圧倒的な力の差で悪に鉄槌を下す展開に溜飲が下がることはもちろんなんですが、そこに行くまでの「タメ」が魅力的だった一本。
いかにも「ワル」な連中が悪事を積み重ねるたびに、「はい、あなた今マッコールさん>>続きを読む
近接アクションの最先端にして最高峰を拝ませてくれる一本。
「こんな映像見たことない・・・」という感想を抱くシーンのつるべ打ちで、腹がはち切れんばかりの濃厚なアクション満漢全席に仕上がっていました。キ>>続きを読む
なんだこの面白さは・・・。
最先端のテクノロジーをまとった熱きスポ魂映画として最高の出来栄え。
テンポの良い編集やぶち上がる音楽も絶妙なバランスでマッチしており、今年のマイベストに後続から一気に殴り>>続きを読む
全てのシーンがデジタル・プラットフォーム上で展開されるという作りになっているのですが、それを制約とせず、映画的文法からの解放と捉えている点に感銘を受けました。一般的な実写映画とは異なり、小説的にミステ>>続きを読む
非常に難解かつ哲学的。映画全体が3重の入れ子構造になっており、事前知識なく一見しただけでは疑問符がいくつも頭に浮かんでくるのではないかと思います。ただそれでいて放り出したくなるかというと決してそうでは>>続きを読む
ド派手なアクションで魅せてくるシリアス風味のミッション:インポッシブル的な一本。ガル・ガドットが圧倒的な身体能力を披露すると同時に、リスボンを舞台にしたカーアクションが目を見張る見せ場を作るなど、大作>>続きを読む
観賞前の予想を超えてきた大傑作。
ともすれば刺々しい論争にもつながりやすいテーマを扱いつつ、それをエンタメと極上のストーリーの中に優しく、そして明るく織り込んでくる(そしてさらに一歩進めることにまで>>続きを読む
ガチャガチャ感のあるマイケル・ベイ版とは異なり、かなりすっきりして見やすくなった印象。それでも巨大ロボットによる大迫力アクションは健在で、久しぶりのトランスフォーマー作品として幅広く楽しめるつくりにな>>続きを読む
引退したと思われた寿司屋の大将が10年ぶりにもう一度握るというから行ってみた。供されるのはお任せコースただ一択。どんなメニューかは事前に伝わってこないが、あの名物大将が久方ぶりに握る寿司ということでか>>続きを読む
映画館でしか味わうことのできないスリル。
映画館でしか味わうことのできない躍動感。
映画館でしか味わうことのできないケレン味。
そんな全てが凝縮された大傑作。ただ映画館に足を運ぶことをノスタルジック>>続きを読む
過ぎゆく青春モノとして王道と言われれば王道のストーリー展開なんですが、その王道をしっかりかつ丁寧に扱った良作。心が洗われると書くと月並みに見えてしまうかもしれませんが、「あぁ、良いもん見たな」と素直に>>続きを読む
これはもはや、古典芸能の域に達しているんじゃないかと。
ハリソン・フォード、80歳。
スティーブン・スピルバーグ、76歳。
ジョン・ウィリアムズ、91歳。
戸田奈津子、86歳。
このレジェンドたち>>続きを読む
笑いが取れて、哀愁があって、それでいてキメるときはちゃんとカッコよくも見えるという点で、ニコラス・ケイジはやっぱり不思議な立ち位置の映画スターだなと再確認。
頭空っぽにして楽しめる一本なんですが、ス>>続きを読む
ここ数年でもっとも「どうやったらこんな映画を作ることができるんだろう」と不思議で仕方なくなってしまった作品。唯一無二の映像体験ができること間違いなしの超傑作です。
冗談ではなくあんぐりと口を開けてし>>続きを読む
アクション、ユーモア、人間ドラマ、そして豪華な俳優陣・・・。
アメコミ大作に求める要素がギュッと詰まった会心作。DC作品と聞いて思い浮かべる暗さや重さは控えめで、見終わった後に「純粋に面白いじゃん!>>続きを読む
脚本・撮影・演技・音楽の全てが一級品でしたが・・・。
ちょっと田中裕子さんの演技が度外れて凄すぎやしませんか。
何を書いてもネタバレになりそうなのでどこが凄いというのも書けないのですが、劇場全体が>>続きを読む
面白かった、が・・・。
前評判のとおり、前作・前々作の衝撃はなかったと結論づけざるを得ないのは確か。
何が足りないのだろうと考えたとき、「スタローン」よりも脚本・演出の双方の「泥臭さ」ではないかと。>>続きを読む
究極の頭空っぽ映画(誉めてます)。
擬音にすればブーン、バーン、ドカーンの3つぐらいで構成されており、イキの良い爆音のサントラも相まって「ワイスピ様式美」とでも呼べるものを感じられるほど。
次の日>>続きを読む
ノンストップのアクションと織り交ぜられるバイオレンス×コメディで、上映時間があっという間に過ぎ去っていく一本でした。マズい男を演じた岡田准一とヤバい男を演じた綾野剛のかけ合いが素晴らしく、現場のテンシ>>続きを読む
全ての画と音が緻密に作り込まれた完璧主義的な作品。
そしてその中心にケイト・ブランシェットの卓越なる演技(顔の肉付きまで変えてしまうのには驚きました・・・)が据えられており、まったく間延びを感じさせ>>続きを読む
本作でアカデミー主演男優賞に輝いたブレンダン・フレイザーの演技だけでも観る価値のある一本。自責の念と後悔とで、緩やかな自死とも言える過食にしかしがみつくことのできない人物を、これ以上はないほどの説得力>>続きを読む
何はともあれ、本作のマット・デイモンの演技は神がかりもの。中盤のピッチシーンはこれまでに観てきた演説/独白系のシーンの中でも1、2を争う素晴らしさを誇るクオリティーだったかと。役者陣による会話劇の面白>>続きを読む
観客一人ひとりが必ずや登場人物の誰かに自分を投影することができる一本。昨今「多様性」ということがよく言われますが、「個人の持つ弱さの多様性」とでも言えるようなものを示しつつ、それらをチームとしての強さ>>続きを読む
子ども時代にマリオで遊んだことのある人間として、視覚と聴覚の両方からガンガンと記憶を刺激されました。自分自身でも訳の分からないタイミングで涙腺が緩んでしまうほど、ゲームの世界が見事に映画に昇華されてい>>続きを読む
「また月曜日がやってくる・・・」という日本人の多くが抱える憂鬱な感情を逆手に取り、見事なコメディに仕立て上げた会心作。タイムループものは次第に展開が失速していくことも少なくないのですが、テンポ感が損な>>続きを読む
人間性が戦争によって削り取られていく様が完璧に捉えられた傑作。テーマとしては何度も語られているのかもしれませんが、現代の映像技術とフェリックス・カマラーの表情の変化をはじめとする卓越した演技により、改>>続きを読む
2023年の「事前の期待値を思った以上に超えてきた」大賞決定。ファンタジー映画の王道を歩みつつ、キャラクター造形やメッセージ性で現代的なアップデートもしっかりと実装。とある長回しシーンに代表される躍動>>続きを読む
剥き出しの権力の恐ろしさをまざまざと突きつけられる作品。と同時に、現在の国際的な調査報道がどのように進められているかが垣間見える点も興味深かったです。それにしても暗殺されかけたにもかかわらず、ナワリヌ>>続きを読む
基となったノンフィクションが傑作だったこともあって期待しながらの観賞だったのですが、無理なく権利関係を整理した脚本がとてもわかりやすく、ストーリーにグイグイ引き込まれる一本でした。テクノロジーやアート>>続きを読む
映画監督が映画についての作品を撮る際、「映画ってやっぱり良いもんですよね」というアプローチを簡単に取ることができると思いますし、観客もそういう流れを心のどこかで期待しがちだと思います。しかし本作は、「>>続きを読む
「庵野作品」だからと擁護できるところは大いにあると思いますが、本作はさすがに間口が狭く作られすぎているんじゃないかと疑問符を付けたくなりました。「当時の仮面ライダーを見た時に感じた気持ち」を再現するた>>続きを読む
これは今年のマイベストどころか、これまでの映画人生の中においても格別な一本になってしまったかも。
エンタメ性、芸術性、メッセージ性、そして何より本作が持つ時代性がバッチリ組み合わさり、この映画を特別な>>続きを読む
貧富、性別、民族、イデオロギー・・・個人が拠って立つ「立場」を、これでもかとばかりに鮮やかにひっくり返してみせるダーク・ユーモアっぷりがお見事。オトナのお伽話とでも言えるような展開は見ていて飽きません>>続きを読む
なんだかんだ見てしまうマーベルの新作。そしてなんだかんだやっぱり楽しいからニクい。自分はマーベル作品に過大な期待を寄せてしまうタイプの人間なんですが、これくらい肩肘張らずに楽しめるタイプの作品も大切だ>>続きを読む
カオスに次ぐカオス、ハチャメチャに輪をかけたハチャメチャ・・・。こんな作品が存在して良いのかと呆然とするほどとっ散らかっていると同時に、監督の爆発する映画愛はこのレベルの長尺となんでもありっぷりがなけ>>続きを読む
人間の狂気を描かせたらマーティン・マクドナーの右に出る者なし。閉ざされた空間で芽生えたほんの些細な争いの種が、あれよあれよと制御不能に陥ってしまう。そしてそんな様子を雄大な自然と巧みな演者たちでグイグ>>続きを読む