seriFilさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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ラスト・シフト(2020年製作の映画)

4.0

淡々としたリアリズムが良かった。底辺で浮かばれない本当に悲しいだけの白人のおじさんを描いたところにこの映画の価値がある。劣悪な状況や環境はその人のタマシイを傷つけてしまうのかなあ。同様にお金は無いしツ>>続きを読む

ボーイ(2010年製作の映画)

5.0

エンドロール直前のハカバージョンのスリラーに評価5デス。フィンランドの片田舎、まさに絵本のようなお話と映像。ファンタジーから醒めて行く過程がオトナになることかもしれないけど、醒めさせてしまうのもオトナ>>続きを読む

アイ・ケイム・バイ(2022年製作の映画)

2.6

ジョージマッケイ、こんな使い方あり?ダウントンアビーの温厚な父ちゃんが頑張ってましたが、観なくてもよかったシリーズ。

GO(2001年製作の映画)

4.0

最後に父ちゃんに負ける成長物語に笑いました。アイデンティティって何でしょう。人種や国籍、国家や宗教? 俺は俺だ、いや「俺ですらないのかもしれない」。ですよね。答えなんてあるはずもなく、必要なのはその状>>続きを読む

さかなのこ(2022年製作の映画)

5.0

さかなクン役をのんさんにしたこと、そしてそれを実現したこと、そこに評価5です。

ヒッチ・ハイカー(1953年製作の映画)

3.1

ときどき皆さんのレビューで見かける「記録」とします。

カールと共に(2021年製作の映画)

3.1

ネオナチと言えば物騒で強面なイメージの極右ですが、本作の彼らは一見、ラブ&ピース。のみならず、命を賭けるほど本気でピュア。つまりはカルトなわけですけど、このタイプは若者を吸引するし、その意味で最も怖い>>続きを読む

クリーピー 偽りの隣人(2016年製作の映画)

4.1

カチャカチャいう安っぽい門扉。その手前の左側に吊られていた二つに割れた厚手の透明ビニール。間仕切りとして病院なんかで見ますけど、それがずっと不器用に揺れています。冒頭から。これがずーっと怖い。そういう>>続きを読む

スパイの妻(2020年製作の映画)

4.4

これはつまり怪盗ルパンでしょうか。高橋一生さんの颯爽感とか、東出さんの軍服姿と悪者感も、助手っぽい彼の存在とか、なにか古い昔の日本のヒーローもののような舞台っぽいエンタメ的雰囲気に妙に感心しました。的>>続きを読む

回帰(2022年製作の映画)

4.0

とにかく絵が美しい。統一感には欠けますが、例えば、始まりの暗いプロローグの後、パッと明るい陽射しの荒地にもうもうの砂ぼこりを立てて栗毛で巻き毛の男の子がブチ模様の白い馬を駆っている。畑仕事のテンガロン>>続きを読む

ジャングルランド(2019年製作の映画)

3.1

「このサイテーな世界の終わりに」で、ファンになったジェシカバーデンさんを見たくて観ました。いい映画の雰囲気はありましたが、ひと昔前に消費された映画のようでもありました。

消えない罪(2021年製作の映画)

3.3

ピアノが素敵でした。聴いたことのない曲でしたけど、曲というよりそのピアノのアレンジが素敵だったのかな。サンドラブロックは深刻な空気をまとい過ぎていて、もっとフラットな方が真実がより生きたんじゃないでし>>続きを読む

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.0

泣きます。泣けることと映画の良し悪しは無関係ですが本作は素敵な音楽の映画でした。ですがそのへんは皆さんのレビューにお任せして、驚いたことを。
生まれたルビーが聴者であることを知った聾者の母は、心が沈ん
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キーパー ある兵士の奇跡(2018年製作の映画)

3.6

スポーツは上手だったら国を超えて賞賛される。しかしそれが戦後間もない元ナチスのドイツ兵だとしても?という物語。

ちがう話ですけど、終わったと思われていた近代国家による戦争が今現在起きてます。領土的野
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レディ・バード(2017年製作の映画)

3.9

口をひらけばケンカになっちゃいます。母ちゃん運転の助手席なんか乗ったらもうあれです。頭に来すぎて、走行中に飛び降りちゃったりして、それで骨とか折っちゃって、ギプスにはFuck Mumだって。親はもちろ>>続きを読む

ムーンフォール(2021年製作の映画)

3.7

ハードルをグーンと下げて、さあアタマを空っぽにして楽しもうという映画を時々観ますけど、さらにそのハードルを下回ってくることは少なくない。しかしこれは楽しみました。とは言え、危なかったのは、黒い小石の集>>続きを読む

笑う故郷(2016年製作の映画)

3.7

なかなかの田舎ディスりでヒヤヒヤします。しかしマッチョで濃い目のお付き合い、加えてマイルドヤンキーが評価されやすい田舎世界というものは確かにあり、反してナイーブで馴染めず、むしろナめられがちだった人間>>続きを読む

パーム・スプリングス(2020年製作の映画)

3.3

寝ても死んでも、とにかく意識が落ちれば必ず妹の結婚式の朝、家のベッドで目覚めるというタイムループ。
ああすればよかった、なぜあんなことをとか、反省も後悔もなんの意味もない。だから自暴自棄なバカをするの
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ローマに消えた男(2013年製作の映画)

3.8

入れ替わった彼の大活躍は、こんな言葉を発する政治家がいればなあという監督の夢? 失踪した当の彼が得た穏やかな休息もまたもうひとつの夢。
そんなかりそめなひとときの夢想映画として観れば、ライトな楽しい映
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いわさきちひろ 〜27歳の旅立ち〜(2012年製作の映画)

4.0

この方の絵は、小さい頃から周りにずっとあった気がする。そのせいかどこか教科書的でその作者を気にしたこともなかった。でも「いわさきちひろ」という名前はなぜか知っている。
その絵をじっくりと見たこともなか
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グレイマン(2022年製作の映画)

4.0

ライアン・ゴズリング目当てで鑑賞。飛行機に空いた小さな穴が見る見る大きくなり気づけばボロボロに。火のついた無数の破片と一緒にパラシュートなしで落下していくシーンは目に新しい映像でした。もっと目に新しい>>続きを読む

崖っぷちの男(2011年製作の映画)

3.1

崖っぷちの男のリアルっぽいトーンと侵入チーム二人組のスタイリッシュなのにヘタレみたいなエンタメトーン。それがなんかチグハグで、もうひとつのれませんでした。

ルース・エドガー(2019年製作の映画)

4.0

2014年に亡くなった障がい者の人権活動家ステラヤングさんの「感動ポルノ」というフレーズを思い出しました。昨今の剥き出しのヘイトとは異なる複雑で見えにくい現象。
彼の本来の名前が発音しにくいと、里親が
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ロスト・ドーター(2021年製作の映画)

4.0

オリヴィア・コールマンさんが浜辺にいるそのシーンだけでもう、あ、良い映画っていう感じでした。

炎の裁き/疑惑の炎(2018年製作の映画)

3.5

人道的うんぬんの前に、冤罪の可能性がある限り、死刑廃止が合理的なのではないでしょうか。
ローラダーンさんて、画面に現れると、あ、ローラダーン!って感じですよね。

ザ・ハーダー・ゼイ・フォール 報復の荒野(2021年製作の映画)

3.0

西部劇オマージュ。だったらもっともっとがんばれた。映像とかアクションとか。関係ないけど同じコンセプトで日本の時代劇を期待しています。かつての三船敏郎の荒野の用心棒的世界をポップでスタイリッシュな映像と>>続きを読む

ディック・ジョンソンの死(2020年製作の映画)

3.9

監督である娘の茶目っ気なセンスに聡明さと寛容さと笑顔で応じる父ディックジョンソン氏が素晴らしい。連綿と続く記憶の連なり、それが自分のものであるという無意識の確信。それが「私」ということのようですから、>>続きを読む

ラスベガスをやっつけろ(1998年製作の映画)

3.2

アシッド珍道中。しかしその表現はベタ。はしゃぎっぷりが1998を配慮しても、ちょっと気恥ずかしい。挙げ句、ティモシー・リアリーに騙されたという言い草は、2022年の今となっては、あらためていただけない>>続きを読む

カラー・アウト・オブ・スペース 遭遇(2019年製作の映画)

3.8

冒頭の映像が素晴らしく、森の中のひきの絵や犬サムの顔を捉えた映像など、そのクォリティは、予定されている悲劇を予感させる不穏感とも言えるものの、それを超えてとにかく素晴らしい。そんな映像世界が一転、B級>>続きを読む

スパイダーヘッド(2022年製作の映画)

2.7

これまでの私くしめの評価シリーズ、「観なくてもよかったシリーズに贈る2.5」に加え、「なんかどうでもいいシリーズに贈る2.7」が本作で新登場。「なんのこっちゃシリーズに贈る2.6」というのも思いつきま>>続きを読む

クライ・マッチョ(2021年製作の映画)

3.8

この監督自らが主演する映画の人間像、そのいずれの主人公にも共通する美意識がある。それは「美しく生きよう」ということだと確信しています。誰がなんと言おうと。誰もなにも言わないか。ま、本作もしかり。
しか
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羊飼いと屠殺者(2016年製作の映画)

2.5

テーマはとても興味深いものの、何か全体に大ざっぱで、なにより主人公弁護士の風貌と役柄が僕には合わなすぎました。それからタイトル、この問題にこんな喩えを使うなんてどうかしてます。
ちなみに死刑制度問題。
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

3.0

果てしなく根の深い問題ですし、じつはとても悲しい結末のお話をこのトーンで撮ったことの意味は大きいしその価値もわかります。が、そのトーンがややこれ見よがし感で乗りきれませんでした。ボーパーナムはファンに>>続きを読む

(r)adius ラディウス(2017年製作の映画)

3.0

絵もよく、面白い短編をさらっと愉しみました。という感じ。