sasaさんの映画レビュー・感想・評価 - 16ページ目

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カナリア(2004年製作の映画)

3.2

うーん……冒頭のキャプション解説はニュース映像流せばいいだけだし、ラストも斜め上だし、旅路や施設での生活の描きかたが良かっただけにもっと丁寧に仕上げてほしかった。
音楽のセンスが壊滅的だったのも最悪だ
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40歳の童貞男(2005年製作の映画)

3.5

下ネタ満載のロムコム。脱毛シーンはめちゃくちゃ笑った。出てくる店員たちがなぜか日本人だったのが意味不明すぎて面白い。

ハロルドとモード/少年は虹を渡る(1971年製作の映画)

3.7

導入のフォーマットやサムライなど、ガス・ヴァン・サント『永遠の僕たち』とほぼ同じで、この作品にかなり影響を受けていることがわかる(個人的にはあちらのほうが好き)。

終始土気色で表情のないハロルドと、
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ジャスト・キッズ(2019年製作の映画)

3.7

『Just Kids』=「子供たちだけ」であり「ただの子供」でもあるダブルミーニング。
喪失の苦しみに耐えながら、弟たちのために大人でいなければいけないと葛藤するジャックが、口では突き放すようなことを
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ごめん(2002年製作の映画)

4.4

男なら誰でも経験する性へのめざめと初恋のもどかしさが、あまりにあけすけでリアルに描かれているので観ていてきまり悪くなるほど。
年上の女の子の前で強がってみたり軽くあしらわれたり、ヤングアダルト世代特有
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ビバ!マリア(1965年製作の映画)

4.0

ニッコニコでマシンガンぶっ放しダイナマイトに点火するブリジット・バルドー、最高すぎ……。

蜂の巣トラップ、ひん曲がった銃、ハト爆撃、etc.、喜劇に振り切った革命がめちゃくちゃ痛快。
冒頭の美少年じ
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薔薇の名前(1986年製作の映画)

3.8

隠し通路や迷宮図書館、暗躍する悪魔教徒、異形の男たち、霧の立ち込める墓地など、初期ハリー・ポッターや金田一耕助のような重厚で不気味な世界観。

博識な修道士と若い見習いという、古き良き探偵モノのフォー
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刺さった男(2011年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

妻に励まされながら職を探す失業中の夫が、生命の危機に瀕した途端に目の色を変えて金の話ばかり。緊張感のない瀕死の男、泣きながら見守る家族、ビジネスにしようと群がる人々……どのように着地するのかと思ってい>>続きを読む

百万円と苦虫女(2008年製作の映画)

3.7

百万円貯まったら次の街へ。流されているようで確固たる意思のもと流れていく、現代日本の隙間を縫うようなロードムービー。
急に懐いてくる弟、絶妙に気持ち悪いピエール瀧、そして花屋の店員との恋。「出会うため
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トータル・リコール(1990年製作の映画)

3.8

記憶喪失モノ、いわゆる"信頼できない語り手"モノはやはり面白い。ガジェットの使い方も痛快で、守備範囲外のSFアクションの名作たちも観てみたくなる。
顔パカおばさんをやっと観られたのも感慨深い。

ダメジン(2006年製作の映画)

4.3

強烈なキャストたちが演じる強烈なキャラクターたちによる、そのへんの食えそうな虫や雑草を鍋に突っ込んでごった煮にしたような、バイタリティあふれるオフビート。焼き猫、バスタブコーヒー、紙袋強盗団などなどパ>>続きを読む

トゥー・ラビッツ(2011年製作の映画)

4.0

ブラジルのタランティーノという評判も頷ける、アフォンソ・ポイアルチ監督のクライムアクション。
ご多分に漏れず登場人物が多いが、各人のルックスが重複しないような(おそらく意図的な?)キャスティングのおか
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カプリコン・1(1977年製作の映画)

3.6

アポロ計画陰謀論がモデル。SFっぽく始まるが、中盤以降はサスペンス&アクション風味に。政府の計画がガバガバすぎる上に中弛み感は否めず、前半と後半で分離した作りのため全体的な印象が薄い。エンディングは良>>続きを読む

奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール(2017年製作の映画)

3.4

想像より早く、想像よりすごい加速度で狂わされてしまうので笑ってしまう。新井浩文はいい塩梅にガラの悪い、味のあるキャラクターなので、また表舞台に戻ってきてほしいけど難しいか……。

タイトル通り、奥田民
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さすらい(1975年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ヴィム・ヴェンダース、ロードムービー3部作のラスト。3部作の中では特に評価されているようだが、前2作と比べるとあまり入り込めなかった。理由は主に2つ。

第一に、放浪の本質とは『孤独への畏れあるいは憧
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まわり道(1974年製作の映画)

3.9

『作家になろうと思ったら、憂鬱と不安感は失わないほうがいいの』
冒頭で母親が言った言葉こそが、結局この映画の全てを表していたのかもしれない。
いつの間にか桃太郎のように仲間が増え、意味があるようでない
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都会のアリス(1973年製作の映画)

4.3

ちょっとませたアリスと、それを煙たがりつつ放っておけないフィリップがなんとも微笑ましい。一見冷淡なフィリップの言葉の内側に見え隠れする血の通った人間味がとても魅力的。

終始漂うようなFmaj7-5(
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ラスベガスをやっつけろ(1998年製作の映画)

3.7

120分間、ほぼラリってる。幻覚と汚物まみれ。常に何かから逃げていて、恐れを誤魔化すためにドラッグをやり、バッドトリップして正気に返り、抑鬱状態を経てまたドラッグをやる、ひたすらその繰り返し。画面もス>>続きを読む

ノーライフキング(1989年製作の映画)

3.3

噂、呪い、裏技、都市伝説が現実を蝕むのはいつの時代も変わらないし、ひときわ多感な小学生たちにとっては尚更。目の当たりにしたことのない死や未来は都市伝説と大差がなく、彼らの属する社会はたとえゲームであっ>>続きを読む

映画よ、さようなら(2010年製作の映画)

3.6

大部分は画面にほとんど動きがなく、5分間にわたって映画論をぶつシーンもあるので、前半は正直かなり退屈に映る。文化の担い手としての喜びはなく、ただ使命として淡々と苦しげに描かれている印象。
しかしシアタ
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軽蔑(1963年製作の映画)

3.8

愛と軽蔑のグラデーション。複雑な女心と、それを分からないどうしようもない男の姿を、ゴダールは本当に魅力的に描くなあ……。
映画撮影の裏側、理想と現実のせめぎ合いも興味深い。

ゴダールの反米・半資本主
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グッモーエビアン!(2012年製作の映画)

3.0

大泉洋のめんどくさいオジサン感。
麻生久美子の自由闊達とした美しさ。
のんのフニャフニャした美少女っぷり。
俳優陣の良さはものすごく出ている。

中身は……初めて見るのに先の展開が全部わかるので逆に面
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サプライズ(2011年製作の映画)

3.3

めっちゃ人が死ぬし、めっちゃビビらせてくるし、最終的に主人公が無双する、そういう映画が大好きな人にはたまらないだろうなという作品。

そういう映画なのでストーリーの粗探しはするだけ野暮。ただひとつ、こ
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ネクスト・ゴール!世界最弱のサッカー代表チーム0対31からの挑戦(2014年製作の映画)

4.8

サッカー世界最弱の国、ここにこそサッカーの全てがある。ナショナリズム、ローカリズム、パーソナリティ……何のためにサッカーをするのか、誰のために戦うのか。スーパープレーもスーパースターも登場しないが、メ>>続きを読む

プーと大人になった僕(2018年製作の映画)

3.8

イギリス英語をしゃべるプーさんたちが可愛くてたまらない。キャラクターの造形や言葉遊び(字幕まで優秀)など、日本でこそ悪名高い実写映画だが、やはり欧米は商業化と同時に作品への愛情を忘れないつくりである。>>続きを読む

BOY(2019年製作の映画)

1.0

このレビューはネタバレを含みます

まず記憶障害についてもう少しちゃんと勉強してから脚本を書いてほしい。エピソード記憶と意味記憶を全く混同している上に、これでは記憶障害ではなく発達障害ではないかという描き方でさえある。記憶を喪失したらア>>続きを読む

ウィンターズ・ボーン(2010年製作の映画)

3.9

終始身を刺すような孤立感の続く重苦しい雰囲気だが、最後にふっと希望が灯るエンディングが印象的。
沼でのシーンは精神的にかなりキツいが、チェーンソーの音にかき消されるジェニファー・ローレンスの絶叫する表
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スピリッツ・オブ・ジ・エア(1988年製作の映画)

4.5

荒涼たる灼熱の大地、そこに住む奇妙な兄妹と追われる者との出会い。古い映像ながら、居心地の悪い赤い部屋、外に出れば紺青の空と地平線、という鮮やかな色の対比が本当に美しい。

何から逃げているのか、なぜ空
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ブラジルから来た少年(1978年製作の映画)

3.4

ちょっとトンデモ科学というか、近未来SF的要素のあるサスペンス。なんで94人ものを暗殺を?という謎の提示から少しずつ真相が明らかになっていく流れが面白い。
しかし終盤のアクション(?)シーンにどうにも
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熱帯楽園倶楽部(1994年製作の映画)

4.5

『三つき迷ってピアスの穴を開けたのだけど、とくに運命は変わらなかった。』
『もしかして、変化してるの?』
『僕だってカエルなんだ。』

いちいち文学的な台詞まわしと、どこか空惚けたタイの人びと、バンコ
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未来世紀ブラジル(1985年製作の映画)

3.8

情報統制されたディストピア風景と、天使が舞い武者が刀を振り回す幻想が錯綜し、独特な世界をつくり出す。(結局よくわからんかったな……)と思いながら、怒涛のストーリーに押し流されるのもまた一興。ぶったぎら>>続きを読む

ぱん。(2017年製作の映画)

2.0

コロコロコミック読んで笑えるかどうか、だな。