ncccoさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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ボーダー 二つの世界(2018年製作の映画)

3.4

かなり好み。今年のベスト10内には入りそう。
去年観て大好きだった「ゆれる人魚」に近いかも、あちらは異生物同士の恋だけどこちらは異世界に住む同生物同士の恋。

同族に出会えた喜び、これこそが人生だと噛
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象は静かに座っている(2018年製作の映画)

3.2

一見関係の無いように思われる4人のキャラクターの道が交わり、一点に、静かに集約されていく。青年の冷めた魂が、それでもなお希望をたたえているのを人々は見落とさない。いつのまにかそれが光となって、人々の行>>続きを読む

永遠の門 ゴッホの見た未来(2018年製作の映画)

3.4

初日鑑賞。ゆらゆらと寄っては返すカメラ、揺れる画面に浮かぶウィルムデフォーをひたすらに愛でる映画。
独特のカメラワークは潜水服は蝶の夢を~を観たときの感覚と完全に一緒で、こんなにも自分の色を出せるシュ
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ファイアー・ウィル・カム(2019年製作の映画)

2.7

結局今年のTIFFはこれ一本しか行けなかった。
ストーリーは単調なものの、ふと差し込まれる静画のような美しい山並み、静かに雲が流れていく神がかった風景、こここそがこの映画のすべてだと思わせる圧巻のシー
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ジョーカー(2019年製作の映画)

2.9

ようやく鑑賞。ホアキン大好きな私が、なんだか食指がずっと動かなくてずるずるここまで観ずに来たけどまぁ、予想通りかな。
全てを捨てて悪のジョーカーに目覚めていく後半パートはゾクゾクして好き。あのエレベー
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頑固じいさんとしあわせな時間(2018年製作の映画)

3.0

@フィンランド映画祭
うーん。良かったけれど、上手くまとまりすぎている気もしてしまった。
王道フィンランド家族ものですね。

アウロラ(2019年製作の映画)

3.7

@フィンランド映画祭
これいい!!とっても好き。とってもハートウォーミング。
初めは外れかな~と思ったけど観ていくうちにどんどん良くなってきて、アウロラに完全に傾倒している自分がいる。こんな風に後半に
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ヴォイド(2018年製作の映画)

2.8

@フィンランド映画祭
絶賛スランプ中の作家と売れない女優、世間体は最高だけど関係は冷めきった一組のカップル。オンナはまだまだ終われないと野心に身を焦がすも、男はどこか安定した生活の中枯渇した自身の才能
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心の灯火/ランド・オブ・ホープ(2018年製作の映画)

3.0

@フィンランド映画祭
資金集め含め10年かかって仕上げたという歴史大作。
戦争を通じて知り合ったアンナとヴィエッコの愛の軌跡が豊かな大自然の中描かれる。

いつの時代もオンナは強いもんだがこの作品に出
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細い目(2004年製作の映画)

4.2

わたしはタレンタイムよりダンゼンこっち派。
純度が高くてキラキラしたものが無造作に詰め込まれたような、狙わずして出来上がってしまったような完成度の高さに眩暈がした。

ジェイソンのゆるゆるとした長回し
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タレンタイム〜優しい歌(2009年製作の映画)

3.5

ひたすらに優しさに溢れる作品。
主人公ふたりの絵本の中のような恋物語よりも、母親を介護しながら自らの孤独に向き合うハフィズの強さとひたむきさに打たれた。
ビジュアルにもなっている強い逆光の中にハフィズ
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太陽の王子 ホルスの大冒険(1968年製作の映画)

3.3

高畑勲追悼上映
昨今の完成度の高いアニメを見慣れた今観ると、セルの枚数も少ないし動きもぎこちないんだけど、それでも画面からビシビシと迸ってくるこの熱はなんだろうか。ホルスがくるくると走り回り、苦しみ悶
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ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん(2015年製作の映画)

3.5

久々に心が洗われるようないいものを観れました。
トムムーアを意識してるであろうキャラクターデザインは多少気になるけれど、刷毛で描いたようなかすれた空と雲のきれいなコントラスト、大自然の描写はとても綺麗
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ハミングバード・プロジェクト 0.001 秒の男たち(2018年製作の映画)

2.8

うーん、まったく刺さらなかった。
そんなに0.001秒のことを競い合って、その目的が株での儲けってんだからつくづくアメリカって国は。。
ジェシー目当てで観たけど、老けたなぁ。。

WEEKEND ウィークエンド(2011年製作の映画)

3.3

映画の冒頭はその映画のすべてを表すというけれど、ピンクに靄のかかった明け方の街並みをぼんやりと映し出すカットからスタートする本作は、すでにある種の切なさと爽やかさとを感じさせてくれる。あ、いい映画だな>>続きを読む

人生をしまう時間(とき)(2019年製作の映画)

3.2

初日舞台挨拶上映で。
外科医をずっとやってきて、辿り着いた人生の集積として在宅終末期医療に人生を捧げる小堀医師と取り巻く人々の記録。
「ここに出てくる人たちは有名でも偉い人でも何でもない、普通の市井の
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愛がなんだ(2018年製作の映画)

2.9

@目黒シネマ
うーん。もう、ずっとしんどかった、観ている間。
私はこういう、粗末にされてるのに追いかけ続ける恋愛はしたことないし、できない。友達でこういう子がいて、見ていて尊敬してしまったもん、それを
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アリー/ スター誕生(2018年製作の映画)

3.3

ガガ様の女らしさと、そのまんまのピュアなエネルギーに打たれる。

レディ・ガガといえば派手な衣装とメーキャップで図太い声で歌うトップシンガー、今の時代を先駆けるパワーウーマンの印象だったけれど、この映
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アンナ(1966年製作の映画)

3.0

ストーリーもなにもないけれど、アンナ・カリーナだけをひたすらに愛でる映画。それだけで価値があるって思わせるアンナ・カリーナはやっぱ偉大である。
目の前の宝石に気づかない男、自分を見つけられない男を影か
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マイ・ビューティフル・ランドレット(1985年製作の映画)

3.3

@恵比寿ガーデンシネマ
兎にも角にもダニエル・デイ=ルイスが途方もなく美しく、色っぽい。
首筋舐めるところとか、ひょいって洗濯機またいでこっち来るとことか、口移しのとことか、全部が美しすぎて目も当てら
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(1959年製作の映画)

4.5

最っ高!!!
のっけから能面みたいな顔でまばたきせずにつんのめるように喋りだす仲代達矢の気味の悪さにただならぬものを感じるのも束の間、素晴らしいのは、そのあと、そのまんま、その流れでするっとカメラが流
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アートのお値段(2018年製作の映画)

3.0

鑑賞。
良くも悪くもアメリカって感じの超資本主義をアートを通じて体感する映画。「みんな作品の値段はわかってても価値はわかってない」これがこの作品の真理。途中、クーンズをウルフオブウォールストリートに例
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卍 まんじ(1964年製作の映画)

3.0

若尾文子さまの美しさを堪能する作品。
内容には正直あんまりハマれなかったんだよね、ここまでの百合ものはやっぱ男の人の願望なのかな?と思ったりもするのだけど、それでもお互いの旦那たちもくんずほぐれつ、ど
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COLD WAR あの歌、2つの心(2018年製作の映画)

4.2

うーん、好き。
しっとりと染み渡る心の歌、色香の漂う美しいモノクロームの画面。
故郷ポーランドで出会い、数奇な運命に振り回されながら、それでもふたり添い遂げることを選んだピアニストと歌手のお話。

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赤い天使(1966年製作の映画)

3.4

日中戦争下、前線に派遣された従軍看護師、西さくらに若尾文子。
初めのほう、ちょっとご飯食べながら観ていたらグロさ全開の手術シーンが立て続いて思わず吐きそうになりましたw 胃は綺麗な状態で観るのをおすす
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最高殊勲夫人(1959年製作の映画)

4.2

2回目鑑賞。やっぱ良い!個人的ベストオブ若尾文子&川口浩カップル映画。コミカルさが絶妙に二人の爽やかさに合っている。
そんなことあるだろうかのまさかの長男~三男までが同じ家の長女~三女と結婚しちゃうよ
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女経(じょきょう)(1960年製作の映画)

3.8

大映看板三女優による豪華オムニバス。
いつもの俳優が勢揃いで見どころもたくさん、最高だった。

どのパートもそれぞれに良いけれど、圧巻だったのは2つ目の山本富士子パート。い、色っぽい、、富士子さんに絡
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浮草(1959年製作の映画)

4.5

すっかり惚れ込んでしまった。
ノスタルジー香る美しい画面に映える、豪華俳優陣の名演技にひたすらに酔いしれる至高の時間。

とにもかくにも画面が最初から最後までずっと、艶っぽい。
ふと映し出される赤。彼
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ファントマ(1913年製作の映画)

3.0

ゴーモン特集で1~5話一気見。感想、まとめてここに書きます。
今回の映画祭は怪盗モノで始まって怪盗モノで終えました。
10本鑑賞達成したのでノートとポストカードをゲット!どれだけw

ファントマはアル
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(1957年製作の映画)

3.0

会社をクビになった女が、銀行の横領事件に巻き込まれていく様を描くモダン・コメディサスペンス。
主役の京は、「1か月誰にも捕まらなかったら50万の賞金を貰う」という設定で仕事を掴むものの、そこにつけこん
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偽れる盛装(1951年製作の映画)

3.8

ああ、よかった。好き。自らの肉体を武器に男を手玉に取り、色街で逞しく生き抜いていく芸妓・君蝶に京マチ子がドンピシャでハマり役。
ここまで観てきた中で一番、彼女の地のキャラに合っている役なんじゃないだろ
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いとはん物語(1957年製作の映画)

3.3

す、すごい。醜女メイクだとわかっていても、どこをどう探してみてもいつもの京マチ子の面影がまるでない。下からお嘉津を映す悪意のあるファーストカットはインパクトすごすぎてトラウマになるレベル。

お嘉津の
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地獄門(1953年製作の映画)

3.1

ものものしい平治の乱からスタートする本作、げ、小難しいのかな、、と思ったのも束の間、ストーリーはいたって簡単な横恋慕ものであった。
主人公盛遠の袈裟へのストーカーめいた恋愛感情は時間を経るごとにエスカ
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赤線地帯(1956年製作の映画)

4.2

面白かった。図らずも連日遊郭モノを観ていて思うのは、昔は「遊郭」が今みたいに陰気なものじゃなくて、オープンな文化の一つで粋で憧れだったってこと。日本の性への陰鬱な思考性はこのまま向かってどこへ行くのだ>>続きを読む

はなればなれに(1964年製作の映画)

3.0

オープニングのテカテカが最高、ジャンリュック・シネマ・ゴダールってもう完全に遊んでいる。やっぱりゴダールはアンナカリーナが出てないとつまらない。今作も全盛期ではないけどアンナの可愛さ全開。パツパツの前>>続きを読む

右側に気をつけろ(1987年製作の映画)

3.0

ゴダール。冒頭のゴダール本人と黄色い車とのシークエンスが良い。
良い、んだけどもこの人の映画はいつも眠くなってしまう。レコーディングのとこでも音つけてみたり消してみたり、もう遊んでばっかりなんだから。
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