ぴーさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

T-34 レジェンド・オブ・ウォー(2018年製作の映画)

3.8

わざわざ今観んでもというタイミングではあるが、あえて色々な意味を込めて。

申し訳程度のラブロマンスに、なんならナチすらどうでもよさそうな扱い。
とにかく戦車が、戦車だけが撮りたいんだ!!という熱い想
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バイス(2018年製作の映画)

3.9

ラストのメタな語りかけからの、ダメ押しで差し込まれる聞き取り調査の様子。
アダムマッケイの怒りはとことん民衆に向いてるのねえ。
『ドントルックアップ』はちょっと寓話的すぎて自分にはハマらなかったけど、
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アフター・ヤン(2021年製作の映画)

3.4

オープニングの家族ダンスで最高潮を迎えて果ててしまった。ここまで冒頭の期待に裏切られることもあまりない。

A24メイドなりに映像は綺麗。AIとかアンドロイドとかに壊滅的に興味がない自分には本が退屈す
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沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)

3.8

長くて敬遠してたけど意を決して。
覚悟はしてたけど、信仰がない人間にはどうしても他人事にしか思えないので、スコセッシの映像を楽しんだというだけ。

とはいえ動きがあまりないのでちょっと退屈ではあった。
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ムーンライト(2016年製作の映画)

3.9

満を持しに持した。持しすぎた。
最初のワンカットで「はい、もう良い」ってなる類のやつですた。
音楽と映像の配置の仕方だけで満足できる。

ゲイであることよりもまともな親を持てないことのツラさや理不尽さ
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スペンサー ダイアナの決意(2021年製作の映画)

4.0

とにかくクリステンスチュワートがすごい。目だけで十分に人を泣かせる力がある。
コロナ初期の短編オムニバス『Homemade』でも光っていたあの演技。

それに加えてとにかく沢山の視線を写しながら、ふわ
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リトル・フォレスト 夏・秋(2014年製作の映画)

2.9

ダメだ、退屈すぎる。ギリギリのところでなんとか耐えてたけどなんか半分で区切れたから脱落。これを映画と呼ぶには無理がある。

大阪と東京の都会にしか住んだことないから田舎暮らしへの憧れはわかるし、橋本愛
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12モンキーズ(1995年製作の映画)

3.8

片目が赤いレーザーに改造されたブルースウィリスは出てこなかった(がっかり)。

地味に初テリーギリアム、確かに色々と独特やけど劇伴とか割と好き。

よく考えられた本と演出。
絶妙にただの精神疾患にも見
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白い自転車(2019年製作の映画)

4.0

あれよあれよと思わぬ方向に話が進み取り返しのつかないことになっていく様が、ワンカットでよく表現されている。
原題はWhite eye。白人の目には見えない世界がある。

国旗の写し方が憎い。

3つの鍵(2021年製作の映画)

3.8

普段はあまりそういう観方をしないけど、ついルーチョに感情移入してしまってツラかった。
終盤のフランチェスカの言葉で、彼と全く同じように泣き崩れたかった。

自分以外の男はとんでもない獣だと思っている。
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PIG ピッグ(2021年製作の映画)

3.9

観る前には全く予想もしないような話の運びなのは間違いないけど、思い返せばめちゃくちゃ細やかな描写の積み重ねが確かにあって、じんわりと来るものがある。

字幕には表現されてないけど、英語における動物の代
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秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)

4.0

冒頭のカットからずっと、あまりにも映画的でゾクゾクしていた。今まで体感したことのない70分間強だった。

子どもの目線の高さにカメラが据えられているのは珍しくないけど、せっかく森を歩くシーンでも引かず
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スノーピアサー(2013年製作の映画)

3.3

どこまでシリアスでどこまで笑かそうとしてるのか宙ぶらりんで、最後まで掴めなかった…。
リアリティラインもよくわからず、ティルダスウィントンのキャラもよくわからず。

ポンジュノもホンギョンピョも活劇は
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宮本から君へ(2019年製作の映画)

3.0

最初っから最後まで全く掴めなかった。なんだなんだ。何が起こってるんだ。なんなんだ。何をどう観ればいいんだ。わざわざこれを2019年に映画化する意味は一体なんだったんだ。
すっかり頭を抱え込んでしまって
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百花(2022年製作の映画)

3.9

冒頭からかなり冴え渡った演出と、エキセントリックな撮影でインパクト抜群。
基本的に長回しでカット割りはほとんど(まったく?)なく、えぐい被写体深度で周りが見えない。人間の視界をそのまま写しとったような
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ジョージア(2020年製作の映画)

-

ぼんやりとしか話が見えてこないまま終わった。
留学とかトンカツとか何やったんや。

ブエノスアイレス 4Kレストア版(1997年製作の映画)

3.8

初ウォンカーウァイ。
画角も色彩も新鮮で面白い。

ともすれば美しい関係性ばかりが描かれがちなゲイカップルだけども、ヘテロカップルと同じような醜さもあれば、やはり男同士ならではの困難もある。
という当
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バーニング 劇場版(2018年製作の映画)

3.9

個人にとってミステリーのような現実世界。
それぞれがそれぞれによくわからない仕組みで回る気色の悪い世界の集合体。

別にミステリーのジャンル映画ではなく、いかにも韓国映画らしいテーマに上手く書き換えら
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パプリカ(2006年製作の映画)

3.7

夢と映画とネットを、ジャックインやアバター的な発想で繋げたかったのはわかるけど、すべて並列にしてきまうのはどうかと…。
エヴァ引用も含めて“気持ち悪い”ゼロ年代感に置いてけぼり。

映像はすごいから観
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ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

4.0

なーんも優れてるとこはないんやけども、絶対に嫌いにはなれん。

だってブラピとバッドバニーが日本(ということに一応なっているハリボテの中)で殴り合ってるんやもん。
その他もカメオ含めキャストが最高すぎ
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ロレーヌは歌えない(2016年製作の映画)

4.0

この世界で生きたい!!

発想が天才のそれ、というやつ。
ミュージカルを引きの長回しで撮るだけでこんなにも異様に写るのか。
それでいてミュージカル愛が伝わってきて最高。

灼熱の魂 デジタル・リマスター版(2010年製作の映画)

4.0

ど頭のRadioheadで引き込まれるも、前半はスロースタート。
かと思いきや、迂回しながら進む(ように見える)ストーリーを、観客に説明しすきず理解させながらグイグイ釘付けにしていく構成の巧さ。

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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

3.9

どう考えてもこっちの方が“Don't Look Up”。

馬とフィルム(さらに言えば連続写真)、車(バイク)とデジタルの対比。
見る/見られるまなざしのド直球描写であったり、映画についてのメタな言及
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反逆のパンク・ロック(1983年製作の映画)

4.0

それが何たるかも知らないまま、自分でも理由すら分からないまま、10代の頃からずっと惹かれると同時に距離を感じていたパンクというものが少しは分かった気になれる。

映画としてどうこうよりも資料的価値が大
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グッドフェローズ(1990年製作の映画)

4.0

個人的にスコセッシ作品は、観やすいタイプと退屈なタイプの両方あるのだけど、これは予想に反してかなり観やすいのスコセッシだった。
重厚な『アイリッシュマン』的マフィアドラマを覚悟してたけど、むしろ基本的
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メアリーの総て(2017年製作の映画)

3.0

開始7分でダメってわかるくらいダメな映画。ここまで退屈な映画は久々に観た。

アリア一瞬しか出てこんかったな。

クイーン&スリム(2019年製作の映画)

4.0

とにかく映像への意識が130分超も途切れない。
撮影の手業の多さ!そして美しく映えるブラックの肌も素晴らしい。
穿った見方をすれば監督デビュー作で詰め込みすぎとも言えるけど、それぞれが洗練されてるおか
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授業の後で(2018年製作の映画)

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悲しい話と美しい映像合わせたらあかんて…つら

ドラゴン・タトゥーの女(2011年製作の映画)

4.1

自分にとってなにか大切な映画になるかと言われればそうではないかもしれないけど、非の打ち所がなくて完璧な作品。

この手の捜査モノは映画作家としての力量がモロに出る。下手な監督だと底抜けに退屈で文字通り
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スノーデン(2016年製作の映画)

3.8

長え〜と思って観始めたけど、情報量が多いのとテンポが良いのとで意外と観れる。
音楽の使い方がなかなかエキセントリックで何回か「!?」てなった。

ラストの演出が全く違和感ないジョセフゴードンレヴィット
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