くろゆりさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

くろゆり

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LUGINSKY(2020年製作の映画)

2.0

映画とはちょっと呼びにくい、実験映像的な作品。
権力者・既得権益者への批判のようなものが感じられるが、深い内容とは思えない。それを何とか映像で奇抜に見せようという努力は見える。でもその奇抜さは既視感が
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東京流れ者(1966年製作の映画)

1.5

何故こんなメチャクチャな編集になっているんだろう。途中までは頑張ってツギハギの隙間を埋めようとしたんだけど、途中から諦めて妄想が止まらなくなった。
編集者は撮影に参加せず、監督から撮影フィルムだけを渡
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10日間で男を上手にフル方法(2003年製作の映画)

2.3

何故これを最後まで観たんだろうと、自分自身を疑いたくなる。
序盤で設定が分かった時点で、ラストまでの展開が分かり、本当にそのまま終わるという中学生が書いたような脚本。
ヒロインの容姿も好みじゃないから
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パパが遺した物語(2015年製作の映画)

3.0

現在軸のヒロインの行動に納得感がない。自分を大切に出来ない人間が 他人を助けるソーシャルワーカーとして良い仕事ができるとも思えない。もうちょっと丁寧な脚本じゃないと、共感できないと思う。それが出来ない>>続きを読む

そして、バトンは渡された(2021年製作の映画)

4.0

キャスティングが絶妙。キャストが決まってから、それに合わせてかなり脚本いじったんじゃない? って思えるぐらいはまってた。
永野芽郁は喜怒哀楽を分かりやすく演じてくれて良い。経験積んで深みも出てくるのが
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妻への家路(2014年製作の映画)

3.3

みんなのシネマレビューで唯一10点満点で1点を付けたのが、張芸謀監督の「HERO」だった。でも、これは一応ちゃんと鑑賞できた。
とはいえ、序盤 前夜はあれだけ注意深く家族に会おうとした主人公が、「陽の
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マイ・ボディガード(2004年製作の映画)

3.0

デンゼル・ワシントンもダコタ・ファニングも好きな役者なので、ハードルが上がっちゃったのもあるかも知れないけど、期待外れ。アメリカ人ってネイティブアメリカンから始まって、他の人種を常に殺していないと 心>>続きを読む

ボルサリーノ(1970年製作の映画)

2.7

チンピラの成り上がりもの。こういう映画って主人公に感情移入できるかどうかが 評価に直結すると思うけど、残念ながら全くできなかった。自分勝手な人間がやりたい放題やってるだけなのを、冷めた目で眺めているし>>続きを読む

サウスポー(2015年製作の映画)

3.5

ストーリーは はっきりいって王道過ぎて見飽きた内容。見どころはマッチョ的イメージがなかったギレンホールが、惚れ惚れするようなムキムキになった姿だろう。「週7日、1日2回に分けたトレーニングを約6か月に>>続きを読む

勝手にしやがれ!! 黄金計画(1996年製作の映画)

2.6

映画斜陽の時代、劇場公開用の経費を 制作費に回すことで 何とか作品を世に出す形式として成立したVシネマ。そりゃクオリティが下がるのも当たり前。様々な経費をケチって 出来上がったこの映画の価値として残っ>>続きを読む

寒い国から帰ったスパイ(1965年製作の映画)

3.7

スパイというより「工作員」という言葉が合いそうな内容。結構目立つことをやるし、あまり大事にされてない。他のスパイ映画で描かれる「イケメンで女性を上手に使って、超絶アクションで任務をこなし、華麗に姿をく>>続きを読む

ワイルド・アパッチ(1972年製作の映画)

3.5

アパッチは悪くも描かれるが、白人側がアパッチの行動心理を知ろうとする場面があったり、白人同士の意見の相違や対立もちゃんとあるので、単純な白人正義vs悪アパッチには なっていなくて良い。
正直、西部劇は
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ナイト&デイ(2010年製作の映画)

3.5

「トム・クルーズとキャメロン・ディアスのスパイ映画」から想像した内容が、過不足無く表現されている感じ。
こういう映画にありがちな ご都合主義の無敵アクションには萎えてしまう方なので、ギリギリ常識の範囲
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旅立ちの時(1988年製作の映画)

3.8

この時期だと、やはり宗教二世問題と絡めて観ちゃいますね。
でもこの映画では 親は後ろめたさも感じていて、ああいう展開になる。
これが宗教になると、自分が正しいと信じ切り 子にも強制し、それが子供のため
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カンバセーション…盗聴…(1973年製作の映画)

2.5

盗聴は悪いこと。そして悪いことを仕事にすれば破滅する。って当たり前の内容を当たり前に描写してるだけなので、新しい気づきなどは無く退屈。かといって盗聴をポジティブに描くなんてことは出来ない。
スパイ映画
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恋のためらい/フランキーとジョニー(1991年製作の映画)

3.6

「訳あり同士の熟年恋愛映画」って聞くと そこまで惹かれないが、これがパチーノとファイファーだと観られるんだよなあ。演技もそうだけど、魅力的な二人を観ているだけで 気分があがる。
年齢のサバ読みがネタに
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未知への飛行(1964年製作の映画)

3.5

出ている俳優は有名どころだと思うけど、密室劇に近く 他のことにはお金かけてなさそう。その割には緊張感持って最後まで鑑賞できたので、本が良いということでしょう。米ソ両国の中でも意見が割れているというのが>>続きを読む

荒野にて(2017年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

BGMがえらく不穏。ストーリーそのものが かなり暗い内容なので、そこまでしなくてもいいのにと思う。
ドラマ「クリミナル・マインド 」ファンの私は、このままいったらシリアルキラーになってしまうよ とか、
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再会の街で(2007年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

こういう映画作ると「911はかなりダメージ大きかったです」って告白になっちゃうから、全体主義国家なんかだと抑え込まれちゃう気がするけど、平気で出せるアメリカは最終的に強いんだろうなあという感想。富裕層>>続きを読む

パリは燃えているか(1966年製作の映画)

2.8

第二次大戦序盤でフランスがドイツにあっという間に占領され、米英の助けが来るまで 僅かな抵抗しかできなかった。その苦い経験を忘れてはいけないと考えるなら、最終盤の開放局面を中心に描くフランス・レジスタン>>続きを読む

おろかもの(2019年製作の映画)

4.0

いわゆるインディース映画と呼ばれるジャンルに入ると思うけど、脚本と制作陣さえしっかりしていれば、無名俳優・低予算でも 面白い映画になるんだなと改めて思った。逆に(失礼ながら)俳優の容姿が「芸能界レベル>>続きを読む

パピヨン(2017年製作の映画)

3.5

これリメイクなんですね。観終わってから気づいた。オリジナルも面白そう。
「脱獄モノはハズレが少ない」ってのは、「終始緊張感を演出できる」ってのがイイのかなあ? で、実話ベースってのが、また驚き。しかも
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セントラル・ステーション(1998年製作の映画)

4.0

こういう弱い者同士が寄り添って、束の間支え合うっていうプロットは好き。
そして二人共 結構悪さをする。感動させようと 美化するんじゃなくて、経済的に行き詰まった人のもがきを率直に描いているのが良い。
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ツレがうつになりまして。(2011年製作の映画)

4.5

人口の1%を超える多くの患者がいる「うつ病」。でもこの映画で描かれているように、「知識が少なかったり、怠けていると誤解したり、痛いところにズカズカ踏み込んだり」する人は多いんだろう。そんな中、啓蒙的な>>続きを読む

恋におちたシェイクスピア(1998年製作の映画)

2.5

ちょっと『アマデウス』を思い出した。あちらはかなりトリッキーに描くことで、「お堅いイメージのあるクラシック作曲家を身近にした」みたいな功績があったように思う。対して、こちらは「作家先生を恋にのめり込ま>>続きを読む

キングダム見えざる敵(2007年製作の映画)

4.0

サウジアラビアが舞台の映画・ドラマって始めて観たかもしれない。それだけで評価があがっちゃう。米がサウジとある程度関係がいいから、悪し様に描きにくい。かと言って、絶賛するほど仲がいいわけでもない。ってこ>>続きを読む

ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ(2018年製作の映画)

3.3

これシリーズだったのか。第1作未見で鑑賞したが、ストーリーは追えた。
現実のメキシコも麻薬戦争でドロドロ。で、この映画でその惨状の理解が深まるかというと、そんなことも無いように思う。ドキュメンタリー観
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漁港の肉子ちゃん(2021年製作の映画)

4.7

想像以上に良かった。ストーリー自体が私のツボっぽいところをついてくる。画も見慣れたアニメから、ちょっとズラしているように見えて味があった。
若干心配していた「さんま・よしもと要素」もあまり気にならなか
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プレステージ(2006年製作の映画)

3.2

マジックをテーマにした映画って始めから「編集すりゃなんでも出来るじゃん」というシラケがあるので、マジックそのものを売りには出来ないから、周辺エピソードで盛り上げるしか無い。それをライバルとのせめぎあい>>続きを読む

大人は判ってくれない(1959年製作の映画)

3.5

「問題児は問題のある親が原因」という、現代日本でもよく聞く話。親も薄々原因に気づいていても、自分ではどうしようもない時もある。自分が原因と気づいていない場合は、救いようがない。こうやって映画にして見せ>>続きを読む

ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

やっぱり宗教はクソという感想になる。「私の信じている宗教だけが正しくて、他は間違っている」という信仰の本質をつきつめると こうなってしまう。
この映画だと警察が遅いし 簡単にやられちゃうしで、ホテル従
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RED/レッド(2010年製作の映画)

2.8

おじいちゃん、おばあちゃん俳優の同窓会という感じ。それなら それ用の脚本を作ればいいのにと思うが、現役バリバリ感のある無敵仕様。ただでさえそういう展開はシラケるのに、それを演じる役者が老いていてはねえ>>続きを読む

英国王のスピーチ(2010年製作の映画)

3.0

やはり象徴としてのみの王位・皇室の不合理さを感じてしまう。法の下の平等に明らかに矛盾しているし、執政するわけでもないのに、なにやら威厳だの品格だのを有無を言わさず押し付ける。そりゃ吃音にもなりますわな>>続きを読む

スポットライト 世紀のスクープ(2015年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

この時期だから、どうしても「統一教会問題」と比較して考えてしまう。
新編集長がきっかけ→「暗殺がきっかけ」。マスコミも軽視した時期があった→「同じ」。法曹界にグルがいた→「政界にグルがいた」。
どちら
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ペンギン・ハイウェイ(2018年製作の映画)

3.7

序盤、いわゆる「セカイ系」的な気持ち悪い映画なのかもという予感もあったが、そこまで嫌悪感を抱かず最後まで鑑賞できた。最初からリアル感は無いので、ファンタジーだなあと認識しながら観たのが良かったのかも。>>続きを読む

女系家族(1963年製作の映画)

3.8

血を分けた家族が財産の取り合いで揉めることほど醜いことはない。邦画史上最も醜いものを描いた映画の一つと言えるかもしれない。でも農耕が始まった古い昔からずっとある、多くの人が経験する争いという点で普遍的>>続きを読む