ナガノヤスユ記さんの映画レビュー・感想・評価 - 22ページ目

ナガノヤスユ記

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おとなのけんか(2011年製作の映画)

4.4

スパイ映画もびっくりの裏切りに次ぐ裏切りの応酬。期待の斜め上をいく凄まじい会話劇だった。あと1時間長くても全然飽きずに見れたに違いない。
本気で○○るケイトやジョディのキレっぷりも中々のものですが、ク
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バケモノの子(2015年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

親子の物語というけれど、僕からしたらほとんど細田監督の父親としてのキラキラした妄想に付き合わされたみたいな気分。
師弟関係の逆転とか、この手の話は全然嫌いじゃないどころか、むしろ結構タイプだという自覚
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ブンミおじさんの森(2010年製作の映画)

4.3

人生観が変わりかねない危険な映画。ホラー映画の新たな極致。

人生はビギナーズ(2010年製作の映画)

4.5

いわば歴史と個人の関係史。
空っぽの部屋、何気ない表情、着ているもの、ぽつぽつと語られる言葉のひとつひとつが、かつては確かにあったものの不在を感じさせる。それは誰かの命であり時間であり記憶であり。
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マッドマックス 怒りのデス・ロード(2015年製作の映画)

4.5

たとえあなたが人知れず深刻な不感症に苦悩し、あるいは既に人生に絶望していたとしても、この映画に投じられた膨大な費用と時間、そして、一部に過ぎないとしても確かに記録された人々のエネルギーは、スクリーンを>>続きを読む

海街diary(2015年製作の映画)

4.0

是枝監督の近年の作品とさっぱり縁がないのでイマイチ判断つかないのだけど、ある意味とても漫画的な映画だと感じた。「漫画のような映画が増えた」と近頃はかなり批判的に語られることが多いけれど、そのような嫌悪>>続きを読む

トゥモローランド(2015年製作の映画)

3.8

同じ日に観た『イニシエーション・ラブ』への憤りとは対照的に、決して頭のいい映画ではないんだけど、どうにも嫌いになれないこの感じ。僕はこの作り手を愛せるし、散りばめられたロマンにいちいち共感した。

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イニシエーション・ラブ(2015年製作の映画)

1.0

決して退屈だったわけではないけど、僕はこの作品を絶対に認めません。久々に怒りさえ感じました。
原作は知らないけど、サスペンスとしての映画のもっとも悪意ある使い方だと思う。ヒッチコックの『レベッカ』なん
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シグナル(2014年製作の映画)

3.4

趣味は悪くないのに、小さなセンスや要素の集合だけでは決して傑作は生まれえないということの見本のような映画に…。
これは単に見せる技量が至らないだけなのか、そもそもの熱量やジャンル愛が足りていないのか、
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パーフェクト ワールド(1993年製作の映画)

4.0

僕たちは物事の良し悪しがいつからわからなくなったんだろう。大人たちは皆傷ついている。比して子どもの感覚は鋭く、純粋だ。

イーストウッド扮するレッド署長の「もう何も分からん」という台詞が監督自身の何よ
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南極料理人(2009年製作の映画)

4.5

こんなに面白い映画になるはずないと思ってた。

細く長く弛緩した狂気。それは決して消えることのない童心のようなものかもしれない。だからこその強度。
ロメオの『ゾンビ』やアルトマンの『マッシュ』さえ思い
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チャッピー(2015年製作の映画)

4.0

倒錯に次ぐ倒錯、得体の知れない偏愛が画面全体から香りたつ、薄っぺらで薄気味悪く、美しいとしか言いようがない。

イマジン(2012年製作の映画)

4.5

サスペンスの悦びと閃きに満ち溢れた真の冒険映画。

インヒアレント・ヴァイス(2014年製作の映画)

4.4

なんかもう全部どうでもいいよな。美しかった時間、愛おしかった時間の焼き直しがしたい、ただそれだけなのに、浮かび上がる時間はまったくの出来損ないで。いつでも真面目すぎて、すべてが陳腐化する。そこから早く>>続きを読む

女っ気なし(2011年製作の映画)

4.7

観ている間中、こんな映画を見ることのできる幸福をひたすらに噛み締めていた。

いろんな国のいろんな街の、いろんな人のこういう映画が、世界にもっと溢れかえりますように。