このレビューはネタバレを含みます
彼は、メッセージだ。願いに蓋をして、変わらない日々に埋もれる人を鼓舞するための。そして、秘めた想いを届けるための。
「好きなように生きる」。何も変えられないと無意識に飲み込み、それでいい、それがいいと目を瞑ってきた。そんな毎日に鮮やかに飛び込んできた、運命の出会い。思い描いて、待ち望んだ人。あなたのためなら、共にいる世界のためなら、こんなにも迷いなく踏み出せる。変わることは怖い。でもその先の、まっさらな日々の輝きに勝るものなんて無い。叶わなかった思いも、手を伸ばした結果なら愛おしい。始まりは何であれ、今この瞬間は全てリアルだ。自らをモブにするのも主役にするのも自分次第。