RIOさんの映画レビュー・感想・評価 - 13ページ目

夏時間(2019年製作の映画)

3.8

なんて良いのでしょうか

毎日毎日うるさい弟に面倒だけど答えてる
お爺ちゃんが何も話してくれない
オクジュの空間に広がっていく感情
その繊細さが夏の太陽の陽射しに涼しさを加えてました

夜1人でお爺ち
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そうして私たちはプールに金魚を、(2016年製作の映画)

4.0

見たかった物は観れなかったけど
見たかった熱い夏祭りが観れました 🐠

頭の中が現実化して走り出す
目の前に在るものから次の事を考えて
在ったことは塗りつぶされる
結局 今は真っ暗け

私は今 生き
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空中庭園(2005年製作の映画)

3.5

とても息の詰まる映画だった
そこまでの勘違いはないのでは

メンヘラママに振り回される家族と言ってしまえばお仕舞いですが
小さな記憶がそのまま錯覚となって形を変える 傷ついたという記憶が人をこんなにも
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アメイジング・グレイス アレサ・フランクリン(2018年製作の映画)

3.9

Soul Queenアレサ・フランクリンが1972年ニュー・テンプル・ミッショナリー・バプティスト教会で歌うゴスペルの数々 感極まって涙流れる感動のニ夜

*Precious Memories*尊き
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トスカの接吻(1984年製作の映画)

3.7

イタリア・ミラノにある高齢者施設カーザ・ヴェルディ

作曲家ヴェルディが音楽家が引退後も生涯に渡って音楽的な生活ができるようにと1902年に設立された

音楽家が一つ屋根の下で暮らす
衣装を着て完全に
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雪之丞変化(1963年製作の映画)

4.1

暗闇の端と端に表われる灯りと映し出される表情が他にはない高い芸術性 時々怪談なのかと感じる情念が恐ろしい

パノラマで画面左右に大きく広がる白い壁
地平線が蒼く光る夜陰 中央に人物がいる構図は美しい
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アル中女の肖像(1979年製作の映画)

4.3

真っ赤で始まりキラキラで終わる
1人の女が降り立ったベルリンをローポジションのカメラアングルが斜めで独特
飛行機でお酒を飲むぞと固い決意をしたからには 空港で先ず駆けつけ1杯 続いてTAXIでも1杯
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ダ・ヴィンチ・コード(2006年製作の映画)

3.8

ウィトルウィウス的人体図の姿で倒れたソニエールのダイイングメッセージの意味を解き明かす

秘密結社シオン修道会とテンプル騎士団は聖戦の裏ではキリストの時代に消えた聖杯を探していた

百合の紋章が彫られ
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泳ぎすぎた夜(2017年製作の映画)

4.0

皆が入って行く学校の柵を超えて
1人で雪道を曲がる
誰にも見つからない朝の白銀世界
遠くに聞こえてくる町の音

背景の1部となってる被写体が小さい
いつでもウォーリーを探せのように幼い子供の姿を探して
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野性の少年(1969年製作の映画)

4.0

感激の枝葉を刈れ
感動の根をおさえろ
と高村光太郎が詩で語っている
僕があり あなたがある
自分はこれに尽きている
とも言っている

大いなる時間が見守っているようでした
ヴィクトールがいてイタール博
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最後の人(1924年製作の映画)

3.9

力があって頼りにされる
そんな存在でいつまでもいたい
熔けるような鋼鉄な幻想から覚めない

仕事を外された彼の見る夢うつつな毎日は
過去を振り返っている長い長い走馬灯

仕事に人生の全てを懸けた男を惨
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スール/その先は…愛(1988年製作の映画)

4.0

政治犯として投獄されていた不穏分子のフロレアルが5年後に町へ戻ってきた1983年
アルゼンチンの軍事独裁政権が終わりを迎えた

彼のいなかった5年の間に多くの者が銃弾に倒れた すでに死者となった友人が
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タブロイド紙が映したドリアン・グレイ(1984年製作の映画)

3.7

姿を見せない月の女神は忘れられない
日頃 何処でも見ている格子ガラス そのガラス越しの伝える想像が悩殺 銃殺

ドリアン・グレイに仕えるハリウッドが別に普通に演技しているだけなのに印象に残るアジア圏だ
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フリーク・オルランド(1981年製作の映画)

3.8

観ていていても観た後も幸せな気持ちになりました

荒野に咲くオアシス
フリークランドの入口のネオンが山に逆さまに映し出す
コンポステーラ巡礼者のホタテ付けてた

神話のラッピングを担当する刀鍛冶が片目
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燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

4.3

エロイーズとマリアンヌとソフィーが生垣で扉が開くの待っていた構図・色彩が素晴らしかった

見る者は見られてもいる
その唯識的な感覚を2人が肖像画を描いていく過程で愛情に昇華されていた

愛しているエロ
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蛇の卵(1977年製作の映画)

3.9

私たちは神から遠く離れていると
感じるオープニング

真っ暗闇が明けて現れる翠色の使者
すぐ傍を死者を載せた車が過ぎ去る
リブ・ウルマンの緑色のヘアスタイルでの登場は全く分からなかった

汽車の時刻表
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クリミナル・ラヴァーズ(1999年製作の映画)

3.7

これはまた濃厚過ぎるタイムトリップ

学校とアリスの部屋と森の中
アリスの頭のなかを引きずり回されるリュック
森のおじさんもアリスもリュックを利用するんだけど愛情がSM的で観ていると赤い血が自分の眼か
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海をみる(1996年製作の映画)

4.0

☆海をみる

波が白い砂浜を何事もなかったように跡を消してゆく美しい海が哀しい

なんだこれは「屋敷女」ではないですか

小さな赤ちゃんと2人きりのサーシャ
興味本意でバックパッカーのタチアナを家に招
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a piece of PHANTASMAGORIA(1999年製作の映画)

3.6

ファンタスマゴリアは自転している

平原に置かれた夜空に星を映し出す映写機
横のポケットに星を仕舞い 夏には夏の冬には冬の星座のフィルムを巻き取ったリールを設置する

雪だるまが電車に乗って水晶の山脈
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ザ・ガーデン(1990年製作の映画)

3.7

冷たく冷たく冷たくなって
私たちは静かに眠る

偏見でイビり殺される事と原発問題を並列に人間が持つ無慈悲として描こうとしてるんじゃないかと受け取った

決してセンスの良いもんではないと感じる部分と遠く
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悲しみのミルク(2008年製作の映画)

4.0

花は人が言えないことを語ってくれる
手のひらは苦しみに満ちた深い幸福を優しく伝えてくれる

母親を慕うように壁に触れる
悪いものから襲われないために

赤ちゃんの時に母親の恐怖が母乳から伝わり子供の体
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プリンス&プリンセス(1999年製作の映画)

3.6

1#「プリンセスとダイヤモンド」
淡い青い空に照らされる110のダイヤモンド
短いのにとっても良い話

2#「少年といちじく」
見えないいちじくがあまりに
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NOTHING ナッシング(2003年製作の映画)

3.5

不快にするものは頭から消えてなくなれっ
凄い念力の2人は何処でもない真っ白な世界に飛んでった

これはあまりネタバレなしで観たい作品
「CUBE」のヴィンチェンゾ・ナタリ監督とだけで充分かもしれない
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日陽はしづかに発酵し…(1988年製作の映画)

3.9

中央アジア ウラン採掘坑跡地トルクメニスタン
医師マリャーノフは自然破壊や独裁者の強制移住と差別によって僻地に追いやられた人々の大半は死んでしまった現実と向き合う

フィルムが焼けて溶けそうな黄色い荒
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ヘカテ(1982年製作の映画)

4.0

ジュリアンと心のままに漂うクロチルドとの出逢いが美しい
窓辺に片肘を掛ける2人を光が照らしてる

1人1人の言葉に哀愁がある

愛情の片側

「天使の影」でも感じたダニエル・シュミットの映像を通して見
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百年の夢(1972年製作の映画)

4.2

宇宙人が☆会いにくる
と感じるみたいなオープニングの信号音

やはり予想以上の凄い村人が続々と登場
個性から発する時間空間に気が遠くなる
瞳が澄んでて 笑顔が可愛い

人生で何が大切ですかという投げか
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ラテン・アメリカ/光と影の詩(1992年製作の映画)

4.5

祖国が大きく傾き沈没していく
自分だけの悩みが以外の問題にゆっくり塗り替えられていく

オープニングのカッコ良さは並外れてました
幻影を見ているような祖国が崩壊するなんて思いもよらないように心の隙間に
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フリークスも人間も(1998年製作の映画)

3.6

セピアカラーの20世紀初頭 ロシア・サンクトペテルブルク

青みを帯びたセピアから黄色へと変化する瞬間の爆発音なのかと思ったカメラで撮影するときのフラッシュの発光音が衝撃

ブルジョア階級のリーザと医
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ルパン三世 ルパンVS複製人間(1978年製作の映画)

3.9

賢者の石を巡って不死身のマモーと対決

カリブ海に浮かぶ世界一の大富豪ハワード・ロックウッドの島

*通りの神秘と憂鬱*ジョルジョ・デ・キリコの通りを走りサルバドール・ダリの時計の横も走って逃げるルパ
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恋のドッグファイト(1991年製作の映画)

3.7

2人の出会いは誰が1番ブスなのかを決めるゲームというかなり最悪なタイミング

リバー・フェニックスは最高です
リリ・テイラーが羨ましい
煙草の吸い方がオッサンだけどっ爽やか
30年前の映画なのに時代を
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聖なる泉の少女(2017年製作の映画)

3.9

記憶が拐われるほどの美しい水の表現
水の飛沫が鼓膜に細かく響いてくる

癒しの手を持つ一族は聖なる中にいる日常の生活
他とは違うのに嫌になっている娘ナーメ
出て行きたくなったとしても
でも自分は人とは
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死神の骨をしゃぶれ(1973年製作の映画)

3.6

熱血フランコ・ネロ警部はイタリアンマフィアに月夜の晩ばかりじゃねぇぜと脅されても怯まない

情熱的な顔の作りなのでこれだと思うと突っ走るかと思うとちゃんと上司に報告します
OKがでれば悪い奴らの両方の
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モスクワ・天使のいない夜(1992年製作の映画)

3.7

「自由はパラダイス」から6年後
なんともカッチョいいジャケット

光の奥から走って近づいてくる男の影
カッコいいぃぃ☆

何も変わらない誰も変えようとしない街サラトフを出て元レスリングだったボブはモス
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ビョークの『ネズの木』〜グリム童話より(1986年製作の映画)

3.8

ビョークが草の上に置かれた透明のガラスケースに眠っている

男の子の母親は鳥だった 人間とは生きていくことは出来ないから鳥の国へ戻っていった

鳥に心臓が結びつけられて男の子は寂しがって泣いていた
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ブラックボード 背負う人(2000年製作の映画)

3.8

イランとイラクの国境を超えて重い荷物を運ぶ子供たちの長い列は足下が崩れる岩山を歩く
空襲で学校を失ったイランの教師たち
イランに難を逃れていたイラク人らは故郷の村に戻ろうとしていた
サミラ・マフマルバ
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ぼくは歩いてゆく(1998年製作の映画)

3.7

イラン人のファルハードは担保証書がないために警察に拘束された
留置所でお兄さんたちに遊んで貰っている 名前を呼ばれて振り向いた時の楽しそうな満面の笑顔 天真爛漫なのが辛い

父親はヤクで世界が動いて
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