初めて見るセルゲイ・ポルーニンの踊りにこんなにも心を揺さぶられるなんて。誰よりも高く宙を舞う、しなやかで力強い彼の踊りから一瞬だって目が離せなかったし、もっと彼の踊りを見ていたくなった。
天才と言われ>>続きを読む
田舎育ちで画家志望のレネットと都会っ子ミラベル。二人の出会いから特別な時間を共有することで芽生えてくる友情、後から振り返ってみたら宝物のような夏のひと時が素敵すぎる。自然の神秘さや美しさ、ゆったりとし>>続きを読む
「スモーク」の番外編。ラフな感じだけどブルックリンの雰囲気やそこに生きる人々が織りなす物語が魅力的で楽しかった。
オーギーのタバコ屋に立ち寄って、世間話や痴話喧嘩、怒って泣いて笑って、ごちゃ混ぜな感じ>>続きを読む
移り変わる80年代半ばの大都市 台北。華やかに見えても時代の変化についていけない者もいて、不安感や孤独さが作品全体に漂っている。
幼馴染のカップル、昔気質で前に進めないアリョンと将来を思うアジン。気持>>続きを読む
初めて見るマレーシアのヤスミン・アフマド監督作品。優しくて素朴で愛に溢れていて、監督の大きな愛に包まれたかのようで心地良かった。
高校生たちの好きな人を想うまっすぐな気持ちが、きらきらと輝いてていて眩>>続きを読む
物凄い力で目が見えない世界へ引き込まれ、彼らの心の痛みに生々しく濃密な空気に胸が苦しくなった。そして、目が見えない世界での愛や美について考えさせられてしまう。
彼らは触れた感触だったり、全身で感じるこ>>続きを読む
美しくて瑞々しい景色にライ・クーダーの哀愁を帯びたギターの音色、もうそれだけでいい映画だなぁと思ってしまった。
トラヴィスの弱さも不器用さも、いまなら少しわかるかもしれない。
人を愛することのなんと難>>続きを読む
矢野顕子さんが演奏する姿を見るのが大好きだ。演奏する喜びや音楽を愛してやまないのが伝わってきて、見ていると楽しくなってしまう。矢野さんの音楽って、自然と魂が揺さぶられてくる。
1992年の「SUPE>>続きを読む
オープニングから、あぁこの感じ!カサヴェテス監督の映画だなぁと、生き生きした映像やリズムにやられてしまう。45年前の作品なのにちっとも色褪せない。
心のどこかで自分の居場所を探していたミニーに共感し>>続きを読む
オープニングのドウロ河流域にある町の夜景の美しさにうっとりしながら物語に引き込まれていく。
若くして亡くなった美しいアンジェリカに心を奪われていくイザク。
あの世とこの世の境界を越えて出会う二人の姿>>続きを読む
なんて美しい作品なんだろう。
ホセ・ルイス・ゲリン監督の美しいものを切り取る「眼」に共感してしまった。
カフェでスケッチする主人公の視線の先にある女性たちの顏。一人一人いろいろな表情や仕草をしている>>続きを読む
母親の病気をきっかけに、ばらばらだった家族がクリスマスを迎えるために集まった数日間のお話。群像劇。
家族間の複雑な感情の揺れ動きを通して、それぞれが悩みや不安を抱えながら生きていることが明らかになり>>続きを読む
古びた団地を舞台に、何かしら心に傷を持ち孤独を感じながら生活している者たちが、偶然出会い心を通わせていく姿をユーモアを交えて描いています。
愛らしくてユニークな作品。いい!
3つの出会い全てが、心の>>続きを読む
ガス・ヴァン・サント監督の長編第1作目。監督のホームグランドであるポートランドが舞台。
社会の底辺に生きる人々の溜まり場になっている食品店で働くウォルトが、メキシコ人の不法滞在者ジョニーに恋をする。>>続きを読む
久しぶりに観ましたが、やっぱりクストリッツァ監督の世界観が好きだなぁ。
じわじわと沁みいるような作品でした。
1950年代初頭のユーゴスラヴィア。
政治の波にもまれながら生きる一家のお話で、6歳の息>>続きを読む
吉増剛造展での上映会にて。
オリジナル版16㎜。
リトアニア出身の詩人であり映像作家でもあるジョナス・メカス監督の私的日記のような作品。
ナチスに追われアメリカに亡命した監督が27年振りに祖国を訪れ母>>続きを読む
グラフィティアーティスト、バンクシーによる現代アート業界を皮肉ったドキュメンタリー映画。
ストリートアートに価値が見いだされ、高額で取引きされてしまうなか、模倣のような作品であっても人脈やメディアを>>続きを読む
ジム・ジャームッシュ監督の処女作にして卒業制作作品。
粗削りな気もしますが、瑞々しくて鋭い感性を感じてしまうし、すでに今のスタイルが確立されています。
高校生アリーの青春の彷徨。
思春期特有の自意識>>続きを読む
プリンスが亡くなった翌日、アメリカのTVはプリンスに関することでいっぱい、様々なモニュメントは紫色にライトアップされていたそうです。
人々の生活に染み込んでいたんだなぁと思うと、胸があつくなってしまっ>>続きを読む
初めてこの作品を観た時。
ざらついたモノクロ映像に、写真のように決まってる構図、全体に漂う気怠い雰囲気、何だかかっこよく見える若者たち、テープレコーダーから流れるスクリーミン・ ジェイ ・ホーキンス。>>続きを読む
アンデルセン童話の「マッチ売りの少女」を基調としたお話です。
マッチ工場で働くイリスは、味気ない日常を繰り返すような毎日。
孤独なイリスが恋に破れたことから起きる悲劇なんですが、非常に淡々と描かれて>>続きを読む
1950年代のニューヨーク。
上流階級のキャロルとカメラマン志望の若いテレーズ、育った環境も年齢も違う二人が、出会い惹かれ合う愛の物語。
ケイト・ブランシェット演じるキャロルのエレガントで洗練された>>続きを読む
売れない三人の芸術家、画家のロドルフォ、作家のマルセル、作曲家のショナールの愛と友情の物語。
運命共同体のような仲良し三人組、ダメ具合が可笑しくて笑ってしまいました。三人が居るだけでにやけぱなしです。>>続きを読む
聖書を売りつけては人を騙し小銭を稼ぐ詐欺師モーゼと母親を亡くした9歳の少女アビィのロードムービー。
アビィの母親の元恋人であるモーゼが、お葬式でアビィと出会い、ひとりぼっちになった彼女を親戚の家まで送>>続きを読む
ジム・ジャームッシュ監督の作品に関わってきたミュージシャンのジョン・ルーリーが、毎回友達ひとりずつと釣り旅行するお話。
釣り映画と言っても、ゆる〜い内容で釣りを楽しんでいる作品です。
一緒に行くメン>>続きを読む
ジョン・カサヴェテス監督のデビュー作。
シノプシスはあるけど完全な脚本は書かずに撮られた、即興的演出による作品。
NYに住むヒュー、ベニー、レリアの黒人3兄弟。
兄たちと違って妹レリアは白人に近い外>>続きを読む
アキ・カウリスマキ監督が描く不器用な男2人のロードムービー。
途中から女性2人も合流しますが…。
何か起こりそうなのに、何も起こらないもどかしさ。
男性陣シャイにもほどがありますよ(笑)。
情けない感>>続きを読む
現代アートのコレクター、ヴォーゲル夫妻のドキュメンタリー。
元郵便局員の夫ハーブさんと元図書館司書の妻ドロシーさんのごく一般的なご夫妻が、少しずつ作品を買い集め、世界屈指の現代アートのコレクションに>>続きを読む
慎ましくも幸せに暮らしていた夫婦が、不況によって共に失業。
新たに仕事を探すもなかなかうまくいかず、次々不運に見舞われてしまいます。
こちらの夫婦、妻は現実的でしっかり者。
夫の方は、優しいけど頼り>>続きを読む
銃乱射事件で息子を亡くしたサム。
息子が遺した曲を通してある若者と出会い少しずつ再生していくお話。
ここから、ややネタバレです!
ある真実が徐々に明らかになり、今までと一変して見える景色に、>>続きを読む
フェリーニ監督が自身を投影しているであろう映画監督グイド。
表現者としての生みの苦しみ、映画を取り巻く環境、人間関係のしがらみが、グイドの自我を通して描かれてます。
彼の混沌とした頭の中から意識が流れ>>続きを読む
カンヌ国際映画祭パルム・ドール大賞の今作は、チェーホフの著作を元にした人間ドラマ、会話劇でした。
カッパドキアに佇む洞窟ホテルの経営をしている元舞台俳優のアイドゥン。
若くて美しい妻との関係はうま>>続きを読む
父と子の話をベースにスペイン社会の闇が複雑に絡み合う物語。
社会の底辺に生きる人々を生々しく痛いくらいリアルに描いています。
過酷な現実を突きつけられ見ていてやり切れなくなりますが、人間の本質をえぐ>>続きを読む
ジム・ジャームッシュ監督が描く脱獄ロードムービー。
ポン引きのジャック、DJのザック、片言の英語しかできないイタリア人ロベルト。
刑務所で一緒になった3人が共に濃密な時間を過ごすことで友情が芽生えて>>続きを読む
レオス・カラックス監督の分身ともいえるアレックスを主人公にした3部作の第2弾。
近未来のパリが舞台。
天涯孤独になったアレックスは、どこか別の場所で、新しい人生を送りたいと思っていました。
現状から>>続きを読む
原作の「ミレニアム」シリーズを夢中になって読んでいたので、愛着がある分なかなか手に取ることが出来なかった作品。
私の予想を上回るかっこいい作品になってました。デヴィッド・フィンチャー色に染まってます>>続きを読む