ShuheiTakahashiさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

ほつれる(2023年製作の映画)

3.9

舞台鑑賞済み。
今回も台詞が秀逸。
映画ならではの魅せ方もしていて良かった。
画角の外の人物が話すことで、見せたいものと聞かせたいものが明確になり伝わりやすかった。
焦点を合わせる人物を変えることで何
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福田村事件(2023年製作の映画)

4.0

これは生きている人が生きている人を殺した話。
情報や社会が殺したわけではない。
名前のある人が名前のある人を殺した。

村人の生活を描くことで、ただの加害者で終わらせていない。
被害者もただの被害者で
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ファルコン・レイク(2022年製作の映画)

3.8

ホラーテイストのボーイミーツガールもの。

バスティアンがクロエに少々都合の良い男にされてる感もありつつ、バスティアンもまたクロエを自慢に使ってしまう。

年下の男の子を弄びに弄ぶクロエ。
パーティー
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あしたの少女(2022年製作の映画)

4.5

解約阻止率、解約率、ノルマ、業績、成果費、就業率、補助金、数字ばかりが並び、数字ばかりに固執する。
物事を測る物差しが数字しかない。
その人自身を見ていない。
人もまたただの数字。
人数でしかない。
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さよならエリュマントス(2023年製作の映画)

3.9

中々面白かったし、楽しめた!
キャラクターもそれぞれ魅力があり、一人一人に見せ場ありで。
中島歩と平井亜門好きで、しかも二人ともよかった。
中島歩は最近クズでゲス役が多いけど、やっぱり上手い。
平井亜
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バービー(2023年製作の映画)

4.2

なぜライアン・ゴズリングがケンなのか、その意味がよくわかる作りだった。

オープニングから、これはただの、はいバービー、はいケン、の話ではない雰囲気で始まり、しっかり下地を作り上げる。

なんだか気持
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キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン(2002年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

大好きな2人。
フランクとカールがチャーミングすぎて憎めない。
フランクのいるホテルに辿り着いたカールがフランクの部屋にFBIだ!と突入する。
部屋には誰もいない。
トイレの水が流れる音。
ゆっくりと
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イノセンツ(2021年製作の映画)

3.7

クライマックスがあまりにも童夢すぎた。
オマージュどころではなく、原案童夢じゃないのが不思議なくらい。
それでも面白かったし、ゾクゾクするシーンやエグいシーンもあり、楽しめた。

だんだんとエスカレー
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さらば、わが愛/覇王別姫 4K(1993年製作の映画)

4.2

歴史に翻弄されながらも、その中で生きて死ぬ3人、4人。
愛し、思いやり、助け、傷つけ、裏切り、死ぬ。
小楼
蝶衣
小四 
菊仙
それぞれが自分を大事に、自分を一番に考えながらも、時に助けたり、他者を大
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クエンティン・タランティーノ 映画に愛された男(2019年製作の映画)

3.9

タランティーノは映画でしかできないけとをやり続けているなと改めて感じた。
次作で最後なのかー、いやきっと宮崎駿みたいに作りたくなるはず。
観続けたいな。

監督フィーチャー作品としては少し物足りなさも
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イビルアイ(2022年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

序盤説明的なシーンが多いが、テンポが悪く、というかシーンの切り替わり方が雑?下手?なんかぎこちない。
音楽も大げさで、ジャンプスケアも過剰。
いらないなーと思うシーンが多く、それがホラーならではの笑い
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CLOSE/クロース(2022年製作の映画)

4.0

世界が社会に壊される。
2人だけで満たされていた幸せだった世界に学校という社会が侵入してくる。
社会と繋がりたくなくなる。

誰かと誰かの関係がどうだろうが、なんであろうが、関係ないじゃん。
ほっとい
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映画 王様戦隊キングオージャー アドベンチャー・ヘブン(2023年製作の映画)

4.2

不覚にも泣いてしまった。
やっぱそれぞれの王のキャラ立ちが良い。
そして王と側近の関係も。
リタとモルフォーニャの関係は特に尊い。
リタを助けに来たモルフォーニャが大好き。
こっち1時間欲しかったなー
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モダンかアナーキー(2023年製作の映画)

4.3

なんかすごいもん観た。
編集、構成、見せ方、音、かっこよすぎる。
ヒリヒリする。
台詞よりも生活音や、物と物がぶつかる音、ペットボトル潰したり、缶潰したり、破壊音のが大きかった。
ストレス、フラストレ
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.9

好きなものやりたいこと全部詰め込んだような作品。
昔のジブリ作品を彷彿とさせるシーンが多数。
創作することは現実を生きる糧だ。
創作した世界の中、理想の世界の中だけで生きていても、何も変わらない。
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マルセル 靴をはいた小さな貝(2021年製作の映画)

3.8

可愛いだけで終わらせてはいけないなと思いつつ癒やされたのも事実。
マルセルは必死にただ生きているだけの行為を笑ったり、可愛いなと思ったり、するのはマルセルを下に見てるからなのか。
マルセルに気付かされ
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リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)

3.9

ヨーロッパ企画ならでは炸裂の盛りだくさん!

もはやお家芸のタイムループ。
2分間しばりで、記憶はリセットされないことで、できることの多様さ。
お決まりの説明役の理系出身は今回も活躍 笑。
タイムパト
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テクノブラザーズ(2022年製作の映画)

3.7

音楽めちゃくちゃ格好いい!
サウンドトラックが売っていて、めちゃくちゃ欲しかったが手持ちがなく、また大田原愚豚舎映画祭中に買えたらと思う。

音楽が東京なら通用するかもねと社長に言われて大田原から東京
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To Leslie トゥ・レスリー(2022年製作の映画)

4.2

ロイヤルが遠吠えをし、裸で走る姿に救われた気持ちになるとは思わなかった。

レスリーが地元に帰り、スウィーニーとロイヤルという居場所を見つけ、自分を省みて、変わろうと奮闘し、実際に変わっていく。
少し
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TAR/ター(2022年製作の映画)

4.1

不確かな情報、常に匂わすような演出で、観る側に考えさせる。
映画の構造自体が今の情報社会を表しているように感じた。

主人公のターは世界的な指揮者、作曲家である。
インタビューの受け答えや音楽に対する
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アシスタント(2019年製作の映画)

4.0

自分自身を殺し続ける、少しずつ、毎日、毎秒。

ずっとしんどかった。
最悪な職場。
誰一人として楽しそうな人はいない。
同僚ともほぼ会話はない。
同じアシスタントの一人にはゴミを投げつけられて、呼ばれ
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M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)

3.6

ホラー映画を観に行く気持ちでいくと、少し物足りないかもしれない。
ただ、所々に面白さがあり、楽しめた。
動き方が最後までロボット感あるままで好感が持てたし、戦い方もAIならでは、ロボットならではで好き
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よっす、おまたせ、じゃあまたね。(2022年製作の映画)

3.7

最初は道中出会うぶっ飛びキャラたちのノリにあまりついていけなかった。
ちばしん役の橋本淳さんが好きで、橋本淳さんのリアルな演技が周りのノリと合っていなくて浮いていた。
だから観てる私も道中出てくるぶっ
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ぼくたちの哲学教室(2021年製作の映画)

4.2

私は世界や社会、常識や当たり前に対してたくさんの疑問、違和感を持って生きている。
考え続けて生きている。
だから校長先生の話には響くものがあった。
そしてこの学校や先生が生徒たちの話を聞くことに重きを
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せかいのおきく(2023年製作の映画)

4.0

今よりも人間が自然に近いせかい。
糞は土に還り、死んだら土に還る。
私も死んだら虫に食われ、土に還り、せかいの一部になりたいと昔からずっと思っている。
現代は死体だけでなく、糞も土に還らない。
分解さ
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ウーマン・トーキング 私たちの選択(2022年製作の映画)

3.8

想像以上にトーキング。
アクションはほぼない。
だが、考える、話し合うことこそが、行動(アクション)なのだと思った。
考え続ける、話し合い続ける。
暴力や権力、力によって何かを決めるのではなく。

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怪物(2023年製作の映画)

4.7

凄い映画を観た。
観終わってすっきりする映画も大好きだけれど、こうして残り続ける映画も大好きだ。
このもやもやを大切にしたい。

三幕構成で、1幕ごとに視点が変わる。
母親から先生、そして子ども。
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.0

音楽や映像、構図、見せ方、演出が見事。
断片的だったり、説明をあまりしないが、ただの雰囲気映画に終わっていない。
妙な説得力がある。

ビデオを観る人の影がテレビに映る。
寝ているソフィ越しに、窓の外
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雄獅少年/ライオン少年(2021年製作の映画)

3.9

屈するな。
心の中の吠える声を聞け。

全体的には面白かった。
ただ所々気になる箇所もあり。
ピンチを足の臭さで切り抜けるところは、冷めた目で見てしまった。
あれをするならせめて、足が臭い描写を事前に
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セールス・ガールの考現学/セールス・ガール(2021年製作の映画)

3.7

色々謎だし、所々変だし、時々眠くなるけど、なんだか癖になる映画。
省く描写と長回しするシーンはそこなんだと不思議な気持ち。
独特。
何よりも独特なのはバンドご本人登場的な。
そんな歌の入り方ありなんだ
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

3.6

観たあと何か残るわけではなないが、面白かった!
音楽で否応なく興奮する。
ゲームの世界がこうなるのかと、驚きとワクワクで盛りだくさん。
一つ一つの描写が細かく、面白かった。
青甲羅は君だったのね。
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ザ・ホエール(2022年製作の映画)

4.1

狭い室内からどこまでも広がっていく。

ラスト、終わり方があんなんでいいのか、いやいいな、あれがいいな、めちゃくちゃいいな、となった。
ラストシーンを見て、このこみ上げてくる言葉にできないこの感情を大
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レッド・ロケット(2021年製作の映画)

3.7

なんだか不思議な魅力のある映画。
後半までは特に何が起こるわけでなく、ただひたすらクズな男の日常。
でもなぜか観てしまう。
構成というか魅せ方というか、編集や切り取り方が上手いのかな。
仕事の面接のシ
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ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい(2023年製作の映画)

3.9

傍から見たら一見病んでるように見える。
けどそんな言葉で簡単にしたくはない。

社会のズレ、常識に対する違和感に気づいてしまったら、もう今までのようには生きてはいけない。
その苦しみ、寂しさ、虚しさ、
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ノック 終末の訪問者(2023年製作の映画)

3.4

世界か家族か選べと言われたら、私なら迷わず家族ですね。
眼の前死なれて、殺されるのを見せられて、嫌な気持ちにはなるだろうけど、世界が滅ぶというより人間だけ死ぬ感じなら、むしろお願いしますという気持ち。
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AIR/エア(2023年製作の映画)

4.3

いやあーこういう話大好きなんです。
好きなシーンたくさんありました。
ソニーがマイケル・ジョーダンの母親を訪ねて、話すシーン。
ハワードがソニーを信じるというシーン。
NBAの規定を破ろう、罰金を払お
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