笠原の脚本はキレてるし優れた照明・撮影に撮影所の底力を感じる秀作。尊王とか言ってるけど所詮テロリズムでしょという視点が気持ち良い。
無法地帯と化した幕末京都における陰惨な暴力に対して一歩引いた目線は、>>続きを読む
おもしれ。
アグファカラー、撮影厚田雄春、大家族結婚モノといえばあの人を想像させるが(実際ローアングル切り返しも多用されてる)、むしろ破壊的なユーモアやベラベラと家族観を喋りまくる饒舌がメタ・ホームド>>続きを読む
爽やかで普通に良く出来たホームドラマ。
マジで善良な人間しか出てこないところが良い。
なかなかの快作。
アメリカの閉鎖した工場が日本企業に買い取られるという『アメリカン・ファクトリー』のような話。もちろんメッセージ性などは特に無く、軋轢→交流→大成功というスカッとした展開をテンポ良く見>>続きを読む
爆音映画祭で見た『Jouneys』が人生ベスト体験の一つであるため冷静に並べられないのだが、のこちらも何より音楽が良いのを前提にした的確なドキュメンタリー。
先に挙げた『Jouneys』がニール・ヤン>>続きを読む
この映画が吉祥寺バウスシアターの爆音映画祭で上映されていたのはもう何年前になるだろうか。その時の印象が強くて完全に音の映画として認識している。全体の多くを占める無人島での生活にBGMは無く、波や雨、生>>続きを読む
これは完全に好きな映画ですね。ラストの余韻が最高すぎる。元警官の賞金稼ぎがヤクザの金を横領した会計士の身柄を送り届ける話。
気合を入れて作れば90分に収まりそうな緩さ。しかしその緩さこそが男2人の掛け>>続きを読む
かつてアメリカに潜入した人間爆弾を起動させようとするロシア人右翼をKGBとアメリカ女が殺しに行く話。『突破口』などに比べてしまえば、別に傑作でもなんでもないけどちょうどいいというか。
肩の力は抜けてて>>続きを読む
起承転結で言うなら結だけの映画で、名を馳せてしまったガンマンが女に会いに来る話。主人公が何もせずただ待っているだけなのに周りが勝手に動き回ることで抑制されたトーンで事態が進行していき、明らかに陰性の諦>>続きを読む
エリセとオリヴェイラが◎
エリセは記憶が主題の定点ドキュメントなんだが、顔の映画として優れている。
オリヴェイラは肩の力が抜けてて、あほらしく歩く観光客の列を捉えるショットとか巨象と人間の切り返しとか>>続きを読む
「逆手」が主題の映画で、至るところで立場が逆になっていく。子どもに勉強を教えていた大学生が逆に数学を教わるように、姪に叱咤されていた叔父が扉が開くことによって姪を叱責するように、妻を殴ることによって関>>続きを読む
母をいびる姉たちがめちゃくちゃ憎たらしい。
他の家族が去った後、広い空間で3人だけで食事をすることによって家族が再建する。泣いた。
アメリカ人の女と結婚したがる中国人からアメリカ人の女を助け出す話。妖術使いにナイフと銃で立ち向かうカート・ラッセルがとにかくいい。
中国人は全員カンフー使いもしくは妖術使いというオリエンタリズムマック>>続きを読む
『瞼の母』+『緋牡丹博徒』的な。
山下耕作は脚本が良いと良い映画になるし、微妙だとそのまま微妙になる気がする。これは普通。
これは本当に好きだな。田舎の父が戦地の息子を探して自分も兵士になる話。デカいメッセージに帰着するのではなく、単純に大地と息子を愛した男の話でしか無くて、そこが素晴らしい。
『ルカじいさんと苗木』の愛ら>>続きを読む
不倫してる中年が隣人のデンマーク人とマラソンする話。
同じようなテンションでずっと続いていくのだが、ボタンを掛け違え続けてるミドルエイジの情けなさとすっとぼけたユーモアはただただ力無く笑える。シナリオ>>続きを読む
これは最高。
映画史的には実録前夜で『博徒外人部隊』や『血染の代紋』と同じ立ち位置だが、更にやくざのヒロイズムを否定するアナーキーな一作。『博奕打ち 総長賭博』に近い(あれも若富と鶴田浩二だった)。>>続きを読む
現代やくざ抗争モノ。
暗躍する鶴田浩二がやくざ同士の抗争を利用して個人的な復讐を果たすというスジなのだが、暗躍した結果、組長の葬式で殺し合いが発生し203人が死ぬ。当然これまでの登場人物がほとんど死ぬ>>続きを読む
妻をレイプした男を射殺してしまった軍人をジェームズ・ステュアートが弁護する話。
2時間40分でそのほとんどが証人尋問なのでさすがに長すぎると思いきや、ただただ法廷劇としての面白さだけで最後まで見れる。>>続きを読む
今まで未見だったが『松方弘樹伝』で取り上げられていたので。大作時代劇ということでそつがない感じかと思いきや『日本暗殺秘録』であり『イングロリアス・バスターズ』でした。
正直なところ映画としては色々歪だ>>続きを読む
『松方弘樹伝』を読んでたら出てきたので。監督の佐伯清が松方弘樹を買ってのキャスティングとのこと。確かに松方弘樹の若々しい迫力が映画を引っ張ってるように思えた。
さすがに前作『死んで貰います』の完璧な美>>続きを読む
例えば主人公や登場人物の部屋にBikini KillsやCannibal OX、『天才マックスの世界』のポスターが貼ってあるだとかLOVEの"Always See Your Face"がめちゃくちゃ良>>続きを読む
ラングと言えば復讐と群集心理である。
群集が拘置所を燃やすシーンの禍々しさと恐怖も良いけど、やはり後半が凄くて、そこまでエモーショナルに撮ってるわけでもないのにここまで主人公の『激怒』がフィルムに刻み>>続きを読む
ナチスに絶対協力しなかった男の話。(無知故に名前を知らなかったが)同調圧力の中で最後まで個であり続けた人間がいたことにリスペクト。
センチメンタルに湿った画面のエモさよ。モーション・ピクチャーとしては>>続きを読む
親分から抗争を禁じられた組が仁義を通さない組にいたぶられる話。
作劇として登場人物が多く全員に見せ場を作ろうとしてるからか散漫ではあるものの、我慢→解放の任侠フォーマットに渡瀬恒彦・佐藤允の殺し屋を入>>続きを読む
これほど登場人物全員が一々カワイイ映画はあるのだろうか(腕だけ出てくるアイツすらどことなく憎めない)。老人と孫が梨の苗木をもらって帰ろうとする話。
ショット一つ一つに美学的趣味を反映させるわけではなく>>続きを読む