notitleさんの映画レビュー・感想・評価 - 17ページ目

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善惡の刃(2016年製作の映画)

3.6

色々上手くいかず窮地の弁護士と、冤罪で捕まり、出所した今も、先の見えない日々を過ごす男の実話ベースの話。あいも変わらずこの国の杜撰な捜査で呆然とする。ダメ弁護士の筈が熱くて、口が達者なので割と爽快感が>>続きを読む

また一緒に寝ようね(2015年製作の映画)

3.5

少し精神を病んでる彼と、過去に幻影をみる先輩と私の一夏の話。周りなんか一切見ず、ズケズケと土足で人の感情を踏み荒らしていった。残酷でいて、本質を突いたような言葉を極稀に放り込んでくる。もう大人になって>>続きを読む

テロ、ライブ(2013年製作の映画)

3.6

国家に謝罪を求める爆弾魔と、何故かその男に指名されたキャスター、そして、国やテレビ局との様々な心理戦。本当に辟易する程に全てが利己主義。社会に対するアンチテーゼ。切替が多用された編集で、リアルも何もな>>続きを読む

LION ライオン 25年目のただいま(2015年製作の映画)

3.9

不運が重なり、見知らぬ土地に降りた男の子が、成長し故郷を探す物語。点在する、微かな記憶を繋ぎ合わせ蘇る過去。消えぬ残像、周りに分からぬ葛藤。各々の優しさが生んだ奇跡。世は優しさで溢れている。少しでもこ>>続きを読む

彼女がその名を知らない鳥たち(2017年製作の映画)

3.5

試写会にて。別に全員がクズではない。嫌いだが、世に多々いる。自分はこれを愛とは呼べないし、これが愛ならば、愛なんて知らんや、と思った。唯、恋人でなく親子に置き換えた時、ストンと腹に落ちた。愛とは、様々>>続きを読む

くも漫。(2017年製作の映画)

3.1

ヘルスのプレイ中に、くも膜下出血で倒れた男の闘病生活。原作マンガを淡々と映像におとしてる感じ。なんとなく、シュールで、なんとなくほんわか。でも、これなら正直、漫画でいいや、ってなってしまう。妹とお父さ>>続きを読む

GREAT ROMANCE Ⅱ(2017年製作の映画)

3.2

走馬灯の如く、蘇る思い出。
the wisely brothersのThursdayがとても良い曲。

少女邂逅(2017年製作の映画)

4.2

虐められてる女の子と、彼女に手を差し伸べた「紬」という子の記録。作品全編を美しく、危うい何かが覆ってる。死ねないから、ただ生きていた。拓けた世界は美しい。でも自分の為に動いてる訳ではない。戻れない。こ>>続きを読む

イレブン・ミニッツ(2015年製作の映画)

3.6

17時からの11分間の様々な人たちの群像劇。そこにドラマがあるかどうかは関係ない。前後はバッサリ切られている。唯、一部人物は、17時以前の行動が描かれている。これがいけてない。結局、すべてはモニタに映>>続きを読む

兵隊やくざ 脱獄(1966年製作の映画)

3.5

再び、脱走からの続き。
また監督変わった。が、相変わらず楽しく観れる。もう笑かしにきてるとしか言いようがない、強引な脱走。前作よりは道徳観念は引き戻した。愛した女よりも、男の絆。そろそろ男二人のベッド
>>続きを読む

人生フルーツ(2016年製作の映画)

4.0

特別な、驚くべき何かが描かれてるわけではない。目の前のものと向き合って、蔑ろにせず時を過ごした結果。これがとても素敵なこととしてフォーカスされる社会でなく、当たり前の世界になるといいな。こんな風に生き>>続きを読む

肌の隙間(2004年製作の映画)

3.8

殺害された女性の、自閉症の妹と、引きこもりの息子による逃亡劇。瀬々監督のピンク映画作品。ムナクソ悪い。唯、二人は本当にピュアだっただけだと思う。右も左もわからない。でも、何かを学び利害関係が生じた瞬間>>続きを読む

祭りの準備(1975年製作の映画)

3.9

村の煩わしい人間関係。全てに辟易し、新しい一歩を踏み出すまでの話。匂いまでもが浮き立ってくる。皆、欲望のままに少しずつ狂っている。閉鎖的で燻ってるエネルギーの捌け口が、性でしかない。異常が普通になって>>続きを読む

独裁者と小さな孫(2014年製作の映画)

3.4

ある国で起きたクーデターから逃げる、独裁者とその孫の話。見え隠れする横柄さや証言だけでは、極悪非道感があまり伝わらずリアルさに欠ける。意図してなのかもしれぬが。民主主義と多数決主義、国民はどんな未来を>>続きを読む

月光の囁き(1999年製作の映画)

4.3

愛し方を知らない少年と、少し歪んだ愛を、上手く処理出来ない少女の話。世間では、変態と呼ばれる類い。唯、拗らせた結果ではなく、初めて通る道の歩き方を知らないだけ。甘酸っぱさと苦味と蘞味でいっぱい。面白か>>続きを読む

T2 トレインスポッティング(2017年製作の映画)

4.1

良くも悪くも、ヘロインの雑味が抜けて、純度が上がった感じ。あの頃はバカしてた、ってビール呑みながら語らうでなく、集まれば、結局何一つ変わっちゃいない。らしくないから、上手くまとめないで欲しかった。相変>>続きを読む

新・兵隊やくざ(1966年製作の映画)

3.5

またまた、軍隊から脱走した続きの話。今までは理不尽さに対し、立ち向かってたのに、普通に悪いことし始めた。というか売春宿のビジネスまで始めた。唯、相変わらず、勝新太郎は可愛いし、口説いてるとしか見えない>>続きを読む

あなた、その川を渡らないで(2014年製作の映画)

3.5

お爺さんとお婆さんの日常を切り取ったドキュメンタリー。ありのまま、よりは演出っぽい画が、そこそこあるのが少し残念。でも、歳をとった時、こうありたいというものが沢山入っていて素敵。忘れたくない、優しさと>>続きを読む

裸のキッス(1964年製作の映画)

3.4

娼婦を辞め、新しい道を歩む女性に立ちはだかる嶮しい世の話。引き込むには充分過ぎる出だし。社会に蔓延る様々な歪み。ジェンダー、職業差別もだが、出てくる人皆、軽薄で立場をコロコロ変えるのは意図的なのか、こ>>続きを読む

たかが世界の終わり(2016年製作の映画)

4.0

言語化し難い、この微妙で繊細な感じを映像に落とされると、嗚呼流石、としか言えない。自ら決して出たこの環境。望み虚しく時を経ても、蘇るこの感じ。そして、上積みされる孤独感。懐かしさとともに押し寄せる後悔>>続きを読む

ANTIPORNO アンチポルノ(2016年製作の映画)

3.2

少し変わった作家の、日常と妄想と過去。現実と虚構を行き交いつつ、精神世界で自分の立ち位置を見失う。様々な対比事象の間を行ったり来たり。途中から迷子になった。『出口』はどこなのか。そもそもあるのか。好き>>続きを読む

DENKI GROOVE THE MOVIE? 石野卓球とピエール瀧(2015年製作の映画)

3.4

近しい人達の証言を下に、形作られた電気グルーヴ。ナゴムやら、小山田圭吾、山崎洋一郎、スチャ等は通ったが、テクノがダメで通らなかった道。好きな人達が語るので興味深い。二人、ケタケタ子どものばか騒ぎの様に>>続きを読む

ネオン・デーモン(2016年製作の映画)

3.1

誰もが羨む、絶対的な美を持つ少女が、狂いきったモデルの世界へ足を踏み入れてく話。色も音もライティングもスタイリッシュ、好きじゃないけど。全てが美に紐付き、美という尺度しか存在しない世界。其処に、全てを>>続きを読む

ナイトクローラー(2014年製作の映画)

3.6

人の不幸に誰よりも速く駆けつけ、映像撮って局に売る男の話。何がそうさせるのか、金か、プライドか、スリルか、満足感か。より良いものを求め、魂を売り、道徳観や倫理観を飛び越え、狂っていく様。形はどうあれ、>>続きを読む

新感染 ファイナル・エクスプレス(2016年製作の映画)

4.2

ほらね。やっぱりこのくだりあるよね、感染ものは。
だから観たくないの。
…と、ぽろぽろ涙しながら言ってみる。

ぼんち(1960年製作の映画)

3.7

南船場にて、代々続く女系の足袋問屋の五代目と妾達やらの話。しきたりの下、堅苦しく生きる先代と自由奔放に生きる五代目。責任感やら優しさ故の罪深さ。女は、強く、不妨なくらいが生きやすい。妾達の仲良し共同生>>続きを読む

ファンタスティック・プラネット(1973年製作の映画)

3.5

ある星の、知ある巨大生物と人間の話。ヴィジュアルが独特で、幻想的ではあるけど、思考は至って普通。人間による、人間のための世界観。広い宇宙、こんな関係図で溢れてる。こうやって学習し、傲慢になり、滅びの繰>>続きを読む

THE NET 網に囚われた男(2016年製作の映画)

3.6

ある北の漁師の舟が故障し、国境を超え、南の国に捕まった話。相変わらずの無慈悲さ。唯、あまりにも男の落ち度があり過ぎる。同情できない程に。彼の普通が、普通じゃない、ということだろうか。単に、客観的にみた>>続きを読む

さざなみ(2015年製作の映画)

3.3

節目を迎える夫婦の元に届いた手紙故、亀裂が生じる話。
急な坂を転げ落ちるかの如き感情。下げ止めのチャンスは何度もある。それを、軽く超えてく夫の行動達。見えない過去との葛藤。この物語、映写機の音で幕開け
>>続きを読む

愚行録(2017年製作の映画)

4.0

一年前の、一家惨殺事件を追う記者。被害者に纏わる人々と彼周辺の回想。異なる道を進んでいた各人が、交わり、接し、利用し、狂っていく。愚かで不妨な行いにより、堕ちてく。誰も信じれない中、淡々と己を辞さず、>>続きを読む

籠の中の乙女(2009年製作の映画)

3.6

郊外の豪邸で敷地外を遮断され、その中で生き続ける3人の兄弟の話。両親の行い、発言が全て常識と化す。やっぱり変に成長する。常識は常識とは限らない、外の世界でも。外界を一切遮断されてる中でのオリジナルの舞>>続きを読む

わたしは、ダニエル・ブレイク(2016年製作の映画)

3.7

本当に、生きにくい世の中。社会的弱者とは、社会がそうさせているだけ。とても変なこと。これに限らず、器用に生きる人は苦労せず、真面目に、素直に生きている人だけがバカをみる。こんな世の中なら、社会主義の方>>続きを読む

牝猫たち(2016年製作の映画)

3.2

デリヘルで働く、状況が異なる3人の女と客達の話。
観て、何と無く感じるのは、選択肢の狭さ。周りは辞めな、というかもしれない。唯、辞めたとて、良い選択肢が余り見当たらない。様々な嬢、客がいる中で大小あれ
>>続きを読む

トンネル 闇に鎖(とざ)された男(2016年製作の映画)

3.8

崩落によりトンネルに閉じ込めらた男の話。多幸感から絶望への転落。様々なところに顔を見せる、考えられないような杜撰な実情。そして、窮地に立たされた上で出てくる、人間らしい様々な感情。貴方は何処まで耐えら>>続きを読む

手紙は憶えている(2015年製作の映画)

3.4

認知症の老人が、手紙を元に復讐の旅に出る話。心の記憶は恐ろしい。人の多くはこれにより形成されてる。アイデンティティは、それでしかない。一方で体が覚えている事もある。日々の生活の仕方、ピアノの弾き方。そ>>続きを読む

ブランカとギター弾き(2015年製作の映画)

3.5

来日中のクストリッツァが上演後登壇とのことで、急遽行ってきた。本日のライブも楽しみ。作品は途上国好きで、ぷらぷらする身としては、良くも悪くもありのまま。割とよく見る光景だし、想定の範囲内。そして、やっ>>続きを読む