ピポサルさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

ピポサル

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パーフェクト・ケア(2020年製作の映画)

3.9

動機が極めてシンプル、そして死を恐れていないことは人をめちゃくちゃ強くするんだな。ラスト、フランは恐怖に怯えずきっと不自由ない人生を送れるのだろう、マーラに後悔は見えなかった。社会通念では因果応報とさ>>続きを読む

ボクたちはみんな大人になれなかった(2021年製作の映画)

3.2

"普通"の人生を送ることに抵抗を感じて人生の決断をできないまま歳を重ねる。割り切ることが大人ってことなのかな。ただマイノリティである七瀬から言わせると選択できる立場にあるだけ佐藤は恵まれている。そうや>>続きを読む

GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊 4Kリマスター版(1995年製作の映画)

3.8

4Kの一番の見どころは序盤の光学迷彩をまとって戦闘するシーンで、あとはまあ見たことあるなーくらい。

マトリックス レボリューションズ(2003年製作の映画)

3.0

アクションではなくVFXで勝負に出たのはわかったけど、ミフネ船長の顔芸や操り人形みたいなAPUの操作はごめん笑ってしまった。2021年に観た自分が悪い。
スミスを全滅させたのは信じる力によってなのか.
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マトリックス リローデッド(2003年製作の映画)

3.7

冒頭からアクションゴリゴリで気合いの入れようを感じる。前作よりアクションも人間ドラマも増えていて見応えはあったけど物語の理解が追いつかず後半はちょっと眠たくなった。まあ雰囲気だけ味わえればよしというこ>>続きを読む

マトリックス(1999年製作の映画)

3.7

今さら観たけど、アクションと映像表現はやっぱりかっこいい。あの有名な銃弾をかわすシーンもきちんと流れで見るのと断片的に見るのとで全然違って、そりゃたしかにあそこだけ一人歩きするわと思った。

アンテベラム(2020年製作の映画)

3.9

ジャネールモネイが主演である理由がよくわかるし、ラストのまるで絵画のようなシーンはたしかに力強いものだったけど、舞台装置にちょっと無理やり感があってあまり乗り切れなかったのが正直なところ。メッセージが>>続きを読む

サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~(2019年製作の映画)

4.3

主人公の世界を疑似体験できるサウンドデザインは言うまでもなく素晴らしい。ルーベンの味わう絶望や焦燥を追従するので観ていて苦しくなるけど、かといって常にそういう状態ではないので過度なストレスなく観続けら>>続きを読む

キャンディマン(2021年製作の映画)

4.0

ジョーダンピールが携わっているだけあって人種問題へのアプローチは必然なんだけど、ゲットアウトやアスよりもっと生々しくてダイレクト。白人を敵として徹底的に描いているのはトイレでアジア系の子だけ直前で逃げ>>続きを読む

孤狼の血(2018年製作の映画)

3.9

後に引き返せない宿命を背負った役所広司、たしかにかっこいいんだが結局は死後、相討ちさせて両組ともヘッドを獲るやり方で終わってるんだよな。ただ、決して間違っているということではなく松坂桃李への意志の継承>>続きを読む

コンジアム(2018年製作の映画)

3.1

ホラー映画の良し悪しは普段観ないのでよくわからず。モキュメンタリーならではの映像の乱れ演出だけで怖いし、コキコキと何か呟いてる黒目は視界の隅でしか見れず。最後、急にお化け屋敷みたいな造形のやつが出てき>>続きを読む

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

3.9

タイトルにPart1って書いてあるのを見て初めて単体で完結する作品でないことを知る。その時点で覚悟はしていたけど予想以上にお話としての盛り上がりはないように感じられ、途中で何回もウトウトしてしまった。>>続きを読む

ダニエル(2019年製作の映画)

3.8

空想上の友達って頭ではわかっていても実行に移すことができない弱い自分にとっての理想の姿、そして理性なんてものはガン無視した強い姿のことだよなとはわかるんだけど、この想像を超えるお話だった。その存在が他>>続きを読む

ザ・スイッチ(2020年製作の映画)

3.9

ジェンダーとか人種のバイアスを作中に取り入れつつ何も考えずに楽しめる感じ。なかでもジョシュくんは痛快で診断書のくだりと、母親とのやりとり、そしてイケると思われて近寄られた同じゲイをフるところは観ていて>>続きを読む

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

3.1

評判がよいので何か意表をつく展開があるのかなと思ったら1組のカップルが付き合い始めて同棲して別れるだけのお話だった。
書店でいつの間にか手に取る本が変わっている描写は菅田将暉が思いのほか仕事にのめり込
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野良人間 獣に育てられた子どもたち(2018年製作の映画)

2.3

タイトルと宣伝が中身と全く一致してない......森や洞窟で出会った子どもを虐待しながら人間として育てあげようとすることで生物として自分が優位であることに浸っているように見える。それは自分自身でも気づ>>続きを読む

薄氷の殺人(2014年製作の映画)

4.2

『鵞鳥湖の夜』もそうだったけど見たい中国の生活感が見れた。どこにでもあるようなローカルのクリーニング屋も全員が黙々と滑り続ける野外スケートリンクも最高で、なかでも世紀末感漂う電車は冷たい空気感ギンギン>>続きを読む

騙し絵の牙(2021年製作の映画)

3.8

騙し合いとかではなく師弟の話であり仕事観の話でありプレイングマネージャーの話。こういうプロモーションしないとマスには受けないのかな......まあ薄っぺらい騙し合いではなかったのでそういう意味では騙さ>>続きを読む

007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

4.4

007色に染まったミッドタウン日比谷で待ちに待った新作を観るとやっぱりボンドは色気を振りまきながら俺たちの期待に応えていってくれるので、洋コンテンツでここまで盛り上がっているのも珍しい気がして、観てい>>続きを読む

007 スペクター(2015年製作の映画)

3.8

スカイフォールに比べてだいぶ007っぽい。雪山が出てきたと思ったら次は砂漠って振り幅すごいな。お話のスケールで勝負しようとしているのはわかるけど、動機がわからなくてあまり興味をもてず。というか敵役のキ>>続きを読む

空白(2021年製作の映画)

4.9

人間の歪さ、そして不器用ながらも当人なりにもがくさまがところかしこに配置されていて常にむず痒い。行き着く先も見えずタイトルどおり空っぽのまま、ただその場の感情でそれぞれが行動する。しかし、人間は決して>>続きを読む

レミニセンス(2021年製作の映画)

3.8

過去に執着して記憶のなかで精神的な安泰を得ながら生きていくことを決して否定せず、一方でポジティブな気持ちで未来に生きていくことの両方とも肯定しているのは好印象。また、分断が起こっているマイアミから遠く>>続きを読む

007 スカイフォール(2012年製作の映画)

4.5

007シリーズ50周年作品。スケールのデカい動機ではなくあくまでも個の物語で、Mの子どもたちの話。故郷、そして母との別れ。もうこれだけで最高です。久しぶりに観たけどなんか公開当時と印象がだいぶ違った。>>続きを読む

アナザーラウンド(2020年製作の映画)

3.3

こいつら大丈夫かよという不安が結局最後の最後までなくならないんだけど、きっといとも簡単にお酒に依存してしまう人間の脆さを表しているんだろうな。ラストは、あ、飲むんだと。アル中と違って俺たちは飲酒をコン>>続きを読む

サマーフィルムにのって(2020年製作の映画)

2.8

いやーちょっとキツかったな.........見せたい画とやりたい設定が先行しすぎていてなんというか見え透いているというか。クライマックスのアイディアが最初にあってただそれを見せたいがための90分、正直>>続きを読む

オールド(2021年製作の映画)

3.9

お姉ちゃんと弟、ヴィジットじゃねえかと思ったらやっぱりヴィジットだった。薄暗い洞窟でマッチを灯すシーンは完全に同一。
前作ミスターガラスはシャマランの集大成というか、やりたいことをやりきった感があった
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ドント・ブリーズ2(2021年製作の映画)

3.7

1作目は閉塞的な空間でのアクロバティックな展開がスリリングでまさに息を飲む感じだったと思うけど、この2作目は一体何が見どころなのか。主人公を転換して盲目のじいさんがどうやって侵入者をブチ殺すのか、それ>>続きを読む

転々(2007年製作の映画)

4.0

実はけっこうシリアスな内容で行き着く先がわかっているからこそユルさと愛嬌が際立つ。息子のいる家族、両親に育てられる家族、主人公ふたりの思い描く家族観を短い時間ながらも体感することができ、その喜びを素直>>続きを読む

オンリー・ザ・ブレイブ(2017年製作の映画)

4.1

ミステリーランチが好きなんだけど、消防隊にザックを供給していてこの映画でブランドのスピリットが垣間見えるみたいなのをどこかで読んで観てみた。
アメリカって山火事よく起こるよねくらいの認識しかなかったけ
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

もうめちゃくちゃツラい。
ヴィジランテ的な活動をしているなか偶然会った同級生ライアンをきっかけに、過去の出来事の制裁をニーナの件の関係者に下していくキャシー。過ちを理解させながら許しを与えていき、ニー
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アメリカン・ユートピア(2020年製作の映画)

4.5

複数人でひとつの表現を作り出すことの喜び、そして演者と観客が一体になって生まれる高揚、この感覚すっかり忘れてた。ライブやコンサートに足を運ぶ機会はめっきりなくなり、まあライブがなくても死にはしないしな>>続きを読む

鵞鳥湖の夜(2019年製作の映画)

4.2

あーはいはいノワールですね〜という感じで始まったけど中国らしいシュールな笑いがいくつかあって、例えば光るスニーカーを履いた集団が夜な夜な陽気に広場でダンスを踊っていたり、場末な遊園地でお金を入れたら急>>続きを読む

ルクス・エテルナ 永遠の光(2019年製作の映画)

3.1

もう無茶苦茶で笑ってしまった。これ以上言うことなし!

DAU. ナターシャ(2020年製作の映画)

2.0

(あまりにもつまらなくて下書きのままだった)

煽り予告にやられた。スケールのデカい作品かと思いきやナターシャと周辺の会話劇、舞台もカフェと住居、あとじめっとした監獄のみ、とてもミニマルな作品。別にそ
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ライトハウス(2019年製作の映画)

3.1

『ウィッチ』と同じく民話のように語り継がれる物語を絵にしました的作品。前作ではウサギやヤギ、そして今作ではカモメが不吉さ駆り立てる役割を担っていて本当に動物の描写がうまいなと思った。
とち狂っていく様
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わたしに会うまでの1600キロ(2014年製作の映画)

3.6

ロングトレイルでも登山でも、必要最低限な荷物で美しさの中に身を置き"足る"を知れば誰しもが何かしら気づくことがあるんじゃなかろうか。自分も山登って、たしかに景色の変わらない樹林帯を歩いている時はブツブ>>続きを読む