異国の地で旅行者が突然事件に巻き込まれるサスペンスってよくあるパターンな気がするけど、タイトルが思い出せない。大使館に駆け込んで一件落着、とならないところが新規軸なのかな。ところで、ベケットはエンジニ>>続きを読む
ボロボロの軍旗をめぐって殺し合う空疎な戦争と、スパイや裏切り、復讐劇、逃亡兵など悲喜交交を描いた戦争映画。岡本喜八らしいピリリとスパイスの効いたエンタメ作品でもある。
戦場で潔く散ったはずの部隊の生>>続きを読む
従軍慰安婦を知るための一作。自分には神様に見えたよ。
「小杉さん、みんな死んじまったよ。どうして死んじまったのかなあ」
△2021/08/08 ネトフリ鑑賞3.7
暴力が渦巻く世界で非暴力のユートピアをつくりたかったら異質な人を排除してゲーテッドシティ化する(≒外の現実はなかったことにする)しかない、というのは、なんとも人を食った話で皮肉が効いてる。人間が生存競>>続きを読む
ネトフリのラインナップに入ってきたので再鑑賞。最初見たときはジモティ礼賛映画だと思ってしまったけど、ミナリを見たあと見直してみると、これは移民がアメリカに根づいてアメリカこそ故郷だと自覚するに至る物語>>続きを読む
妹ができて赤ちゃん返りしたくんちゃん目線で見た夢うつつの現在・過去・未来。そこに一貫性や整合性を求めるのはそもそも間違ってるし、腹落ち感がなかったからといってとやかく文句を言われる筋合いのものではない>>続きを読む
熊徹(と書いて気づいたけど熊哲こと熊川哲也と同じだね)と九太(17歳で十七太と呼ばれてたから、椿三十郎もうすぐ四十郎と同じだね)は2人で1組、バラバラだと半人前だけど、2人いっしょなら十人力。親子とい>>続きを読む
親はなくとも子は育つかもしれないけど、親の全肯定があれば子は迷わず一本立ちできる。おれはいい親になれたのだろうか。
△2021/07/17 ネトフリ鑑賞。スコア4.2
ダンスシーンは見応えがある。うん。ダンスシーンはね……。あとは胸糞シーンの連続なので、怖いもの見たさで見る人は心の準備が必要かも。
△2021/07/13 ネトフリ鑑賞。スコア3.5
恒星の中でひと際大きなスーパーノヴァ(超新星)は星の一生の最後の輝き。花火のように膨張して爆発するが、ぶくぶくと膨らんで周囲の惑星をも飲み込み、生命が生存可能なハビタブルゾーンにいたかもしれない生命を>>続きを読む
船乗りの守護聖人聖エルモの火(セント・エルモス・ファイアー)は雷雨のときに船のマストの先端が発光するコロナ放電で、落雷が近いサインなんだけど、分厚い積乱雲の下で青白く光る炎は嵐に怯える船乗りにとっては>>続きを読む
マッドマックスやんw ところでゾンビってなにをエネルギー源として生きてる(死んでる)の?
△2021/07/04 ネトフリ鑑賞。スコア3.2
追記: 不老不死をテーマとした「Arc アーク」を見た>>続きを読む
B級バイオレンスアクションムービーの雄ロバート・ロドリゲス監督の「超」B級バイオレンスアクションムービー😎 頭空っぽにして楽しむべし。
匂い立つようなアントニオ・バンデラスの男前っぷりと相変わらず胡>>続きを読む
生前の最も美しかったであろう姿を永遠にとどめるプラスティネーションは、「あの人の姿をずっと記憶にとどめておきたい」と願う遺族にとってのソリューションだが、不老不死で救われるのは遺族ではなく本人で、この>>続きを読む
ハードボイルドでエロくてちょっぴりリアルでオトナなLUPIN THE IIIRDのスピンオフシリーズ第3弾。不二子が使うのは「愛という名の媚薬」じゃなくて「エロスという名の媚薬」だよね。
△2021>>続きを読む
ハードボイルドでエロくてちょっぴりリアルでオトナなLUPIN THE IIIRDのスピンオフシリーズ第2弾。腕を切り落とす斬鉄剣の切れ味は相変わらずだが、血飛沫の演出が黒澤明を思わせる。とっつぁんがト>>続きを読む
ハードボイルドでエロくてちょっぴりリアルでオトナなLUPIN THE IIIRDのスピンオフシリーズ第1弾。あれ? マモーどこ行った?
△2021/07/02 ネトフリ鑑賞。スコア3.7
抜群のドライビングテクニックを誇る逃がし屋、というと「ベイビードライバー」と被るが、ライアン・ゴスリング演じる謎のドライバーはどこまでもストイック。無口で表情に乏しく、背景もほとんど語られないミステリ>>続きを読む
17歳から18歳にかけてのビリー・アイリッシュがスターダムを駆け上がる日々に密着したドキュメンタリー作品。自宅でのくつろいだ様子や兄と共同の作曲風景、舞台裏での葛藤、ファンとの交流、恋人との別れ、憧れ>>続きを読む
「ハードコア」が一人称(主観)映像の映画なら、「サウンド・オブ・メタル」は音を失ったヘビメタデュオのドラマー、ルーベンの一人称聴覚を体験できる稀有な作品。タイトルは人工内耳(インプラント)によりつくら>>続きを読む
コロナ禍とDisney+のローンチのタイミングによって、劇場公開が見送られたいわくつきのピクサー作品。
インサイドヘッドと同じく、人間の個性は要素の寄せ集めで決まるという世界観と、死後と生前のソウル>>続きを読む
脱北者へのインタビューをもとに北朝鮮強制収容所の実態を告発した3DCGポリゴンアニメ。作品としての完成度は正直あまり高くないが、低予算ながらも10年の歳月をかけて完成させ、公開できたことに意義があるの>>続きを読む
Searchingで新しい映像表現を切り開いたアニーシュ・チャガンティ監督の新作は一見オーソドックスな監禁スリラーだけど、たたみかけるように明かされる真実が絶望感を増幅して見るものを圧迫する。窒息しそ>>続きを読む
クレイジーリッチアジアンズに日本人は入らないんだなあ、というのが正直な感想。失われた10年が20年になり30年になろうとしている。停滞を通り越してゆるやかな衰退が静かに、だが着実に進行している。ただた>>続きを読む
ジョン・ウィックは亡き妻の形見のパピィ(子犬)を殺された恨みからロシアンマフィアを壊滅させ、何者でもないハッチ・マンセルは娘のネコのブレスレットが盗まれたと思い込み、封印していた過去を解き放って、やっ>>続きを読む
「Mr. ノーバディ」鑑賞前の予習として。監督兼脚本のイリヤ・ナイシュラーはロシアのインディーズバンド「Biting Elbows」のフロントマンで、自ら制作した一人称視点のPVがきっけけで本作を撮る>>続きを読む
言葉やナラティブ、音楽、そして身体表現が持つ根源的な力を全身で味わい、再認識する105分。
後半に行くにしたがってだんだん気分が高揚し、身体が自然に動き出して、じっとしていられなくなる。そして、ハイ>>続きを読む
アメリカン・ユートピア見る前の予習。昨日までアメリカン・ユートピアが公開されてることもストップ・メイキング・センスの存在すらも知らなかったニワカです、ごめんなさい。1983年12月のライブということは>>続きを読む
隕石衝突によるディザスター映画というと「ディープインパクト」「アルマゲドン」の両巨頭のインパクトが強すぎて、これらを超えるのは難しいとは思うのだけど、実際にはこの映画のようにシェルターに逃げ込んでなん>>続きを読む
記憶が曖昧になると時間軸がごちゃごちゃになって虚実入り乱れた独りタイムトラベル状態になるのか。それを本人が楽しめるならいいが、たいがいの人はそこで精神のバランスを崩してしまう。まず他人が信じられなくな>>続きを読む
お父さんに人工呼吸器をつけるかどうか家族が決断を迫られたシーンで、どうにも堪えきれなくなって涙腺が決壊、涙が止まらなくなった。数年に及んだ介護の末に両親を見送った自分は心身ともに深く傷つき、完全に復活>>続きを読む
地球(生態系)を1つの生命体と見るガイア仮説は誰でもイメージしやすいそのわかりやすさで世間に受け入れられる傾向にあるが、現実のエコシステムは複雑系のネットワークで、唯一の意思(≒神の存在)などわざわざ>>続きを読む
大の大人が怪獣相手に真顔で演技をしてる風景を想像しただけで笑ってしまうというより萎えてしまうタチなので見てなかったのだけど(同じ理由でアメコミヒーローもほとんど見ない)、ゴジラやキングコングが生息して>>続きを読む
監督と主演のコンビが現在公開中の「グリーンランド」と同じと聞いて。毎度おなじみのジェラルド・バトラー無双と思わせといて、途中から出てきたニック・ノルティが全部持ってった。ラストのシーンを加えようって言>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
14年前の事件をなぞるように展開する誘拐事件。ストーリー上、犯人は途中から明かされ、その意図も手口も明らかにされるが、肝心のところが描かれないので、後味はすっきりしない。
いつから捜査班は犯人が幸田>>続きを読む
昭和の終わりと平成の始まりの慌ただしさに紛れ、世間の注目を集めることなく忘れ去られた女児誘拐殺人事件、通称ロクヨン事件は時効まで1年を切ろうとしていた。
刑事部vs警務部、本庁vs県警、現場vs広報>>続きを読む