RIOさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

ロープ(1948年製作の映画)

3.5

摩天楼が窓から見える部屋の真ん中に置かれたチェストの周りに人々が集まり誰もその中身は知らない

すぐそこに在るのに蓋を開けばあるのに開けられない一線
様子のおかしいブランドンとフィリップ
疑問を持つル
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クジラの島の少女(2002年製作の映画)

3.6

🐚歓迎されなかった子供ではなかった

可愛いサムネには全くと言っていい程の遠いマオリ族一色だった

族長となる筈の男子が死んでしまった
村には予言者パイケアが必要だった
祖父コロは後継者を育てるためマ
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タブウ(1931年製作の映画)

4.5

島の奥地の川に緩やかに流れる花冠
みんなから離れて2人になったマタヒはレリの頭に花冠をのせる🌺

島に訪れた帆船を迎える島民たちがカヌーで競って波を切る クジラのように潜り舟を下から押す少女が泡で見え
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ふしぎの国のアリス(1951年製作の映画)

4.2

アリスの柔らかい髪と大きなスカートが素敵
チェシャ猫が出てくるととても安心する

音楽が良いんですよね

いつも発作的に思い立って
死ぬほど観てきてますが全然飽きない

扉を開ける為の策がなくて困って
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ジャネット(2017年製作の映画)

3.5

双子の修道女のデュオが良かった
何でも急に歌い出す構成に驚きながらもこの2人は役柄を変えて出てくる 歌が上手い

Igorrrの音楽にフィリップ・ドゥクフレの振付にクルクル☆フワフワ回り遂にはヘッドバ
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ウィスキー(2004年製作の映画)

3.7

手垢が積もってそうな靴下の小さな町工場
働く人間と古い製造機械は元気がない
3人の従業員は殆ど話さない

ハコボの母親の墓石建立式のために弟エルマンがブラジルからやって来る

ハコボの弟に対するメンツ
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金の国 水の国(2023年製作の映画)

-

嘘には嘘をつくと誠になる

ほんとに恩になった人に恩を返すのに思慮深いマッチョたち
建設的な事ほど始めるのは難しいけれど爽やか
自分のようなひねくれには✨✨だった

建築家のアジーズは安藤忠雄似だった
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明りを灯す人(2010年製作の映画)

3.7

中央アジアの真珠と呼ばれる聖なるイシク・クル湖 そのほとりの小さな村

キルギス族伝統の羊毛で作られた帽子を被り生活する人々
荒れた土地には何もなく若者はロシアやカザフスタンに出稼ぎに行ってしまう
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ヤンヤン 夏の想い出(2000年製作の映画)

3.7

伝染する「何の用だっけ」がとても可笑しい

偶然見た父親のかつての恋人
ヤンヤンが見ることも想像もつかない世界が繰り返される真実の半分
前からしか見えないなら半分しかわからないということ
その時は意味
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冬冬の夏休み(1984年製作の映画)

3.8

冬冬*トントンと妹の婷婷*ティンティンは田舎の祖父母の家にやって来た

お婆ちゃんの傍から離れない婷婷が効いてなさそうな弱い力で肩をずっと叩いてて可愛い過ぎる
命の恩人の寒子が意識を失ってしまい心配
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利休にたずねよ(2013年製作の映画)

3.8


盆に揺らぐ銀の月

利休が盆に桜の花を生けるその完成は迫力があった勅使河原宏の「利休」朝顔も凄まじかった 自分まで身の奥まで斬られた感覚

動と静
動乱の時代に対して大きな静の世界が必然であったよう
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パリタクシー(2022年製作の映画)

4.0

リーヌ・ルノーとダニー・ブーン
始まりから終わりまでホントウに良かった

小さなバックミラーに映るブルーサファイアの瞳をしたマドレーヌ
瞼に映し出される断ち切った想い 遠い思い出が美しい

理解しがた
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五月のミル(1989年製作の映画)

3.8

家族のみんながしっかり結ばれていました
大きな木の下で自然の恵みと風の音に耳を傾けている

ミルにも弟にも孫たちにも
決まった道はあるようでない

いつでも見えない存在が影響して
雲が形を瞬間で変える
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素晴らしき放浪者(1932年製作の映画)

4.0

さすらいのウェスタン級の命の重さ
自分から川で溺れ死んでも天国に行けるよというライトタッチ

大切な犬がいなくなりブーデュは街を歩いているうちに人生の虚しさに耐えられなくなってセーヌ川に飛び込んだ
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ポスタル あの日、僕の人生は壊れた(2019年製作の映画)

3.0

フィリップが手に届きそうもない天辺を見上げて最大に手を伸ばす

これを青春と言っていいのか
成長と解していいのかどうなんだろう

崩壊していく様なのではなくて
もうフィリップは壊れてる

荷物が受け取
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あさがくるまえに(2016年製作の映画)

3.9

夜明けの海の波の冷たさが
頬と爪先に伝わってくる

最愛の息子のシモン

見た目は眠っているようなのに
血液に溺れてしまった脳はもう動かない
医者から伝えられるドナーの提供

何も言うことが出来ないシ
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ジュース(1992年製作の映画)

3.7

Cypress Hill * Naughty by nature
音楽がひたすらに良い

みんなの分かれ道

パンツ1枚の2PACはまだ愛らしい
スティールの作ったご飯が勘弁🔥金歯の彼女も強烈だった
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yoidore(2021年製作の映画)

3.6


星空の下
缶を投げて蹴って上を見上げて歌え

溢れる情熱 小さなバイブス
扉が開かれ伝説はそこから
底から生まれるのか

こういう夜も悪くない
余韻が好き




バンカー・パレス・ホテル(1989年製作の映画)

3.5

脳の回路をいじられているような人物たちは乳白色に塗られている世界に閉じこめられている

レプリカント要素とディストピアの世界
地獄の真上に建てられたホテルは暖かさと冷たさがない空気感が漂う

窓から人
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.7

他者を助ける事で自らが救われてたように見えた いかに見た目に騙されたり物に捕らわれてしまうか
正しいとは臆病者が考え出した小箱

日常においては堂々巡りのここから出たいと願い 他の世界に行ってしまえ
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闇の曲り角(1946年製作の映画)

3.6

闇の曲がり角の向こう側に誰かがいる
うーカッコ良かった

探偵のブラッドを誰かが罠に落とそうと狙っているのにどうすることも出来ない

ある日 事件が起こってしまう
黒幕を手掛かりの無いなかで秘書のキレ
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デ・ジャ・ヴュ(1987年製作の映画)

4.5

トブラー博士は革命家ゲオルグ・イェナチュはどうやって殺されたのかを考えている

リートベルク城へ向かった記者のクリストフはデジャブを何度も見たことで神経を磨り減らしてゆく
過去が目の前で再現されてイェ
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天使(1937年製作の映画)

3.6

マレーネ・ディートリッヒの白いラインを入れた下瞼のアイメイクが新鮮

個人的な見解の*天使*というタイトルに少しだけ無理を感じながらもすっかり天使の美しさに夢中になってました

夫のデスクの上の奥さん
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ヒューマン・ボイス(2020年製作の映画)

3.6

斧で切る 割る 燃やす🔥

ティルダ・スウィントンはインテリアとファッションの超ハイセンスと合う

BALENCIAGAのドーム型ドレスやターコイズ色のスーツなんてティルダでないとというぐらいぴったり
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フィガロ・ストーリー(1991年製作の映画)

3.7

フィガロストーリー 3作品オムニバス
みんなでフィガロに乗っている

3#「Keep it for yourself」N.Y
監督 クレール・ドニ

ソフィーは恋人に呼ばれてN.Yに来たのに肝心な彼が
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1001グラム ハカリしれない愛のこと(2014年製作の映画)

3.8

お父さんの重さを量って-21gになるのがフワッとします

マリエの家のブルーグレーの扉から始まり
ブルーに染まるひんやりした体感がある
とっても落ち着く配色

物理学者のパイがサイクリングの途中で聞こ
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火の馬(1964年製作の映画)

3.8

幼いイワンとマリチカがクルクル回っている中心に咲く小さな花からの木漏れ日

結ばれる運命を川の流れが持ち去ってしまう
マリチカの行き先を暗示する長い長い筏には若い木が差してある

孤独という歌

イワ
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フランソワ・トリュフォー 盗まれた肖像(1993年製作の映画)

3.6

オリヴィエ・アサイヤスはトリュフォーの表現は優しくても底辺には激しさがあってあくまでも自伝であると語る

ジャン・ルノワールが「突然炎のごとく」で食事しているジャンヌ・モローの笑顔を見てあれは自分が撮
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新・黄金の七人=7×7(1968年製作の映画)

3.8

黄金の7人のメンバーのロッサナ・ポデスタは出てないけれどガストーネ・モスキンがいました ズラ頭はとても気持ち悪い ww ゴッドファーザーでのインパクトの方が強い

濃い顔をした男たちでかなりの大金をせ
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王様の耳はロバの耳(1950年製作の映画)

4.2

カレル・ゼマンの動かす人形がとにかく可愛い 何となく目が明後日の方向で
誰も彼もがお腹が出ていて足が超短め
このチコチコした動きはずっと飽きない かといって滑らかな動きもあってセンスが抜群

艶々の大
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ストーカー(1979年製作の映画)

5.0

200年前に隕石が落ちてきた

立入禁止の地域である“ゾーン”へ3人の男たちが出発する

境界地帯にいる警備兵の他 誰もいない
荒廃した世紀末“ゾーン”には望みが叶えられる部屋がある

アンドレイ・タ
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モスクワは涙を信じない(1979年製作の映画)

3.8

幸せを願っている彼女たちが不幸のどん底に落とされたらと不安に感じながら観てたけど暖かい気持ちになれた

心に受けた傷は人を強くする
幸せになりたいという気持ちは強くもするけど弱らせる力もある 涙の種類
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ニコ・イコン(1995年製作の映画)

3.8

ニコ

歯と髪がボロボロのニコ
何の変哲もない朝に突然ナイフを突きつけてくる

1986年バルセロナで撮ったニコのインタビュー 暗く狭い部屋に小さな窓から光がニコを柔らかく照らしている
宇宙を彷徨って
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夏の夜は三たび微笑む(1955年製作の映画)

3.8

悲しい者 虐げられた者
夢破れた孤独な者のために微笑む

女優デジレーの晩餐会に呼ばれた人間たちが1つのテーブルに着く
デジレーとその愛人だった弁護士エーゲルマン
その弁護士の妻とその妻に想いを寄せる
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ボイリング・ポイント/沸騰(2021年製作の映画)

3.5

仕事の後に観ると色んな事を考えてしまう
めちゃ忙しい時に細かい事を言ってくるスカイだけは殺意湧く

レモンクリームが美味しそうだった🍋
リゾット・鴨・ヒラメ!映画のフォーカスポイントは違うと思うけれど
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ある惑星の散文(2018年製作の映画)

3.0

いつになったら機首が上がるのか
停滞と喪失にいるルイと芽衣子さん

ビデオカメラは人間の記録装置でもあったのが意志を伝えるツールと変化している

1人で立ち上がろうにも力が出なかった2人がやる気になれ
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