RIOさんの映画レビュー・感想・評価 - 11ページ目

アンナ・オズ(1996年製作の映画)

3.7

続きものの夢は危険な香り
シャルロット・ゲンズブールのグリーンの瞳

起きてもそこは別の場所
パラレルワールドのように2つ空間を行き来する

彼女は私の夢を見ているつもりだが
実は自分が夢なのだ
今ま
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みんなのしあわせ(2000年製作の映画)

3.6

ホテル気分で貸出中の住居に住む不動産案内人ジュリア

上の階に住んでいた死人の部屋から大金をせしめるという大ワザ
3億ペセタってどのくらいなのかは分からないけれど金額を聞いて目の色と人格も変わるぐら
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夜行列車(1959年製作の映画)

4.2

海岸ヘ向かう夜行列車にサングラスで人目を避けながら乗車する男イエジー
偶然 列車で同室になった女マルタ
窓を開けて目にゴミを入れたり 男がコンパートメントの扉を開けるとバングルを落として探していたり
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探偵スルース(1972年製作の映画)

4.5

自分の妻の浮気相手へ報復ゲームをけしかける探偵小説家 vs 騙されたヘアサロンオーナー マイケル・ケインの反撃で引くに引けない狂気に嵌まって登り詰める2人のハイテンション

ピエロの中の人物はマイケ
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緑色の部屋(1978年製作の映画)

4.0

亡くした人の代わりはいない

新しい人生を始めることが何故駄目なのか
亡くなった代わりになる人をどうして受け入れられるのか
ジュリアンは戦争で友達をみんな亡くし悲嘆に暮れて死者といつも思い出の中にいる
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誓い(1981年製作の映画)

3.7

第1次大戦における激戦地であったガリポリ 南から上陸するイギリス軍本隊からトルコの防衛軍をひきつける為に1ヵ月の間行われた塹壕戦
何百人ものオーストラリア人兵士の命が奪われた

オーストラリア人のアー
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永遠の語らい(2003年製作の映画)

3.6

地中海の潮風をアラビア半島のアデンのマーケットに差す明かりを全身に浴びた

旅の始めにリスボンの港に建つ真っ白いモニュメント
エンリケ王が水平線を目指している
思いがけずこういう形で見れると感動的
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最高殊勲夫人(1959年製作の映画)

3.7

男の出世と女は玉の輿戦争のなかで3男の三原三郎(川口浩)と3女の杏子(若尾文子)は爽やかです
大会社の部長と秘書から結婚へ
社長夫人たちのざーます会話が面白い
長女の桃子はギトギトで厳しいなぁ

陰謀
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3-4x10月(1990年製作の映画)

4.0

小さい時から野球が好きで真剣に野球選手になろうと考えたりもしたTAKESHIの発想から生まれた大いなる妄想

背番号3番 ゆっくり走ってもホームランッ
出来ない毎日を出来るとしたい妄想する場所が良いで
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おかしな二人 2(1998年製作の映画)

3.8

前作よりもウォルター・マッソーの気の効いた会話が冴えてます

17年ぶりに再会した2人は砂漠の真ん中で鞄も地図と車を失くしたのになんとかなるという事だ

ジャック・レモンとウォルター・マッソーの合って
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聖地には蜘蛛が巣を張る(2022年製作の映画)

3.5

神様の使命であれば周りの称賛は要らないかと
支持を得るほど胸を張るサイードの鬱屈している状態が異常に思えた

戦争にいって殉死したかった
神の名のもとに要らぬ事をする人間の多さに圧倒されました

ナック(1965年製作の映画)

3.7

ジェーン・バーキンは18歳くらい 少ししか出てないですが目立つ☆
シャーロット・ランプリングも

際どい角度に胸踊らせる 近寄りたいのにどうして良いか分からない学校教師
女の子にモテたい事しか頭になく
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おかしな二人(1968年製作の映画)

3.7

ジャック・レモンとウォルター・マッソーが普通にしてて面白い 何でなのか不思議

J・レモンは歩いてるだけで可笑しい
W・マッソーが溢したビールを1週間前か2週間前の乾いたパンで拭く動きの細やかさが楽し
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ホームドラマ(1998年製作の映画)

3.8

何となく全員が精神的に弱そうな家族の元に小さな悪魔が連れて来られた

一気に開花する隠れていた欲望
常識の扉に仕舞われていた感覚は扉が開くと何処までも止まらない

見えてくるのは各々家族が抑えている本
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CAPA in Love & War キャパ・イン・ラブ・アンド・ウォー(2002年製作の映画)

3.3

いい写真を撮れないのは
あと半歩の踏み込みが足りないからだよ
とはキャパ言葉
攻撃の第一波 歩兵部隊とともに行く

モンパルナスで出会ったアンリ・カルティエ=ブレッソンとダビット・シミンの3人は共通の
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打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?(1993年製作の映画)

3.8

花火の中にいる星

火薬玉を星と呼ぶ
星は表面から核へと燃え移る
炎色反応

たくさんの金属を抱えて天に上がる
核から爆発する花火
バラバラになるスペクトル

裏切られたくなかった
なずなが夜の真っ暗
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71フラグメンツ(1994年製作の映画)

3.8

ピンポン長いっ
でもこの長さが微妙で考えさせる時間を与えられる

自分が後ろから撮られているものを
そのまま前にあるスクリーンに映し出される映像で観ているという不思議さ
ニュースなんて自然過ぎて自分が
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巴里祭 4K デジタル・リマスター版(1933年製作の映画)

3.8

これは素晴らしいっ
何処をどう見ても止めて見ても凄い構図

久々な多幸感 これは浴びました
放射状に放ってくる花々

ストーリーも何も語らずにいたい
愛おしい気持ちのわき起こる名作でした

花を入れ
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アウトサイダー(1981年製作の映画)

3.7

観てからレビューをすっかり忘れていたけど 暫く経っているのに細かく記憶している作品

ハンガリーの歴史をよく知らないせいかタル・ベーラ監督の表現する概念を捕らえるのに決められないでいる

社会が彼をそ
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長距離ランナーの孤独(1962年製作の映画)

4.0

ノッティンガムの労働者階級の家に育ったコリン・スミス

トム・コートネイが不自由さ理不尽さを前にして不敵な表情を全面に出してる
盗みで捕まって感化院に入ったコリン

施設始まって以来の快挙を成し遂げた
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血と骨(2004年製作の映画)

3.8

ダニエル・ジョンストンを観てから「血と骨」を思い出した

燃え上がる🔥のような金俊平の存在の周りにいる人間は骨から全部のカルシウムが出るくらい生きる力を振り絞らないと生き残れない

体が不自由になって
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生きていた男(1958年製作の映画)

3.9

面白かったぁ💎

ダイヤモンドで財を成した父親の財産争い
キムの兄は3年前に自動車事故で亡くなった
その筈が生きている兄と名乗る男がキムの目の前にいる
知らない男とその仲間たちが彼女の周りを固めてしま
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悪魔とダニエル・ジョンストン(2005年製作の映画)

3.6

ヘンテコで神秘的な幻想が見えてしまう
誰もDaniel Johnstonを止められない
粉々の夢を見て生きてきた

遊園地で働いてた頃の映像は何か寂しげ
誰かに話しかけるように自分は今こう考えてると言
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おじいちゃんの里帰り(2011年製作の映画)

4.0

1964年に出稼ぎ移民としてドイツへやってきたおじいちゃんのフセイン もうとても人柄が素晴らしい

モハメドのコーラ好き過ぎとかママのファトマも可愛いらしい

大切なのはお互いに愛し尊敬しあうことと孫
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アナトミー(2000年製作の映画)

3.3

口を大きく開けている女性「ラン・ローラ・ラン」のフランカ・ポテンテは解剖学を学びに来た学生だけどめちゃ反撃強かった

浮かび上がる秘密結社AAA!の存在
アンチ・ヒポクラテス連盟なる男達は薬品プロミダ
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ゾンビランド:ダブルタップ(2019年製作の映画)

3.5

噛まれたら終わりと分かっているのでそれだけが心配で噛まないでに意識が1点集中

あれから10年間危険な世界で変わらず生きていてくれてるのが嬉しい
ジェシー・アイゼンバーグだけが歳をとってない気がした
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寄宿舎 悲しみの天使(1965年製作の映画)

3.7

アレクサンドルの天使的な存在が美しい
羊を抱えて現れた姿は絵画的

神学校の厳しい戒律で生活する生徒たち
愛する憧れの人は秀才で詩を詠う
人目を避けて届けたい言葉
大切な人へ向けられた詩は真っ直ぐな想
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ヒストリー・オブ・グラマー(1998年製作の映画)

3.4

紙芝居のようなアニメーション
映像がとってもオシャレ

アメリカ中西部オハイオから鞄ひとつで出てきたチャールズ・バレンタイン
あっという間にスターダムに
夢にまでみた彼女の心は光を浴びたステージの衣
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ミネハハ 秘密の森の少女たち(2005年製作の映画)

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ルシール・アザリロヴィックの「エコール」のミネハハの世界観が好きだなぁ
全てのショットに魔力があって素晴らしかった

こちらの感じは少女たちの衣装と黄金の巻き毛は良かったけどおじさん達の見たくない変態
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素晴らしき、きのこの世界(2019年製作の映画)

3.9

森の土から顔を出すキノコ
水色・紫色でとても可愛いし美しい

木の根に張り巡らされた菌糸体は大きな役割を担ってる 土にある炭素のバランスや循環の映像がとても見応えがあった

神経の伝達と同じで電解質
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あの娘と自転車に乗って(1998年製作の映画)

3.5

モンゴル人のような顔の作りキルギスの人々
近いようで遥かに遠い異文化
美しい高原での生活が描かれてました
セピアカラーの中に色鮮やかな鶏冠を広げる鳥が印象的に彩る

モノクロに限りなく近いセピアの持つ
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きっと地上には満天の星(2020年製作の映画)

3.7

母ニッキーの爆発的な破天荒が5歳の娘リトルを危険に晒す
翼のないリトルが生まれて初めて地下の世界から地上へと上がる

光と音にリトルの頭はパンパン
暗いなかに光を見ると頭の中に描いた夜空に上がる星を探
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ブレンダンとケルズの秘密(2009年製作の映画)

3.8

始まりと終わりのない永遠の循環
The Book of Kells「ケルズの書」
アイルランドの国宝であるラテン語で書かれた4福音書
言霊を信じていたケルト人
文字にすると言霊は失われてしまうと考えら
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こちら放送室よりトム少佐へ(2020年製作の映画)

3.7

果てのない漆黒の闇に
不安に心が締めつけられる

みんな同じように世界に生きている

宙へ向かった2つの想いを反射する月
重なる2つの声と硝子に当てられた右と左の片方の手のひらは暖かな温度を持つ
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ノック 終末の訪問者(2023年製作の映画)

3.7

ある晴れた日に訪れる神の使い

新約聖書「ヨハネの黙示録」

白い馬に乗った第1の騎士レナードは導き
赤い馬に乗った第2の騎士エドモンドは怨み
黒い馬に乗った第3の騎士サブリナは癒し
青ざめた馬に乗っ
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日本列島(1965年製作の映画)

3.8

日本はアメリカに255の基地を提供している
神奈川 米軍基地キャンプのリミット曹長が掴んだ事実 極東ブランチ☆贋札・麻薬

昭和33年の夏 東京湾に浮かんだリミット曹長の死体
秘密捜査官CIDの秋山
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