さわだにわかさんの映画レビュー・感想・評価 - 10ページ目

さわだにわか

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三人の顔役(1960年製作の映画)

4.5

川口浩のヤクザとか絶対弱いじゃーんと最初にスクリーンに姿を現した時には脳がニヤけたがこれが意外とサマになっていて、ボスの長谷川一夫とは対照的な貫禄のなさがかえって義理とも人情とも無縁の現代インテリヤク>>続きを読む

クリーチャーズ 異次元からの侵略者(2012年製作の映画)

5.0

キッチュなモンスターのいっぱい出てくる無邪気なこども映画かと思ったら『スキャナー・ダークリー』と『裸のランチ』と『ラスベガスをやっつけろ!』と『ゼイリブ』とこれの5本で現実の壁を突き破れオールナイトを>>続きを読む

ガメラ対深海怪獣ジグラ(1971年製作の映画)

5.0

辛辣な意見が多いのもわかりすぎるほどわかるが子供騙しの超特盛、俺は最高におもしろかったです!
昭和ガメラの全面白要素をノン取捨選択で片っ端から詰め込んだような強引シナリオは悪く言えば焼き直しかもしれま
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ガメラ対宇宙怪獣バイラス(1968年製作の映画)

4.0

先にギロンを見てしまったので真面目にやってるなぁといたく感心したが別に真面目にやってない。いや現場ではみんな真面目なんでしょうが。
このあたりになると俺が好きだったガメラのSF性というのはだいぶ失われ
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ガメラ対大悪獣ギロン(1969年製作の映画)

5.0

シュールで投げやりなストーリー、必然性のまったくない残酷描写、アキオ君とトム君のオフビートなやりとりが諸星大二郎の「栞と紙魚子」を彷彿とさせたので超最高だったが何の映画を見ているのかはわりとわからなく>>続きを読む

パブリック・ハウジング(1997年製作の映画)

5.0

ワイズマンの映画はめんどくさいので全部スコア5でいいのですがこれの特に面白かったところはあれだな役者、みんな役者だよねすいません寝てたので役職的なやつがわからないのですが自治会のゴッドマザーみたいな人>>続きを読む

浅草四人姉妹(1952年製作の映画)

4.0

タイトルで検索しても出てこないからフィルマのデータベースなんてたかが知れてるねぇと思っておりましたが銀座三人娘のタイトルで検索していた俺が全面的に悪かった。すいません(末娘の影が薄い点、デートでテアト>>続きを読む

ガメラ対大魔獣ジャイガー(1970年製作の映画)

4.5

町工場のこども潜水艦でガメラの決死圏に突入する奇想天外とその町工場の親父がやっさん(風)とかいう泥臭さが大阪万博を背景に同居する荒技も今日の目から見るとなんとなく時代のリアリティが感じられて興味深くな>>続きを読む

幻魔大戦(1983年製作の映画)

4.0

キャラデザ大友克洋と言われても主人公がずっと学ランを着ているのとオカルトタームの乱れ飛ぶ台詞によりつのだじろうの絵に見えて仕方がないのでそう思うことにする。それで別に問題ない。たぶん。

幻想的な美麗
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獄門島(1977年製作の映画)

4.0

わりといつもそんな気もするがこれは特に被害者が浮かばれなくて良い。殺しの動機も酷いが金田一まで被害者が殺されようが生き残ろうがどうでもよさげでこれまた酷い。もっと殺されないように目配りしてあげればいい>>続きを読む

マッドライダー(1983年製作の映画)

4.0

映画が始まると西暦3000年のポスアポ荒野を突っ走るポリカーがでんと出てきたので警官が主人公かマッドマックスものだしと思っていたらスーパー装備の殺人カーと首刈り銀球を操るマカロニウエスタン的風来坊が現>>続きを読む

青いガーディニア/ブルー・ガーディニア(1953年製作の映画)

5.0

夫の不義により酒だもっと酒を持ってこい状態に陥った可哀想なアン・バクスターの少女的な仕草がキュート。バクスターの憂さ晴らしの相手としてアジアンレストランというかナイトクラブというのかもしれないがその狭>>続きを読む

ハウス・バイ・ザ・リバー(1950年製作の映画)

5.0

己の弱さをより弱い立場にある他人を踏みにじることで塗りつぶそうとする小説家と家政婦その2及び殺人を娯楽消費する大衆そして真剣に事件を解決する気など更々ない警察検察裁判官どもが邪悪にも程があったので満点>>続きを読む

女王蜂(1978年製作の映画)

4.0

歯車でギャー!とか寄木細工でおー!(加藤武)とかキッチュなギミック満載、尖った編集はスタイリッシュをすっ飛ばしてアバンギャルドの観なのでいつにも増してストーリーが頭に入ってこないが、これも「病院坂」同>>続きを読む

熱き夜の疼き/クラッシュ・バイ・ナイト(1952年製作の映画)

4.0

漁船が港に入ってきて逃げるアシカ、群がるカモメ、魚の水揚げ→水産加工工場で一次加工…っていう感じで物語の舞台の産業システムを俯瞰するところから始まるっていうの良いな。
映画館の場面でバーバラ・スタンウ
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大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン(1966年製作の映画)

4.0

バルゴン恐いんだよ。ギェッギェッギェーって短く切った鳴き声が耳障りだし魚みたいな目玉が気持ち悪いし。必殺技は近距離用のフローズン舌ビームと遠距離用のレインボー熱線の二種を備えた反則性能だから恐いし強い>>続きを読む

病院坂の首縊りの家(1979年製作の映画)

4.0

錯綜しまくる筋はよくわからんがユーモアとスプラッターの配分がサスペリアPART2っぽかったのでジャーロのつもりで楽しめたという映画なんですけど暗室の殺しとかはあれやっぱ影響されたんじゃないか、アルジェ>>続きを読む

フルスタリョフ、車を!(1998年製作の映画)

4.0

アレクセイ・ゲルマンという人の映画、「道中の点検」も「戦争のない20日間」も大爆睡をかましているので俺はもう生理レベルでこのリズムに合わないんだと思う。「フルスタリョフ」はそれでもまだ見れた方だが「道>>続きを読む

人間機械(2016年製作の映画)

4.0

ぐぉぉぐぉぉがちゃんがちゃんと規則的にやかましい工場ノイズが子守歌のように作用しすごいすやすやと眠ってしまった。
なんでも撮った人の子供時代の記憶が冒頭のふわふわしたワンカット工場見学に表れているとか
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ブラッド・マネー(2017年製作の映画)

4.5

ラッキー・マッキー映画のアンチ・ヒロインは男に気に入られるつもりなど毛頭ないし一切の情けをかけたりもしないしついでに全力で殺しにかかってくるから良い。
それはもう諦めろよ的な絶体絶命シチュエーションに
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大怪獣ガメラ(1965年製作の映画)

4.0

ラディカルなガメラ擁護派だったはずの亀少年がいつの間にか権力(大人)におもねりガメラ追放の暁には「ぼくも将来はおじちゃんみたいな科学者になります!」などとのたまうがお前は最後までガメラの味方であれよっ>>続きを読む

シルバー・グローブ/銀の惑星(1987年製作の映画)

4.0

宇宙飛行士かどうかも実は流し見なのでよくわかっていない異星に降り立った地球人の熱狂的なポエトリーリーディングを延々長回しで撮っていくような映画だったがそのポエトリーリーディングというのが脈絡もなく突然>>続きを読む

空かける花嫁(1959年製作の映画)

4.0

志村喬のお小言吝嗇爺っぷりが度を超していて従業員に給与を渡す際にもっと節約しろだの太り過ぎだから健康のために痩せろ(か、関係ない!)だのいらん一言を必ず付け足すのだからひどいがそれはまだいい方で一番す>>続きを読む

スカイ・クロラ The Sky Crawlers(2008年製作の映画)

4.0

押井が客のことを考えて作ったと語る映画はだいたいどれも面白くないの法則に従いだいたい面白くない。

(脚本ですが)『人狼』タイプ。大人らしさと格好良さの空虚な記号に満ち満ちていて、それがハリボテ世界と
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オブザーブ・アンド・レポート(2009年製作の映画)

5.0

『万引き家族』に関して是枝裕和はこの映画で様々な社会問題が可視化されればよい的なことを書いていたが、ここのレビューを読んでいると『オブザーブ・アンド・レポート』も諸々可視化しているなぁと思うよ。

極私的エロス 恋歌1974(1974年製作の映画)

5.0

時代の記録とか「撮られることを本人が希望した」とか、作り手のそんな言い訳じみた言葉に従って盲目的に映画を観る必要なんてないし、蛮勇と裏表の計算とか愚直と同居する狡猾を極私的のマジックワードで覆い隠そう>>続きを読む

ガザの美容室(2015年製作の映画)

4.0

美容とガールズトークで常態化した破壊と抑圧に抵抗!的なフェミニンなやつだと思っていたが(ポスターもそんな感じだし)あの美容院に集う女の人たちは他に行き場がないからあそこにいるだけで、逆に美容院っていう>>続きを読む

ザ・ビッグハウス(2018年製作の映画)

4.0

急にお腹が痛くなってしまってトイレに駆け込んだので冒頭シーンが見れず。もったいない。たぶん予告編に出てきたスカイダイビングなんでしょうが。

こんな盛り上がんの学生アメフトっていう驚きはありつつも俺み
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桃太郎の海鷲(1943年製作の映画)

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戦中の映画プロパガンダがナチスドイツのそれを手本としたんなら眼目は劇映画よりも併映で付く戦況ニュースフィルムとかにあったはずなので、ニュースを見せるために桃太郎の看板で客を釣ってる感がガチ。
桃太郎と
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ゴッド・スピード・ユー! BLACK EMPEROR(1976年製作の映画)

4.5

脱退の意向を示した年少メンバーを総長が冷酷に突き放す場面、東映実録でよくある組織拡大の道具として使った松方弘樹を梅宮辰夫が捨てる場面を彷彿と…。

そう切り取られているから、だとしても根は素直でしっか
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スクラップ集団(1968年製作の映画)

5.0

スクラップの中にこそ人間ありと『独裁者』のチャップリンをパロった尊厳死マニアの三木のり平(無論、ヒトラーの安楽死政策を指している)を排泄物マニアの渥美清、ゴミマニアの小沢昭一、底辺人間マニアの露口茂と>>続きを読む

茶目子の一日(1931年製作の映画)

5.0

国立映画アーカイブの小劇場プログラムで見たのですが他の上映作品が「煙突屋ペロー」「三匹の小熊さん」それからこれを挟んで「オモチャ箱シリーズ第3話 絵本1936年」。
日本映画のトーキー化と軌を一にする
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タイヨウのうた(2006年製作の映画)

4.0

いやよかったよかった。薄明の町を所在なげに漂っていたカメラが窓際のYUIを捉える瞬間、その遠い視線の先に塚本高史がサラリと現れる瞬間、岸谷五朗の爪切りを経て夜の町でアコギをかき鳴らすYUI、の瞬間です>>続きを読む

騎士の名誉(2006年製作の映画)

3.5

こういうシュール系のコントやる人いるなぁっていうお笑い映画を黙って見るのは辛いので作品というか上映環境が俺には合わなかったんですよ。ダルそうに月桂樹を探すサンチョとかニヤニヤ止まらんのにね。

TECHNOLOGY(2016年製作の映画)

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こころとからだのおもむくままに作りたいものを作ったんだろうなっていう個人映画に良いも悪いも無いのでこういう映画かぁ、としか外行き用の感想が出てこない。どことなくJ.G.バラード。