邦画にありがちな、意識し過ぎて「映画」っぽくしようとしてる箇所が多くて、そこが鼻についた。
三島由紀夫の世界観の現代版、もしくは東京都の一側面のPR的な映画とも取れる。
実際にああいう世界を目の当たりにしたことがあるかないかで、受け取り方が変わりそうだと思った。
あと主役2人の演技がいい。
このレビューはネタバレを含みます
殺人に至るまでの主人公の心情変化の描き方が良かった。
ドストエフスキーの「罪と罰」をモチーフしてる作品だと知らずに観たので、その点の驚きが良く作用しました。
「墓に寝ることがそれほど滑稽とは思わないんだ」
デカダン、ニヒリズムの極み。
エリックサティの音楽だけが主人公に優しい感じ。
「息もできない」に近いものがあるかなと。
こういう内容なのに、全部を理解しているかのように演技している主役の子が凄い。
前2作の要素にさらに厚みを持たせた感じ。
成長するということを面白おかしく描いてます。
いい意味で90's感が強い。
clerksと同じで、ダメ男のダメな所をダメな感じで描いてないのがいい。