あさおみさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

犬ヶ島(2018年製作の映画)

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ウェス・アンダーソンに出てくるキャラってだいたい動作がきびきびしてる。🦀捌くとこすき。この発想力の源泉に触れてみたい。日本ぽさに関しては海外から見た日本文化という感じがするけど、ここまで突き詰めてやっ>>続きを読む

野いちご(1957年製作の映画)

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世代とか性別の隔たりからくる偏見を婉曲的に相対化しながら、上手く振る舞えない己を自省して過去に眼差す老人の話。いわゆる三十五歳問題みたいな、あったかもしれない未来を夢想する心境も通り過ぎて、老いと積み>>続きを読む

人工の夜景(1979年製作の映画)

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デビュー作らしいけど、シュヴァンクマイエルに近いようでしっかり守破離がなされてると思った。通底してる暗さ重さが違う。あとは対象物のミニチュアぽさ。全体的に線が細いつくりをしてる気がして、細部の繊細さに>>続きを読む

25日・最初の日(1968年製作の映画)

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GyaOまじで侮れない。製作年は1968年。イデオロギッシュさには触れるまでもないけど、背景とか重ね方とか疾走感の演出がめちゃくちゃすごくて感動した。速さへのあこがれというか、未来派をかじってたりした>>続きを読む

ホゼー・トレス(1959年製作の映画)

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パート1はナレーションもあんまり無くひたすらホゼートレスというボクサー映してるだけ。だけなんだけど、若くて精悍な肉体と精神の感じがよく伝わってきて普通に見入ってた。パート2は試合を通して撮ってて、そも>>続きを読む

アリス(1988年製作の映画)

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自分にしては珍しく繰り返し見てる作品。思うところがないでもないけど、自分はこれがめちゃくちゃ好きなんだなとやっぱり思う。今すぐ精神分析の話をやめてくださいと思いつつシュヴァンクマイエル自信がシュルレア>>続きを読む

桜桃の味(1997年製作の映画)

5.0

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めちゃくちゃ塞ぎ込んでた時にずっっっと川の流れみてたの思い出した。最後に向かうにつれて少しずつ主人公と呼吸があっていく感じが、本当に痛切で他にない映像体験だったと思う。必ずしも共感がベースにある訳でも>>続きを読む

白い朝(1965年製作の映画)

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労働と若者。話はさっぱりだけどこれはいいモンタージュ。ジガ・ヴェルトフ的な。資本主義と社会主義のあわいにあるリアリズムという感じがした。セリフは基本的に映像と口唇レベルではあわなくて、その断片から要素>>続きを読む

東京1958(1958年製作の映画)

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江戸東京をオリエンタル気味なまなざしで映している。視座は異なるけど絵の美しさは砂の女とか落とし穴の頃の勅使河原でよかった。浮世絵を切り取ってハリボテみたいに動かしたり、人の群れをおかしな角度で切り取っ>>続きを読む

蒼風とオブジェ いけばな(1956年製作の映画)

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いたずらっぽい作品が出だしたあたり面白い。その軽いノリで伊達政宗像?解体&再構成してたあたりやばい。マザー2みたいな曲を流してプロか構想を練ってるところとかも。しかも後半花が全然出てこない。はじめに基>>続きを読む

北斎(1955年製作の映画)

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北斎のドキュメンタリーというテイだけど撮り方が面白かった。原画をズームしてコマ撮りしたり自由に撮っているのがいい。

燃えつきた地図(1968年製作の映画)

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砂の女、他人の顔に続く安部公房の失踪三部作。でもって安部勅使河原映画で唯一のカラー。正直白黒時代の方が好きだけど、ちょいちょいすごくいいカットがある。飲食店でボコられて色調反転するシーン以後は特にいい>>続きを読む

サマー・ソルジャー(1972年製作の映画)

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うーん。いちばん最初のシーンは良かったけど、あんまり合わなかった。

他人の顔(1966年製作の映画)

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バーチャルリアリティが流行った結果、奇しくも共時性を得た安部勅使河原映画。暁美ほむらの部屋かよという感じの医者の診察室がすごい。ベルイマンとかユングのペルソナ論に繋がってくる、他者との関わりあいについ>>続きを読む

砂の女(1964年製作の映画)

5.0

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砂の一見乾燥していて無慈悲な質感が、湿って肌に張り付いた時に見せるまた違った表情が印象的だった。どこを切り取っても画がとにかく美しいし、タルコフスキー諸作品の湿った雰囲気と対置してもいいのではないかと>>続きを読む

おとし穴(1962年製作の映画)

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ラストの長回しすごい!セットもやっぱりCGより断然いい。安部公房が脚本書いたドラマを映画用に脚色したらしく、労働組合だとか幽霊、何より謎が多すぎるプロットからもはっきりわかる。

失われた解剖模型のリハーサル(1987年製作の映画)

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エッシャーみたいな階段。絶えずこそばゆい部分に触れようとしてくる微妙さがあって、いぼを擦るところとかオア〜となった。

ギルガメッシュ/小さなほうき(1985年製作の映画)

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いちばん始めの、フォーカスを手前から動かしてぼやけを鮮明に映したと思ったら奥に通過してまたぼやけさせるところでやられた。
ヒラメみたいに板状の顔の片側に両目も口もあるのめっちゃいい。キュビスムというか
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ストリート・オブ・クロコダイル(1986年製作の映画)

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これは……!と思える作品だった。シュヴァンクマイエルよりはむずかしいけど、それは点と点を繋ぐ線のような理解とはまた違うやり口と言うだけで、とはいえ精神分析的なメタファーは多用されてたような。お札に入っ>>続きを読む

レオシュ・ヤナーチェク(1983年製作の映画)

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なかなか入り込めなかったけど一緒に見た人が感動してて色々だなと思った。もうちょい元気のある時に見返したいかも

ひなぎく(1966年製作の映画)

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前中盤はあんまりだったけど最後の方よかった。ちかちか色変えるのはあんまり有効に機能してるとは思えなかった。寺山修司の書を捨てよにも紫とか緑に画面染めるやつあったけど、寺山の方は割と出来てた気がする。し>>続きを読む

東京戦争戦後秘話 映画で遺書を残して死んだ男の物語(1970年製作の映画)

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ヴェルトフ?ロブグリエ?あたりの影響がモロ過ぎて。それを大島渚なりに日本映画としてやりたかったのかなと思う。何だかんだこういうの好きではあるけども、この演技力は果たして一周まわってアリだと言って良いの>>続きを読む

アンダルシアの犬(1928年製作の映画)

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ダリとブニュエルの、様々な方向に影響を与えたと言われる作品。澁澤龍彦『スクリーンの夢魔』の表紙にもなっていた。手にアリがまとわりついたり手首から切り落とされているモチーフはチェンソーマンとかにもあった>>続きを読む

カリスマ(1999年製作の映画)

5.0

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 象徴的なモチーフとして一本の木があって、その木のアレロパシー的な成分で周囲の森が死ぬ。しかしこれから殺される植物たちは不思議とそれを受け入れているように感じられる。そんな特別な木が一本残るか、それ以>>続きを読む

儀式(1971年製作の映画)

4.9

新婦不在の結婚式良かった。ちぐはぐでままならない不条理にがんじがらめな感じ!タイトルの「儀式」というのは通過儀礼であったり儀礼的な振る舞いみたいなあらゆる儀式的なものなのだと思う。警官の身内が北一輝か>>続きを読む

飼育(1961年製作の映画)

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芥川賞を取った大江健三郎の同名小説が原作。こんなにくろんぼ、くろんぼ言う映像はない。砂の女とか楢山節考とかもそうだけど、閉塞的な集落ってかなり自由な舞台装置だと思う。

君の膵臓をたべたい(2017年製作の映画)

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物語です!他人に興味が無いので人との関わりを避けて生きていたら、余命僅かな人気者のクラスメイトが仲良くしてくれました!ギ〜!北村匠海さんの二重瞼

雨月物語(1953年製作の映画)

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最後の方の、囲炉裏で配偶者の方が座ってる長回しの所が神がかってた!

未来世紀ブラジル(1985年製作の映画)

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電気椅子の部屋がでかすぎる。会う度若返る母親とかロボトミー?エンドみたいなディストピアさは良いんだけど、人間を半ばギャグみたく醜さばかり描くから緊張感がなくて、如何せん大味すぎる気がしてならない。ダク>>続きを読む