ミミックさんの映画レビュー・感想・評価 - 16ページ目

斬、(2018年製作の映画)

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評価に関わらずなんだかんだ塚本晋也監督の作品は気になって見てしまう。

外で刀を振り回していた時代の光景を想像させる。今の感覚なら包丁が身近だご、それよりも長い刃物で斬りかかるのはリアルに考えると肝が
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ロスト・ボディ(2012年製作の映画)

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誰かの仕業なのか、はたまた幽霊なのかあやふやなまま話は進み、ラストに伏線を全て回収して止めの台詞でカット。

なんて気持ち良い切れ味なのでしょうか。

見終わってからよくよく注意してたら出てくる登場人
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佐々木、イン、マイマイン(2020年製作の映画)

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まだ言語化されてない青春の思い出を見つけた感覚。

これからは頭の中で佐々木コールをして自分を鼓舞したい。

台詞が聞き取りづらかったり、高校生っぽく見えなかったのは予算の問題か。裸で廊下走る奴見たら
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縞模様のパジャマの少年(2008年製作の映画)

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終始子供目線で語られる事やドイツ人なのに英語で話しているのも含めて『ジョジョラビット』のシリアスバージョンのよう。

無知なブルーノが差別を知る過程や歴史教育を受けて愛国主義に染まる姉を見て、教育の大
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白熱(1949年製作の映画)

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マフィアのボス、コーディのマザコンサディストなキャラクターが突出してる。警察からの潜入スパイとの駆け引きもあるけど、完全な悪役が主役でそちらに肩入れする構造は珍しい気がする。刑務所で発作が出て連れ去ら>>続きを読む

サマータイムマシン・ブルース(2005年製作の映画)

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昨日へ行ってリモコンを取ってくるというスケールの小ささが日常系SFとして日本らしくて好き。

時間SFの場合、「鶏が先か卵が先か」問題を考えてしまうと先に進めない。伏線回収を楽しむことに集中すれば、点
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ベニーズ・ビデオ(1992年製作の映画)

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・どの登場人物にも感情移入させない撮り方
・人の考えや感情は行為からでしか読み取れない
・一カットの長さのリズムに慣れるまでは何度か寝落ちする
・ドラマや起伏のないのが極めて日常的
・映像を見る行為を
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フレンチ・キス(1995年製作の映画)

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パリを舞台に恋人を取り返すためメグ・ライアンが奮闘する。旅先で出会う男との会話が90年代ラブコメ。ときめきこそ感じないがこんな時代もあったのね。

ウィッチング(1972年製作の映画)

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監督のフィルモグラフィから漂うロジャー・コーマンみ。黒魔術がどーたら。穴だらけの脚本なのに大真面目に芝居するオーソン・ウェルズが逆に可笑しい。

ゼロ・ファイター 大空戦(1966年製作の映画)

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特技監督が円谷英二だから航空シーンは活劇として見応えがあるし、これを見て零戦が格好いいとなる感覚はわかる。冷静な加山雄三と熱血漢の佐藤允の対比も良い。この作品はあくまでエンタメなので何も問題はないけど>>続きを読む

SPUN スパン(2002年製作の映画)

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全体的にダウナーな感じとか、ヤクやるときの目のアップとか、カチャカチャした編集とか、ミッキー・ロークとか、少しの気恥ずかしさも含めて2000年代前期の空気。

薬に溺れると衛生管理が雑になってくの見る
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狂った一頁(1926年製作の映画)

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妻の様子を伺いに精神病棟に忍び込んだ夫が幻想的な世界に惑わされる。『カリガリ博士』からわずか6年後にこんなアバンギャルドな作品が日本で爆誕していたとは。悪夢にうなされたような映像。病院というよりも監獄>>続きを読む

X-MEN:ダーク・フェニックス(2019年製作の映画)

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覚醒したジーンの暴走を止めよ。スローを多用したVFXバリバリのアクションシーンはやっぱりすごい。キャラが多いとそれぞれの話の畳み方は難しい。MCU合流でどうなるか。

SLAM(1998年製作の映画)

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本人の意思ではどうにも出来ない環境からこぼれる言葉の力は聞く人の胸を打つ。MOROHAや不可思議/wonderboyなどむしろ日本のポエトリーラップは聞いた事があっても、本家ヒップホップの黒人によるポ>>続きを読む

陽のあたる場所(1951年製作の映画)

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ロマンスからクライムサスペンスへのスムーズな移行。顔が美しい役者による繊細な感情の芝居に、気付いたら話に夢中になってた。

ウィークエンド・シャッフル(1982年製作の映画)

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不条理なナンセンス漫画を見てるようないい加減でデタラメな大人しか出てこない。頭で想像して整合性を補完する小説を実写化したらそりゃカオスになるわな。秋吉久美子、池波志乃と次々と狂っていくなかで、渡辺えり>>続きを読む

レディ・オア・ノット(2019年製作の映画)

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『ザ・ベビーシッター』以降すっかり血が似合う女優さんになったサマラ。恐怖の鬼ごっこから生還できるか。

細かいことは気にしない、生きるか死ぬか、ただそれだけ。

気合いの入ったゴア描写に大満足。

誓い(1981年製作の映画)

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前半若者達の青春群像、後半戦場シーンの構成は『フルメタル・ジャケット』を想起するし、突撃伝令の場面は『1917』を思わせる。

いつだって戦争は未来ある若者から先に命を奪っていく。

単純に走る事が好
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エース・ベンチュラ(1994年製作の映画)

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ペット探偵がひょんなことから事件に巻き込まれる。ジム・キャリーは本当に顔と口がよく回る。立て板に水のごとく事件解明する終盤の台詞応酬すごい。犯人の性別に対するイジリが少し度を越えてて笑えない。

東京暗黒街・竹の家(1955年製作の映画)

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当時の日本でのロケシーンがカラーで見られるのは資料的な価値がある。極東の島国と東洋の美女に抱く幻想を形にしたセットと実際の東京の街とのギャップが面白い。懸命に尽くしてくれる女性のイメージは性産業からき>>続きを読む

ポケットいっぱいの涙(1993年製作の映画)

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バリー・ジェンキンスを通過した2020年代だと1993年のこの作品は、黒人を描いてるというよりよくあるギャング映画の類いの一つくらいにしか見れないな。自業自得で終ってしまっては社会は前に進まない。死の>>続きを読む

青春の殺人者(1976年製作の映画)

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水谷豊と原田美枝子の逃亡劇がメインだろうが、家の中での市原悦子とのシーンが突出して迫力あってそれしか記憶にない。主演二人の演技の拙さが、逆に勢いだけの空能天気さを強調してる。家事のシーン危なっぽくてヒ>>続きを読む

怪談(1965年製作の映画)

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四編の怪談集。

ホラーなのに抑制の効いた演出、一点透視のスケール感のある構図など突出する点はあるものの、だからといって話が面白いかと言われればそれ程でもなく、一回見ればしばらく良いかな。

役者の使
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アフター・ウェディング(2006年製作の映画)

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孤児を支援してる人と大富豪とか、呼ばれた結婚式の花嫁が見知らぬ娘とか、実はもうすぐ死ぬんだとかフィクションが大味すぎませんかね。

目や顔のアップで心情を表すの雰囲気あるけど多用し過ぎて段々演出をサボ
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脱出(1944年製作の映画)

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あるフランス人夫婦を島から逃がすためアメリカ人男性が船を出す。

ボガードとバコールのなれそめはメイキングで詳細に語られてるし、ご丁寧にアニメーションにもしていた。

男女間のこ洒落た会話と距離の詰め
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インヒアレント・ヴァイス(2014年製作の映画)

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極太もみあげのホアキン扮する探偵が3つの事件の依頼を受けゆるく奔走する。話を追うよりこちらも酒でも飲みながらゆるく世界に浸りたい作品。ヒッピーカルチャーを肌で感じるような画作り。ジョシュ・ブローリン扮>>続きを読む

ペーパーバード 幸せは翼にのって(2010年製作の映画)

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『ライフ・イズ・ビューティフル』もそうだけど、戦時下のコメディアンの話に弱いのよ。

日常を忘れさせるほど観客を楽しませたり、時に観客が抱く不満を代弁して溜飲を下げる役割もコメディアンは担ってる。
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茄子 スーツケースの渡り鳥(2009年製作の映画)

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日本のレースで日本語だとますます外人感は薄れる。日本の公道は狭いので抜けが良くない。雨のスリップは怖い。キャラデザがルパンぽい。水曜どうでしょうチームの掛け合いはほとんどまんまで笑う。

虚空門 GATE(2019年製作の映画)

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宇宙人らしきものを映した一つの動画に魅せられた監督が、UFOを呼べるとうたうある役者にカメラを向ける。なかなか曲者なドキュメンタリー。オカルトとカルト、リアルとフェイク、信じる事と疑うこと、ルポタージ>>続きを読む

聖メリーの鐘(1945年製作の映画)

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新たな神父が赴任して教会の再建を図る。

神父の挨拶で後ろのネコがハットを被る動きに萌え。

シスター姿がハマりすぎてるイングリッド・バーグマンは、只でさえ瞳が綺麗なのに、一度涙を流そうものなら更にキ
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地獄の警備員(1992年製作の映画)

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イケイケの商社なのに廃病院かのような暗さだったり、顔を映さないライティングだったり作風は既に確立してる感がある。

元力士だからさば折りだったり張り手の攻撃があったのか、でもメインは鉄パイプという不条
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ラジオ・コバニ(2016年製作の映画)

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突然のIS占拠からクルド人解放軍と連合軍で奪回したが、壮絶な戦闘により街の大半が死体と瓦礫になってしまったシリア北部コルド地区の2014年から2015年を撮したドキュメント。

街にラジオが流れること
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アンダーウォーター(2020年製作の映画)

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『ライフ』×『プロメテウス』といった感じでそこそこ楽しめるパニックホラーだった。海底が舞台なのにビジュアル的には宇宙空間とほとんど変わらない。『エイリアン』のジガニー・ウィバーライクなクリスティン・ス>>続きを読む

愛が微笑む時(1993年製作の映画)

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不慮の事故で亡くなった4人のバスの乗客は偶然その場で産まれた赤ん坊トーマスに霊として取り憑く。

人の想いをのせて願いが叶う瞬間に心暖まるウェルメイドストーリー。

4人もの人物に乗り移られるトーマス
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忘れられない人(1993年製作の映画)

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チャキチャキした彼女と寡黙な男のラブロマンス。病気というフック一つで引っ張るだけであとは飾らないストーリー展開は逆に新鮮。ご都合的な話運びもフィクションだと割りきればそれなりに。突然の別れもさりげなく>>続きを読む

行き止まりの世界に生まれて(2018年製作の映画)

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同じ街で暮らすスケボー仲間のビン、ザック、キアーのこれまでとこれから。

貧困と暴力という軸があるから、身内に向けられたカメラでも常に意識は外に向かってる。

地元で住んでるからこそ撮れる街の雰囲気っ
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