ケーティーさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

ケーティー

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10日間で男を上手にフル方法(2003年製作の映画)

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不道徳な恋愛ゲームを題材にしながら、ラストは温かい気持ちになれるラブコメ


似た者同士が結ばれるのは、ラブコメの王道だけど、それを極限までふって、ラズロの「危険な関係」のような恋愛ゲームをポップにみ
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ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー(2018年製作の映画)

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ジェダイを出さない意欲作だが、本編なしの壮大な予告編
ハン・ソロとチューイの出会いと友情の物語はいい


まず本作は明らかに続編ありきで制作されている。ハン・ソロとチューイの出会いの話などはよいが、メ
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日本のいちばん長い日(1967年製作の映画)

4.7

汗、汗、汗……
日本が一番緊張した夏の空気感を見事に表現し、構成や筋も見事な名作


とにかく、この映画は汗の使い方のうまさだろう。生理現象で出る汗、そこにはどんなに取り繕っても隠せない心情がある。こ
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あさひなぐ(2017年製作の映画)

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ストーリーと人物設定、キャスティングがよくできているのにもったいない


マイナースポーツに打ち込む高校生の青春群像劇という題材は、映画の作り方に問題があっても、その題材自体に何か引き込まれるものがあ
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早春(1956年製作の映画)

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おそらく現代では上映できないサラリーマンの現実を描いたシリアスな作品


まるで「昼顔」のような不倫ものを想像したら、面食らうだろう。本作は、浮気をストーリーに組み込んでるが、あくまでも切実なサラリー
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母なる証明(2009年製作の映画)

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正義と愛の危うさを炙り出していく作品


タイトル通り、「母」がテーマの本作。普通であれば、母の愛の豊かさ・大きさを描いていく中で、慈愛や優しさを見せていくが、本作はその愛の大きさゆえに歪んだ母の愛と
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名探偵コナン 迷宮の十字路(クロスロード)(2003年製作の映画)

4.5

作品自体が恋と謎解きの十字路
職人芸を感じる名作


幼なじみの恋と謎解きという二軸をまさしくタイトル通り十字路にして、見せていく本作。ラストの謎が解けるとき、2つの軸が重なりあう。

恋愛とミステリ
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カサブランカ(1942年製作の映画)

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友情と愛の物語
タイトル通り、舞台設定が抜群にうまい


一言でいえば、本作は主人公が負ける話ともいえる。しかし、そこに潜む深い愛や自己犠牲の精神は、キリスト教の精神の体現ではあるのたが、まるで古くは
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名探偵コナン ゼロの執行人(2018年製作の映画)

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正義のあり方をテーマにした作品
カーチェイスや宇宙との絡み等、実写と違ってアニメだととことん出来る強み


よく練られたプロットですごいけど、実はこうでしたの連続で、先が読めるようになってしまう展開。
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名探偵コナン ベイカー街の亡霊(2002年製作の映画)

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幽霊ものをAIでやる新しさ
愛の表現に野沢尚さんらしい作風


基本的なプロットは、死者の復讐で幽霊ものの典型なのだが、それをAIと仮想ゲームを使ってやることで新しさを出しているのがうまい。

推理自
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ゴースト/ニューヨークの幻(1990年製作の映画)

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幽霊ものを現代でやる面白さをうまく作り出した作品


普通は幽霊とか透明人間というと、普通の人間にはできないことができるというポイントに焦点が当たりやすいが、そこではなくできないことを、むしろ作品のポ
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太陽がいっぱい(1960年製作の映画)

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主人公の境遇の逆を謳うタイトルのうまさ


作品のテーマ・ストーリーの本質を見事についたタイトルがすごい。普通であれば、主人公の心情をダイレクトに(表現方法は比喩などあっても)伝えるタイトルを考えるが
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家族ゲーム(1983年製作の映画)

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映画は、シーンが短ければ短い方がよいことを再認識させてくれる作品
構図のうまさも見応えがある


とにかく1つ1つのシーンに無駄がなく、最小限のアクションですべてを語っていく。それは、エピソードの切り
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ギルバート・グレイプ(1993年製作の映画)

4.8

故郷や家族を見捨てることができない主人公の葛藤や閉塞感といった内面や心象風景を見事に描き出す傑作


過食症で極度の肥満体の母、知的障害の弟、人妻との不倫、国道沿いのスーパー進出問題、そして、旅にやっ
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男はつらいよ 純情篇(1971年製作の映画)

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「家族」をテーマに三つの話を束ねた群像劇


序盤は宮本信子さん演じる子連れの若い女性の話。夫が競輪狂いで、仕方なく連絡もとってない五島の田舎に帰るが、帰ってそうそう森繁久彌さん演じる父に、すぐに夫の
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モネ・ゲーム(2012年製作の映画)

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周到なコンゲームを期待すると残念な気持ちになるかもしれないが、コント的なゆるい作品として、気楽に観られる


贋作を用いた周到なコンゲームやスリリングな心理戦を予想して観ると、おそらく期待はずれになる
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モリーズ・ゲーム(2017年製作の映画)

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潔く生きる女性のかっこよさ、と根底の素直さ・家族愛を絶妙なバランスで描いたクールな作品


とにかく序盤から凄まじい早口の回想でテンポよく進むが、ここがカッコよく内容も面白くて観てしまう。本作の主眼は
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帝一の國(2017年製作の映画)

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日本の政治を戯画化したブラックコメディ


事前に、日本の政治の縮図のような作品だと聞いていたが、実際にその通りだった。生徒会長選を題材にしながら、その中の権謀術数を現実の政治闘争から材をとったエピソ
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昼下りの情事(1957年製作の映画)

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ピュアなラブコメ。終盤の純粋な恋の切なさ、そして、結末とその余韻がすばらしい映画


本気じゃない恋のフリをして、いつの間にか純粋な恋心をもってしまう。この構造自体は、ラクロの「危険な関係」と同じだが
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謝罪の王様(2013年製作の映画)

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社会問題をエンタメ化した作品


公開が2013年9月ということは、ちょうどその翌月の10月から食品偽装問題で謝罪会見が頻繁に開かれることになる時期である。さらに、その前、2009年夏の民主党政権発足
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マリッジ・ストーリー(2019年製作の映画)

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動画配信とは何かを考えさせられた作品
橋田壽賀子さんの作品や「時間ですよ」と通じるものがある


離婚する夫婦とその周りとの会話をただただ描いた作品。特筆すべきは、B級映画の端役女優と売れない舞台演出
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ジャッジ!(2013年製作の映画)

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大好きな作品


大学生の4年間で、おそらく唯一映画館で観た映画。当時めちゃくちゃ面白かった記憶がある一方で、一緒に観た人はいまいちと言っており、今観たらどうだろうと、恐る恐る観始めた。

だが、結論
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青天の霹靂(2013年製作の映画)

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他愛もないケンカを笑いで見せ、そして和解で少しほろっとさせる。時折ファンタジーと絡めて……。劇団ひとりさんがゴットタン等でみせる芸がそのまま映画になった作品


ゴットタンでのマジ歌や嫌いな芸人とのケ
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めし(1951年製作の映画)

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うまい、全てに無駄がない
想像できそうでできないラストの展開


まず観て思ったのは、吉田恵輔監督の「さんかく」は本作の影響を受けて作ったのではないかということだ。しかし、中盤からの妻の行動で、本作は
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婚前特急(2011年製作の映画)

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なぜか心の温かくなる作品
コメディとしても面白い


女性なら25歳前後、男性なら30歳前後。
ある程度モテるが、周りが急に結婚するとどこか焦り……。5股は一般的ではないけれど、よくある日常をうまくデ
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スティング(1973年製作の映画)

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見事な快作
ポール・ニューマンのカッコよさ


もう観ていて、途中でオチはわかるんだけど、それでも爽快感が残る快作。電車のシーンで泥酔する芝居など、ポール・ニューマンが抜群にカッコいい。

もともと「
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銀河鉄道999(1979年製作の映画)

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かなり内容を詰め込んでるが、うまく捌いている。基本は冒険活劇ながら、時折挟まる音楽とアニメーションの叙情のシーンもいい。


改めて観ると、内容はかなり詰め込んでいるし、ご都合主義な展開も多い。しかし
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危険な関係(2012年製作の映画)

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上海のクラシカルな街並みと俳優陣の美しさはいいが、設定を一部活かしきれてない


冒頭の流れるようなシークエンスからうっとりした気分にさせてくれる。所々、CGの安っぽさはあるものの、それでもなお、全体
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打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?(2017年製作の映画)

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電車に乗るところからはよいのだが……。


オリジナルの映画(実写)を観て、興味を持ち、観賞。結論から言うと、電車に乗ってからのシーンは、アニメならではの表現もあって、これをやりたかったのかと思わせる
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打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?(1993年製作の映画)

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社会もどんな物事も見方を変えれば、違う意味が見えてくる


まずタイトルが秀逸。少女の大人の顔と子どもの顔、少年たちの表と裏、大人たちの本音と建前、転校の事情、そして何よりも、少女の本心は……。
そう
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情婦(1957年製作の映画)

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原作戯曲と比較すると、ワイルダーの工夫がいかにうまいかわかる傑作


弁護士の人物設定のつくり方、看護師の設定、そしてラストとワイルダーがクリスティの原作戯曲から変更・追加した点がどれも活きている。
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乱れる(1964年製作の映画)

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成瀬巳喜男監督はやっぱりすごい
流れるようなオープニング、素人でもすごいと思う映像の作り方、カット割り、シーンの切り方・終り方


オープニングから流れるようにそれぞれの人物の事情を見せていき、卵の使
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蜜蜂と遠雷(2019年製作の映画)

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下手な映画だが、なぜか心を奪われる映画
終盤でわかるタイトルの意味


普段映画を観るとき、ここは構成がこうなっていてとか、ここは伏線があってそれが……とか、あるいはここは描写が欠落してる等と、ついつ
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ジョーカー(2019年製作の映画)

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コミックからコミックを作った映画
映画学校の生徒の作品をプロが作った感じ


この作品の熱烈なファンがいる中で申し訳ないと思うし、お前は映画をわかってないと言われるかもしれないが、正直なところ私は好き
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イエスタデイ(2019年製作の映画)

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ビートルズの曲のよさを確認


どこかで聞いたことはあってもビートルズの歌詞をちゃんと理解していなかった。だからこそ、恥ずかしながら、この映画を観てビートルズっていい曲を描くんだなと思った。

タイト
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覚悟はいいかそこの女子。(2018年製作の映画)

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王道作品。
思ったより、二人の関係はトントン拍子に進む。添い寝フレンズ時代の草食系男子がいかに恋愛していくか。このあたりを描いているという意味で、今の恋愛をちゃんと扱っている。ただ、それゆえ、ドラマテ
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