るてのらさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

るてのら

るてのら

映画(1278)
ドラマ(3)
アニメ(0)

大いなる幻影 Barren Illusion(1999年製作の映画)

-

映画美学校の授業も兼ねて、シナリオ偏重ではない映画を目指したということらしい。

物語はあることはあるが、基本的には特に意味を持たない断片のようなシークエンスが積み重ねられていく。

ゴダールや台湾ニ
>>続きを読む

大公の財政(1924年製作の映画)

-

ラストはなんかうまくまとまった感出してるけど途中で筋を追うのを脱落した。

淪落の女の日記(1929年製作の映画)

-

ルイズ・ブルックスが脱力するシーンのおぞましさ。

波の塔(1960年製作の映画)

-

有馬稲子の顔!津川雅彦の家に初めて入ったときの喜びようといったら…。

回路(2000年製作の映画)

-

加藤晴彦の声懐かしい…。武田真治の歩き方やばい。

ダンボールやビニールカーテンと揺れる白いカーテンは登場するが、ある種不必要なくらいに撮りたいショットを撮りまくっていたそれまでの作品とは異なり、ここ
>>続きを読む

カリスマ(1999年製作の映画)

-

あらゆる時代に通用する抽象性の高い寓話ではあるのだが、よくこの脚本で予算が出たなというくらいには面白くは無い。(おそらく文字にしたら訳がわからないと思う。なんでも時代性に回収するべきではないとわかって>>続きを読む

ホテル・モンタレー/モントレー・ホテル(1972年製作の映画)

-

50カット程度がモチーフごとにまとめられている。ホテルのロビー、エレベーターの内外、部屋、廊下、屋上からのショット。
動きのある人の画は前半にまとめられ、エレベーターの中から入ってこようとする人々の様
>>続きを読む

WALK UP(2022年製作の映画)

-

毎度、映画の構造に対して批評的な視点があることは流石だなと思う。

内容は私小説的なものを思わせるいつものパターンではあるが、それもミスリードを誘っているだけ・煙にまいているだけという気もする。

恋のページェント(1934年製作の映画)

-

第二章からマレーナ・ディートリッヒが生き生きし始める(作劇においても演技においても)。それにしても美術がイカれすぎていて笑った。

最後の人(1924年製作の映画)

-

89分版。
リアリティのある他者の不幸が描かれるシンプル悲劇映画というのはサイレント映画時代には特に需要があったのだろうか。それでもラストは仰々しいエクスキューズとともにあり得ない救済が主人公に与えら
>>続きを読む

ニンゲン合格(1999年製作の映画)

-

黒沢清脚本の『復讐〜』や『蜘蛛の瞳』における哀川翔が抱えていた90年代特有と思われる空虚さは、ここではそのまま西島秀俊が引き継いでいる。

それでもこの映画を特別なものとしているのは、家の中の暗さやチ
>>続きを読む

向こう側から(2002年製作の映画)

-

ラストの赤外線カメラによる照準のショットのおぞましさ

(1999年製作の映画)

-

白人至上主義者によって殺された黒人男性。
その死の道程を明示することなく、しかし確実に鑑賞者につきつける長回し。
『東から』での映像表現による迫真性はそのままに、インタビューや具体的なドキュメントを交
>>続きを読む

フォーゲルエート城(1921年製作の映画)

-

無字幕・悲劇3部作を観た後ではさすがに物足りない。ムルナウ作品の中でも微妙な部類

除夜の悲劇(1923年製作の映画)

-

『破片』(1921年)とともに観た。
『破片』: 前半における夫が仕事で席を外す際にスープ鍋の蓋を醒めないように皿にかぶせるシーン、娘が割れた窓ガラスをエプロンにまとめて捨てるシーンのさりげなさが、後
>>続きを読む

ファウスト(1926年製作の映画)

-

絶望シーンで有名なラストのくだりは本当に辛いものがあるな。それでも「Liebe」の一言・文字で片付けてしまう。

蜘蛛の瞳/修羅の狼 蜘蛛の瞳(1998年製作の映画)

-

Vシネ時代ラスト作だからだろうか、不穏ながらある種の解決とも言えるラストを迎える。

ラウダー・ザン・ユー・シンク ギャリー・ヤングとペイヴメントの物語(2023年製作の映画)

-

僕らのそばにギャリーヤングはいないし、ギャリーヤングのような友達なんて、いるはずもなかった。

蛇の道(2024年製作の映画)

-

流石にこれはバレるだろうという、フランスの街中・ジムの中での犯行やあんなに引き摺ったら破れるだろうという寝袋が黒沢清の映画だなと思わせる。

自動で動くルンバ的な掃除機の動きを追うカメラ、並んだ3人の
>>続きを読む

タルテュッフ/タルチュフ(1925年製作の映画)

-

映画内映画で展開される、搾取VS映画の洗脳対決。孫の笑顔も不気味であり、タルチュフの顔芸との相似形をなしている(不気味な孫はこの映画の観客にも語りかけてくる)
異常に足の細いタルチュフはノスフェラトゥ
>>続きを読む

ファントム(1922年製作の映画)

-

結構地味でどうしようも無い失敗を繰り返しまくる人々。
語りの物語による事実の信用性が揺らぐという見方もできるらしいがわかりやすくは示されない。『タルチュフ』の映画内映画のようなメタ構造の存在もあるから
>>続きを読む

炭坑(1931年製作の映画)

-

ドイツ語とフランス語がここまで等分に使われるのが新鮮。
群衆、炎、崩落というわかりやすいスペクタクルと冷めた現実への視点。

最後の警告(1928年製作の映画)

-

奈落への下降・上昇、そしてその反転として示される蜘蛛の上昇と階段の落下。
梯子からの落下での主観ショットは落下まで継続される。

猫とカナリヤ(1927年製作の映画)

-

片側が窓に面し、白いカーテンが揺れる境界線としての廊下。
カメラの高低を変え、 玄関側・室内側の両方からも捉える。

サイレント後期の多彩な表現もあり。
メガネが外れると覚醒する。

復讐 THE REVENGE 運命の訪問者(1997年製作の映画)

-

相変わらずの奇跡的なロケーションと撮影。

妻が殺されることが自明となった中での実家へ帰るシークエンスの緊張感と恐怖感たるや。そして当たるはずなのに当たらない銃撃戦。

90年代後半における東京郊外。

ハイ・シエラ(1941年製作の映画)

-

前半のテンポ感はさすがという感じ。後半は結構杜撰な犯罪劇と恋愛になっていく。

夜の終り(1953年製作の映画)

-

キャリア初期のためか声が高い岡田茉莉子と50年代前半の新橋・有楽町のロケーションが最高!

画面奥に逃げる池部良は建物の陰の右側から現れる車に飛び乗り(スタントだとは思うけど)、都会の象徴として都電や
>>続きを読む

まひるのほし 4K(1998年製作の映画)

-

画面においてはそれぞれの対象との距離感を慎重にとっているように思えるが、それでも不意に繰り返し発せられる人物の名前はエンドクレジットで撮影監督のことだとわかる。
実際にはその他の作品同様、撮影する場に
>>続きを読む

壮烈第七騎兵隊(1941年製作の映画)

-

前半はコミカルで後半はシリアス。
ラオール・ウォルシュにしては長めの映画だと思うのだけど、終始速さを持続するテンポ感

ひかりの歌(2017年製作の映画)

-

春原さんや彼方〜を観た後だとかなりわかりやすい。
当然、映画自体は最高なのは前提として、正直、都度出てくる音楽はいらないと思ってしまうのだけどどうでしょう…。
あと4章だけテイストが変わる。