ipさんの映画レビュー・感想・評価 - 19ページ目

わたし出すわ(2009年製作の映画)

4.0

お金の使い方はその人を測るバロメーターとなる。
降って湧いたような大金を手にしたら、というテーマはかなりの手垢で斬新さなど全くない。またそれぞれが悲惨な末路を迎えることも使い古されたネタである。

>>続きを読む

真夏の方程式(2013年製作の映画)

3.5

時系列の異なる二つの事件が真相解明していくのが、巧く作られている。
ただどうしても前作との比較になってしまい、評価が下がる。愛ゆえに身代わりになるのは前作と同じだし。

自分の中で処理する能力が高い人
>>続きを読む

ガールズ・ステップ(2015年製作の映画)

4.0

嫌われるのが嫌で、表向き友達でいてくれるだけの奴にいい顔しようとする気持ちなんとなくわかる。今ではそんな奴に嫌われたところで痛くも痒くもないんだけど。
地味ーズを見下す同級生やチア部たちより美少女たち
>>続きを読む

吉田類の「今宵、ほろ酔い酒場で」(2017年製作の映画)

2.0

悪い内容じゃないんだが、話は素人でも思い付くベタなストーリーだし、酔っ払いが盛り上がるところを見るだけだった。

吉田類さんは演技力低そうというのがあの語りだけでわかる。
芝居っぽい語りではなく、ぼそ
>>続きを読む

県庁の星(2006年製作の映画)

4.0

ちょうどこの作品あたりから織田裕二が嫌いになり始めたんだった。元々はものすごく好きな俳優だったんだけど。ただ、この作品で嫌いなのは嫌な役だからであって、その役をこなしていた彼は良き役者だったということ>>続きを読む

容疑者Xの献身(2008年製作の映画)

4.5

天才なんて言葉を迂闊には使いたくないが、本物の天才と言えるのは東野圭吾だけだ。
どうしてノーベル文学賞の候補に上がらないのだろう。

序盤愛に否定的だった湯川が、石神のことを終盤に「愛することができた
>>続きを読む

オズランド 笑顔の魔法おしえます。(2018年製作の映画)

4.0

そんなに特別面白い話でもなく、意外性のある話でもない。ハラハラもしないしワクワクも(映画観賞という観点では)それほどない。ただ、良い話を上手く作っていた。非常に完成度が高い。

下働きさせることを意地
>>続きを読む

笑う招き猫(2017年製作の映画)

3.0

女芸人好きとしては、見てみたかったんだけど、見ないうちに武蔵野館での上映が終わってしまっていた。プライム移籍一発目に見た。

二人ともキャラにない役を引き受けてしまっている感じがして苦しい。役もそんな
>>続きを読む

アレノ(2015年製作の映画)

3.5

事件です! ジャポン・レンタネコのお姉さんが脱ぎました。
山田真歩さんは一般的にはとてもお綺麗な方だけど、ものすごく美人女優というわけでないところが押されると不倫を拒めない雰囲気を出していてリアルすぎ
>>続きを読む

手紙(2006年製作の映画)

5.0

初見のときとはまた違う見方ができて良かった。
犯罪加害者本人ではなくその家族には何の罪もないのになぜ不当な扱いを受けなければならないのだろう、という一見正論のようで、現実には誰もそう思っていない疑問を
>>続きを読む

SHINOBI(2005年製作の映画)

2.0

今では一流俳優となったこの作品の出演者たちだがこれに出ていたことは間違いなく黒歴史。子供向けアニメを映画化したようなレベル。

オダギリジョーがこれほどまでに大根だった時代があったというのがとにかく驚
>>続きを読む

きみに読む物語(2004年製作の映画)

4.5

王道のラブストーリー、王道の回想もの、王道のオールドアメリカ。
真新しさは何もないけどむしろそれがいい。

見ている人は割と序盤からじいさんとばあさんがその二人だと明かさなくてもわかる。わざわざ隠さな
>>続きを読む

シチズンフォー スノーデンの暴露(2014年製作の映画)

4.5

直接関係はないがサウジアラビア総領事館の件を受けてスノーデン関連の作品を2本見た。ジャーナリストの主張だから通信の傍受ではないので、この映画のテーマとは違うけれど、政府に都合の悪い人間を消すなどという>>続きを読む

さよなら渓谷(2013年製作の映画)

1.5

意外性のある展開を思い付いたときに、自分の発想に陶酔しすぎて、きっと非現実的であり得ない話であることに考えが及ばなかった原作者。シナリオとしては義務教育で可もなく不可もなくぐらいの生徒の創作文レベル。>>続きを読む

ふしだらな女(1927年製作の映画)

3.0

サイレント映画を見るならこれかなと前から目をつけていた。

どんな映画も主人公に感情移入されるように作っているものだけど、そんな人たちは自分が好きになった相手が多重のバツがあったり、人を死に追いやって
>>続きを読む

東京家族(2012年製作の映画)

3.5

「家族はつらいよ」シリーズを映画館で見ていたので、その事前ストーリーかと思いきや…お母さん死ぬの!? という驚き。
全くつながっていないわけでもなく、パラレルワールドと思って見なくてはいけなかった。順
>>続きを読む

男子高校生の日常(2013年製作の映画)

2.5

期待していたのはおバカというか、もっとアホな話を期待していた。
「セトウツミ」があれば、この映画は必要ないかなと思う。

男子校には滑り止めの高校を受けるのに入試説明会に行ったときしか関わったことない
>>続きを読む

億男(2018年製作の映画)

4.0

まぁ、2時間飽きなかったことが高評価。金で変わる人間を誇張が過ぎるけど楽しめるように描いていたと思う。

今やあらゆる映画に引っ張りだこの黒木華さんが役の幅を着実に拡げている。お母さん役の姿も良かった
>>続きを読む

ヘルタースケルター(2012年製作の映画)

3.5

岡崎京子さんの漫画が好きなので観賞。
誰もが絶賛するなりたい顔No.1といっても映画にしてしまうとそれは沢尻エリカ止まりでしかない。小説やラジオドラマならたった一言「絶世の美女」といえばその通りになる
>>続きを読む

真珠湾攻撃(1943年製作の映画)

4.0

戦時中の資料映像としては非常に重要なものだと思う。日本人は広島長崎の原爆被害者という意識があるだろうけど、真珠湾攻撃においては米国が奇襲の被害者であり、戦時の指令とはいえ日本が加害者であることもまた事>>続きを読む

象の背中(2007年製作の映画)

3.0

女性ウケは悪いだろうね。男の理想なんていう人もいるでしょうが、作ったのは秋元康ですよ。彼の価値観では普通のことかと。
個人的には甲斐性があればいいんじゃない? したい人は、って思いますけどね。私自身は
>>続きを読む

Another アナザー(2011年製作の映画)

1.5

橋本愛の中学生時代を見られて0.5加点。

シナリオも演技もヘタクソすぎ。そもそも設定が安すぎる。中学生の自主制作映画かと思うレベル。
学校の階段の下が雨漏りするはずないし、合宿も何の合宿か全くわから
>>続きを読む

女の都(1980年製作の映画)

2.0

全く無関係などうでもいい話だが、長崎市に女の都(めのと)という地名が存在する。
その昔訪れたのを思い出し、思いつきで観賞。

一見、色欲だけはご健在なおっさんが女に囲まれる話と思いきや、女たちは男社会
>>続きを読む

スノーデン(2016年製作の映画)

4.0

巨大組織に立ち向かう作品は多かれど、アメリカ政府を敵に回すノンフィクションなんてのは壮大すぎる。
正義を貫き、オバマにさえ過ちを認めさせてなお彼は今もなお帰国できない。まぁ、想定外の形での帰国が実現す
>>続きを読む

鬼灯さん家のアネキ(2014年製作の映画)

3.0

前野朋也がいい味だしている。どんな経歴だと思ったら大学の後輩だったでござる。
谷桃子昔好きだったわーと思って見た。この頃30歳前後。グラビアも声がかからなくなってきた頃かの。
佐藤かよが本来の性別で活
>>続きを読む

教誨師(2018年製作の映画)

5.0

大杉漣さん、ありがとう。
ご存命中の撮影とは信じられない。まるでこの秋撮影されたのかと、そしてまだいなくなっていないと思いたくなる。
毎週のように台風が来るとか、金だけ集めてトンズラの話なんてはれのひ
>>続きを読む

湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)

4.0

見ている間はそんなにいい映画とも思わなかったし、なんなら脚本の粗が気になってどんな低評価を下そうか考えていたぐらい。

芯が強く、人に尽くす誇らしい母親。
血のつながりがなくても、家族や周りを大切にし
>>続きを読む

私たちのハァハァ(2015年製作の映画)

4.0

高校生の武勇伝、すなわち黒歴史。

好きなアーティストへの信仰心がやたら強かったこと、私にもありましたわ。もはやあれは宗教。
でも、当人にとってどんなに大事なことでも人に迷惑をかけてはいけないし、正当
>>続きを読む

フォックスキャッチャー(2014年製作の映画)

3.0

金持ちの道楽でスポーツを仕切るもんじゃない。心身ともに健康な人でないとね。
…まぁ、今の日本人なら言われるまでもないことか。アメフト、ボクシング、体操、相撲。金持ちかは別としても実権を握るべきでない人
>>続きを読む

日日是好日(2018年製作の映画)

4.5

移ろう季節を表現すると同時に、一人の人生とお茶の心を表した作品。20歳から40代半ばまでを演じた黒木華さん、お見事でした。終盤はとてもおばちゃんに見えなかったけど口元とかよく作ってた。

茶道って難し
>>続きを読む

嫌な女(2016年製作の映画)

3.5

木村佳乃さんのイメージをぶち壊して幅を広げたかったんだろうなーというのはよくわかる。でも、キャスティングミスにしか観られなかった。

嫌な女といえば嫌な女なんだけど、もっとスカッとしたかったなー。バチ
>>続きを読む

ザ・マジックアワー(2008年製作の映画)

5.0

多くの作家が劇中劇スタイルを安易に採用してはやっすい作品しか作れない中で、三谷さんは天才か。

一流俳優にヘタクソ三流俳優の役をやらせるのもすごいが見事にこなす佐藤浩市さんたちもすごい。まさしく下手な
>>続きを読む

阪急電車 片道15分の奇跡(2011年製作の映画)

4.0

どこにでもいろんな人がいていろんな物語があるから、何を舞台にしても作れそうな話…と思いきや、これはもう本当に阪急沿線の人をうまく描いていると思う。阪急育ちとしては共感しまくり。リアルすぎる。

一番い
>>続きを読む

ステキな金縛り(2010年製作の映画)

5.0

ハイライトはこの映画全部としか言いようがないぐらい好き。三谷作品最高傑作のひとつ!

公開当時に映画館で見た。
周りの客は変顔のアップとかで笑ってたのに対し、僕は落武者が裁判員裁判やデミグラスソースを
>>続きを読む

THE 有頂天ホテル(2005年製作の映画)

4.5

過去に映画館で見た作品をdTVで振り返るツアーをひとり決行中ナリ。

全キャストが主役!
個々のストーリーを最後に一括して集約するやり方は三谷さんオリジナルではないけれど、海外の手法を真似するだけじゃ
>>続きを読む

二重生活(2016年製作の映画)

4.0

門脇麦が好きすぎて出演作を当たりまくっている。

理由なき尾行とか着想は面白いけど、本当に理由がないと物語に意味を成さない。
でも、こーゆー人の下衆な秘密に入り込む下世話な話は好きな人が多いってことな
>>続きを読む