黒旗さんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

黒旗

黒旗

映画(1967)
ドラマ(224)
アニメ(0)

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い(2011年製作の映画)

3.9

9.11での遺族の気持ちに寄り添いながらも、自閉症の9歳児が父親の残した謎を解き明かそうとするアドベンチャー仕立て。まずそんな原作が素晴らしい。気持ちの整理がつけられず「最悪の日」の葛藤を抱え、特有の>>続きを読む

パリで一緒に(1963年製作の映画)

3.3

二人で物語を考えていく、というのも案外楽しそうだ。男が一度言った台詞を、後に女が再び持ち出すところがお洒落な作りだと思う。音楽も良い

華麗なるヒコーキ野郎(1975年製作の映画)

3.5

敵ながら大戦中の撃墜王と云われた男。彼に畏敬の念を抱いていたからこそペッパーは、かつて自分が渡り合ったというホラ話も女性や子供に聴かせていた。偶然にも実物に出会い、その口から出る言葉をどんな想いで聴い>>続きを読む

三人の名付親(1948年製作の映画)

3.5

命とは。約束とは。多分に宗教色の強いストーリー。銀行を襲った男たちが死にゆく女性から赤子を託され、安寧の地を目指す。導かれたのは彼らのほうだったかも知れない。赤子を抱えての砂漠横断は過酷に描かれ、贖罪>>続きを読む

ラッシュアワー3(2007年製作の映画)

2.8

ああっ!ご高齢のシドーさん池に没してないよね違う人だよね頼むそうだと言ってくれ。兄弟の掘り下げもないのに無駄な言語の切替はいかがなものか。フランス人も突然英語で喋り出す。たぶんアクションシーンに話をお>>続きを読む

ラッシュアワー2(2001年製作の映画)

2.9

やっぱジャッキー・チェンさん好きなのとNG集ほっこりするので観てしまうがリーサルウェポンやバッドボーイズ等と比べてしまうとギャグやストーリー性は薄め。2001年公開にしては古さも感じてしまう

薔薇のスタビスキー(1973年製作の映画)

3.2

政府高官や警察を抱きこんで詐欺を働いていたため、自殺と公表された死の真相にについて世間の疑念が高まっていた。金をばらまいていたからこそ、裁判も逮捕もされない自信があったか。図太かったのは間違いないが破>>続きを読む

愛は静けさの中に(1986年製作の映画)

3.4

手話での会話は特に目などの表情が強調され、より強く意志を伝え合っているように感じた。愛し合う二人の間に互いの立場になってみるのも不可能な障壁が在る場合、解決は本当に難しいと思う。普通なら妥協を抱えたま>>続きを読む

アイダよ、何処へ?(2020年製作の映画)

3.9

母親の本能で息子たちが死地へ送られると悟っていた。国連職員の特権を使い、なりふりかまわず家族を助けようとしたのも理解できる。良し悪しではない。主演の迫真の演技はもちろん狭い空間に押し込められた市民の様>>続きを読む

旅立ちの時(1988年製作の映画)

3.4

両親もどこかで区切りをつけなくては、そう思いながら逃亡生活を続けていたはず。素直に付き従う主人公像は「ギルバート・グレイブ」を思い出させた。別れのシーンは正直、そんなんでいいんか?と思ったが…。両親を>>続きを読む

ルートケース(2020年製作の映画)

3.4

オチが秀逸。教訓ぽくしないのがいい。初めだけかと思ったナショジオネタを後半まで繋げたのも感心した。持ち上げてから従わせる、脅してからなだめる。いるよなーこういう人種w

X エックス(2022年製作の映画)

2.8

この時代、アメリカの人里離れた田舎や寒村には身の毛もよだつ話がごろごろしている。怪異の類ではなく人目を気にすることのない人々が、自由気ままな暮らしを続けた挙句に起こす惨劇や恐怖の逸話だ。はいはいA24>>続きを読む

ミラクル・ニール!(2015年製作の映画)

2.7

犬は最初から喋る予感あった。恋愛ネタ下ネタもあるが、宇宙人と万能パワーはネタとして子どもっぽ過ぎる。そのアンバランスさが、たぶん自分が楽しめなかった理由…?デニスがあなただったなんて…

グロリア 永遠の青春(2018年製作の映画)

2.6

自分から身を引いたのか。再び彼女が手に入れようとした幸せは一度失ったものに到底、及ばない。本作の主人公とストーリーに共感はできなかった。文化の違いもあるかも知れないが、自分の国では披露宴でまず踊らない>>続きを読む

ガンパウダー・ミルクシェイク(2021年製作の映画)

3.3

一見、タランティーノ風味のアクション映画だが、随所に爆笑ネタが仕込まれてて腹が痛くなるくらい笑った。もしかすると想定外のハプニングだけ繋いだまである。序盤はB級な台詞回し等、もっとうまくできたシーンも>>続きを読む

スーパーマリオ/魔界帝国の女神(1993年製作の映画)

3.1

ホッパーさんのヘンなおじさんシリーズ。ベチュニア伯母さんのすんごい寄せて上げてる感。ゲームを踏襲したわけではなくキャラクターたちを使ったまったく別の物語。オマージュは、ある。自分は抵抗なかったし展開が>>続きを読む

華麗なる賭け(1968年製作の映画)

3.1

この映画の曲だったかシリーズ。グライダーにサンド・バギーと、腕白なマックイーンさん全開。チェス対決からキスシーンまでの流れは最高にエロい。美しいダナウェイさんがラストで流す涙は、恋人に置いていかれた悲>>続きを読む

マークスマン(2021年製作の映画)

3.2

先立たれた妻の医療費で借金がかさみ、土地を奪われそうな男。今作はいい感じにくたびれてて、とても無双できそうにないニーソンさん。だがそこがいい。完全なハッピーエンドは外しているが紆余曲折は悪くない。執拗>>続きを読む

クレイマー、クレイマー(1979年製作の映画)

3.8

脚本も監督もお見事。両方できるのは凄い。だが子役に賞をあげたいよなー。出て行った妻の責任は自分に在ると潔く認められるのか。感じ取ってはいたが尊大さが先行してしまったのか。別れの朝、フレンチトーストも阿>>続きを読む

エビータ(1996年製作の映画)

3.0

エヴァ・ペロンの生涯について知識があるとないとでは、見方が変わってしまうかも知れない。一本道だが、彼女がそこまで国民に愛された理由が薄まっている気がする。ミュージカル映画入門としては薦められないし、こ>>続きを読む

テンタクルズ(1977年製作の映画)

2.5

そこまで酷いと思わないが、まとめは致命的だ。今のようにCGを使わなくてもホラーぽさは出せるよな、と思わせるシーンがいくつかあった。音楽とサウンドエフェクトのこれじゃない感が激しいのは、ダメな画ではない>>続きを読む

アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド(2021年製作の映画)

3.5

見分けがつかないほど精巧に人間に似せたアンドロイドがいたら。対する人々の反応・解釈がよくできたシナリオだと思う。初めは好奇心。やがて所詮は機械と見下したり、長く一緒にいれば情もうつり、孤独を埋めてくれ>>続きを読む

ジェロニモ(1993年製作の映画)

2.8

タイトルにその名を冠しながら、その印象的なヴィジュアル以外ジェロニモの人物像はさっぱり伝わってこなかった。しょせん開拓者側侵略者側の視点。推し量った心情も想像の域に感じる。もっと本人側からの作品はある>>続きを読む

栄光のランナー 1936ベルリン(2016年製作の映画)

3.5

天才に実力を出し切ってもらうため他人ができることは、案外少ないのかも知れない。レイシズムと自分を利用しようとする人が渦巻く中、危険な思想に染まった国でのオリンピックに出ただけで凄い。伝記でありながらそ>>続きを読む

エンジェル(1983年製作の映画)

3.0

夜の街角に立つティーンエイジャー。彼女がそうする理由が終盤で明かされるのも含め、ストーリー運びは良い。思わぬ展開でアクション性を出したり(パンプスで全力疾走かよ!)なかなか飽きさせない。マイナーなキャ>>続きを読む

U.M.A レイク・プラシッド(1999年製作の映画)

2.5

様々な要素を盛り込もうとして残念なシナリオ。10mはイリエワニ平均体長の倍以上だがU.M.Aと謳いながら掘り下げもない。シリアスなドラマで精神科医役のプラットさんが金持ちの変人を演じているのが笑えた

狼よさらば(1974年製作の映画)

3.3

まあ邦題は言い得て妙かも知れないが、ヴィジランテを「アマチュア刑事」とはちょっとと思った。銃を構えたブロンソンさんの威光!ガーディニアさんのお茶目刑事っぷり。護身のつもりで銃を手にしたら…作品観て勘違>>続きを読む

a-ha THE MOVIE(2021年製作の映画)

2.7

導入から感傷的。Take on me でスターダムにのし上がったイメージを引きずり、彼らはそれを本来の自分たちの姿と思えず葛藤。曲の権利を巡る不満、個々の音楽性の主張による対立。分裂・解散・再結成。そ>>続きを読む

バンブルビー(2018年製作の映画)

3.3

キャラクターグッズ欲しい。フィギュアなら変形しなくていいから顔のギミックはついててほしいかな。ストーリーはB級の域を出ないと思うが、ただ観てて楽しい。彼らは何故、地球上の乗り物に変形するのか。いつか壮>>続きを読む

スラムドッグ$ミリオネア(2008年製作の映画)

3.7

説明の途中で母の病名を言い当て、医者を驚かせたことがある。偶然にも前の晩うたた寝しながらTVの医療特番を見ていたからだ。まったく教育を受けてこなかった青年がクイズ番組で選ぶ正解は、どれも過酷な少年期の>>続きを読む

沈黙シリーズ第3弾/暴走特急(1995年製作の映画)

3.0

沈黙シリーズ初めて観た。これは娯楽アクションとしてふつーに面白いのでは。空手チョップはいただけないが、列車内なので大振りなアクションにならないのがいいのかも。ボゴシアンさんの俗物エンジニアはじめテロリ>>続きを読む

ドラゴン・キングダム(2008年製作の映画)

3.0

えーずっとこのままワイヤーアクション?と思ったが後はちゃんとやってた。孫悟空とはやっぱこういうキャラが通説なのか。週間少年ジャンプの三大原則に則った冒険アクション。ムーランの中の人も出てるし子どもと観>>続きを読む

アラヴィンダとヴィーラ(2018年製作の映画)

3.1

抗争の原因と経緯を知ったアラヴィンダは「なぜ訴えなかったの?」と問う。人口が世界1位となった国では、貧富の格差同様に意識の違いもこれほどなのか。「ミルチ」「あなたがいてこそ」でも村同士の争いが描かれる>>続きを読む

ティファニーで朝食を(1961年製作の映画)

3.7

奇跡の名曲ムーンリバー。ラストではシナリオを総括するような歌詞も余韻を残す。ホリーは自由気ままで自己中心的にも思えるが、マネージャーは散々こきおろした後で「だが魅力的だ」と言う。そんなのポールはわかっ>>続きを読む

フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

3.8

事故車がいるのにレース続行とか今では考えられない。天候と路面変化に左右され、動く障害物となったクラス下のクルマも抜いていかなければならない。24時間、高温や衝撃・磨耗に晒され続けるマシンで走るのはミス>>続きを読む

恋する惑星 4Kレストア版(1994年製作の映画)

2.7

「花様年華」が素敵だったので同作者の作品を観てみた。合わなかった。なんでも面白いと思ったものを取り入れる貪欲さは感じたが、年齢や経験値で表現したいものは変わってくる。失恋した男とレトロな選曲は一貫して>>続きを読む