる地名もいくつか会話の中に挙がっていた気がする。次香港に行くときはフェリー乗り継いで大澳と>>続きを読む

ソフト/クワイエット(2022年製作の映画)

4.1

わざわざワンカットじゃなくても...と最初は思ったけど徐々に日が暮れていくワンカットだからこそ目の前で起こっている惨事が実はリアルタイムで現実世界でも起きているということを観客に気づかせる。昇格できな>>続きを読む

ライフ・イズ・クライミング!(2023年製作の映画)

4.6

コバのひたむきな姿はクライミングシューズを落としたときにすべて表れていたし、ナオヤの的確なガイドはおそらくクライミング経験のないカメラマンへの説明に表れていたと思う。全盲で7大陸制覇をしたというエリッ>>続きを読む

TAR/ター(2022年製作の映画)

4.5

単に権力をもつと人間って危ないよねという話ではなく、それが芸術の分野であること、ター自身もその地位によって得られる富や名声を目的としているわけではなくただ純粋に芸術を探究していること、その結果として独>>続きを読む

帰れない山(2022年製作の映画)

4.4

原作が純文学と聞くと少し遠慮してしまいがちだけど雄大な山岳風景と対するミニマルなふたりの仕草や表情で全く飽きずに観ていられる。マジで4時間くらいやってくれ。劇伴も決して主役にならず、うまく物語を引き立>>続きを読む

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

4.1

64世代大歓喜、特にドンキーコング64のラップはテンション上がった。90分でサクッと観れるのも最高。続編はストーリーに奥深さがないとしんどそう。そのままスマブラやってくれ。

聖地には蜘蛛が巣を張る(2022年製作の映画)

3.9

正義感とかジャーナリズムとか信仰とか民衆とか風紀とか、そういうのはあくまでも権力者たちが既得権益を維持するための道具でしかないのかなと。見えているようで見えていなかった、実はとてつもなく大きなもののな>>続きを読む

ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい(2023年製作の映画)

3.8

そこにいることを肯定してくれるような場所はたしかにあるんだけど、そこにたどり着くにはドアを開ける勇気、もしくは開けてくれる仲間が必要なんだなと。残酷かもしれないけど、でもその一歩を踏み出すことで自分を>>続きを読む

スマイル(2022年製作の映画)

3.8

正統派のホラーという感じで見応えがあった。終盤の空気感はJホラー。現象が個人の問題に帰結してと思いきや...な展開はよかった。

ノック 終末の訪問者(2023年製作の映画)

3.5

図らずも重要な役割を担わされてしまうこと、そしてその意味を見出そうと努力すること。意味なんてマジでなんにもなく、ただそれを受け入れるしかないって状況は生きててあるだろうな。考えるだけ無駄、でもなぜって>>続きを読む

ザ・ホエール(2022年製作の映画)

4.3

なぜ自分を捨てたのかと怒りをあらわにするエリー、いわばエイハブ船長が白鯨であるチャーリーと邂逅したのはさすがに泣ける。白鯨は目の前の肉体をただ純粋な気持ちで追いかけただけではあるが自分のやってしまった>>続きを読む

AIR/エア(2023年製作の映画)

3.9

社内の手続きを踏まなかったり合意を得ないまま自分の直感を頼りに判断したり暴言を吐いたり土日深夜まで働いたり...コンプライアンスのない世界で男たちが短期集中で文化祭前夜のように仕事に取り組むのは見てい>>続きを読む

エスター ファースト・キル(2022年製作の映画)

3.7

素性が明らかになっているうえでの続編として対立構造にするのはおもしろいと思った。名家のプライド維持というオルブライト家側の思惑もわかる。楽しめたのは楽しめたけど、ただちょっとガバガバすぎないかという点>>続きを読む

シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

3.9

主人公である仮面ライダーが"見る"側の存在だったのおもしろかったな。規模がデカすぎる緑川家のいざこざの収束を援助し見届け、最後は意思を継承される。でも、仮面ライダーはクウガ〜龍騎の平成ライダー3世代し>>続きを読む

Winny(2023年製作の映画)

3.9

被疑者と弁護人のブラザーフッドものとして見応えがあった。判決が下ったあと、ふたりが道を歩いてるときに金子が壇へ送る視線はウルっときた。今まで見る側はずっと壇であったが、ちゃんと金子も壇を見ていたのだと>>続きを読む

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.5

違う人生を送っているマルチバースがあるようにきっと人間の内部にもマルチバースがある。それは解釈のことで、自分次第でどうにでもコントロールできるんだろうなと。この映画を楽しめる/楽しめないもマルチバース>>続きを読む