kazuuuさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

カリートの道(1993年製作の映画)

4.0

アルパチーノ主演のギャング映画。
裏切りばかりの裏社会で、仁義を貫く男、カリート。もっとうまく生きるように、と恋人から言われようと、仲間のために体を張る。たとえ、自分が苦境に陥るだろうとわかっていても
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ホワイトアウト(2009年製作の映画)

3.0

映画の雰囲気と南極という設定を活かした殺人鬼との闘いは面白い。しかし、いかんせん謎解きがいまいちなため、ミステリーとしてはいまいち。

ファースト・キル(2017年製作の映画)

3.2

豪華キャストからは想像がつかないほど、地味な展開を見せる本作。
おそらくこうなるだろう、という展開を地で行く潔さは素晴らしい。黒幕の招待含めてベタな展開であり、アクションに目を見張るものもなかったので
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グラスハウス(2001年製作の映画)

3.5

The・ちょうどいいサスペンス、と私は呼んでいる。深く考えず、ただスリルに身を任せて観られる、そんな映画だ。
テレ東の午後のロードショーで毎年流れているのではないか、と感じてしまうほど午後ローのイメー
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裏窓(1954年製作の映画)

4.0

住民が窓を開けて生活を行っている様子は、皆がプライバシーを気にしてカーテンをひく現代では考えられない。裏窓から住民を覗く男性が、怪しい男性を監視するという設定は、70年前だからこそ生まれた発想だろう。>>続きを読む

(1963年製作の映画)

3.9

言わずと知れたヒッチコックの鳥ムービー。おとなしいはずの鳥が、集団で人間に襲い掛かる恐怖を描く。
小学校で煙草を吸う女性が振りかえると、ジャングルジムがカラスでびっしりと覆われているシーン。あの不穏な
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ゴジラvsコング(2021年製作の映画)

3.8

巨大怪獣が暴れまわる、ただそれだけでも満足だ!という方にはかなりおすすめの作品。子供のころ、ウルトラマンよりも怪獣が好きだった私にとっては眼福の時間である。

ゴジラとキングコングといえば、映画界の二
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カジュアリティーズ(1989年製作の映画)

3.7

戦争犯罪をテーマとした作品。
観るだけで体力を持っていかれる作品だが、戦争をテーマに人間であることを考えさせられる。
ベトナム戦争という終わりの見えない状況の中で、登場人物達の精神は蝕まれていき、人間
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ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

3.7

湿地帯といえばジメジメとした暗いイメージがあるが、この映画で描かれる湿地帯は生命感に溢れ美しい。そんな場所で人の死体が見つかる。容疑者は、湿地帯に一人で住む女性。彼女の半生とともに描かれる、事件の真相>>続きを読む

ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

3.8

伊坂幸太郎✖️デビッドリーチ。
同じ大学出身という事で勝手に親近感を感じている作者という事もあり、何作か読んだことがあります。彼の作品の中では、特に「砂漠」と「死神の精度」が好きです。

本映画は「マ
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ナイブズ・アウト:グラス・オニオン(2022年製作の映画)

3.7

Filmarksで繋がっている皆さん、2023年も宜しくお願い致します。

年初めの映画はこちら。

孤島と殺意を持った各人物、そして名探偵というミステリ映画の定番のスタートからワクワクするものがあり
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地獄の警備員(1992年製作の映画)

3.8

暗闇の中に、警備員の影の輪郭が浮かぶシーンなど、暗闇の使い方が印象的。
ストーリーに捻りはないものの、動機がわからないまま人を殺し続ける怪力の警備員がもたらす恐怖は一級品。今観ても面白いホラー映画だ。

mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

3.5

やんちゃしたい年頃の思春期の少年を、清々しくも痛々しく描いた青春物語。コメディ映画によく出てくるジョナヒルの半自伝的映画らしいが、割とシリアスに作られていた為、彼のイメージからかけ離れていて少し驚いた>>続きを読む

(2006年製作の映画)

3.6

異質なもの、赤い服の女が出てきた事で、平穏な世界は一変する。

かなり理不尽なタイプ、かつ手の打ちようがない呪いなのが恐ろしい。

テーマ性よりも、理不尽な呪いのインパクトがでかいホラー映画。

回路(2000年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

人間は生きている時も孤独で、そして死んだ後も孤独。生きている間は、それを誰かと一緒にいる事で克服したように思える事もあるが、この映画の世界では死後は孤独らしい。
そんな中、突然霊界との繋がりが生まれ、
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

今作のラスト、主人公のすずめは、幼い頃自分が常世で会った人物が、成長した自分自身だったと知る。ここで過去の自分へと伝えられるメッセージは、希望に溢れている。東日本大震災を関東で経験し、大学は東北で過ご>>続きを読む

CURE キュア(1997年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

勧められて観てみた。

安定しているように見える自分の世界に、突然異物が現れる、という構図は、この監督にある程度共通している模様。

その前提を把握した上で見てみると、この映画での異物は、目の前の当た
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ミザリー(1990年製作の映画)

4.0

一番怖いのは人間、を象徴するようなホラー作品。

やはりキャシーベイツ演じるアニーの狂気ぶりが見どころ。喜び、悲しみ、怒り、鬱々。。1作品の中で様々な表情を見せてくれます。あんな人に監禁されたら、そり
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アンビュランス(2022年製作の映画)

3.5

銀行強盗が怪我人と救命士を乗せた救急車をジャック!警察から逃れつつ、命を救う事が出来るのか?

冒頭の銃撃戦から、ノンストップでLAの街を救急車が爆走。実際に何台ものパトカーをクラッシュさせ、ぶっ壊し
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追跡(1947年製作の映画)

3.5

宿命的な業を背負った男。を、ロバートミッチャムが演じた西部劇ドラマ。

キラキラ光るブーツと、迫る死の影のイメージ。

トールマン(2012年製作の映画)

3.8

テーマ設定、話の展開、そして着地点まで好みな作品。

ゴーストランドの惨劇、マーターズ程のヤバさはないが、ミステリー作品として面白い。

特に、この監督お得意の途中で物語の見え方が変わってくる、展開力
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ハッチング―孵化―(2022年製作の映画)

3.5

フィンランドといえば、幸福度が高い国。そんな国から、気持ち悪いホラー映画が登場。
森で拾った卵が羽化した姿、これはなんの象徴なんだろう、なんてことを考えながら観るのが楽しい。

トレマーズ2(1996年製作の映画)

3.4

このゆるいB級感がたまらない。

一作目ほど作り込まれてないけれども、B級モンスターパニックとして、面白い続編になっている。

RRR(2022年製作の映画)

4.7

インドパワー炸裂!超絶怒涛の3時間!

約5年前、圧倒的熱量と勢いで、私の心を撃ち抜いたインド映画「バーフバリ」。その監督の最新作とあらば、観るしかない!

今回はイギリス占領下のインドで、2人の英雄
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さがす(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

心抉られる作品。

シェリーケーガンの「死とは何か」を読んだばかりだったので、本作のテーマは興味深い。当事者にとっては論理的に考えれば納得感がある結論が、「自殺はいけない」という世間一般の考え方によっ
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フィツカラルド(1982年製作の映画)

4.0

アマゾンにオペラハウスを建てたい男の物語。東京国際映画祭で鑑賞。そして記念すべき800レビュー。

前半は、主人公のオペラハウスへの執着、そして旅の準備が描かれる。オペラ愛が溢れ出して、終始周囲から浮
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

3.6

恋愛、結婚にまつわる至言は古今東西多々あるが、メジャーなものに「恋愛と結婚は別もの」がある。この言葉は、結婚は生活があるので恋愛感情の有無は関係なくなる、という文脈の中で使われる事が多いだろう。しかし>>続きを読む

セブン・サイコパス(2012年製作の映画)

3.5

豪華出演者達が送る、ちょっと捻ったクライム・ブラックコメディ。

俳優達の演じるサイコパス(と言うよりも奇人達)が繰り広げる、カオスな世界観が魅力。

この手の映画のお約束をあえて外す事で生まれる笑い
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燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

同性同士の恋愛、時間的な制約、という障害がある点では、「君の名前で僕を呼んで」が近いテーマだろう。そちらはイタリアのカラッとした夏の青空、明るい雰囲気が印象的なのに比べて、本作の舞台はフランスの孤島、>>続きを読む

ナイトメア・アリー(2021年製作の映画)

4.0

主人公の突き進む運命にハラハラさせられる、どこか寓話的な物語。

主人公を演じたブラッドリークーパーは、善人の陰にひっそりと悪を漂わせ、危険な色気を放つ役を見事にこなした。彼の演技に脱帽。
どこか教訓
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

小学生の頃、南米の奥地で10m級のアナコンダを捕獲するという、番組があった。
動物園のオーナーが、物珍しい巨大アナコンダを展示する事で、動物園を人気にしようという目的だった。
アマゾンの奥地で巨大な蛇
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X エックス(2022年製作の映画)

3.2

設定とアイデアは面白い。まさに恐怖と笑いは紙一重な作品で、所々シュールな笑いが発生する。
ただ、本当に老いても性欲が衰えなかった場合を考えると、笑い飛ばせないテーマでもある。

ブラック・フォン(2022年製作の映画)

3.7

オカルトとサイコが混じり合った独特な作品。
少年少女の連続誘拐事件が起こる街で、誘拐犯に囚われた主人公。彼の元に通じないはずの電話がかかってくる。それは死者からのメッセージだった。

ホラー映画ながら
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レリック(1997年製作の映画)

3.4

古き良きB 級モンスターパニック。

南米から持ち帰った遺跡、謎の猟奇殺人事件、そして新種のDNA。この好奇心をそそられる設定と、気持ち悪いモンスターの造形が素晴らしい。