Siosさんの映画レビュー・感想・評価 - 13ページ目

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父を探して(2013年製作の映画)

3.7

ブラジル小僧の息づかいが、何ともいとおしい!
健気に駆ける小僧を、いつの間にか応援しちゃいます。

ジャングルのカラフル、サンバのリズム、スタジアムの興奮と、どの表現も軽妙。
ラテンのアニメって、こう
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光りの墓(2015年製作の映画)

3.6

木々が風に揺れる音と、不思議な光の変化が心地よい。
眠りにおちる前の、無意識に近い感覚に包まれます。

病院のベッドで眠りから覚めない青年を、見知らぬおばさんが世話し始める。
監督の狙い通り(?)、劇
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サン・オブ・ゴッド(2014年製作の映画)

3.3

神の子が起こす数々の奇跡と、真実の言葉。
それに直接触れたら、どんな気持ちになるのだろうと想像しました。

ややなぞる感じだけど、イエスの物語がわかりやすく描かれています。
武力でなく、言葉の力、信じ
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リザとキツネと恋する死者たち(2014年製作の映画)

4.1

このノリ、気に入りました!
ヤバくて不思議なリザの魅力と、踊り出したくなるトミーの昭和歌謡。

監督の日本を取り込むセンスが好き。
さらに妖怪キツネ、特徴的な壁紙などなど、好物多数!
那須のシーンは幻
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人間の條件 第1部純愛篇/第2部激怒篇(1959年製作の映画)

4.8

戦時中、日本による植民地支配下の満州。
まさに人間でいられるか否かを、何度も突きつけられる。
6部構成の2部までで、すでに押し潰されそう。全て観終わる頃には、抜け殻になるかも。

日本企業の管理する鉱
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セーラー服と機関銃 卒業(2016年製作の映画)

2.9

かわいらしすぎる星泉。
目から背中から色気を発する月永。

泉と、晴雄、祐次とのやり取りが、微笑ましくてほろり!
予想通り野性味は足りないけれど、これはこれで楽しい。

殴り込みに臨むそれぞれの勝負服
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ロブスター(2015年製作の映画)

3.9

社会の設定が、前半も後半も極端。
パートナーとの生活、一人の生活、どっちも辛い理想!

情のない女がサイコでお気に入り。
トースターの使い方、見せつける背泳ぎ、使用人のお預け地獄、ヤバいシーンの連続。
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火の山のマリア(2015年製作の映画)

3.5

母が娘に風呂で語りかける時間が、胸に沁みる。
娘の幸せを祈る気持ちには嘘がない。

貧しいマヤ人は、平然と搾取される立場のようです。
グアテマラのコーヒーが好きなんですが、この国のこうした問題について
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ヘイトフル・エイト(2015年製作の映画)

3.7

モリコーネがとにかくキレキレ!
タランティーノてんこ盛り!

特にオープニングは完璧すぎて、がつんとやられた。
そして前の訪問者が到着して部屋に入るまでのシーン、クールで大好き!

マイケル・マドセン
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残穢 住んではいけない部屋(2016年製作の映画)

3.2

和室から違和感のある音が聞こえる。
それが穢れに触れるきっかけになるというのが、ゾワーっときた。
和室で観たらさらに怖そう・・・

土地の過去に由来する怨念って、確かに気になる。
謎が説明されるにつれ
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セーラー服と機関銃(1981年製作の映画)

3.8

古臭くてイカれた設定に、テンションあがる。
火葬場で合掌のタイトル画面がクール!
何の経験積めばいいの?とか、いちいち笑える。

ショボめの組員たちの組長愛が涙ぐましい!
薬師丸ひろ子もクレーンに吊ら
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ディーパンの闘い(2015年製作の映画)

3.7

戦士の本能が戻ったときの、あの凄み!
鬼気迫るものがありました。

スリランカの内戦を脱出し、少しずつ居場所を見つけていく偽の一家。
それぞれの思いが交錯して、目が離せない。

女の子が心細いだろうに
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黄金のアデーレ 名画の帰還(2015年製作の映画)

4.6

ナチスに奪われた過去を取り戻そうとするお婆さんの姿は、涙なしでは見ることができなかった。

その訴えは、ウィーンの優美な生活と暖かい家族の記憶だけでなく、ナチス台頭後の痛みを鮮明に呼び起こします。
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マネー・ショート 華麗なる大逆転(2016年製作の映画)

3.4

理解できないものは買っちゃダメ。
サブプライム問題は、売る側も中身がわからなくなっていたのが、怖いところ。

複雑な証券化商品の正体が、ちゃんと説明されていると感じました。

主人公たちは、システムに
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裁かれるは善人のみ(2014年製作の映画)

3.8

痛烈!
美しい風景に覆い被さるような、ロシアの暗い空が印象的です。

地方の判事の無機質な早口すごい。
この上なく気が滅入る。

小さな希望も踏みにじられるのか。
ウォッカがほしい、ウォッカを浴びるし
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特捜部Q キジ殺し(2014年製作の映画)

2.9

デヴィッド・デンシックが気色ワルい!
はみ出し者の刑事コンビが今回相手にするのは、各界の大物たちで、根性ひん曲がってる。そして謎の少女が絡む。

ご都合主義も目立つが、前作に続き、
男臭さとデコボコし
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オキュラス 怨霊鏡(2013年製作の映画)

3.1

幻と現実を自在に操る、魔の鏡。
勝ち目ないでしょ、とも思われる心理戦が展開される。

過去の世界を呼び起こしながら、じわじわ姉弟を追い詰めていく。
冷静に観察しているつもりが、気付けば幻に取り憑かれて
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オデッセイ(2015年製作の映画)

3.8

主にイモと、好きでもないディスコ音楽でしのぐ数百日。

無人の星に取り残されて光るのは、知恵と機転としぶとさ!
ちょいジャガイモ顔のマットデイモンが、イモを育てて食べる様がいい。

自分だったら我慢が
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恋人たち(2015年製作の映画)

3.9

人は何かに囚われて生きている。
本当の希望は、別にあったり、そもそも気付いていなかったり。他人も理解しようなんてしない。

冷めた社会の中で、話が進むほど、一人一人の現実は埋もれ、荒んでいってしまって
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黒猫・白猫(1998年製作の映画)

5.0

映画が終わって気付くと、体が軽くなっていました!
いやホントに、ぶっちぎられました。

意味不明なダンス、わんさか登場する動物たち、エネルギッシュなじいさん、間の抜けた効果音・・・自由過ぎる展開が快感
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ブリッジ・オブ・スパイ(2015年製作の映画)

4.1

東西冷戦下、シビれる仕事をやりきる男に、思いがけず感動。
ドノヴァンとアベルの芯の強さを秘めた表情もあって、画面に見入ってしまいました。

冷静に振り返ると相当美化されていると思うけど、それも込みでス
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ボーダレス ぼくの船の国境線/ゼロ地帯の子どもたち(2014年製作の映画)

4.2

国も事情も性格も異なる子供たちが、国境線上の廃船内で接触する。
警戒心が少しずつ解れていき、ひととき身を寄せあう。

工夫を凝らして生活の糧を得る少年、いい目をしている。
急に男になったね、な瞬間もあ
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イット・フォローズ(2014年製作の映画)

3.4

無言で向かってくる、何とも言えない怖さ。
不気味な音が、そのイヤ~な感じを盛り上げる。

いつの間にか、画面の隅にそれっぽいのが現れる度、きたのか?って期待しちゃうようになってました。

しかしこの感
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サウルの息子(2015年製作の映画)

3.7

同胞を処理するという、おぞましい役目。
人間は、こうした状況を作り出してしまったことがあるのだ。

主人公の過去を知ることなく、居心地の悪いその場所に放り込まれる。
アップの主人公は異常な精神状態で、
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ジプシーのとき(1989年製作の映画)

4.0

ジプシーの村の空気に、心を奪われました。
川のお祭りの美しさは、この世とは思えないほど。

旅立ちのシーンも、とても印象的。
みんな本能的に駆け出す感じで。
その後の落差がまた悲しいんですが。

それ
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岸辺の旅(2015年製作の映画)

4.0

自分は死んだと言う人がそばにいる違和感と、このままでいて欲しいという思い。
深津絵里が目を覚ます度に、消えちゃってるんじゃないかと不安になりました。

浅野忠信による死者の世界や状況の解説に、妙な説得
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トラッシュ!-この街が輝く日まで-(2014年製作の映画)

3.5

ゴミ山が舞台になっているのが面白い。
たくさんの人が、そこで仕事や生活をしている。
ラットは本当に臭そう・・・

容赦なく子供を追い回す警察。
執拗すぎて異様だが、少年たちが、勇気と知恵と機転で道を切
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アンジェリカの微笑み(2010年製作の映画)

3.6

オープニングの川岸の夜景、そして坂道の街並みに降る雨。
息を呑むような美しさで、物語の世界に引き込まれました。

アンジェリカは、死人とは思えない可憐さ。
幻想シーンは、浮遊感が心地よい。

イザクが
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ヴィンセントが教えてくれたこと(2014年製作の映画)

3.4

ビルマーレイのロクデナシぶりが笑える。
少しくらいひねくれてたっていい、と思えてくる。

オリバーも、徐々に距離が近づいていく感じがよいです。
競馬場でのシーンとか、二人の息が合っていて好き!

ガキ
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白鯨との闘い(2015年製作の映画)

3.8

水中を悠然と進む、白鯨の巨体。
海の王の風格を感じさせる。

意外と小さなボートで捕鯨するんだなーと思ってみてたので、
白鯨が姿を現したときはビビった。
スペクタクルで、サバイバルで、力が入りました。
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ギリシャに消えた嘘(2014年製作の映画)

3.1

華やかな生活から一転、逃亡劇へ。

ギリシャの島の白い街並みが印象的。
現地で出会った青年を交えて、思わせ振りな展開が続く。

ヴィゴ・モーテンセンが落ちぶれ臭を漂わせていて、
お酒片手にみるのによい
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死の恋人ニーナ(2015年製作の映画)

3.3

新しい恋人と過ごしていたら、
死んだ元カノが現れて。

新恋人はグラマー系。
元カノは死んだ時の状態なので、大量の血にまみれてます。

どうして甦り、どうしたら消えるのか。
現実の隣に、非日常が存在し
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ヤクザと憲法(2015年製作の映画)

3.6

暴力団の事務所に密着した映像の数々。
かなり貴重だと思います。

ヤクザの生活の一面をみることができるが、
肝心のシノギの内容や武器の話になるとニヤニヤ。
違法な商売ばかりやっているということだろう。
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(1960年製作の映画)

5.0

用意周到で大胆な穴掘り計画。
実行の仕方が、これまた大胆!

プロセスが丹念に描かれているのと、
音がスリルを高めていて、臨場感が凄い!
手に汗握る展開が続き、終盤は鳥肌もの。

ときに呆れるほど大胆
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ニュー・シネマ・パラダイス(1989年製作の映画)

5.0

映画に夢中なトトの少年時代が楽しい。
トトと同じようにアルフレードが大好きになるし、
シチリア島の美しい村の風景もいい。

ラストの感動はもちろん、映画館で皆でワイワイ映画を待つ感じ。
本当に映画愛が
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INFINI/インフィニ(2015年製作の映画)

3.2

遥か彼方の宇宙基地へ転送。
何やらヤバイ感染で逃げ場がなくなる、サバイバルな展開にハラハラ。

正直言って近未来の設定は意味不明です。
それから簡単に感染しすぎか。でも唐突感がちょっとおもしろいかも。