ShuheiTakahashiさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

前科者(2022年製作の映画)

3.7

大人や社会や環境から突き放され、弾かれ、除け者にされて、居場所がなく、余裕がなく、息苦しく、間違いを犯してしまった者たち。
どんな理由があったとしてもという考えもあるが、
人間は誰もが正しくて、誰もが
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さがす(2022年製作の映画)

3.4

全体的には良かったが、なんかいまいちでした。
登場人物の行動に現実味があまり感じられなかった。
どこか作者都合に動いている気がして、腑に落ちない。
伏線を回収はしてるんだけど、回収しているだけ。
綺麗
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

3.8

無音でも伝わる歌。
エミリア・ジョーンズの歌声には求心力があって、オープニングから惹きつけられる。

手話がこれ程、多彩で様々な感情を表現できる言語だとは思わなかった。
下ネタの比喩表現がすごい笑。
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ブラックボックス:音声分析捜査(2021年製作の映画)

3.9

全体的には面白かった!
最終的な着地は予想通りだけれど、途中の二転三転する展開は見入ってしまった。
ここまで耳を澄まして観る映画ま中々ない。
主人公の行動と同じ行動してしまうほどの没入感。

ただ、終
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裁かるゝジャンヌ(1928年製作の映画)

4.0

眼の演技が凄まじい。
登場した瞬間、どんな心情なのかわかる。
そして変化していく様も圧巻。
審問官の表情もこれ以上ないくらい憎たらしい。
自分たちの思い通りにならない、自分たちの常識を超えた行動、自分
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tick, tick...BOOM!:チック、チック…ブーン!(2021年製作の映画)

3.9

映画版レントは好きじゃないのですが、この映画は好きです。

私も現在創作活動をしているので、主人公の気持ちにめちゃくちゃ共感できました。

期日が迫ってくる焦り、けれど生活もしなければならない。
パー
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スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

すごい3部作だったし、スパイダーマンシリーズはどれも良き。
スパイダーマンシリーズ全ての完結作でした。

スパイダーマンが三人いることの心強さ。
ファーフロムホームで、自分の中の孤独に打ちのめされてた
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RENT/レント(2005年製作の映画)

3.4

あまり入り込めませんでした。
ミュージカル映画ではなく、舞台で観たいです。
歌パートが多すぎて、観るのが疲れました。
歌自体はとても良いし好きなのだけれど、個人的にはMVをまとめた感じに思えてしまいま
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偶然と想像(2021年製作の映画)

4.8

言葉にできないけど、確実に心に残る感情。
どうにか言葉にしたい。
胸の中に生まれた気持ち。
名前のつかない感情に浸ってる。
なんだこれは。

すっきりしきれてないんだけど、それが心地良い。
登場人物た
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ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

3.7

最後の安堵感がすごい。
めちゃくちゃな精神状態からよくあそこまで復活できたなと思った。
少し強引な気もするまとめ方。


イギリスの田舎に住む、ファッションデザイナーに憧れるエリー。
登場シーンが素敵
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ミセス・ダウト(1993年製作の映画)

3.7

ロビンウィリアムズの魅力たっぷり映画。
仕事もロクにせず、家事も全くせず、ただ子どもたちには優しいだけのダニエル。
離婚が決まり、子どもたちと週1でしか会えないことが苦痛極まりないダニエル。
元妻のミ
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マリグナント 狂暴な悪夢(2021年製作の映画)

3.9

ジェームズワンというだけで鑑賞。
何の情報もなく観られて良かった。
物語が進みにつれて、二転三転する。
なんとなくホラーかなと思って観始めたが、オープニングから、ん?
どうやら違うようだぞと思っていた
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真夜中のカーボーイ(1969年製作の映画)

4.2

都会に夢見て、夢敗れる男。
理想と現実の差に打ちのめされる。
現実を最初に突きつけてきた男と一緒に暮らし始めて、現実の辛さ、幸せを共に噛みしめる。

最初は騙された分を取り戻すために利用する気だったは
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サマーゴースト(2021年製作の映画)

3.3

死と向き合うことで、生と向き合う。
40分でまとめたのが凄い。

親に決められた未来が苦しく、今を生きる意味を見いだせない者。
いじめられ、自殺を考えている者。
余命わずかの病に罹り、生きたくても生き
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プリテンダーズ(2021年製作の映画)

3.6

クラウドファンディングのリターンの前売券で鑑賞。
出ている俳優さんたちは大好きな人ばかり。
特に主演の小野花梨さんは鈴木先生で知ってその演技にド肝抜かれた大好きな俳優さん。

作品の感想としては、伝え
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DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

4.3

原作未読。
IMAXにて鑑賞。
圧倒的映像、圧倒的音響。
脚本もわかりやすく、魅入ってしまう。
シールドやヴォイスの描き方がわかりやすく、ヴォイスなんて自分の脳に直接話しかけられているよう。
世界観に
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ビルド・ア・ガール(2019年製作の映画)

3.0

なんか今いち乗り切れなかった。
主人公の感情、考え方、周りの人たちのキャラクターも好きになれない。
嫌いってわけではないのだけれど、好きじゃないなあ。
なんだろう。
描き方を違うものにしていたら、好き
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MINAMATAーミナマター(2020年製作の映画)

3.6

なんか微妙だった。
何が原因なんだろう。
ジョニー・デップはめちゃくちゃ良かった。
アイリーン役の美波は正直力不足な感じ。
ジョニー・デップと相対することで、余計に拙く見えてしまう。
キスシーンとかい
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空白(2021年製作の映画)

4.6

圧力映画。
そして人間映画。
人間の在り方、多面性、人は誰もが正しくなくて、間違っていない。

教師からの圧力、父親からの圧力、社会の圧力、マスコミ、情報の圧力、親切の押し売り、性的な圧力、善意の強要
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ディナー・イン・アメリカ(2020年製作の映画)

4.9

大好き!
パティもサイモンもめちゃくちゃ最高!
パンクとは立ち向かうこと。
いじめや常識、当たり前、やっちゃいけないこと、法律、他人が勝手に決めた価値観なんかぶっ飛ばせ!
自分が一番。
自分が納得でき
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コーヒー&シガレッツ(2003年製作の映画)

3.7

コーヒーを飲み、煙草を吸いながらの短編オムニバス。
会話や温度感、考え方、価値観、間、感覚の微妙なズレ、噛み合わない空気、有名人を本人役で使ったり使わなかったり。
仲いいんだか、悪いんだか、わからない
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パーマネント・バケーション(1980年製作の映画)

3.3

序盤から続く不穏な音楽。
意味があるようでない台詞。
深く理解はできなかった。
中二病をこじらせた漂流者の断片的な日常。
少しずつおかしい人たちの日常。
少しずつ生きるのにズレを感じ続ける。
救いを求
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由宇子の天秤(2020年製作の映画)

3.9

人が話していることが真実とは限らない。
隠していること、言わないことに真実が潜むことがある。
真実は人の数だけある。
第三者にわかるのは事実だけ。
どういう気持ちで、だとか、どういう状況でだとかは、わ
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サイコ・ゴアマン(2020年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

めちゃくちゃ好き!
最高に悪趣味で最高な悪ふざけ。
色々細かいところが気にならないくらい面白い。
いや、細かいところは気になるけど、それ込みで面白い。
圧倒的画力(えぢから)!

見たことあるけど新鮮
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トムボーイ(2011年製作の映画)

4.1

この監督の間と視線の誘導が大好き。

男らしさ、女らしさ、男であること、女であること、男だから、女だから、
どれも窮屈でくだらない。
性別で分けて考えなくても良い世界に早く生きたい。
身体的に違う部分
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恋の病 〜潔癖なふたりのビフォーアフター〜(2020年製作の映画)

3.5

強迫性障害を持つ2人のフツーの恋愛の話。

最初はお互いの価値観が合う部分、同じところ、好きなところばかり目が行き、うまくいく。

ずっと一緒にいることで、お互いの違う部分、変化したところ、嫌いなとこ
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サマーフィルムにのって(2020年製作の映画)

4.5

愛に溢れていた。
好きなシーンがたくさん。
シーン一つ一つ、登場人物一人一人に愛が在った。
サマータイムマシンブルースと台風クラブ好きな人は絶対に好き。
青春の狂熱というか、熱に浮かれ、熱の渦を作って
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べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

3.7

ゆるい会話劇と激しいアクションの組み合わせが面白かった。
社会に屈しない手段がある二人が羨ましいし、自分もそうでありたい。
殺しても大丈夫な選択肢があるのは良いよな。
せめて自分だけは自分を誇ろう。
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

男の性欲は本当に醜くて吐き気がする。

泥酔してる一人の女性を家まで連れ帰ったら、性行為していいですよってことじゃないから。
性行為していい雰囲気なんて存在しない。
関係を築いていて、お互いが合意の上
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アメイジング・グレイス アレサ・フランクリン(2018年製作の映画)

3.6

歌声に感情が揺さぶられる。
ただただ圧倒的。
簡単に言えば大きい声で叫んでるだけなのに、なのに、どうしてこんなに感動するのか。

熱帯魚(1995年製作の映画)

4.0

ポップでキュートに狂った世界。
皆少しずつ抜けていて、ぬくぬくで夢見心地な世界はあたたかい。
棒付きアイスを3人で少しずつ食べ分け合う姿は滑稽で愛しい。
最初に誘拐された眼鏡の少年がいちいち愛らしく、
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いとみち(2020年製作の映画)

3.9

いとの表情の変化が魅力的。
へばねと言われた時の表情、へばねと言うとき、鏡の前での練習、気になる子に話しかけるとき、父との喧嘩の時の言葉にできない怒り、店を続けたいと話すとき、髪を梳かしてもらう前のは
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狂猿(2021年製作の映画)

4.1

こんなに格好いい背中はない。

プロレスラーとして生きる。
プロレスラーとしての生活。
葛西純の生活。

最初はプロレスへの熱を失いかけていた葛西純が、だんだんと熱を取り戻していく過程を描く。
そして
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映画大好きポンポさん(2021年製作の映画)

5.0

完全に救われた。
序盤から、なんだか無性に泣けてきて、吐きそうになって、苦しくて、でも幸せで、最高だった。
物をつくる楽しさ、苦しさ、削る苦しみ
が存分に溢れていた。
心に刺さって染みる台詞がたくさん
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アメリカン・ユートピア(2020年製作の映画)

4.3

ひたすらに格好良い。
魅力が満ち溢れていた。
主義や思想、精神をここまでエンターテイメントに昇華したのが凄い。
痺れた。

拘束から解き放たれた12人が自由に軽快に実に楽しそうに動き回り、歌い、演奏す
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街の上で(2019年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

変わっていく街、変わらない街、変わっていく人、変わらない人、変わっていく関係、変わらない関係。
ああ、なんだか何もかも素晴らしいなと感じた。
人って愛しいなって思った。
どんな風に生きようが、話そうが
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