masaccoさんの映画レビュー・感想・評価 - 15ページ目

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あなたはまだ帰ってこない(2017年製作の映画)

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“愛人ラマン”のマルグリット・デュラス自伝的小説“苦悩”の映画化。1944年逮捕された夫の行方を捜索するため敵の刑事と逢瀬を重ねたり仲間の男と寝て「何も恥じることは無いが生きている事を恥じる」と言う。>>続きを読む

ゴールデン・リバー(2018年製作の映画)

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黄金が見える化学式を発見した男に出会うことで、心の安息やささやかな幸せを取り戻す殺し屋兄弟の話。4人が合流して一緒にダムを造ったり会話したりするシーンが夏休みっぽくてエモいのでその後の悲劇がショッキン>>続きを読む

グローリー 消えた腕時計(2016年製作の映画)

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2016年ブルガリア映画。巻き込まれ系サスペンス。腕時計を紛失されたことでツァンコに起こる悲劇の連鎖。ラストの切れ味の良さ!あの道具によって因果応報できっちり落とし前が着く。おもしろかった〜。ちなみに>>続きを読む

シークレット・ジョブ(2019年製作の映画)

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原題は“傷つけない”。その意味を考える。シロクマの常同行動を大きく取り上げつつ、動物を演じる職員に「常に見られていてストレスだ」と言わせる。その所業は詐欺ではあるがそこに動物の搾取は無い。コメディだけ>>続きを読む

幸福路のチー(2017年製作の映画)

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2019年東京国際アニメアワードフェスティバルグランプリ受賞作品。台湾で生まれた少女のアイデンテティのありかたを、アミ族の祖母との交流や史実との関わりから映しとる。“キャンディキャンディ”など日本のア>>続きを読む

ドラッグ・ウォー 毒戦(2012年製作の映画)

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ジョニー・トー監督作品。奇抜な見せ場!凝った展開!個性的なキャラ!なんだけど、ドライな関係性とクールな感情表現で描かれていて奇妙な風合い。韓国版リメイクも良かったけどこれもまた良し!中国公安の重い銃声>>続きを読む

007/カジノ・ロワイヤル(2006年製作の映画)

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2006年ダニエル・クレイグ38歳やんちゃなボンド。立派な筋肉の見せ場たくさん。痛そうな拷問シーンは原作にもあるらしい。冒頭の高低差を縦横無尽に駆け抜ける追跡シーンは見応えあり!敵側の運動能力凄すぎ。>>続きを読む

007/慰めの報酬(2008年製作の映画)

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2008年ダニエル・クレイグ40歳。孤独なボンド。やたらガラスが割れてた。イタリアのシエナの草競馬とか、オーストリアのプレゲンツのオペラとか観光映画としても楽しめた。外国企業によるボリビアの水道の民営>>続きを読む

007 スカイフォール(2012年製作の映画)

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2012年ダニエル・クレイグ44歳。再生するボンド。冒頭ショベルカーの使い方に驚いた。ラスト、彼の原点とも言えるスコットランドの歴史的建造物での対決は、手作りの武器も楽しかったけど、炎がとにかく美しか>>続きを読む

007 スペクター(2015年製作の映画)

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2015年ダニエル・クレイグ47歳。ボンドらしいボンド。冒頭の長回しワンショットからの壁ドーンからのヘリコプター格闘シーンが良い。Qをはじめ00部門の仲間やマドレーヌとのチーム戦あり。ニット帽やリゾー>>続きを読む

ブラ! ブラ! ブラ! 胸いっぱいの愛を/ブラ物語(2018年製作の映画)

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“ツバル”のファイト・ヘルマー監督作品。アゼルバイジャン共和国で撮ったらしいが無国籍な雰囲気。孤独な男が青いブラジャーの持ち主を探す話。ファンタジーでも、若い娘に結婚を申し込んだり寝室に忍び込んだり医>>続きを読む

長沙里9.15(2019年製作の映画)

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1950年仁川上陸作戦の目眩しとして利用された平均年齢17歳という学生部隊の戦いを描く。序盤からバンバン人が死ぬ。学生同士、親戚同士で敵対せざるを得ないのが辛い。米軍の将校、見たことあると思ったら“C>>続きを読む

幼い依頼人(2019年製作の映画)

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序盤はコメディタッチで進むが、少しずつ虐待描写が激しさを増し、法廷で事件の詳細が明らかになるシーンでは目を覆いたくなった。元になった事件はもっと苛酷だった。軽い話題でお茶を濁すと、ジョンヨプ役のイ・ド>>続きを読む

ジェームズ・ボンドとして(2021年製作の映画)

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ダニエル・クレイグ版ボンド映画のドキュメンタリー。アート映画時代やカメラテストの映像のダニエルは全くボンドでは無く、当時の不評に同意→鍛え上げた肉体の水着姿がパパラッチされて評判が一転したというのに納>>続きを読む

君が描く光/ケチュンばあちゃん(2016年製作の映画)

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原題は“ケチュンばあちゃん”ケチュンは春という意味の名前で、済州の方言の“ばあちゃん”らしい。観た後だとすごい意味深いタイトル。ヘジの秘密のミステリー要素、祖母孫の愛、芸術の救い、老いの残酷さ。盛りだ>>続きを読む

愛の旋律(2018年製作の映画)

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原題は“君の名はチャンミ”。チャンミは薔薇(ローズ)のことっぽい。1978年歌手を目指すローズがデビュー目前で娘を授かってから90年代後半?までを描く。半地下の住まいでの水害やアジア通貨危機に直面した>>続きを読む

今日よりもっと!!/歩く女王(2016年製作の映画)

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“新聞記者”で好演を見せたシム・ウンギョン主演の青春コメディ。得意なことやできることを楽しもう、急がなくていいよ、というメッセージ。韓国映画あるある→両腕を上げ続けるというお仕置き、庭の縁台での食事シ>>続きを読む

月曜日のユカ(1964年製作の映画)

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20歳でパリに行ったと言ってたので、その前の作品かな?とにかく加賀まりこの顔のアップの長回しショットが多い。相手の長セリフ中ずっとくるくる変わる表情を撮ってたりする。その間が持つんだからすごい。ラスト>>続きを読む

スキャンダル(2019年製作の映画)

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実話に基づく。法的には女性たちの勝利だがスカッとはしなかった。だって奴は反省してないもん。ジョークとしてかわし、プロとしての自尊心も見せつつ、怒らせないように、セクハラ対応する心の声がリアル。こうして>>続きを読む

悪人伝(2018年製作の映画)

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マ・ドンソクばかり注目されがちだけど、チョン刑事役のキム・ムヨルも良かった。ヤクザを利用するけど敵の死を目の当たりにして狼狽えたり、刑事としての一線をギリギリ超えない感じがちょうどいい。関係性と駆け引>>続きを読む

ブリーダー(1999年製作の映画)

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ニコラス・ウィンディング・レフン監督29歳の作品。タイトルは“血がダラダラ”的な感じ?レオ側のおぞましく後味悪い決着とは対照的に、若くてかわいいマッツ・ミケルセン演じるレニーの物語はラストカットでやっ>>続きを読む

KUBO/クボ 二本の弦の秘密(2016年製作の映画)

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指の繊細な演技、足腰のしなやかさはパペットアニメだということを忘れてしまうほど。基本は冒険物語だけど、根底にあるのは、亡くなった人が物語の中で生き続けること、「大いなる力には大いなる責任が伴う」的なこ>>続きを読む

コンフィデンスマンJP プリンセス編(2020年製作の映画)

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オールスターキャストによる景気の良い大きな演技と、物語とは関係ない事実の深刻さが相まって、非現実的な絵空事感がすごかった。
コックリ役の関水渚さんが輝いてた。宮沢りえさんの面影を見た。

ハスラーズ(2019年製作の映画)

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貧困からの脱却のため過ちを犯してしまった女性達のシスターフッドを描く。「ハッスル」とは「強引に金を稼ぐ」という意味。パーティシーンやダンスシーンの多幸感がすごい反面、事件の背景と動機を思うと悲哀を感じ>>続きを読む

ジュディ 虹の彼方に(2019年製作の映画)

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ジュディ・ガーランドの晩年を描く。といっても47歳という若さ。ジュディを演じるレネー・ゼルウィガーは、痩せ細り足元もおぼつかなく老人のようで痛々しい。生涯愛を求め、観客との間に在る愛を確信した瞬間に圧>>続きを読む

ブルータル・ジャスティス(2018年製作の映画)

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貧困からの脱却のため躊躇なく暴力をふるう猛獣たち。獲物(金塊)を手に入れ生き残るのは誰だ?という群像劇。ドライで執拗な暴力描写もすごいが、パーセント刑事とアンチョビ刑事2人のオフビートな会話も笑ってし>>続きを読む

ディヴァイン・フューリー/使者(2019年製作の映画)

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格闘家が突然神秘的なパワーを宿し、バチカンから来た司祭と悪魔祓いをする話。主人公のこども時代、怒りと憎しみ大爆発の演技、悪魔に取り憑かれた少年の演技、とにかく子役が目立ってた。

カセットテープ・ダイアリーズ(2019年製作の映画)

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実話に基づく。原題“Blinded by the Light”はボスの楽曲“光で目もくらみ”。音楽が1人の少年の生き方を変えた。電閃のごとく眩しかったひと時は彼にとって幻想だったこと、そして本当の夢は>>続きを読む

リトル・フォレスト 春夏秋冬(2018年製作の映画)

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原作は日本のマンガ。故郷に帰って料理と農作業に向き合うにつれ、母親の思いを理解し自分を取り戻す女性の話。キム・テリの食べっぷりが良い。夜の川で貝?かなんか獲るシーンの情景が良い。マッコリとコングクスつ>>続きを読む

蜘蛛の巣を払う女(2018年製作の映画)

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ハリウッド版リメイクの“ドラゴンタトゥーの女”の続編。原作小説の北欧ノワールミステリーっぽさは控えめなダークヒロイン大活劇だった。氷上や雪道での逃走シーンやカークラッシュはハラハラするし、仲間が一致団>>続きを読む

ガリーボーイ(2018年製作の映画)

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実話に基づく。スラム街に生まれ、「使用人の子は使用人だ」と見下され、ラップバトルでは何も言い返せず、自分をあきらめつつあった主人公が、終盤、役立たずとなじる父親に「自分には価値がある」と反撃する姿に感>>続きを読む

WAVES/ウェイブス(2019年製作の映画)

5.0

おもしろかった!カラフルでキラキラした印象と裏腹に第一部の悲劇、その緊張感の余韻が消えない。第二部は、デートに誘うシーン、初体験のシーンなど瑞々しくきゅんとさせられっぱなし。フロリダのクリスタルリバー>>続きを読む

アルファ、殺しの権利(2018年製作の映画)

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フィリピンのクライムサスペンス。ぱんぱんに太った売人ばかり撃たれる、逮捕すると上半裸にされる、ボランティア?自警団?による検問での所持品チェック、鳩やオムツによる運搬、など興味深く観た。警察の腐敗、肥>>続きを読む

カランコエの花(2016年製作の映画)

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短編映画。高校生2年生の女子たちの会話がリアル。お弁当のあとクッキー食べるシーンとか、4人並んでモノマネしながら帰るシーンとか、ある登場人物の心中察すると後から響く。ロケ地は茨城県だそうだが、北関東の>>続きを読む

心と体と(2017年製作の映画)

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ハンガリー映画。食肉処理場で屠殺される家畜の牛と、自由な野生の鹿。それは現実との願望のメタファーだ。アスペルガー症候群と見られる女性が、変わりたいと願い、会話や触れ合いのシミュレーションをする様が健気>>続きを読む

私の20世紀(1989年製作の映画)

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1989年のハンガリー映画。キネトスコープを発明したエジソンと映画そのものを讃えるもので、名画の引用も多数あるらしい。白黒なのもアスペクト比がスタンダードサイズなのもそういうことなのだと思う。1人3役>>続きを読む