ウーヘーさんの映画レビュー・感想・評価

ウーヘー

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シックス・センス(1999年製作の映画)

4.1

生きていさえいればタイミングとキッカケ次第で全てどうにでもなるという希望を示してくれた一方で、死を前にしては人はどうにもならないこともあるという絶望をも包括した作品であった。

でも、実体はなくとも、
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.2

好きなジャンルであることには間違いないのだけど、好きといっていいのか、非常に評価を迷う映画。

というのも、きっとこの映画の完成には、私にとって人生における経験がまだ不足しているから。

でも大切な作
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

4.3

体と心が剥き出しでぶつかり合うボクシングと、淡々と紡がれる日常とのバランス感が絶妙に描かれていた。

言葉を心が越える瞬間というのは見てて心地が良いものですね。

強い人こそ人に支えられる必要があると
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ザ・ホエール(2022年製作の映画)

4.1

つくづく人生とは本当の意味で自分のものではないのではないかということを考えさせられる。

もっと大事に見るべき作品でした。

世界で一番美しい少年(2021年製作の映画)

4.1

光と影。

自分で人生を取り戻すには大きすぎる喪失が度重なり、ただただ不憫に思えた。

時代背景云々でなく、少年を商品としてしか見ていない大人に虫唾が走った。
しかもその熱狂に拍車をかけたのが日本であ
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怪物(2023年製作の映画)

4.2

【怪物】読み方:かいぶつ
1 正体のわからない、不気味な生き物。
2 性質・行動・力量などが人並外れた人物

ようは怪物とは自分の理解が及ばないものに対して使う言葉だということ。
つまり誰しもが怪物と
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

4.2

この混沌とした社会だからこそ受け入れる素地があった作品といえるだろう。

マルチバースという目新しい設定を使って、誰かしかに起こりうる難しい問題を嫌味なくうまく落とし込んで魅せてくれた。

家族愛の物
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RRR(2022年製作の映画)

4.2

歌にダンスに心が動かされるのはなぜでしょう。
人間の根源に備わっているものということなのだろうか。

3時間少しですが、ずっと面白いってすごい。

ハケンアニメ!(2022年製作の映画)

4.4

吉岡里帆、中村倫也、柄本佑、尾野真千子と名だたる俳優を集めて恋愛がなければ、アクションもない、フックとなるのはアニメの部分くらいで、良い意味で「売れ辛い」、けど「大事な」作品をよく世に送り出してくれた>>続きを読む

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

4.2

DVDで見ていたら後悔するところだった。

映画サイコーを新たな角度で照らし、知らしめてくれた作品だと思います。

前半、蛇足かなと思われるような映像やセリフ(終始、なにか不穏な匂いはするものの)が、
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トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

5.0

本作品を見た今日という日が記念日になりました。

ずっと心が湧いてました。

この作品に関わってくれた人、全てにありがとうという気持ちです。

アナザーラウンド(2020年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

日中から酒を入れたら仕事もプライベートも良好だし、人生ってこんな楽しかったっけ!!!

な親父たちが結局酒に溺れて、色々なものを失って、身分相応の日常の尊さに気づいていく作品。

親父たちがサッカーし
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川崎競輪(2016年製作の映画)

4.2

「早朝、酒屋のシャッターが開く。ほどなくして画面の端から爺さんがのそのそと現れ店内に入る。画面が切り替わると爺さんはお茶割りの缶を飲み、幸せそうなため息を漏らす。誰に聞かせるでもない独り言をぶつぶつと>>続きを読む

プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

3.8

こういった題材を楽しみながら考えられることの良さと、エンターテイメントとして消化してしまうことの危うさと、両面があるなぁ。

フィクションだといわれればそれまでだし、復讐のためには手を選ばないというこ
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もらとりあむタマ子(2013年製作の映画)

3.6

キャストで勝ちな映画。

世を席巻したトップアイドルグループでセンターを張っていた人とは思えない庶民感。

この人を見出した秋元康の凄みを感じてしまった。

ボクたちはみんな大人になれなかった(2021年製作の映画)

3.6

人の数だけ過去のさまざまがあるのに、今もしくは未来が平等に与えられているという事実に、時折辟易してしまう。

だからこそ、人は時に過去に思いを馳せることがあるのだろうと思う。
それは後悔を招くことであ
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リアリズムの宿(2003年製作の映画)

4.1

生涯ベスト級。
もう20年前の作品なんだ。

人と人との関わりというのは時代が経っても変わらず面白いものなのだな。

何者でもない者の2人のやり取りを切り取って映像にするだけでここまで面白くできるとは
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サンタクロースになった少年(2007年製作の映画)

4.0

この余韻が残っているうちは誰かを思って優しくしようと思いました。

クリスマス前に、
ニコラスの笑顔を思い出して、
誰かの心を温められたらと思います。

空白(2021年製作の映画)

4.3

プロットの時点で傑作になるだろうと確信が持てたんだろうな。

キャラクターと俳優がマッチしすぎてもはや現実。

人の数だけ正義があるということをまざまざと見せつけられました。
真実と事実は別物。

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新聞記者(2019年製作の映画)

4.0

松坂桃李きつい役柄が多いですね…

空白を見た後だったからなおさら…

正しいことをしていても、
誰かにとって正しくあってはならないという、解決に至ることのない永続的な矛盾。

追い詰められた先に、
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レイディオ(2020年製作の映画)

3.8

アマプラをザッピングしてたら46分の映画で評価もそこそこでなんとなしに見てみたら、あら良いじゃないか。

脚本はありがちの内容ながら、
等身大の演技が好感もててよかった。

"後悔を与えてくれてありが
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すばらしき世界(2021年製作の映画)

4.2

あなたが思う”すばらしき世界”とは。
そんな疑問を投げかけられた感覚。
そして今、僕にその答えはない。

始めこそ遠まきに主人公を見ていたが、
徐々に主人公へと感情が移る感覚があって、
終盤は主人公の
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サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)(2021年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

心から圧倒されるものを目の当たりにすると涙が出てくるもんなんだな。

1969年の映像とは到底思えない、生の現場を体感できました。

歌の力というか、生きて行くための武器としての歌というか、歌が人と人
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ミナリ(2020年製作の映画)

3.8

これという展開もないけれど、不思議と画面に釘付けになってしまう不思議な魅力を醸した作品。

おばあちゃんってなんでこんなに孫に尽くせるんだろう。

小便なんて飲まされた暁にはほとほと愛情も尽きるだろう
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ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

4.2

最高!!!

最高だな!!!

プライドをズタズタにされた後の切り替えが最高!友情の取り戻し方が最高!卒業パーティーのぶっ飛び方が最高!高校生だけど色々考えてるし、各々の懐の深さが最高!先生の理解度が
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サマーフィルムにのって(2020年製作の映画)

3.5

よかった。

よかった。
けど、
だなぁ。

フィクションということをとても感じてしまった。
新しい風は確実に吹いていたけれど、
過度な演出が鼻につく場面もあって、いまいちのめり込めなかった。

とい
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劇場版「鬼滅の刃」無限列車編(2020年製作の映画)

3.3

なるほど、見た人誰しもが涙を流すわけがわかりました。
アニメだし、フィクションがすぎるから泣くまではいかなかったのだけれど、煉獄さんのキャラ作りが精緻で、このシーンのために作り出されたキャラクターだっ
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シャン・チー/テン・リングスの伝説(2021年製作の映画)

4.2

何も考えず、ただただ映像に身を任せるだけで満足できる最高のエンターテイメント作品。

マーベルはまだまだ心を離してはくれないな。

話自体は家族に目を向けた悲しい話ではあるのだけれど、適度にコミカルな
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ザ・ピーナッツバター・ファルコン(2019年製作の映画)

4.0

後味スッキリの清々しい、
心が通っている作品でした。

最近は障がいのあるなしに関わらず、全員が共存するインクルーシブな取り組みが主流にあるけれども、それには個々人が無意識的に共存できている、という状
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容疑者Xの献身(2008年製作の映画)

4.0

虚しい結末。

でも愛を知らぬまま命を絶とうとした男が、愛を知り、愛のために命を燃やす決意をするまでに至った。

虚しい結末は、そういう人を愛したということをも示唆していて、ただ虚しいという言葉ではお
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.4

必然を積み重ねて、大事に作られたことがわかる作品で、3時間があっという間でした。

濱口監督の作品は描写が美しすぎる。
美しくて涙がでてくるという経験は初めてだったかも。

パーソナルな部分を深掘りし
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アバウト・タイム 愛おしい時間について(2013年製作の映画)

3.8

昨日を生きれたらと思うのは、今日を後悔したから。

でも明日が来ないかもしれないなら、後悔した今日はかげがえのないものだと気づける。

良いことも悪いことも過去にあり、
これからのことがわからないのな
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(500)日のサマー(2009年製作の映画)

3.8

夏に狂わされたメンズのお話。

狂わされたと言っても熱狂の方か。
良くも悪くも気持ちは揺れ動いて、淡々とした日常は彩豊かになったんじゃないかなぁと。

夏のほとぼりも冷めて、
秋に落ち着いてくれると良
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ベイビーティース(2019年製作の映画)

3.8

感覚で捉えるところが多くて、なんとなーく見てたら最後にこれまでのシーンがフラッシュバックしてきて、1人の少女の人生が見えた。

人と人が交わるということは、多かれ少なかれお互いの人生に影響をもたらすと
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殺人の追憶(2003年製作の映画)

4.1

そよそよと風になびく一面の稲穂。
田舎の穏やかな日常と、
凄惨な事件とのギャップ。

迷宮入りした実際の事件を扱っているためきついシームが多いけれど、時折織り交ぜられるユーモアがその印象を和らげてくれ
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