Kさんの映画レビュー・感想・評価 - 74ページ目

彼女がその名を知らない鳥たち(2017年製作の映画)

4.0

何となく興味を持っていた作品。観始めたらそれぞれの人物の“何故”が気になって引き込まれた。序盤に十和子が見ている韓国映画はこの作品のために撮影されたオリジナルらしい。どじょうの陣治。ごはんの食べ方。不>>続きを読む

紙の月(2014年製作の映画)

3.9

気持ち悪い視線。トゲのある言葉。夫婦の価値観のズレ。些細なきっかけ。小さなステップ。「やりたいことはやりたいじゃないですか」。プロットを作ってから嘘をつくときのリアルな会話の段取り。「受けるより与える>>続きを読む

無伴奏(2016年製作の映画)

3.0

ふと『ノルウェイの森』を思い起こすような世界観。世間は学生運動の真っ只中。煙草をふかしレコードを聞く。感情移入できる人物はいないし、正直楽しい話でもない。けれどその退廃的な空気に何だか惹かれた。「悪ぶ>>続きを読む

海よりもまだ深く(2016年製作の映画)

3.5

『歩いても 歩いても』と同じ樹木×阿部コンビ。高橋和也さんも似た立ち位置で登場。団地。カルピスシャーベット。ついてくる蝶。誰かの過去になる勇気。宝くじ。現実的なようでいて、とても夢のある話だと思う。ハ>>続きを読む

映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ(2016年製作の映画)

3.0

こういう映画特有のそれっぽい雰囲気。それっぽい台詞。押し付けがましくないけれど分かりやすい説明もしてくれない。生きることに不安は付きもの。その気持ちに寄り添ってくれるような温度感。壁ドンのお兄さんどう>>続きを読む

GO(2001年製作の映画)

4.5

ロミオとジュリエットの一節ではじまるオープニング。恋愛に関する物語。画面のフチが変わっている…左側がゆらゆら。ぼこぼこにする父。ハワイ。パパ、ママ。「広い世界を見るのだ」。落語『紺屋高尾』。日本という>>続きを読む

手紙(2006年製作の映画)

3.7

原作既読。加害者の家族。甘栗。あっち向いてホイ。うさぎリンゴ。関西弁はやや不自然。不慣れな食事マナー。パンの食べ方。それぞれに守りたいものがあり悪意はない。やり場のない感情が積もる。理不尽の積み重ねに>>続きを読む

みなさん、さようなら(2012年製作の映画)

4.3

団地を舞台に描かれる少年の成長。団地を通して描かれる時代の流れ。中1時代から演じる濱田岳さん。中学デビル。武道家・大山倍達(おおやまますたつ)さん。ドキュメンタリー風パートの皮肉感。素人がカメラを向け>>続きを読む

シコふんじゃった。(1991年製作の映画)

3.6

子どもの頃に何度も見た懐かしの一作。“ふんどし”じゃなくて“まわし”。「いけいけホクトーのケン‼︎」。ミスターのエピソード。門限破り。合宿。わんぱく相撲。いかにして相手のバランスを崩すか。猫騙し。スパ>>続きを読む

アフタースクール(2008年製作の映画)

3.7

そうだったのかという驚き。膨大な伏線の数々。観客の思い込みと勘違いを利用した仕掛けが巧妙。これで嘘はついていないのだからすごい。