黒沢清監督もオールタイムベストテンに選出している、名匠ジャン・ルノワール晩年の喜劇。
“支離滅裂である“ということの贅沢さをこれでもかとまざまざと突きつけてくる、幸福極まりないルノワールによる自然及>>続きを読む
チャップリンを最も影響を受けた人物に、そして『街の灯』を理想の映画として挙げている監督らしい映画だった。
世の中汚いことだらけだけれど、それでも“善”の力を信じたいというような趣がセリフ、描写、映像>>続きを読む
S・クレイグ・ザラーフェイバリットの1本。
ロバート・アルトマン(※特に『ザ・プレイヤー』)に影響を与えていそうな痛烈なハリウッド映画業界批判。ラスト、御愁傷様…。
室内劇で、ややアルドリッチの持>>続きを読む
タランティーノも常々オールタイムベストに挙げている、もはや巨匠と言うことすらも恐れ多い巨匠ハワード・ホークスの怪作。
説教臭い古典などと舐めてかかれば大火傷する鋭利極まりないハイパースクリューボール>>続きを読む
ノーラン『インセプション』の元ネタで、R・W・ファスビンダー『あやつり糸の世界』が大好きなローランド・エメリッヒ(製作総指揮)が同じ原作を再映画化!
信頼と実績のTSUTAYA発掘良品で、斎藤工氏言>>続きを読む
S・クレイグ・ザラーがフェイバリットに選んでいた1作。
『タクシードライバー』『ローリング・サンダー』『ランボー』へと繋がるようなベトナム帰還兵を描くアメリカンニューシネマ的滅びの美学の結晶。
本>>続きを読む
小津や溝口に天才と言わしめた清水宏監督の代表作。よく出来てるが、個人的には前に観た『有りがたうさん』の方が好みだった。
青山真治監督(※『EUREKA ユリイカ』『空に住む』他)言うところの“鈍重な映画的アクション”、“すっとぼけたダメ運動”といった近年のウェス作品では見られない要素の詰まった、ちょうど良い湯加減の“ぬ>>続きを読む
う~んあまりに見事な厭な映画。いちいち見せ方が“巧い”故に余計に。
私の好きな『屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ』の源流をここに見た気がする。こっちのが全然救いないけど。
これと『見えない恐怖』と『>>続きを読む
“映画ウマ夫“(高橋ヨシキ氏命名)改め、世界一裕福なボンクラオタクことスティーブン・スピルバーグ大先生最新作。
『最後の決闘裁判』『ハウス・オブ・グッチ』と立て続けに力作を発表するリド爺(御歳84)>>続きを読む
“アカデミー10部門制覇!”みたいな、所謂『風と共に去りぬ』的な“立派な名作感”ばかりが先行イメージとしてありすぎたため、結果として今まで見逃してきたわけですが、本来の本作は実に“掟破り”な“教科書的>>続きを読む
エムネムも200回観た、エマ・ストーンの映画デビュー作。
真の意味で知的で豊かな映画。全く偉そうでないこじんまりとした映画だが、その普遍性とメッセージ性はあまりに崇高。久々に観直したけど、ラストにカ>>続きを読む
たしかに矢口監督版『フォレスト・ガンプ』あるいは『横道世之介』的趣。
初期作ならではの荒削りさもあるけれど、最高のコメディ。
『最後の決闘裁判』のB面的趣の、巨匠リドスコ先生からの“娯楽映画ってこんなもんじゃない?”というある種のかまし、余裕が感じられる1作で、年間ベストとは言わぬまでも好きなタイプの佳作。
レディー・ガガ>>続きを読む
もはやメタファーでもなんでもない痛烈な政治批判、それを岡本喜八節全快のユーモアで仕立てあげる。『肉弾』と並ぶ岡本喜八ATG作品の傑作。
“90分の連続エクスタシー叩きつけ!大好きな作品だ!”
By アリ・アスター
アピチャッポン・ウィーラセタクンが撮った『アポカリプト』及び『マッドマックス』のような異様な雰囲気のインド映画。
描か>>続きを読む
アリ・アスターが90年代映画ベスト5にて、『グッドフェローズ』『牯嶺街少年殺人事件』『奇跡の海』『アイズ・ワイド・シャット』に次いで選んでいた、俳優アルバート・ブルックス監督主演の隠れた秀作。U-NE>>続きを読む
ハネケ、トリアー、ズビャギンツェフの系譜に連なるような厭な映画の俊英、ミシェル・フランコ。
ブリットポップバンドのメンバーにいそうな容姿の監督だが、作る映画はとにかく冷たくストイックだ。
そんな彼>>続きを読む
“あまりに計算され尽くし過ぎていて付け入る隙のない映画である”という欠点。
現行、愛され続けている名作クラシックとなっているような多くの作品には、意外と“あれ?”みたいな突っ込み所が1つか2つか3つ>>続きを読む
TSUTAYA発掘良品。同時期の『自転車泥棒』等の代表的な🇮🇹ネオレアリズモ映画に比べるとたしかに作りとしては緩めでパッとしない部分もあり埋もれてしまうのもわかるが、個人的には好きな水田ヒューマンドラ>>続きを読む
アルモドバル版『早春』。暴走する純愛。
“ATAME!”とは“わたしをしばって!”という意味だが、食事目当てに精神病院に入退院を繰り返す風変わりな主人公の男リッキー(バンデラス)が、意を決してポルノ>>続きを読む
タランティーノやサム・ライミ、S・クレイグ・ザラーが強い影響を公言するルチオ・フルチ監督作。中でも特に人気作のうちの1本。
実にピュアな気持ちのこもったヘタウマ映画というべきか。正直、今の感覚で観た>>続きを読む
ギャスパー・ノエやスコセッシが絶賛し、イーストウッドやメル・ギブソンといったアクション俳優兼監督の先輩格であるコーネル・ワイルド監督・主演によるまさに発掘良品的名作。
『アポカリプト』が如何に本作を>>続きを読む
『バスケットケース』で有名な人気カルトホラー監督フランク・ヘネンロッターが2008年に発表した、7つのクリトリスを持つ色情狂の女性と、薬物投与によりペニスが巨大化しペニスが自我を持ってしまった男の出会>>続きを読む
アリ・アスターやヨルゴス・ランティモスに勧めたらニコニコしながら観てくれそうなATG産のハイテンション家庭崩壊コメディ。石井聰互監督作。
『家族ゲーム』のような洗練に比べるとだいぶ荒削りで、『ビジタ>>続きを読む
“誰も私たちを離せないわ”
ジャンヌ・モロー×マイルス・デイヴィスが全編、洒落散らかす。
3.7~4.0点くらいの普通によく出来た作品という感じなのだろうなぁと思っていたら案の定そんな感じだった有>>続きを読む
“平和な『ミッドサマー』”みたいなことを友人が冗談半分で言っていたけれど、たしかに話の基本構成は似ており、文科省推薦版『ミッドサマー』とも言えなくもな…(嘘です言えません)笑。
主人公の先生ウゲン役>>続きを読む
劇場公開時にあまりの寝不足故に寝落ちして放置したままだったが、今回は環境を整え全集中で観たおかげで物凄く楽しめた(※自宅鑑賞が私は向いてるかも)。
F・W・ムルナウ、カール・Th・ドライヤー、イング>>続きを読む
素晴らしい。製作総指揮に『ムーンライト』のバリー・ジェンキンスが入ってる昨年の見逃し映画。
あの大傑作『幸福なラザロ』『夏をゆく人々』等のアリーチェ・ロルヴァケル作品や、昨年大晦日にNetflix公>>続きを読む
シネフィル俳優・斎藤工氏が、“某掟破りの映画雑誌”の中の連載“映画じかけのオレんち”で取り扱っており知った作品。
U-NEXTでもうじき配信終了とのことで鑑賞。正直作りは荒く、終盤の寝そべってる奴と>>続きを読む
庵野秀明氏の生涯No.1映画とのことで…私は『シン・ゴジラ』しか庵野作品を観たことがないエヴァンゲリヲン童貞だけれど、それでも彼へのパーソナルな影響を感じた。
たしかに沖縄戦を描いたメル・ギブソンの>>続きを読む
“ジェイク・ギレンホールの姉”で、女優のマギー・ギレンホールさんがネトフリで撮った初監督作。
彼女は『ダークナイト』で最後に可愛そうな目に合う役が一番有名かと思いますが、個人的には『ルーム』で出世し>>続きを読む
『ミッドサマー』アリ・アスターが選ぶコーエン兄弟監督作品ベストらしい。
何というかそれも凄く納得させられる、誰かが言っていた“混じりっ気なしのコーエン味具無しスープみたいな映画”という表現がピッタリ>>続きを読む
『ライトハウス』のロバート・エガースはじめ、エドガー・ライトやS・クレイグ・ザラーのお気に入りのテレンス・フィッシャー監督版“ドラキュラ”。
これは本当に申し訳ないのだけれど、本作然り、ヘルツォーク>>続きを読む
ニコラス・ウィンディング・レフンや、クリストファー・ノーランのお気に入り作。
巨匠ニコラス・ローグの作品としては名作『赤い影』や『美しき冒険旅行』に比べると知名度及び評価が低いが、作品としての“チャ>>続きを読む