前半だけでよかったよね。典型的な現場と観客あるいは資本者との乖離を端に発していることを考えないといけない。
ケビンコスナーの裏に透けるアメリカ的家族観をうまく捉えてる。テンポがいいし、画面の明るさがいい。長さといい良識派アメリカ映画感。
それぞれの10年がぶつかり合うのだが無駄なシーンで演出するのではなく不安定なショットを重ねることでそれらを浮き立たせようとする。清にしてはアップテンポなつなぎなのでは。
出棺の横移動!
メタトランスポーター。画面が強すぎる、港、ドックのシーンは至高。校正の入る3人の話し合いが程よく品の良さを添える。
面白すぎる。メリハリ、カットの選び方が神でしょ。並びのカットたるや。
『HM』における表象の限界を引き伸ばし再生不可能さを焼き直そうとする。終盤の町田康とベアトリスの視線の交差、歩行、原爆ドーム。
ケイシーアフレックの顔的に気だるく撮っちゃうとこが腕がないよね。
傑作。カーテンのない家最高。
結局は夢っぽいんだけど描ききる力だけが起きた世界を証明する。
てか、カットバックした方の画面の荒さとは…いかに。
最高な無駄話
ブラピが車に女を乗せるとドラマが動く。
法廷マニアのロージーが炸裂する。
圧巻はプレ銃殺のシーン、ラストは震えるほど恐ろしい。
耐え難き過去と物理的に記憶喪失した男が文字通り自分を発見してしまうものだが、しっかり順を追ってもこんなに面白く撮れるんだね〜。
同じく記憶のない(事件の記憶が蘇る)目撃おじいちゃんを時間を遡る装置とし>>続きを読む
是枝の身体論、彼のベスト。
アラタに空気を入れられてからの文字通り浮遊シークエンス。
空き瓶への執着、緑の光線。
銀行とレッドフォードの絵の、特に冒頭の素晴らしさ。車の疾走、飛び散る紙幣、レッドフォードの指鉄砲。
銃の移行と共に強いドラマが現れ続ける。
稜線にインディアン、崖の銃撃戦。
この人はとことんは物語には興味はないのだろう。だとしたらひとつの誰にでもあるあの郷愁だけでは映画は撮れない。
おもちゃたちに滑らかに視線を交わらせる、この感動は持ち続けている。
いわゆる、123作とのキャラクターとの乖離を問い続けることは不要だろう。
極めて政治的な映画なんだけど、妙な軽さで飄々と語りつくそうとする。
彼は今作では特にロメールよりストローブユイレものを目指してるのだろうけど、今の時代にフランス=ヨーロッパ本位の“宝島”にしか実は視座>>続きを読む
事故車内の赤い点滅、そこからの一種の入れ替わりには華麗さが伴う。
しかしラストの甘美さが蛇足。
足の映画でもあるがロージーの上下感覚は相変わらず冴えている。妹が来ると告げるシーンからのパンの横振りの開門からの36分にかけてののシークエンス実ははえぐい。丁寧な構図とぶつ切りの時間感覚の彫刻。
節約の編集も運動のための編集にちゃんとなってて良い。例の疾走も悪くない。あとアダムドライバーが『ストレンジャーザンパラダイス』のジョン・ルーリーに見えなくもない…
溝口はより大局な物語を語らせればその構造が細部を呼び込むのだが、逆に市井の人を撮ろうと身構えると少し霞む。
新緑のホンサンス〜。
不条理ものだが、前節の後輩の生涯の伴侶発言を主人公が反復したり話もいつも通りといえばいつも通り。心理が動く時の謎のズームはグッとくるね。
ウィルスミスとマーゴットロビーの初めての2人の対面で話し込むショットは逆光での横顔なのだが、このウィルスミスの肌への匿名性にかける思いは安っぽい父子の血の証明(父子の血の繋がりのなさ)に繋がるのだろう>>続きを読む
不思議な映画だ。西海岸のフール女子のハイスクールものMTVのリアリティーショーなんだが、編集と合間に現れる強いショットで映画を境界で保っている。
にしてもアメフトの演劇監督のシーンは爆笑した。
無口な掃除屋の設定にしては話し過ぎるし、結局は甘美過ぎる。この甘美さが映画的だと過信しすぎている。アグラオネマすらうまく撮ることすらできない。
ラストのナタリーポートマンの無表情さは唯一良かった。
親子を貫徹する水のイメージ、男と女とネオンの戯れ。なんの後悔も待たず閉じられる最高の画、それが過ぎ去る様子を眺めるしかない我々。
ラストの高速道路の蠢く様子はいつまでもみ続けることができる。