masaccoさんの映画レビュー・感想・評価 - 17ページ目

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別離(2011年製作の映画)

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アスガー・ファルハーディ監督2011年の作品。父親の介護をきっかけとした、2組の夫婦の諍いを描く。男たちは威厳を保つため、女たちは命と信仰を守るため、それぞれの正当性を主張する一方で、後ろめたさを抱え>>続きを読む

ジョゼと虎と魚たち(2003年製作の映画)

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2003年渡辺あや脚本デビュー作品。当時22歳?の妻夫木くんの危うい魅力にやられた!スケボーで改造した乳母車で散歩するシーンと、海で遊ぶシーンは珠玉。池脇千鶴もエネルギーに満ち溢れ美しい。ファッション>>続きを読む

ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー(2017年製作の映画)

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「ライ麦畑でつかまえて」の作者J.D.サリンジャーの半生を描く。物語に魅了され、壮絶な戦争体験のPTSDで書けなくなり、インド思想に出会い、前進するためホールデンの物語を完成させ、そして幸せでいるため>>続きを読む

トロールズ(2016年製作の映画)

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お尻からラメやカップケーキが出てくるの笑える。ポピー役のアナ・ケンドリック、“ベルゲン”のブリジット役のズーイー・デシャネルの歌がよかった。「歌と踊りとハグで幸せになれる。」「幸せは心の中にある。考え>>続きを読む

ラフィキ:ふたりの夢(2018年製作の映画)

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2018年ケニア映画。ラフィキとはスワヒリ語で友達。ケニアでは同性愛は違法だそうだが、同性に惹かれる気持ち自体への葛藤は描かれず、自然に恋に落ちる感じが良い。少年っぽいケナとギャルっぽいジキのキャラの>>続きを読む

プライベート・ウォー(2018年製作の映画)

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戦地ジャーナリストのメリー・コルヴィンがスリランカで左目を失い、2012年シリアで亡くなるまでを描く。実際の戦地で一般市民が傷つけられている様子も凄まじいが、心の中でのPTSDとの闘いも壮絶だ。苦しみ>>続きを読む

ペイン・アンド・グローリー(2019年製作の映画)

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ペドロ・アルモドバル監督作品。堕落した映画監督がかつての恋人と再会し再生するまでを描く。カラフルなファッションやインテリア、痛みを説明するグラフィック、スペインの田舎の風景が美しい。映画の構造が明らか>>続きを読む

アメリカン・ユートピア(2020年製作の映画)

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デイヴィッド・バーンのライヴ映画。スパイク・リー監督。洗練されたダンス、バンドのフォーメーション、ライティング。押し付けがましくない、暑苦しくない、けれども、力強いメッセージに圧倒された。

ピーターラビット2/バーナバスの誘惑(2020年製作の映画)

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家族の絆、そのありかたの多様性を描く..それよりも、キャラクターの愛らしさ、アクション、ギャグを堪能する映画。動物だけではなく人間が感電してすっ飛ぶCGも笑える。「2」でカトンテールがシュガーハイにな>>続きを読む

ピーターラビット(2018年製作の映画)

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家族の絆、そのありかたの多様性を描く..それよりも、キャラクターの愛らしさ、アクション、ギャグを堪能する映画。動物だけではなく人間が感電してすっ飛ぶCGも笑える。「2」でカトンテールがシュガーハイにな>>続きを読む

スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち(2020年製作の映画)

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映画黎明期から殴り合いや落馬など激しいアクションを演じてきた女性たちが、「映画は儲かる」と知った男性たちから締め出され、後にその役回りを、自らの鍛錬と挑戦で取り戻してゆく。未だ途上かもしれないが。ハイ>>続きを読む

はちどり(2018年製作の映画)

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1994年初夏から秋のソウル、美しい青葉や陽光とともに、14歳の少女ウニのいろんな感情が瑞々しく切り取られていた。セリフではなく、表情や視線で豊かな背景が語られていた。すごい。絆や生命の象徴としてのじ>>続きを読む

プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

5.0

エメラルド・フェネルの脚本と演出がすごい。キャシーの復讐劇の行方にはハラハラ&恋模様にはキュンとする。インテリアやファッションや音楽はポップだが、ストーリーの背景にある事件や社会システムには絶望する。>>続きを読む

トロイ  ディレクターズカット(2004年製作の映画)

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アキレスを演じるブラピ39歳の魅力が炸裂している。軽やかだけどパワフルなアクション、眩しいほどの生命力、戦いを終えてテント?に戻ってきた時の色気、残酷さと繊細さを併せ持つ二面性。ストーリーは強いし、エ>>続きを読む

家族ゲーム(1983年製作の映画)

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1983年森田芳光監督作品。松田優作34歳、宮川一朗太17歳の絡みが最高!顔が近いし添えられる手指が艶かしい。
お祝いディナーで手づかみでサラダを貪りマヨネーズをぶっ放すシーン、目玉焼きちゅーちゅー、
>>続きを読む

007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

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ダニエル・クレイグのジェームズ・ボンド卒業作品に相応しく、始まりは厳かな雰囲気で、ラストはド派手に景気良くも温かな余韻が残った。ボンドカーのガジェットとか、Qのプライベートとか、パロマのアクションとか>>続きを読む

mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

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1995年13歳の少年の成長物語。ヘアブラシで太腿を擦ったり、ケーブルで首を絞めたりする行為は、早く大人になりたいという気持ちの現れか、成長痛のメタファーか。嫉妬、焦燥、屈辱など複雑な気持ちの揺れ動き>>続きを読む

行き止まりの世界に生まれて(2018年製作の映画)

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父親からの虐待、スケートボードという共通点を持った若者のドキュメンタリー。監督自身もスケボーに乗って撮影していると思われる疾走感のある映像が素晴らしい。キアーの「痛みを癒してくれる」ボードを破壊せざる>>続きを読む

ライトハウス(2019年製作の映画)

5.0

やばいものを観てしまった。画面はほぼ正方形モノクロで静かに不穏に始まるが、めくるめく展開で、映るものも凄まじく、驚いたり笑ったり忙しかった。神話や絵画や実際の事件からの引用や暗喩がたくさんあって解釈の>>続きを読む

キル・チーム(2019年製作の映画)

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実話に基づく。密告者への暴力、脅し、ステーキのおあずけというしょうもないいじめなど、敵より味方の方がこわい。戦場でチームメンバーを信じられなくなった時の恐怖がよく描かれていた。奴らに背を向けて射撃の的>>続きを読む

先生、私の隣に座っていただけませんか?(2021年製作の映画)

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今見ているものは妄想か、現実か?佐和子さんの目的は、復讐か、献身か、それを利用した再生か?読み解き甲斐のある作品。黒木華の抑えた微細な演技、柄本佑のコミカルで愛嬌ある演技が良い。

疑惑とダンス(2018年製作の映画)

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脚本なし、リハーサルなし、キャラと関係性の説明と大まかなプロットはあったっぽいけど、全てアドリブのワンシチュエーションコメディ。6人の登場人物が疑い、踊る。「後ろ髪伸ばしてる」「イメトレの結果」「ゴム>>続きを読む

真夜中乙女戦争(2021年製作の映画)

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若者に人気だという作家Fさんの小説が原作。怒れる大学生の暴走と希望の萌芽を描く。主演の永瀬廉の序盤の死んだ目がだんだん輝いていくさまが良い。連鎖する暴力や、「うまくやっている」ように見える者への攻撃に>>続きを読む

浅田家!(2020年製作の映画)

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写真家浅田政志さんの写真集、前半は「浅田家」、後半は「アルバムのチカラ」から着想を得たという。本人が撮ったという家族写真の再現度も高くておもしろい。そもそも実際のキャラクターとエピソードが強い。

シェルブールの雨傘(1963年製作の映画)

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1963年フランス映画。カトリーヌ・ドヌーヴ20歳。服と壁紙の彩度が目に染みる。ミュージカルでほぼ歌ってたけど、結婚式だけだんまりでお通夜みたいだったな。再会した雪の夜、初期のデートで語りあったそれぞ>>続きを読む

ザ・ゴールドフィンチ(2019年製作の映画)

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ベストセラー長編小説が原作。少年ボリス役フィン・ウルフハードを筆頭に、俳優陣はそれぞれ印象的だし、コンドミニアムとか砂漠とかの風景は美しい。しかし脚色が残念..。ラストは、撃たれたんちゃうん?殺人の罪>>続きを読む

キング・アーサー(2016年製作の映画)

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ガイ・リッチー監督が“聖剣エクスカリバー”や“円卓の騎士”でおなじみアーサー王物語を、怪獣や魔法はCGで、アクションはスーパースローカメラを駆使しド派手に演出。360°カメラのシーンはTPSゲーム画面>>続きを読む

黒い司法 0%からの奇跡(2019年製作の映画)

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実話に基づく。アリバイ証言を隠蔽し目撃証言をでっちあげ死刑確定って恐ろしや。35年後の現代日本でも他人事ではない。権力による恐怖の支配に絶望してはならない。終盤で「我々には正義と慈悲が必要だ」って言っ>>続きを読む

ジェントルメン(2019年製作の映画)

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巨額の大麻ビジネルを巡る謀略と恐喝を暴いた脚本をネタに強請る私立探偵、その再現Vのような見せ方がおもしろい。“レイ”も良いけど“コーチ”のコリン・ファレルと弟子達が最高!おそろのジャージかわゆ。スリー>>続きを読む

ミッドナイト・ファミリー(2019年製作の映画)

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メキシコシティでの闇営業の救急隊員のドキュメンタリー。長男は話も運転も強気だがまだ17歳。救急搬送料2万円を請求するも市民に払う義務はないので踏み倒されることも多く、警官には賄賂を要求されるという報わ>>続きを読む

マスカレード・ナイト(2021年製作の映画)

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豪華なセットで豪華なキャストを観れるのは眼福かもしれない。なんでアルゼンチンタンゴ踊れるん?とか、男性として生活しているように見えん、とか、犯行動機を説明セリフで片付けるんかい!とか、色々ツッコミエン>>続きを読む

つみきのいえ(2008年製作の映画)

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2008年日本の短編アニメーション。色鉛筆?のやさしいタッチやキャラ造形がヨーロッパっぽい。おじいさんの背中の丸みやもごもごした口周りが愛おしい。水位が上がるにつれ増築を重ねた家の層をはがすごとに蘇る>>続きを読む

ヴァルハラ・ライジング(2009年製作の映画)

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“ヴァルハラ”とは北欧神話の主神オーディン(主人公と同じく片目だった)の宮殿のこと。「もし北欧神がアメリカ大陸に上陸したら?」というアイデアに基づく話。全体的に青みの強い画面が美しく、赤い予知のイメー>>続きを読む

マザーレス・ブルックリン(2019年製作の映画)

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エドワード・ノートン監督作品。1999年出版の小説が原作で、映画化に20年以上かかったらしい。神経系の障害を抱える探偵V.S.“マスタービルダー”と呼ばれる政治家の都市開発利権と人権をめぐる抗争を描く>>続きを読む

最後にして最初の人類(2020年製作の映画)

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音楽家ヨハン・ヨハンソンの未完成作品を関係者がまとめたもの。SF小説が原作。20億年後の人類からのメッセージの朗読と彼の音楽と「スポメニック」と呼ばれる巨大なモニュメントのモノクロ映像からなるアート作>>続きを読む

ファーザー(2020年製作の映画)

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81歳の認知症患者が見ている世界を疑似体験。記憶、顔認知、時間感覚が混乱する様子が、カット割りなど映画的演出や壁や椅子などインテリアの変化などで、巧みに表現されており、ほんとにクラクラするほど恐ろしい>>続きを読む