1973年のTV初放映時、開巻冒頭にこんなタイポグラフィーが表記されていたと思う。
「この映画で描かれる、あなたがこれから見ようとしているものを実際に見た人は存在しません。これまで誰も行ったことが無>>続きを読む
本作の原題は「Thief」。
ご存知の通り、“盗人・泥棒”を意味する言葉だが、邦題は何故か「ザ・クラッカー/真夜中のアウトロー(81年)」。
高二での劇場初鑑賞時、この邦題の意味がさっぱり分からなか>>続きを読む
“男2人と女1人”の友情・愛・夢・裏切りを題材にした映画は、これまでにもかなりの数、作られてきた気がする。
売れない芸術家の2人が1人の女性を同時に愛してしまい、友情の危機を迎えるエルンスト・ルビッ>>続きを読む
横溝正史による原作「本陣殺人事件」は、1946年4月から同年12月まで推理小説雑誌「宝石」で連載された、金田一耕助の記念すべき初登場作品であり、これまでに計5回映像化さている。
片岡千恵蔵が初代金田>>続きを読む
前々作「バートン・フィンク(91年)」は、フェリーニの「8 1/2(63年)」に代表される“作家的ジレンマ”を描いた物語で、コーエン兄弟自身が「ミラーズ・クロッシング(90年)」脚本執筆中にスランプに>>続きを読む
かつて劇場で観た映画の劇伴(BGM)が、ソフト化された際に違う曲に差し替えられ、残念に思った経験をした方は、どれくらいいらっしゃるだろうか?
生まれた頃からDVDやBlu-ray、配信などで再鑑賞す>>続きを読む
本作「エイリアン:ロムルス(24年)」は、2020年に20世紀FOX改め、20世紀スタジオとなり、初めてディズニー傘下で作られた「エイリアン」シリーズ。
なので、これまであって当たり前だった“人体破>>続きを読む
本作「ラッシュ/プライドと友情(13年)」のクライマックス、富士スピードウェイでのジェームス・ハントとニキ・ラウダの一騎討ちは、自分が小学校高学年の時だった。
その頃の子供たちにとって、世はまさに“>>続きを読む
もう30年ほども前のハナシになるが…
ベトナム戦争3部作のトリを飾る「天と地(93年)」を撮り終えたオリヴァー・ストーンは、当初、夏休みのファミリー向け映画として、「ミッション・インポッシッブル」の>>続きを読む
本作「デッドプール&ウルヴァリン(24年)」を乱暴に要約するならば、デップー&ウルヴァリン二人のドタバタ喧嘩コントと、旬を過ぎたゲストが次々とサプライズ登場して、その余興を楽しむ映画だ。
伝え聞くハ>>続きを読む
新社会人に成り立ての頃、学生時代とのギャップを感じたり、スキル不足の不安から自信喪失になったり、職場の雰囲気に馴染めなかったり…そんな悩みを抱えた経験のある方は少なくないと思う。
本作「セント・エル>>続きを読む
本作「ザ・フラッシュ(23年)」は総額1億5500万ドルの赤字、大失敗作という烙印を押されている。
おそらく、ピーター・ジャクソンが製作・脚本で参加した「移動都市モータルエンジン(18年)」の赤字額>>続きを読む
自分のようなロートル(←死語…)映画ファンの中には、根強いフランス映画信仰みたいなモノがある…。
「フランス映画は芸術的」「フランス映画はオシャレ」「フランス映画はハリウッド映画より格上」といった、>>続きを読む
ジャッキー・チェン信奉者の方には大変恐縮だが…(汗)
ブルース・リー直撃世代の自分にとって、最初はジャッキー映画を肯定することがなかなか出来なかった。
師父ブルース・リーの映画が概ねシリアス展開で>>続きを読む
ここ数年、日本各地で、人里に降りてきたクマによる被害が頻繁に発生しているので、非常に不謹慎かつ失礼となることを承知の上で、このレビューを書かせて頂くが…(汗)
自分は“クマ映画”が大好物である♡♡♡>>続きを読む
いきなり、どうでもイイことだが…
映画のタイトルに因んだバンド名を持つ、洋楽系のグループって結構いる。
オジー・オズボーンの言うところ、バンド名「ブラック・サバス」は、リハーサルしていたスタジオの真>>続きを読む
無学な自分がオッペンハイマーの名前をハッキリと意識したのは、学生の頃に聴いたスティングのソロアルバム「ブルー・タートルの夢(85年)」の収録曲「Russians」の歌詞、そのワンフレーズ。
「♪〜オ>>続きを読む
お気に入りのミュージカル舞台劇が映画化された時、気に掛けるポイントは人それぞれ色々あると思うが…。
小説・漫画・TVドラマの映画化と同様に、キャスティングとか、ストーリーや登場人物の変更は当然として>>続きを読む
観終わった後、図らずも思い浮かべたのが、ジョン・カーペンター監督作「マウス・オブ・マッドネス(94年)」…。
「マウス〜」は、失踪したホラー作家を捜す保険調査員が恐怖の迷宮に迷い込む、“眩惑的世界”>>続きを読む
劇場公開直前、PRを兼ねたネット記事を何気なくボーっと見た時のことだが…。
「SISU…? シス? 『スター・ウォーズ』の“シスの暗黒卿”…?!」と、独りボケツッコミを入れながら、すぐに目に留まった>>続きを読む
チャールズ・ブロンソン…。
自分が洋画にハマりだした小三か小四あたりの頃、TVを付ければ、アゴを撫でながら「うーん、マンダム」と呟く男性用整髪料のCMや、マッチョなタフガイを演じた「雨の訪問者(70>>続きを読む
もしかしたら、自分だけかも知れないが…
“この歌が流れた映画に駄作なし!”と云う法則がある。
例えば、シャルル・トレネ作詞・作曲の「La Mer(46年)」。
「グッドフェローズ(90年)」「アポロ>>続きを読む
女子の気を引くために、あるいは憧れの女子の一言で、バンドを組んだり、音楽にのめり込んだりする映画は過去にもあった。
すぐに思い当たるのが、大槻ケンヂの同名小説を映画化した「グミ・チョコレート・パイン>>続きを読む
あくまでも自分の実体験の中でのハナシだが…
あんなに無秩序でカオスな劇場での映画鑑賞は、後にも先にも、この時っきりだろう。
定員200名ほどの田舎町の映画館に、上映を待つ観客が劇場の入り口から建物>>続きを読む
劇場で実際に観るまでは、「ヴィンセントが教えてくれたこと(14年)」とか「愛しのグランマ(15年)」のように、偏屈で型破りなお年寄りが、一風変わった問題のある一家の前に現れ、色々とかき回しながらも結構>>続きを読む
勝手な思い込みかもしれないが…
大好きな映画を自宅で鑑賞する際、お気に入りのシーン、あるいはワンカットをリモコンで何度も巻き戻して、繰り返し観た経験をされた方は、かなりいらっしゃるのではないかと思う。>>続きを読む
「思い込みが激しい」のは良くないと、つくづく反省させられた作品である。
劇場鑑賞前、トレーラーやネットでの簡単な粗筋紹介を見たり、読んだりした自分は、高名で権威主義の指揮者が、とあることで恨みを買い>>続きを読む
原題の「Groundhog Day」とは、毎年2月2日の聖燭祭(欧米における立春の日)に、アメリカのペンシルベニア州で催される恒例行事。
古来、2月2日は、冬眠を終えたリス科の動物グラウンドホッグ(>>続きを読む
かつて80年代の頃、“スピルバーグ製作総指揮”という煽り文句に釣られて、「ユーズド・カー(80年)」や「ヤング・シャーロック ピラミッドの謎(85年)」、「ニューヨーク東8番街の奇跡(87年)」などを>>続きを読む
過去のとある時期、スゴい熱量を持って惹かれたはずなのに、しばらく経って再見してみると、「アレ?こんな映画だったっけ?」と、ちょっと冷めてしまったり、或いは新たな発見をしたりする映画がたまにある。
自>>続きを読む
随分昔のハナシで恐縮だが…
社会人になりたての80年代末から90年代に入った頃だと思う。
それまで自分の周りで蔓延していた「ホモフォビア的思考」が融解し始めたと感じたことを、ボーッとだが覚えている。>>続きを読む
今現在も使われているのか、全く見当も付かないが、業界用語で「雨笠番組」というのがある。
主に屋外のスポーツ中継、その放送が中止された場合、その代替えとなる「予備番組」のことで、雨天に伴う事例が多いこ>>続きを読む
公開後しばらく経ってのことだが、映画雑誌かなんかで本作「ヤング≒アダルト(11年)」を、“丸く収まらない「男はつらいよ」みたいな映画”と評した記事を読んだ覚えがある。
「男はつらいよ」の主人公寅さん>>続きを読む
先ず、最初にお断りしておきたいことがある。
本作「エクソシスト」には、自分の知る限りで3つのバージョンが在る。
1つは、1973年12月に全米、翌1974年7月に日本で初公開された「劇場公開版」。>>続きを読む
本作「エクストリーム・ジョブ (19年)」は、ヘマ続きで、さっぱり成果を出せない麻薬捜査班の5人組が、ヤクザの張り込みのために買い取ったフライドチキン屋が大当たり!!事件の捜査より店が忙しくなってしま>>続きを読む
本作「ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE (23年)」の劇中、20分過ぎあたりだったと思う。
凡そ30年近く、このシリーズを見続けてきて、喉の奥にずっと詰まっていた、妙に>>続きを読む