相手の言ってることがわかるとかわからないとか、状況をコントロールできるとかできないとか、そういう変数に作用されない関係が確かに存在すると、映画が崩壊しかねないギリギリのレベルで証明しようと必死なんだな>>続きを読む
人生の迷子という言葉はこの亭主たちの為に。
家に帰らないのではなく、帰れなくなってしまった男の中の性を、これほど克明に記録した映画は一体どれだけあるだろうか。
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トラック野郎達の会話が軽快そして痛快。夜までドライブなんてほのぼのタイトルとは裏腹に、深刻な事態に二回三回と陥りながら、いかんせん男も女も逞しくセンチに引っ張られないので、物語が愚図つくことなく前へ前>>続きを読む
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良くも悪くもファンメイド、旧シリーズのエッセンスをこれ以上ない形で踏襲肉付けして、ファンボーイズをうならせただろう一方、ホン上の最大の足枷とも言える「ミディクロリアンより生まれしフォースの申し子・アナ>>続きを読む
この本、このテイストでいくなら、監督はサム・メンデスじゃなくても、ボンドはクレイグじゃなくても、と一瞬でも思ってしまった点が前作スカイフォールに及ばなかった。悔しい。
ホラーとラブストーリーの境界がこんなに近接したことがかつてあったんだろうか。不確かな存在のその不確かさをショットの連なりだけでこんなに豊かに語れるなんて!
その不確かさがたち現れることへの恐怖ではなく>>続きを読む
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キャラクターの対照性を引き立たせるための演出にご執心で、面白いといえば面白いのだけど、映画としてはどこか決定的に物足りない。アンティーク的なスパイ描写もややもすればあざとく見え。トム・クルーズのキャス>>続きを読む
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感情がショットを導いていくっていうのはこういう映画を観てつくづく実感する。サスペンスの緊張感が漲る中をここまで畳み掛けるように演出してくれたら、あとはもう自分の経験や知識なんてものは放りだして、映画に>>続きを読む
なぜ登るのかと問いかけられて、なぜ作るのかという自問自答だけを残してしまったかのような作品。それだけに踏み込みは弱いけど、いわくつきの実話に対する適切な距離感を取るよう努めた結果であり、その実直な姿勢>>続きを読む
ロメールよろしくモンソーのパン屋の女の子の脇を素通りして、ひたむきにハングル美女の脚を追ったかと思えば、嘘も誠もへったくれもなく、ロマン全開の大空を描いた自作の真下、夢とも現実とも言えない女の腕にノロ>>続きを読む
映画にただのセックスを見たいなら他を当たってくれと言わんばかり。堂々めぐりの、めくるめく、探索の旅路。帰着点のない循環の中で、それでも海からライフガードが走り出てくる瞬間に、物語への期待が生まれる。期>>続きを読む
時代劇の衣を纏っているようですが、その内実は剥き出しの若者パンクムービー。形式を義理堅く重んじているようで、それはもう崩壊寸前のギリギリの緊張感がそこいら中に張り詰めていて、爆発の時を今か今かと待って>>続きを読む
○○マジックなどと謳うその手の仕掛け推し映画は正直趣味でないし、そう簡単には乗らねえぞとかなり挑戦的な気持ちで観たけれど、あえなく散った。
ホンサンス流バタフライエフェクト。何気なく発する一言、仕草、>>続きを読む
演出が冴えてない、非常に大雑把だけど、その一言に尽きる。ペルシアンガールズムービーとしては面白いけど、ミステリーとしては落第点。主人公たちが花嫁の死を知る冒頭シークエンスのヌルさで完全に冷めてしまった>>続きを読む
軽快かつ表層的なやり取りがキャラクターやストーリーの深層と逐一結びついていく、実はとても映画らしい骨太作品。カマたちのマシンガントークとよもやのクラシック、EDMのマッシュアップが生み出す奇怪なグルー>>続きを読む
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屋根裏の謎と南部の距離感。
前者はいともたやすく決壊するのに、後者はどこまでも遠い。幻の後編がとても気になる。彼女はエルスールに何を見るのか。
クラシカルな佇まいでありながら、常にどこか隙があって、>>続きを読む
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ビル・ナイが素晴らしい。人の何倍もの人生を生きたからこそ味わうだろう憂いと反面の潔さ、明朗さが、その眼差し、所作、言葉の端々に滲み出てる。役作りのために実際タイムトラベルを繰り返したんじゃないかと疑う>>続きを読む
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マイケル・マン好きだけど…とか言って低評価つけてる人たちは何を見てるのか。
サイバーネット内で迷子になり、唐突なロマンス (しかもこれは脚本上かなりの必然性がある) に惑わされ、過去のマン作品に引きず>>続きを読む