Marieさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

緊張感があって、後半は特に非常に集中させられる作りでとても楽しめたのだけれど、ただの殉教に止まらない『沈黙』のような哲学的な展開をせっかく持ってきたにも関わらず、エクソシズム終盤の呆気なさが惜しい。た>>続きを読む

大いなる自由(2021年製作の映画)

4.2

無骨に見えるけれど、この作品の美しさはすべて行動の中にある。身体という質量を纏って力強く発露する感情、動機。その発露さえ美しいものであれば、発端に敢えて名前を与えることに何の意味があるだろうか?

⻘いカフタンの仕立て屋(2022年製作の映画)

4.1

『モロッコ、彼女たちの朝』をまだ観る機会がないままでの鑑賞。
とても丁寧に映画を作る監督なのだと感じた。まるで職人がカフタンの襟に飾りを縫い付けていく手つきのよう。先を急がず、目を逸らさず、なにひとつ
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怪物(2023年製作の映画)

4.2

是枝作品を特に観てきたわけではないけれど、感動してではなく、やるせなくてでもなく、救われて思わず泣いてしまう、そういう作品をやはり撮る人なのだと感じた。
それから、この人の映画はただ只管に問いかける作
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カード・カウンター(2021年製作の映画)

3.7

紛れもなくオスカー・アイザックを堪能する映画。このキャラクターの陰影…理解したと思いきや唐突に深淵が覗き、グワッと口を開けた闇に、辺り一面ごと呑み込まれるような造形。迂闊にも知ったと思っていたのはただ>>続きを読む

死刑にいたる病(2022年製作の映画)

3.5

阿部サダヲの演技を堪能する映画。
典型的な秩序型シリアルキラーで、社会的には人当たりがよく、それでいて他者への共感は抜け落ちており、かつ他人を操ることにかけては天才的な能力を発揮し、純粋に自分の快楽だ
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少年と犬(1975年製作の映画)

3.6

マッドマックスかと思いきやクー・キン・ザ・ザだった。そんな映画。好き。

ナショナル・シアター・ライブ「ライフ・オブ・パイ」(2023年製作の映画)

4.2

パフォーミングアーツに少しでも興味があるなら本作は観たほうがいい。身体表現のなんと美しいことか。小説にも映画にもできない、演劇作品にしかできないことだ。

耳に残るは君の歌声(2000年製作の映画)

3.6

ずっと母から話に聞かされていた本作をようやく鑑賞。
母は、これを特に好んで繰り返し観ているわけではない(だからこそ私は今まで鑑賞機会に恵まれなかった)が、不思議と心に残っている映画だと話していた。
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EO イーオー(2022年製作の映画)

3.7

ロバという生きものの唯一無二で不思議な存在感。いつも純粋で、悲しげで、穏やかで、大きな丸い瞳に、静かに世界を映している。黒々として、まるで深い深い湖のような瞳。

ブラフマーストラ(2022年製作の映画)

3.6

作品そのものの感想とは別に、インド叙事詩の英雄達で自国のヒーローチームを結成するという挑戦自体にワクワクさせられる。RRRのチームもインタビューでそのような発想について語っていた、まさにそれが具現化さ>>続きを読む