ooのさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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パンチドランク・ラブ(2002年製作の映画)

4.5

PTAベスト。
PTAのつむぐ物語の背景はすべてうまく計算され映画として当然の映画装置として機能させる、その当然さがいわば反転され特別さを求める者達によってもてはやされる。一種のメリーゴーランドの上で
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ゴダールの決別(1993年製作の映画)

3.7

不可視のものこそ映画であり世界であるのだ。そのことを神を映画内での存在させることにより見える/見えない、という永遠の映画的課題から語りだそうとする。映画を芸術でありまた娯楽であるなどと言い切ってしまう>>続きを読む

現金に体を張れ(1956年製作の映画)

3.6

ノワールにおけるキューブリック。
ジョニーの帰結とその軌跡に伴う華麗な強盗への手法にはキューブリックの映画の愛がひしひしと伝わる。

ゴースト・ドッグ(1999年製作の映画)

4.3

初めてジャームッシュ作品をみた本作打ちのめされた。

仮面/ペルソナ(1967年製作の映画)

3.8

シンプル≠簡単、無駄をそいだ美しい比率のショットの羅列が軽やかに運動することの楽しみをベルイマンは静かに語る。

グラン・トリノ(2008年製作の映画)

5.0

よく手入れの行き届いた庭には揃えられた芝生が生え、ガレージにはフォードのグラントリノが、イーストウッドの死に衣装を用意し、髪を切り髭を剃る、初めて家の中で吸う風呂タバコ、このすべての死への準備を包み隠>>続きを読む

奇跡(2011年製作の映画)

3.8

是枝は日本のダルデンヌかと思ったが、是枝は子供を撮ることがより容易に表象しうることを見越して彼らを撮る、ダルデンヌにおける子供とはその方法論は異なれど最終的な帰結においては似通っている。

ショート・カッツ(1993年製作の映画)

3.0

以前に見て記憶にはなんとなく残っていたのだが、改めて見ると記憶の映画の方が美しかった。駄作。

アギーレ/神の怒り(1972年製作の映画)

4.1

丁寧で古典的な方法論に基づきながらも新たな物語、ドイツ映画として、スペインの南米征服のストーリにキリスト教的主軸を用い映画の枠を広げようと動く。

カリスマ(1999年製作の映画)

3.7

全体主義と個人主義その溝を埋めるかの如く奔走する役所広司、彼は誰の味方でもない三者三様に立ち回る。大杉漣とその子分たちは圧倒的に「もののけ姫」のジャコ坊とその手下である。

ミスター・ロンリー(2007年製作の映画)

3.8

非常に俯瞰した、死のマクロ的な構造が悲惨さを引き伸ばしている。史上最大のショーは巷のモノマネ芸人の見世物小屋でしかないし、ダイビングシスター達も神に見初められたにも関わらずバチカンにはたどり着けない。>>続きを読む

ヨコハマBJブルース(1981年製作の映画)

3.6

カメラの上下関係の不足を感じた、もっと序盤から引きで撮れていれば。あと、近くのものを画面に入れた俯瞰はマジでダサい。
優作の運動、食べる歩く歌うに頼り切ってしまった感はあるがなかなか面白い。

ザ・プレイヤー(1992年製作の映画)

4.2

映画の輪に迷い込む傑作。
背の高いT.ロビンソン・木・風車、ヘビ、このモチーフが反復する。

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)(2014年製作の映画)

2.0

追い回すカメラ勘弁してほしい。カメラマンの鏡に映り込まないような努力は…無駄ですね。
途中でやめた

ショック集団(1963年製作の映画)

4.0

これほど綺麗な画面を知らない。その分これほどの恐怖と化す。

ジョン・ウィック(2014年製作の映画)

3.6

馬に乗るように車に乗り、殴り殺すように銃を撃つ。
キアヌ以外は、意味のない撮り方をしてて残念。

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

3.9

主従の変換の容易さと彼の省略の精神との相性の良さを感じざるを得ない。
家政婦のトイレへの嘔吐と呼応する噴出、特に冒頭と終焉が反復するところは良かった。

アイリッシュマン(2019年製作の映画)

3.3

「ボードウォーク・エンパイア 」の組合版か。てな具合でテレビドラマでやってくれるほど冗長、マフィアもの好きとしても緩慢さを感じる。
旧車を建物と並行にいれる構図は個人的に好き。

マリッジ・ストーリー(2019年製作の映画)

3.8

パームバックのバランス感覚の良さが顕著。
NYの舞台芸術を通奏低音に結婚、家族、孤独にダイブする。彼らの口論、髪を切る眼差し一つ一つの行動に涙しかない。

ラストムービー(1971年製作の映画)

4.7

ただのメタシネマじゃない、ホッパーの爆脳内映画。縦横無尽なハイパージャンプカット!

アンビション(1991年製作の映画)

3.4

タバコの残り煙からあとはほぼゴダールリスペクト!!

ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ(2016年製作の映画)

3.5

カットを割りすぎ駆け足感は否めないが、そこまで悪くない。マイケルキートンが掴む土がマクドナルドの不動産屋としての側面を彼の視線が全てを強奪することを強調する。

(1989年製作の映画)

4.0

見事な横移動、フロントガラス越しに浮かぶ顔、顔の陰影、霧の影、水面の美しさ、視覚快楽万歳!!
青臭さや例の疾走、音楽効果などカラックスみ。同じように物語への限界はこの時点で感じてしまう。

万引き家族(2018年製作の映画)

3.5

相変わらず家を撮る腕だけは認めようではないか。